フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月22日(金) 晴れ

2018-06-23 21:47:14 | Weblog

9時、起床。

サラダ、牛乳、紅茶の朝食。トーストを抜いたのは、(私にしては)早い時間に昼食を食べる予定なので。

11時半に卒業生のマツユカさん(論系ゼミ6期生)と「phono kafe」で昼食の約束をしていた。彼女は全国紙の高知支社で記者をしているが、今日の朝一の飛行機で羽田に来て、お父様のお墓参りをお母様と一緒にしてから、蒲田にやってきたのである。明日、中学時代の友人の結婚式に出席するとのこと。

 ご飯セット(ご飯は少なめ)でおかずは6種類全部を注文し、シャアしていただくことにする。彼女が右手を「ハーイ」という感じで上げているのは、先客としていたらしていた常連のOさん姉妹のお姉さんが写真に映り込まないようにするためである。お姉さんはご近所にお住まいだが、妹さんの方は遠方からしてしている。9月末の「phono kafe」閉店まで「月2ペースくらいで来ようかしら」と話していた。

 

おからボールの生姜あんかけ。 

 玄米と豆腐のタルトに人参ソース。

きのこの柚子酢(左)、ブロッコリーのスパイスフリット(右)。 

揚げ茄子の茗荷入り和マリネ(左)、ズッキーニとカシューナッツのレモン和え(右)。 

料理に箸を付ける前に大原さんに写真を撮っていただく。 

9月末に「phono kafe」を畳んだ後は、大原さんは高知で農業を始める。高知つながりの二人である。  

「カフェ・スリック」に電話を入れてから向かう途中で、家に寄ってちょうだいしたお土産を置いていく。私が家から出てきたらナツが挨拶に来ていた。 

「phono kafe」も「カフェ・スリック」も彼女の希望。初めて来る人もブログではすでに見知っているから、「ああ、ここですね」という感想をもらす。はい、ここですよ(笑)。

紅茶は私はラプサンスーチョン。  

 彼女はキームンをマダムと相談してチョイス。

シフォンケーキは私はプレイン。 

 彼女は瀬戸内レモン。四国在住なので「瀬戸内」という言葉に反応しましたと彼女は言っていたが、高知は太平洋側ですよね(笑)。

「高知市内には紅茶専門のカフェも、シフォンケーキ専門のカフェもないと思います」と彼女。ホントですか?断定して大丈夫ですか?もしあったらごめんなさい。そのときは「お詫びと訂正」の記事は新聞ではなくて、私のブログに掲載させていただきますね。 

今日もマダムと楽しくおしゃべりができました。 

今日、マツユカさんから聞いた一番びっくりした話は、残念ながらここで紹介はできないが、彼女についての認識を改めました。そういうことができる人だとは思わなかった。 彼女自身もそのことに驚いていたようだった。こういうのを表現する旨い言葉はなかいだろうか。窮鼠猫を噛むでもないし、火事場の馬鹿力でもないし、う~ん、なんというのだろう。「マツユカ、半端ない!」が旬の言い方かな(笑)。

駅へ向かう途中の呑川の橋(宮の橋)の上で。次に会うのはいつだろう。そのとき「その後の話」を聞かせていただくのを楽しみにしています。 彼女は蒲田で買い物をしてから新橋で人と会うそうだ。改札口で彼女に見送られて、私は大学へ。

 5限・6限はゼミ。

5限は映像作品を素材にした「人生の物語」についての考察。今日のグループが取り上げたのは是枝裕之監督の『海街diary』(2015年)。

愛人が出来て家族を捨てて出て行った父親が死んだ。その葬儀で三姉妹は父親と愛人の間に出来た妹と初めて出会い、彼女を自分たちの家に引き取る(三姉妹の母親は父親が出て行ってからしばらくして自分も愛人を作って家を出て行った)。四人姉妹となったか彼女たちが、「家族になっていく物語」である。発表を担当した学生たちは2つのテーマをディスカッションに選んだ。1つは、「両親がいない姉妹たちが父親が母親の役割をどのように内部で分担しているか」、もう1つは「家族や親子のつながりを象徴するものとして映画では〈梅酒〉や〈しらす丼〉が使われていたが、そういうものはみんなの家族にもあるか」というもの。前者はパーソンズの核家族論とかかわり、後者はファミリー・アイデンティティの概念と関わるだろう(と私が補足のコメントをする)。

私はこの作品は以前に観ているが、前回のゼミで取り上げられた『そして父になる』同様、作品としてはもちろん佳作ではあるものの、是枝監督作品にはいつもいくらかの食い足りなさを感じる。それはどういうことかというと、

「鎌倉を舞台にした四姉妹の物語。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、どれだけ美人の姉妹なんだ。大きな事件は起こらない。人と人との心が通じ合う瞬間の小さなエピソードが続く。小津の作品を思わせるという評があったように思うが、そうだろうか。小津の作品はむしろ人と人との心がうまく通じ会わない、その切なさを描くことが多かったのではなかろうか。しかも、小津はそれをけっこうしつこく描いた。それをしつこいと感じないとしたら、それは笠智衆や中村伸郎らの淡泊な演技、飄々とした演技のせいである。しつこく描くので一つ一つのエピソードはけっこうな尺をもって描かれる。だから作品全体を構成するエピソードの数はそれほど多くならない。一方、『海街diary』は一つ一つのエピソードをあっさりと短めに描くので、作品全体を構成するエピソードの数はかなり多い。あたかも連続TVドラマのいい場面を集めた総集編のような作品になっている。なので少々食い足りない感じが伴う。もっと踏み込んだ言葉や行動が欲しいと思うが、そうはならない。スクリーンにはいつも海からの気持ちのよい風が吹いている。」(「フィールド・ノート」2016年2月12日より)

私はまだ『万引き家族』を観ていない。今回も「家族」を描いた作品であるが、はたしてどうだろう。 

本日の休み時間のスイーツ。

6限は学年に分かれてのゼミ。4年生は7月に予定されているライフストーリー・インタビュー調査(第2回)の共通質問の検討。3年生はテキスト講読とディスカッション。私は3年生の方に出る。

8時半過ぎに大学を出る。

夕食は神楽坂の『トンボロ』で。最近はこのパターンが多い。

先週とは違って今夜は客で混んでいた。やはり雨が降っているかいないかは大きいようである。

タラコのパスタ。 

食後にブレンドコーヒー(A)。 

コーヒーのお供にあんぱん。

波鈴さんとサッカーW杯の話などする。 彼はスポーツ全般が大好きなのだ。

3人客が入ってきたのを機に席を立つ。10時前に「トンボロ」を出る。

 

11時前に帰宅。

3時、就寝。

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