秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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インバウンドへ頼みはリスク大

2020-02-27 04:19:59 | 日記
 近年、国内へは訪日外国人客(インバウンド)が急増し、国内での消費額も急増している。訪日客が「爆買い」と呼ばれる大量に商品を買うことで、小売業では一定の売上につながっていた。

 2月に入り、中国の武漢市に端を発した新型コロナウイルスの感染拡大により、中国はもちろん日本でも感染者が急増している。クルーズ船を除き、国内での感染者は200名に迫る勢いであり、死者も出てしまった。

 新型コロナの感染拡大の影響は多方面に影響している。普段よりも外出を控える傾向がかなり強くなっている。不特定対数が出入りする場所だと、感染する可能性が高まる。また訪日客が激減している。特に中国からの入国者が激減し、観光産業には多大な影響を及ぼしている。訪日客に頼る主な観光地は客足が遠のき、閑古鳥が鳴いている観光地も少なくはない。宿泊施設も同様であり、宿泊者が激減している施設も少なくはない。

 政府は近年、インバウンドを重要視し、訪日客の増加に多大なエネルギーを費やしてきた。外貨獲得を目指すことは決して悪いことではない。ただ新型コロナの影響で、訪日客が激減したことで、訪日客を主に対象している旅行者、小売業、宿泊施設などでは売上が急減している。このままの状態が続くと、営業停止や事業撤退へとつながることも予想される。

 2019年では訪日客が3,100万人を超え、国内消費の増加には一定の効果があったことは否定できない。しかし、新型コロナの影響で過度にインバウンドに頼る事業者は苦境にあえいでいる。現段階では新型コロナの収束は期待できないので、しばらくの間、関連事業者は厳しい経営を強いられることとなる。

 国内には人口が1億2,500万ほどいて、市場は大きい。世界に通用する一大市場といってもいいだろう。国内客を軽視することなく、市場に取り込むことで、将来に渡り、計算できる売上が期待できる。国内客は極端な話、毎日のように利用することとなるので、インバウンドよりもはるかに売上を期待できる。国内客は日本語を話すので、外国語の習得は不要である。つまり手間がかからないのである。

 今回の新型コロナの拡大を契機に、過度にインバウンドに頼ることなく、国内客を重視した戦略転換が必要だ。