噴出・続発する不祥事の過多に国民は呆れている。反省が生かされてな
い。あの30年前の惨事の時も万全の対策を執ったはずだ。だのに又、同類の
事故を起こした。今回の最新鋭ハイテク艦船 イージス艦「あたご」が、事もあろ
うに十分の一にも足りない小型船、マグロはえ縄漁船「清徳丸」の船腹を真っ
二つに へし折って転覆させた。未だに親子は行方不明である。家族・親族、同
僚の気持ちを思うと胸が痛む。心痛に堪えない。詳細は新聞テレビ等で報道さ
れているので割愛するが、幕僚幹部がマスコミには<しゃべるな!>と通達し
ている(既報道)。隠ぺい体質は引き継がれている。しかも東京湾は小型船の
出入で危険水域として是認、公認されている。当然、細心の注意を払って航行
すべきはずだ。タガが緩んでいるとしか思えない。交代制の船上の見張りの役
(6名)も「清徳丸」を視認している。しかも2分前から12分前に訂正している。
12分前というと専門家は3000メートルの距離がある。十分、回避できたはず
だと。・・・緊張感が皆無である。国家の非常時の安全管理の先頭に立つ防衛
省が不祥事の続出では信頼できない。小手先の部分修正では改革はできな
い。挙げれば限がないが<速報体制>も含めて、全て後手、後手の対処の連
鎖である。国家の安全管理の使命を担う防衛省が、この様な杜撰(ずさん)な
管理では担当部署を官邸か他の新設部署に任せてはどうかとさえ思う。不祥
事を起こした直属の部署の責任者が第一義的には負うべきだが、その上の、
又その上の管理責任は、誰なのか?・・・言わずと知れた最高責任者の“防衛
相”である。<指示した>、<指示した>の連続が多すぎる。結果に反映しな
ければ無意味であり絵に描いた餅である。指導力、資質が問われている。<
対策を万全にする事が責任を執る事になる>、と防衛相は言明しているが詭
弁にしか聞こえない。それならば指導力を発揮して、連続・連鎖する不祥事を
食い止めるべきである。その事が<指導力を発揮した>証左になる。あまりの
杜撰な管理に呆れて物が言えない。でも今後を注視したい。・・・