フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月12日(木) 晴れ

2009-02-13 01:13:18 | Weblog
  7時、起床。ハム、レタス、トースト、紅茶の朝食。8時前に家を出る。今日は文化構想学部の入試。受験生100人ほどの教室の試験監督を務める。以前と比べて主任監督のマニュアルがずいぶんと厚くなった。センター試験ほどではないが、その影響はうかがえる。こんなことわざわざ言う必要はないだろうということまで書いてあるのだ。たとえば、「次のようなことをすると、不正行為になることがあります」と、11項目を読み上げるように指示してあるのだが、「志願者以外のものが志願者本人になりすまして試験を受けること」なんて項目が入っている。これは不正行為そのものであって、「不正行為になることがあります」なんていうレベルの話ではない。もしかして不正行為にならないこともあるのか。そもそもこんなことを試験開始5分前に注意してどういう効果があるのだろうか。それをしようとしている者が、突然、正義に目覚めて試験会場を出て行くとでもいうのだろうか。それとも、そう言っておかないと、後から「そんなこと言われなかった」と開き直る替え玉受験生に裁判で負けるとでもいうのだろうか。私が受験生の立場なら、そういうわかりきったことを喋り続ける試験監督には、手を挙げて、「少し静かにしていただけませんか」と言うだろう。大学が受験生を子ども扱いするから、自分のことを「生徒」(「学生」ではなく)と呼ぶ大学生が増えるのではなかろうか。
  昼食は「たかはし」の豚肉生姜焼き定食。店に入るまでは刺身定食を注文するつもりでいたのだが、私の前に注文した客が豚肉生姜焼き定食だったので、思わず、「私も」と言ってしまった。こういうことってよくあるが、逆の場合もある。自分が注文しようとしていたものを先に言われ、付和雷同と思われたくなくて、別のものを注文するのだ。人の心は複雑である。支払いには大学から出ている800円の食券を使用。豚肉生姜焼き定食は720円だが、お釣りはもらえない。一緒に食事をした助教のK君と助手のAさんは二重弁当(840円)を注文し、40円を追加で支払おうとしていたので、3人の食券を一緒に出して、合計でチャラにしてもらった。
  最後の科目が終ったのが午後4時半。その後、戸山キャンパスに戻り、事務所に採点簿を提出し、現代人間論系室で3月末の教員懇親会の案内状の作成。6時半頃に大学を出る。今夜は「ありふれた奇跡」がある。そんなふうに家路をたどるのは木曜日だけである。