八咫烏の声

神社の行事、社務などの日記です。

神職道具 ~冠~

2010年03月07日 14時41分15秒 | 神職用具

曇天空ですね。こんにちはI権禰宜です。

本日は六曜が「仏滅」の上に、天気も微妙・・・・ということもあって、お参りは普段の日曜日の半分ぐらい。仕方がないと言えばそれまでですけど、うーん・・・何ともさみしいですね・・・。

さて突然ですが、みなさん冠(かんむり)といえばどんなものを想像されますか?

おそらく大多数の方は

Friedrich_von_amerling_003_3

↑オーストリア初代皇帝・フランツ1世(神聖ローマ皇帝としては2世)

こんなのを想像するかもしれませんね。

しかしながら、日本にも古来からの冠があります。

21_150

これです。

よく殿様の肖像画などに描かれていますよね。

現代においては最早神職ぐらいしか着けることは無いため、意外とこれが日本の「冠」である事を知らない方は多いのではないでしょうか?

ちなみに普段神職がお祭りで着けるのは、このような烏帽子。

21_152

烏帽子というぐらいですから、まぁ帽子です。

もちろん冠の方が格上です。

それゆえ冠を着けてお祭りをしている神職を見かけたら、それは普段よりも重要なお祭りをしている場合が多いですので、注意深く見てみると新しい発見になるかもしれませんね。

I権禰宜


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2 コメント

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日本でも聖武天皇や孝謙天皇くらいの時代では冕冠... ()
2010-09-18 20:22:05
日本でも聖武天皇や孝謙天皇くらいの時代では冕冠を使用していたそうですね。遣唐使というくらですから中国の影響もあったのでしょうか。
私もこの巾子?が日本の冠と知ったときは驚きでした。皇室なのに何か物足りなさを感じますが、飾らない控えめな感じが日本らしいですね。

お雛様が使用している豪華な宝冠?。あれは実際皇后様が使用しているものなんでしょうか?
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村様 (I権禰宜)
2010-09-19 08:42:21
村様

コメントありがとうございます。
そうですね、諸外国の冠と比すると日本の冠は質素な感じがします。そこが日本らしくて良いのでしょうが。
冕冠は仰る通り中国王朝の影響が大です。ただし日本の冕冠は少々独自の形をしており、簾が四方に(中国王朝は前後)ぶら下がっています。
この冕冠は意外と最近(孝明天皇の御代)まで使われていますが、基本的に即位式などの場のみだったようです。
女雛が付けているのは平額・釵子などと言ったりする飾りで、現在も女子神職がこれに近いものを付けていたりします。
こういった有職故実は知らべていくと興味深いですね。
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