全国知事会と全国市長会等、地方6団体がガソリン税などの道路特定財
源の税率維持を訴える一大キャンペーンを展開した。庶民の懐を直撃するガソ
リンの値上げに悲鳴をあげている国民の悲痛な叫びが聞こえないのか、馬耳
東風。地方は財源不足で予算が組めない、地方は膨大な借金を抱える事にな
る、と予算編成に苦慮している事を訴えている。元々、2割自治、3割自治とか
言われている地方の中央依存は今に始まった事ではない。政府の予算編成時
には今でも大挙して中央参りが恒例になっている。地方の特色を生かして自力
で予算が組める<地方分権>にシフトしている現状に逆行するかの様な態様
に疑念を抱く。国からのお涙頂戴のさもしい予算の分捕り合戦はもう終息した
い。当然の権利(税金の公平な使途)として「地方分権」を強力に推進し連動し
て分権に見合う財源の移譲をして名実ともに分権は達成する。そこから地方の
真に必要な道路及び福祉、医療、介護等の社会保障にも地方独自のニーズで
支出する。それが地方の在るべき姿だろう。地方分権の目指すところだろう。
霞が関周辺で地方を代表する全国知事会や全国市長会の御偉さん方が声を
からして訴える姿は尋常ではない。見方を変えれば、だからこそ地方は大変な
のだ、地方の実情を知ってほしいとも受け取れる。ならば<道路特定財源>と
<税制特措法>を峻別して、分けて審議する様に働きかければよい。それが
喫緊の執るべき行動ではないのか。・・・それにしても「地方分権」の強力な推
進が先決だ。世界の趨勢から取り残される様な 霞が関詣(陳情というさもしい
慣習はもう終息すべき)は皆無にしたい。成熟した民主主義を達成したい。そ
の為にも陳情という悪しき慣行は終結すべきである。・・・
付記:地方が大混乱する(予算編成の収入欠陥で)という大合唱、大義名分は
如何なものか、その前に打つべき手があるはずだ。数の力が必ずしも正義で
はない。国民はガソリンの値下げが、せめてもの救いである。諸物価は値上げ
ラッシュである。台所は悲鳴をあげている。KYでは庶民の心底には届かない。
恨み節さえ聴こえる。為政者は、もう少し国民・庶民感情に配慮して耳を傾けて
ほしい。痛切な叫びである。