米空母艦載機の移転受け入れに岩国市民は福田氏を選んだ。無所属新
人の前衆院議員 福田良彦氏(37歳)である。1700余票の僅差である。賛成
反対が拮抗し半々に分かれた選択の結果である。前回は9割方が受け入れに
反対を表明したが今回は受け入れを是認した。市民の苦悩が伺える。背に腹
は代えられぬという経済(国からの交付金)を優先した。当選した新市長 福田
氏は「騒音や治安対策を国と具体的に交渉する。安心安全を確保し、有利な
交付金を引き出す」としている。反対した市民への配慮でもあろう。前回の受け
入れ反対を180度転換しての選択になった。さて、その結果はこれから証明さ
れるであろうが前途は茨の道、多難である。前例が沖縄にはある。極東一の
巨大な嘉手納基地と共に岩国もその規模は文字通りアジア一になった。頻発
する米軍犯罪、その度に県民は抗議の連続だった。米軍当局はその都度、
「綱紀粛正」を明言したが未だに犯罪は頻発し無くならない。これからも基地あ
るが故にその宿命を背負い続ける事になる。最近も中学生の少女が米兵に乱
暴され捜査中である。連日、報道されているので国民は知っている。岩国市民
も沖縄の二の舞を演じない様に対策を練るべきである。騒音は勿論、安全安
心の対策、治安維持等に全力で取り組むべきだ。新市長にはその事が課され
ている。市民も受け入れを選択したのだから責任がある。共に困難が待ち構え
ているが一つ一つ丁寧に克服して基地の在り方を実践でもって証明してもらい
たい。これが沖縄の基地と連動して岩国が新しく背負った課題である。・・・