アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

正しい「認知」があってこそ、「謝罪」が意味あるものとなる

2009-02-23 09:23:05 | インポート
最近、お笑いブームがテレビをにぎわせています。
このブログを読んでくださる方は観ないジャンルでしょうか。
わたしの最近はまっている芸人は「ものいい」というコンビ。ボケ役の決まり文句で笑い転げています。


20日(金)はアイヌ民族委員会を経て、北大アイヌ・先住民研究センター主催の講演へ行って来ました。

テーマは『過去の不正義にどう向き合うか-政府による「認知」と「謝罪」をめぐって-』
講師はノース・カロライナ大学・政治学部教授ジェフ・スピナー=ハレヴさん。

毎回、多くを学ばせて頂いていますが、今回のテーマは注目をあびたことでしょう。
現在の日本の状況下で「謝罪」を扱うということは色々な問題をふくんでいるため、大変、画期的なものだったと思います。
感想はわたしにとってはとってもよかったです。

北大アイヌ・先住民研究センターがこの大切な時をしっかりキャッチして、希望のメッセージを講師の講演を通して語ってくれたんだなぁ~と思いました。
特にセンター長の常本さんが有識者懇談会のメンバーとして、有識者懇への意気込みを以下のように語ってくれたとわたしは受け取りました。


①先住民族の権利宣言というと、みんな「謝罪」をまず先にするべきだと言う。
②しかし、「謝罪」だけすればいいとの考えはおかしいし、意味がないことは近年の歴史を見ればわかる。
  謝っておけばそれでいいと心のこもっていない「謝罪」を先住民族は受け続けてきた。
③では何が問題かというと、そもそも「ごめんなさい」と「謝罪」するには、何をどうしたから「ごめんなさい」を言うのかが
  明白ではなければならない(それを「認知」という)のに、その「認知」があやふやだ。
  過去の事実を正しく認めることが何よりも必要だ。
④だから、アイヌ民族の権利回復の働きから言うと、まず「謝罪」ではなく、何よりも「認知」が必要で、
  そのために有識者懇談会において、過去の正しい歴史事実をしっかりと記述し、
  何がどう問題であったかを「認知」させることを目指すぞ~。


ねえ、常本さん、こういうことですよね。 「ちがうかっ?」 (お笑いコンビ「ものいい」風に!)


昨日は知里真志保さんの研究会が北大でありました。
是非とも参加したかったですが、日曜礼拝ゆえ断念しました。

北大アイヌ・先住民研究センターのHPがリニューアルして、過去の講演をテキストで読むことが出来るようにしているとのことですから、是非ともこの度のものをUPして下さるようお願いしたいです。出来ることなら映像でも流して欲しいです。大体がパワーポイントを使っての講演ですから。

20日の講演も正確な講演内容が近くUPされることでしょうから、わたしの偏見で受け取ったメッセージではない内容をご確認くださいね。




留萌から札幌に向かう海岸線。ずっとこの崖下を150キロ走ります。