フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月13日(土) 晴れ

2015-06-14 23:51:19 | Weblog

6時、起床。最近、早く目が覚めるというか、早く目が覚めてしまう。熟睡できていない感じである。

トーストと紅茶の朝食。

11時20分に蒲田駅で卒業生のユミさん(論系ゼミ一期生)と待ち合わせる。留学先のドイツから6月4日に一時帰国して、7月初旬にまたドイツに戻るとのこと。今日会うことは以前から約束してあったことだが、「大変なときにすみません」と彼女は言った。いや、そんなことはありません。彼女との再会は、この半年、ずっと病人と向き合ってきた私にとっては精神的なリハビリになる。彼女の笑顔は実に健康的なのだ。 元気に生きている人の笑顔だ。

ユミさんのリクエストで「まやんち」へ行く。これで彼女も晴れて「グランドスラム」(カフェゴト+SKIPA+phono kafe+まやんち)達成である。

「「まやんち」は幸せカフェなんですよね?」とユミさん。そうなのだが、その原義は、「まやんち」へ来る卒業生には幸せな人(結婚が決まった人)が多いという意味であって、「まやんち」へ来ると幸せになれる(結婚が決まる)というわけではありません。でも、逆もある程度までは真であるから、いいように考えて下さい。

 

「まやんち」名物アフタヌーンティーセットを注文(写真は二人前)。紅茶は私はアールグレイをストレートで、ユミさんはウバをミルクで。

 

 

「まやんち」を1時頃出て、「phono kafe」へ。 

 ユミさんは「phono kafe」は二度目で、最初は去年の冬であったが、大原さんはちゃんと彼女のことを覚えていた。

ごぼうのフリットとキノコのマリネ、そして二人ともあずき茶を注文。

 大原さんに写真を撮っていただく。

「phono kafe」には2時過ぎまでいて、これから新宿で大学時代の友人と会うという彼女を駅まで送って行く。

1年前、ドイツに出発するユミさんに、「風薫るひとすじの道を歩きたし」というはなむけの句を作り、書家の愉咲さんに書いてもらって、彼女に贈った。安定した仕事を捨てて、将来の夢のためにドイツに旅立ったユミさんだが、あちらでの生活は決して順風満帆というわけではなかった。挫けそうになることはしばしばであったし、いまだって軌道に乗ったとまでは言いきれないだろう。けれど、「三歩進んで二歩下がる」(水前寺清子、『三百六十五歩のマーチ』ではないけれど、この一年、彼女は着実に前進しているし、成長もしている。就職→結婚→出産とライフイベントを足早に経験することが前進であり成長であるわけではない。大切なことは、地に足がついていることである。

帰宅すると、この3月に卒業したばかりで、いま、広島の会社で働いているユリさん(ゼミ5期生)から手紙が届いていた。何かが封筒を破って飛び出している。プラスチック製の魚の形をして櫛だった。会社の研修のときに作ったものだという。彼女の会社は鉄を扱う会社であったはずだが、鉄の加工の感覚をプラスチックの加工で疑似体験しようというわけなのだろうか。

ユリさんは学生時代、留学したり、世界一周旅行をしたり、行動的な人だった。だから広島なんてちっとも遠くはないでしょうと私は彼女に言った。しかし、今日の手紙で彼女は、「最近、よく、遠い所まで来てしまったなぁと感じます。」と書いてきた。旅で遠くへ行くことと、生活の拠点を移すこととは話が別なのであろう。しかし、「まだ気持ちが追いついていない部分もありますが、何か新しいことを始めるときはこんなもんなんだと思います」と考えられるところはさすがにユリさんで、彼女もまた地に足がついている人である。

長い昼寝をする。

夕食は回鍋肉。