フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月24日(日) 晴れ

2018-06-25 21:11:22 | Weblog

9時、起床。

トースト、サラダ(+焼きソーセージ)、牛乳、紅茶の朝食。

 

昼食は冷やしぶっかけ蕎麦。焼き茄子、鶏のササミ、ネギをのせて。

4時を回った頃、散歩に出る。今日はナツはいつもの上でなく、コンクリートの上に寝ている。こちらの方がひんやりして気持ちがいいのかしら。

駅前で大学院生の頃までかかっていたA歯科医院の大院長(いまの院長のお母様)に声をかけられる。彼女は私の母が亡くなるまで歯の治療をしてくださっていた。いまでも週に3回、現役でやっておられるとのこと。「失礼ですが、おいくつになられたのでしょうか?」と質問すると、笑って、「死ぬまで現役よ」と答えられた。恐れ入りました。どうぞお元気で頑張って下さい。

陸橋(環八)の下をくぐって散歩の足を延す。

右手に見えるのは富士通ソリューションスケア。下丸子のキャノン本社と並ぶ大田区に拠点のある大企業だ。

JRの蒲田操車場への引き込み線の踏切を渡る。

京浜東北線と東海道線の線路に沿って歩く。

やがてタイヤ公園が見えてきた。

タイヤで作った大きな怪獣が二体立っている。

名前は付いているのかしら? 私は勝手に二頭は夫婦で背びれがある方がオスで、ない方がメスだと思っていて、オスゴジラとメスゴジラと呼んでいる。

このタイヤ公園は娘の主宰する劇団「獣の仕業」とは縁のある場所で、一種の「聖地」の1つであると思っている。スマホで獲った怪獣の写真を「タイヤ公園なう」とラインで娘に贈ったら、折り返し(夜になってだが)9月の公演のポスター(仮デザイン)の写真が送られてきた。今回は別役実の「象」をやるらしい。場所は江古田の「兎亭」。日程は9月7日(金)・8日(土)・10日(日)の3日間である。

(ポスターは未完成のためアップできません)

タイヤ公園の手前の踏切りを渡る。

しばらくいくと横に長く続く商店街(バス道路)にぶつかる。「仲六郷商店街」とあるが、エリアによって〇〇商店街、△△商店街と違う名前が付いている。

酒屋さんの入口の「ビ―ル券は永久に不滅です」の貼紙。たぶん「このビール券まだ使えます?」と聞かれることがよくあるのだろう。

「中華洋食・中むらや」という看板。これは「中華風の洋食」という意味ではなくて、「中華と洋食」の意味だろう。でも、面白い組み合わせですね。「和食」はないのだろうか?

雑色(ぞうしき)エリアに入ったようである。

「雑色熱帯魚店」。なんだか三原色以外の色が多いみたいな印象だ(笑)。熱帯魚だけでなくて、小鳥や猫などのペットもいる。やっぱり雑多な動物を扱っているんだ。

「富士屋ふとん店」。店頭には座布団が積んである。10枚たまると何かもらえるのだろうか。

鮎飯(土鍋の炊き込みご飯)。これは美味しそうだ。

雑色駅前商店街との交差点。 

アーケードのある左の方へ行ってみる。

「豊花園」。「花は愛のメッセージ」というキャッチコピーは市外局番が4ケタになってから、店主が若い代に替わってからのものだろう。

「尾張屋洋品店」。「花屋さんは代替わりしましたが、この店は私の代で終わりや」と言っていそうな気がする。

京浜急行雑色駅。京浜急行が高架になってからもうしばらく経つ。

第一京浜国道を渡る。

「水門通り商店街」という名前の通りに入る。

すこし行ったところに三叉路があり、そこに懐かしいものを見つけた。

集合住宅の一階に個人経営の肉屋、魚屋、八百屋などが入っている(かつて入っていた)。ここにくればご飯のおかずは一通りそろう。こういうミニ市場は高度成長期の頃の町ではよくみかけた。やがて大手のスーパーマーケットが進出してきて、こうしたミニ市場は衰退していったが、いまでも元気な商店街にはこういうものが健在であるが、残念ながらここはシャッターが下りている。

私の街の理論によれば、自転車屋さんがある商店街はまだまだ大丈夫である。

下校の小学生たち。

かつては通学路にはコクヨの文房具屋さんがあったものだが、いまではめったに見なくなった。ここもシャッターが下りてずいぶん時間が経っているように見える。

「ふないち」という食事処の看板だけが撤去されずに残っている(不動産屋になっている)。

商店街の寄合はここで開かれるのだろう。

シャッターの降りている電気屋さん。

コインランドリー。ひさしはなくなっているけど、やっているのかな。

(食堂たんぽぽ」。伊丹十三監督の映画『たんぽぽ』を思い出す。たぶんそこからとった店名ではないかしら。ただし、あれはラーメン屋さんのだったけれど。

A定食(アジフライとササミチーズフライ、いかと大根のサラダ、冷奴)がいいかな。今日は入らないけれど。

不動屋さんがあった。この街で部屋を借りるとどのくらいするのかしら。

3LDK(徒歩5分)で11,2000円。

2DK(徒歩9分)で85,000円。

1DK(徒歩8分)で60,000円。

私が一人で暮らすならこのくらいがいいな。和室8畳というのがいい。机を窓際に置いて、寝具は布団にすれば(敷きっぱなしはNG)部屋がゆったり使えそうだ。

13平米のワンルーム(徒歩8分)で50,000円。

駅まで引き返して、今度はアーケードのない方の雑色駅前商店街に行ってみる。

ここには以前来たことがあって、元気な商店街という印象があったのだが、だいぶ違っていた。シャッターが下りている店が目に付くのだ。

ここは以前の記憶通り活気のある店である。

でも、あとは・・・

やっぱり駅側に出現した巨大スーパーマーケットの影響だろう。

でも、頑張っているお店もある。

「手作り工房オープンハート」。ここは4年前にオープンした小物のお店である(ネットで調べました)。

「金正堂時計店」。昭和36年(1961年)の創業である(ネットで調べました)。

新しいお店も古いお店も、どうぞ頑張ってください。

この先にJRの踏切がある。

空はすっきり晴れている。湿気もそれほどなくて、いい気持ちで散歩ができる。

踏切を渡って線路沿いの細い道を行くとさきほどのタイヤ公園のところに出る。

公園の入口の辺りに置かれている自販機でカルピスをチョイス。 

公園の片隅のテーブルでひと休み。

まだまだ空は明るいとはいえもう午後6時になろうとしている。

子供たちの数もだいぶ少なくなった。 

三々五々、親に連れられて家に帰って行った。

「また明日な~」と怪獣も言っているみたいだ。

砂場にはロボットが一体。ロボットだよね?

来た道を引き返す。

そろそろ赤ちょうちん(これは黄色だけど)が灯る頃。

私は「カフェドコバ」に寄って行く。店の前で入ろうか真っ直ぐ家に帰ろうか逡巡していたら、仕事を終えて帰るパートの従業員の方が私 を観て「いらっしゃいませ」という感じでニッコリされたので、引き返すわけにはいかなくなった。

テーブルの上には「禁煙」の札が置かれている。分煙システムになったんですね(以前は全面喫煙)。私がよく行くところで「全面喫煙」なのはもう「テラスドルチェ」と「グッディ―」くらいだ(「リオ」もそうだが、あそこは二回しかいったことがない)。

マイルドブレンドを注文。

ここは二杯目がサービス。日記を書いていたら何も言わなくても二杯目を注ぎに来てくれた。

店を出るとき気づいたが、「モーニングドリンクサービス」というのがあるんですね。

「サカゼン」の前では店員さんが声を張り上げている。

何かと思ったらサッカーワールドカップの応援Tシャツを売っているのだった。今夜は日本対セネガル戦がある。

ちょっと「カフェドコバ」でゆっくりしすぎた。時刻は7時半を過ぎている。

大院長が週3日出ておられるA歯科医院の前を通る。

もうすぐ我が家だ。思いかげず長い散歩になったが、空気がさわやかで気持ちがよかった。ただ、普段履きなれない靴を履いて出てしまったので、足が少々痛くなった。

夕食は秋刀魚の干物、蓮根団子、サラダ、味噌汁、ご飯。

デザートは昨日ユカさんからいただいたフルーツゼリー。

白桃をチョイス。

もうすぐピーチメルバのシーズンが始まるな。「まやんち」は金土の週二日のみの営業なのだが、7月の土曜日は私はけっこう用事が詰まっている(合宿、学会、甥っ子の結婚式・・・)。今シーズンは全部で10回行けるかどうか。でも、それだけ行ければ、4シーズン連続の「キング・オブ・ピーチメルバ」は間違いないだろう。

日本対セネガル戦の開始1時間半ほど前にウォーキング&ジョギングに出かけ、帰ってから風呂を浴びて、テレビの前に陣取る。ながら視聴では決定的瞬間を見逃してしまうので、集中して観る。

2-2の引き分け。2度先行されたが2度とも追いついての引き分けは価値がある。

2時、就寝。


6月23日(土) 雨

2018-06-24 15:20:16 | Weblog

9時、起床。

ドーナツ、シューラスク、サラダ、紅茶の朝食。

ドーナツは一昨日ユウキ君からいただいた豊洲の洋菓子店「SAKURA」のもの。シューラスクは昨日マツユカさんからいただいた高知の「田野屋塩二郎」のもの。紅茶に合う。

11時半に卒業生のユカさん(論系ゼミ4期生)と蒲田駅で待ち合わせ、ベトナム料理の「ティティ」へ。(開店の12時まで外で待つ)。

 

彼女は朝の新幹線で神戸からやってきた。明日、前の職場で同僚だった人の結婚式があるのだ。前日から上京するので「先生に会ってご報告したいことがあります」という連絡をいただいて、今日会うことになった。さっそくその「ご報告」をうかがう。ここでははっきり書けないのだが、「仔牛が生まれました」とか「今年は庭の梅の実がたくさん成りました」とかではない。一般的に教え子が大学時代のゼミの先生に「ご報告」ということから予想されるいくつかのトピックスの1つである。一緒に「お願い」もされ、「はい、喜んで」とお答えする。

「ティティ」は私が提示した選択したの中から彼女が選んだ。ベトナム料理が好きなのだ。テーブルに着く前に注文内容はあらかた決まっていた。

海老入り生春巻き。前菜はこれで決まりである。

揚げ春巻き。生春巻きからの揚げ春巻きもこれ以外にない流れである。

鶏おこわ。ここはいろいろ考えるところであるが、牛肉のフォーは注文したいので、ご飯ものがよいかなと。五目炒飯も考えたが、ベトナム料理らしいのは炒飯よりもおこわであろう。

牛肉のフォー。 これで締める。後で「カフェ・スリック」に行くので、デザートは注文せず。

 ごちそうさまでした。 

雨が降っていなければ、腹ごなしに寺町池上でも散歩するところだが、それはやめおく。家を出るとき妻に「今日は卒業生を連れて来るかもしれない」と言っておいた。

一階のかつての私の両親が生活していた二間続きの和室はいまは客間として使っている。両親、2人の子供が同居していたころは、来客用の部屋というものはなく、居間が客間を兼ねていた。世帯員が減って間取りに余裕が生まれたからこそできることである。老後の生活が閉鎖的にはらないためには客間というものがあった方がよい。居間は日常のスペースであるからどうしても散らかしがちになり、気軽に客を招き入れることが難しい。パブリックとプライベートの間に客間というものは位置づけられる。

彼女が手に持っているカップは私へのお土産である。旅先の美術館のショップで見つけて、「これを大久保先生に」と購入してくれたそうである。以前、「チュン」という名前の落ちこぼれの雀を私が飼っていたのを覚えてくれていたのである。

チュンのことを思い出し、泣いてしまいそうである。 でも、号泣はしませんよ。雀の涙。

いまだと朝ドラ『半分、青い』の主人公との連想も生まれそうである。どうもありがとう。

お礼に、「ご報告」のこともあるので、妻のお手製のハーバリウムをさしあげることにした。気に入ったものを2本選んでください。

彼女の目が輝いた。

ここから長い時間をかけて(笑)彼女のチョイスが始まった。

徐々に絞り込まれていく。「2本」というのがくせ者で、もし「1本」だったら即断できたのかもしれない。「2本」の場合はたんに好きなもの上位2本ではなく、組み合わせの効果というものを考慮に入れる必要があるからだ。

そしてこの2本を彼女は選んだ。長い一日だった(笑)。

「私も先生の奥様のような趣味をもちたいです」と彼女が言った。うん、君にも「絵」という趣味があるじゃありませんか。ユカさんが絵を描いて、お姉さんが文章を書いて、二人で絵本を作ることが彼女の夢なのである。でも、最近はとにかく仕事が忙しいのだそうである。

「カフェ・スリック」から「テーブルが空きました」という連絡をいただく(少し前にお願いの電話を入れておいたのだ)。自宅から「カフェ・スリック」までは10分ほど。

紅茶は私はダージリン、彼女はマダムの勧めでヌワラエリア。

この写真は彼女がスマホのカメラで自撮りしたもの。構図に収めるのが上手ですね。でも、本人がカメラに近いので(しかも広角レンズの画面の端)、顔が実際よりも丸く写りがちである。

 私のカメラでフォローしておきましょう(笑)。

シフォンケーキは私は紅茶。

彼女は瀬戸内レモン。 

ご多分にもれず彼女の職場も恒常的な人手不足である。帰宅はいつも11時を過ぎるらしい。彼女は頑張り屋なので、どうしても頑張ってしまう。しかし、それで健康を損なったら元も子もないから、個人個人が自分の抱えている仕事を頑張るのではなく(その量が多いのが問題なのだから)上の方に働きかけて、仕事の配分の仕方の見直しや人の手当てを願い出た方がよいです。頑張るなら、まずそちらの方をダメもとで頑張ってみて下さい。

ノビノビといきましょう。

今日もマダムを交えて楽しくおしゃべりした。

ラストオーダーの時間(5時半)となって、ドアには「CLOSE」の札が掛けられた。

 テラスのテーブルでマダムにわれわれの写真を撮っていただく。

ユカさんにマダムと私の写真を撮ってもらう。「先生とのツーショットは初めてかもしれませんね」とマダム。えっ、ホントですか? 

これから彼女は白楽(東横線)にお住いのお姉さま夫婦を訪ねて、今夜はそこに泊まるそうである。絵本の相談などされるといいのではないかしら。9月には学会が神戸であるので、もし都合が合えば、神戸の街でカフェをしましょう。

夕食はサーモンのムニエルのホワイトソース掛け、玉子野菜スープ、サラダ。

ホワイトソースにはソテーしたエリンギと葱が入っている。

デザートはさくらんぼ。

3時、就寝。


6月22日(金) 晴れ

2018-06-23 21:47:14 | Weblog

9時、起床。

サラダ、牛乳、紅茶の朝食。トーストを抜いたのは、(私にしては)早い時間に昼食を食べる予定なので。

11時半に卒業生のマツユカさん(論系ゼミ6期生)と「phono kafe」で昼食の約束をしていた。彼女は全国紙の高知支社で記者をしているが、今日の朝一の飛行機で羽田に来て、お父様のお墓参りをお母様と一緒にしてから、蒲田にやってきたのである。明日、中学時代の友人の結婚式に出席するとのこと。

 ご飯セット(ご飯は少なめ)でおかずは6種類全部を注文し、シャアしていただくことにする。彼女が右手を「ハーイ」という感じで上げているのは、先客としていたらしていた常連のOさん姉妹のお姉さんが写真に映り込まないようにするためである。お姉さんはご近所にお住まいだが、妹さんの方は遠方からしてしている。9月末の「phono kafe」閉店まで「月2ペースくらいで来ようかしら」と話していた。

 

おからボールの生姜あんかけ。 

 玄米と豆腐のタルトに人参ソース。

きのこの柚子酢(左)、ブロッコリーのスパイスフリット(右)。 

揚げ茄子の茗荷入り和マリネ(左)、ズッキーニとカシューナッツのレモン和え(右)。 

料理に箸を付ける前に大原さんに写真を撮っていただく。 

9月末に「phono kafe」を畳んだ後は、大原さんは高知で農業を始める。高知つながりの二人である。  

「カフェ・スリック」に電話を入れてから向かう途中で、家に寄ってちょうだいしたお土産を置いていく。私が家から出てきたらナツが挨拶に来ていた。 

「phono kafe」も「カフェ・スリック」も彼女の希望。初めて来る人もブログではすでに見知っているから、「ああ、ここですね」という感想をもらす。はい、ここですよ(笑)。

紅茶は私はラプサンスーチョン。  

 彼女はキームンをマダムと相談してチョイス。

シフォンケーキは私はプレイン。 

 彼女は瀬戸内レモン。四国在住なので「瀬戸内」という言葉に反応しましたと彼女は言っていたが、高知は太平洋側ですよね(笑)。

「高知市内には紅茶専門のカフェも、シフォンケーキ専門のカフェもないと思います」と彼女。ホントですか?断定して大丈夫ですか?もしあったらごめんなさい。そのときは「お詫びと訂正」の記事は新聞ではなくて、私のブログに掲載させていただきますね。 

今日もマダムと楽しくおしゃべりができました。 

今日、マツユカさんから聞いた一番びっくりした話は、残念ながらここで紹介はできないが、彼女についての認識を改めました。そういうことができる人だとは思わなかった。 彼女自身もそのことに驚いていたようだった。こういうのを表現する旨い言葉はなかいだろうか。窮鼠猫を噛むでもないし、火事場の馬鹿力でもないし、う~ん、なんというのだろう。「マツユカ、半端ない!」が旬の言い方かな(笑)。

駅へ向かう途中の呑川の橋(宮の橋)の上で。次に会うのはいつだろう。そのとき「その後の話」を聞かせていただくのを楽しみにしています。 彼女は蒲田で買い物をしてから新橋で人と会うそうだ。改札口で彼女に見送られて、私は大学へ。

 5限・6限はゼミ。

5限は映像作品を素材にした「人生の物語」についての考察。今日のグループが取り上げたのは是枝裕之監督の『海街diary』(2015年)。

愛人が出来て家族を捨てて出て行った父親が死んだ。その葬儀で三姉妹は父親と愛人の間に出来た妹と初めて出会い、彼女を自分たちの家に引き取る(三姉妹の母親は父親が出て行ってからしばらくして自分も愛人を作って家を出て行った)。四人姉妹となったか彼女たちが、「家族になっていく物語」である。発表を担当した学生たちは2つのテーマをディスカッションに選んだ。1つは、「両親がいない姉妹たちが父親が母親の役割をどのように内部で分担しているか」、もう1つは「家族や親子のつながりを象徴するものとして映画では〈梅酒〉や〈しらす丼〉が使われていたが、そういうものはみんなの家族にもあるか」というもの。前者はパーソンズの核家族論とかかわり、後者はファミリー・アイデンティティの概念と関わるだろう(と私が補足のコメントをする)。

私はこの作品は以前に観ているが、前回のゼミで取り上げられた『そして父になる』同様、作品としてはもちろん佳作ではあるものの、是枝監督作品にはいつもいくらかの食い足りなさを感じる。それはどういうことかというと、

「鎌倉を舞台にした四姉妹の物語。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、どれだけ美人の姉妹なんだ。大きな事件は起こらない。人と人との心が通じ合う瞬間の小さなエピソードが続く。小津の作品を思わせるという評があったように思うが、そうだろうか。小津の作品はむしろ人と人との心がうまく通じ会わない、その切なさを描くことが多かったのではなかろうか。しかも、小津はそれをけっこうしつこく描いた。それをしつこいと感じないとしたら、それは笠智衆や中村伸郎らの淡泊な演技、飄々とした演技のせいである。しつこく描くので一つ一つのエピソードはけっこうな尺をもって描かれる。だから作品全体を構成するエピソードの数はそれほど多くならない。一方、『海街diary』は一つ一つのエピソードをあっさりと短めに描くので、作品全体を構成するエピソードの数はかなり多い。あたかも連続TVドラマのいい場面を集めた総集編のような作品になっている。なので少々食い足りない感じが伴う。もっと踏み込んだ言葉や行動が欲しいと思うが、そうはならない。スクリーンにはいつも海からの気持ちのよい風が吹いている。」(「フィールド・ノート」2016年2月12日より)

私はまだ『万引き家族』を観ていない。今回も「家族」を描いた作品であるが、はたしてどうだろう。 

本日の休み時間のスイーツ。

6限は学年に分かれてのゼミ。4年生は7月に予定されているライフストーリー・インタビュー調査(第2回)の共通質問の検討。3年生はテキスト講読とディスカッション。私は3年生の方に出る。

8時半過ぎに大学を出る。

夕食は神楽坂の『トンボロ』で。最近はこのパターンが多い。

先週とは違って今夜は客で混んでいた。やはり雨が降っているかいないかは大きいようである。

タラコのパスタ。 

食後にブレンドコーヒー(A)。 

コーヒーのお供にあんぱん。

波鈴さんとサッカーW杯の話などする。 彼はスポーツ全般が大好きなのだ。

3人客が入ってきたのを機に席を立つ。10時前に「トンボロ」を出る。

 

11時前に帰宅。

3時、就寝。


6月21日(木) 晴れ

2018-06-22 16:44:32 | Weblog

9時半、起床。

サラダと紅茶の朝食。トーストを抜いたのは、昨日は夕食をたくさん食べたらから。こういう微調整が大切なのだ。

昼前に家を出て、大学へ。定期券を家に忘れるという失敗をする。忘れ物の中で一番腹立たしい種類のものである(定期券のある区間の電車の切符を購入するなんて!)。急いでいて、机上のライトの笠に貼った「八つ道具」の確認を怠ってしまったのだ。

車中で石原慎太郎の短篇小説「ーある奇妙な小説ー老惨」を読む。村上春樹の短編を読むために買った『文学界』7月号に掲載されている作品だ。「ある奇妙な小説」という本来はメインタイトルの後に置かれるサブタイトルが先に来ている。自分の死のことばかり考えている主人公は明らかに石原本人である。私小説というよりも心境小説というべき色合いが強い。「太陽族の黄昏」の心象風景が描かれている。

3限は大学院の演習。

4限との間の休み時間におにぎり2個の昼食。 いつものミニカップ麺がないのは時間が短い(15分しかない)ためである。

4限はKCさんのゼミ論指導。これから火曜4限と木曜4限は空き時間ではなく、ゼミ論個別指導の時間となる。

5限は講義「日常生活の社会学」。

授業を終えて教員組合の事務所にちょっと顔を出す。

所用をすませて本部キャンパスの中を歩いていたら、仕事終わりのユミさん(論系ゼミ1期生で、国際部の職員をしている)から「大久保先生!」と声をかけられる。いま仕事終わりで帰るところだという。今日は夏至で空はまだ明るい。「カフェ・ゴトー」でちょとお茶をしていくことにした。 

家が遠い彼女は仕事終わりにカフェで一息入れてから帰るという習慣はないので、「でも、こういう時間ていいですね」と店内を見回しながら言った。この時間の「カフェ・ゴトー」はちょっと一息派の人たちで賑わっていた。

 北川悦吏子の『オレンジデイズ』を人生の一番多感な時期に観て、感激した彼女にとって、毎日、帰宅してからその日の『半分、青い』を観るのは至福の時間になっている。加えて、大好きなサッカーの試合を連日観られるいまは最高の日々といえよう、

とはいえ、ルンルン気分の毎日というわけではない。そういう時期は過ぎて、もう少し落ち着いた気分でこれからの人生を考えられる時期にいま彼女は立っている。人生にはつらいこともあれば、楽しいこともあるが、どちらかといえばつらいことの方が多い、それでもみんな笑顔で生きているのだと。 そのとおり、今日は定期券を家に忘れるというつらいことがあったが、こうして広い大学のキャンパスで偶然ユミさんと会って、「カフェ・ゴトー」でアイスココア(彼女はシナモンミルクティー)を飲みながら一息入れる時間を過ごすことができているみたいに(笑)。

8時、帰宅。

夕食はポークソテー、サラダ、茄子の味噌汁、ご飯(味噌汁とご飯の配置が逆です)。 

ポークソテーの付け合せはパプリカ、アスパラ、マッシュルームのソテー。 

デザートは昨日、ユウカさんからいただいた「日本橋屋長兵衛」のあんみつ。 

夏季限定の涼味たっぷりのあんみつである。 

妻が来月の甥っ子の結婚式に身に着けていくためのネックレスが完成した。なかなかの大作である。 

深夜、ウォーキング&ジョギング。

2時半、就寝。


6月19日(火) 晴れ

2018-06-20 19:12:39 | Weblog

9時、起床。

朝食前の体重(一日の中の最軽量)が今月末の目標値を下回った。予定より10日ほど早い達成である。昨日は二食だった(ブランチ+夕食)上に夕食も軽めだったせいだろう。

トースト、ソーセージ&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

午後から大学へ。本来は3限に院生の研究指導があるのだが、発表予定者が体調不良のため、中止となり、遅めの出校となった。

今日は久しぶりによく晴れて、軽やかな形状の雲が出ている。

キャンパスのスロープにもメタセコイヤの影がくっきりと映っている。

昼食はコンビニで買ったおにぎりセット。いつものおにぎりよりも小さめのおにぎりが3つと唐揚げと卵焼きとお新香が付いている。250円くらいだったかしら。

5限は演習「現代人と社交」。今週からテキストが山崎正和『社交する人間』からレオ・オルデンバーグ『サードプレイス』になる。

授業の後、研究室で学習相談(レポート作成のためのフィールドワークについて)を一件。

7時に大学を出る。

「有隣堂」で『将棋世界』7月号を買って帰る。藤井七段のロングインタビュー「隘路を抜けて」も興味深いが、それだけであれば立ち読みが済ますところ、昨年度の升田賞(将棋の新戦法の開発者に送られる)を受賞した「横歩取り青野流」の記事を読みたくて買った。青野照市九段は私より1つ年長で、若いころ(それは私が将棋熱中していたころでもある)に一度「鷺ノ宮流」という対四間飛車流の戦法で升田賞を受賞している。その彼がこの年齢になって二度目の升田賞受賞というのはすごいことである。

夕食はタラの野菜あんかけ、冷奴&納豆、ご飯。

ワールドカップサッカー、日本対コロンア戦を観た。サッカーは何が起こるかわからないということの見本のような試合であった。あれほど下馬評の悪かった日本がなんと2-1で勝ってしまった。

2時半、就寝。