おひるね茶家だより

おひるね茶家は終わっちゃいましたが、もうしばらく「たより」は続けたいと思います。
どうぞおつきあいください。

ギリシャは遠かった(その2)

2018-07-11 19:41:13 | Weblog
6月26日 火曜日
いよいよ後半、今日は早起きしてエーゲ海のクルーズです。
それにしても、このホテルではモーニングコールが一度も鳴らない。建物は立派だし、立地もいいのに
評価のランクが低いのは食事やサービスの質のせいでしょう。昨年のクロアチアでも同名のホテルに泊
まったとき、立地はいいのに設備はひどかった。

これはホテルだけではなく、空港でさえも、トイレには必ずゴミ箱が置いてある。どうやらペーパーが
水に溶けにくいからか。水不足のためか、原則としてペーパーはトイレに流すなということらしい。

アテネの港から乗船、しかし雲行きがあやしい。寒気団が上空にあるのか、ギリシャには珍しく太陽が
顔を出さない。おかげで涼しいけれど・・・・。船に乗っている間も、上陸しているときもしばしば、
にわか雨が降ってきた。幸いにしてオジサンはハレ何とやらと一緒なので安心です。



イドラ島・ポロス島・エギナ島とまわるが、湾内なので波は静か、しかしお天気のせいで風景を楽しむ
ことはできない。島に上陸しても、同じようなお土産屋さんやレストランがあるくらいで、ほとんどま
る一日かけたクルーズとしては<?>かな。ただ、お昼の船上ブッフェは品数も量も多く、味もしっか
りして美味しかった。

そして、最後のエギナ島はピスタチオが特産とか、農協の売店がお薦めとか、ナニも少し買いました。
この島で、街をぶらぶらしているとき、八百屋さんでナニがプラム:0.96と表示されているので
1つとって1ユーロを渡し「釣りはいらねーよ」とカッコよく言ったらしい(英語で?)。するとお店
の人がびっくり・・・・「ノー!ノー!ノー!!」、いっぱいお釣りをくれました。どうやら1KG単位ら
しい。

そして、レストランで美味しそうなスパゲッティを見つけました。「エビ・タコ・イカあるよ」なんて
呼び込みをしています。もちろん、トマトソース味です。この旅行中、一番美味しく感じられました。
お値段は1500円ほどですから、日本とほぼ同じですね。
そしてラッキーなことに私たちが食べている間だけ、土砂降りでした。

ホテルに帰るのがずいぶん遅くなりましたが、おかげでオジサンたちは夕食いらずでした。


6月27日 水曜日
もう帰らなくてはなりません。最後はいよいよパルテノンです。

出発までの数時間、いわゆるアテネの市内観光です。
ギリシャは基本的に車社会のようで、アテネ市内は渋滞が当たり前のようです。それでも、トラム・ト
ロリーバス・連結バスなどたくさん走っています。地下鉄もあります。
写真は市内観光専用の2階建てバス、いずれもきれいなカラーリング、オジサンも乗ってみたかった。



ゼウス神殿、国立考古学博物館そして古代オリンピア競技の行われたパナシナイコ・スタジアムなどをチェック、写真は戦没慰霊碑の前で衛兵の交代式の様子。



いよしよ、アクロポリスの丘へ、オジサンの下手な解説よりもどうぞ写真を見てください。

いわゆる山門のような入口です。かなりの勾配を登ります。



丘の上から円形劇場ごしにアテネ市内を望みます。



4人の女神が支えるエレクティオンです。



さあ、私たちの旅の最終目標、パルテノン神殿です。少し明るい陽ざしのあるものと雲の間からわずかに
光の漏れるものと2枚の写真をアップしておきます。





辻邦生はその生涯で最高の啓示をこの地で受けたと書いています。ひょっとしたら下の写真のようなパル
テノンだったかもしれません。幸か不幸かオジサンには啓示は訪れませんでしたので、今も平和にこのブ
ログを書いている次第・・・・。

この夏も、学習院大学の史料館では「辻邦生展」が開かれます。今年のテーマは「背教者ユリアヌス」、
他の存在を許さない偏狭なキリスト教を国教と定めたローマを、ギリシャの神々の国に戻そうとするユ
リアヌスの治世を描く大長編です。少年の、男のロマンをくすぐります。

世界に偏狭な一国主義がひろまる今、彼(ユリアヌス?邦生?)が何を思うのか?


夕方、アテネを発ち、またドバイと関西空港を経て、翌日深夜名古屋に帰りました。

ちょっと疲れました。

明日から涼しい軽井沢で遊んできます。


ギリシャは遠かった(その1)

2018-07-07 16:38:14 | Weblog
6月の下旬、ギリシャに行きました。
オジサンたちは個人で海外旅行をする能力を著しく欠いているので、ツアーに乗っからざるを得ま
せん。となると、ギリシャは地球の果てまで行けるほどの時間がかかります。

6月21日、午後2時我が家を出発、名古屋駅⇒(バス)⇒関西空港⇒(エミレーツ)⇒ドバイ⇒
(エミレーツ)⇒アテネ⇒(バス)⇒デルフィ(ホテル着) 6月22日 午後7時
 29時間に、時差6時間を加えて合計35時間かかったことになります。
よほど心を緩くしておかないと耐えられません。
オジサンたちは空港のラウンジなどを探して(ナニの生きがいです)時間をやり過ごしました。

飛行機は、行きも帰りもほとんど満席でした。ヨーロッパもアメリカも夏休みが近いせいでしょうか?
いつもこんなだったらら、エミレーツは儲かるでしょうね。いろんなところでスポンサーになって
ますものね。サービスや食事はボチボチの手前くらいでしょう。

デルフィのホテルは小高い丘の上、リゾート風のきれいなところでした。予定していたホテルが水
まわりの故障で変更になり、お詫びにと上等のチョコレートをもらいました。とってもラッキーで
す。夕ご飯はチキン、朝ごはんのクロワッサンはここが一番でした。



遠めですがオジサンの姿をお目にかけました。
 ・・・・・足、短かっ!


6月23日 土曜日
この地のアポロン神殿などを見学します。が、基本的にほとんどなにもありません。紀元前6世紀
ころのもので、ほとんどが土台しか残っていないのです。時間の経過はもちろん、他国の侵略や支
配者の交代など、我々日本人の想像できない変動の結果ですね。



この時代、この地は世界の中心と考えられ、巫女(ピュティア)を通して信託を受けた神殿も、
列柱6本が復元されているだけです。ここでは、オリンピアと並ぶもう1つのオリンピックも行
われていたとか。ガイドさんによれば、ギリシャでは目でカタチを見ようとしては行けません、
頭で想像を膨らませて下さい。その通り!



ここで出土した品々は近くの博物館に展示されています。たくさんの彫像やブロンズ像、金細工な
ど、当時の人々の高い技量と知識を感じることができる素晴らしいものです。

お昼は、この街でロールキャベツを食べました。ホワイトソースで煮込んで、とても美味しかった。
ギリシャ料理は和食より前に世界遺産に登録されたとか、それなりに丁寧に作られてどれも美味し
いです。

午後は、「オシアス・ルカス修道院」 10世紀ごろ、ビザンチン様式の教会があります。当時の
ままのフレスコ画やモザイクが見事です。



その後、リヴァディア・クリア地区を歩きました。美しい街並みですが、ここも日本の商店街と同
じようにシャッターを閉めた店が散見されます。
泉から湧き出た水が清流となっていますが、この水は人の記憶をつかさどると・・・・。
全てを忘れて幸せになるか、全てを記憶して賢くなるか?
オジサンは水など飲まなくても、幸せですよ。

この旅行中、ギリシャには珍しく、お天気が悪く、なんども雨に降られました。この日も移動中の
バスで何度も降られました。おかげで暑さはそれほどでもなく助かりました。


6月24日 日曜日
デッルフィからすぐ近く、メテオラの修道院群を訪ねます。

すでにホテルの窓からも眺めることができたのですが、ほとんど垂直に切り立った岩山が続きます。
海底から隆起した礫岩や砂岩が浸食された断崖絶壁の頂上に6つの修道院があります。いくら修行
のためとは言え、どうやって建設資材を運び上げたのでしょう。すでに、10世紀ころには洞窟な
どで修業する僧がいたとか、その後セルビア王国の支配時代に建設が始まったとのことです。
私たちはなかでももっとも規模の大きいメガロ・メテオロン修道院を見学しました。駐車場から歩
くのさえ息が切れます。修道院のテラスから見下ろすと足がすくみます。





もう1つ見学した、聖ステファノス修道院は第2次大戦でドイツ軍の爆撃を受けましたが、その後
再建され、女性専用の修道院になっています。

ランチは、マッシュポテトでミンチ肉などを挟んだムサカでした。

その後、トリカラの城砦跡やセルモ・ピーレス(スパルタとの戦場)などを経て一路アテネへ、約
400キロの移動です。

さて、ギリシャは人工の30%以上が農民という農業国です。車窓には、牧草地のほかぶどう畑、
オリーブ畑やトウモロコシ・じゃがいも・青菜などの栽培地が広がります。やはり雨が少ないせ
いでしょう。あちこちでスプリンクラーで散水する様子が見られます。電線ケーブルを巻くよう
な直径3Mほどのホース・リールもあちこちに見られます。それでも、ジャガイモなどは十分育
っているようには見えません。水不足とくに地下水問題は深刻だと思いました。とにかく、ほと
んど川がありません。食事には野菜が豊富で、トマトやキュウリ、スイカなどが出ていましたが、
それらの栽培地は見られませんでした。



八百屋さんの店先で見たスイカです。0.50とありました。どうや1KGあたりの値段のよう
です。かなりのデカサで10KGほどありそう、それでも600円から700円くらい?

そして、高速道路もよく整備されているようです。日本で言うETCはまだ始まったばかりか、
人のいるゲートが大半です。しかし、写真のようにそのゲートの多さには驚きました。



今日の夕食は、ホテルの近くのカフェでサンドイッチやハンバーグ、ビールを買って、部屋で食
べました。トータル5ユーロ??

6月25日 月曜日
今日はペロポネソス半島をドライブします。

最初にコリントス運河を渡ります。大きく言えば地中海とエーゲ海を結ぶ延長6KM、幅28M,
深さ87Mのもの、スエズ運河の開通などに刺激されて作ったものの大型船時代には適応できず、
今では観光船用かバンジーのジャンプ台か?



そして、ミケーネの古代遺跡は、ここも朽ち果てて砂に埋まっていたものをあのシュリーマン博
士が発見、古代都市の城砦や王族の墳墓があり、多くの埋蔵品も出土したという。BC15世紀
ころ、ここの王、ミケーネ・アガメムノンはトロイ戦争で、ギリシャ軍の総大将を務めたという。



お昼は、大きな木の下でピーマンやトマトのチャーハン(?)詰め、ゲシスタ(イェシスタ)と
いう名物料理。前菜やサラダもついていたのでオジサンでも半分残しました。

この後、今回のツアーの呼び物の1つ、オドントス登山鉄道に乗りました。約1時間、山間の渓
流に沿って走りますが、これがちょっと残念な・・・あまりに残念な!


 
車両がスイス製の新しいものに変わったせいでしょうか?

この日の夕食はホテルで・・・・これもびっくりするほど残念な・・・・。
私たちは、近くの大型マーケットでお土産や口直しの品を買って過ごしました。
ちなみにスーパーで買うビールは100円くらいです。

ちょっと一服です。






帰ってきました三つのBOKEで

2018-07-02 22:28:01 | Weblog
6月28日、ギリシャから元気に帰ってきました。
それにしても日本は暑い。ギリシャは荒れ模様の天気が続き、暑さはそれほどでも
なかったようです。

そんなわけで、もう4日目になるのにまだギリシャのリポートをまとめる元気があ
りません。本来の老人性に加えて、時差と蒸し暑さでBOKEが3つ重なっている
感じです。

夜遅くなって、ようやく少しノウミソがすっきりしてきました。ベルギー戦まで余
すところ4時間、たぶん寝てしまうでしょうけれど・・・・。

私たち二人が大好きな長崎の教会群が世界遺産に登録されました。とても嬉しいこ
とです。でも、わざわざ「潜伏キリシタン」と断りが入っているのはなぜでしょう。
ご存知の通り「隠れキリシタン」という人たちがいます。確かに教会というカタチ
はもっていませんが、信仰の継承という点では、とても大切な人たちではないでし
ょうか?ひょっとしたら遺産ではなく現実?

ともかく、選定された教会などは、いずれも小さな村や町にひっそりとたたずむと
ころばかり。どんな形で訪れる人々を受け入れるのか?これまでの静かな暮らしを
どう維持するのか?

交通や宿泊、お土産、説明資料、サイン類、いろいろ難しい問題が残っていますね。



ふもとのレストランからパルテノン神殿を遠望する。

ギリシャでも、きちんと維持されているのはアポロンの丘(パルテノン)やいくつ
かの修道院くらい、レストランや記念の品もとくに良いものがあるとも思えず、観
光客が充分楽しめているようには見えません。

今週はとても忙しく、リポートはいつになることやら・・・・・。