ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

薬屋のひとりごと第13巻 原作・日向夏 作画・猫クラゲ

2024-04-06 14:41:07 | 

頭痛は怖い。

20年以上前のことだが、昼食後のんびりと資料を読み漁っていると電話がなった。受話器を取ると、いきなり「なんで来ないんだぁ~」と怒鳴られた。ディスプレイに映った番号からすると、クライアントの社長さんだと分かる。

はて、訪問日は月末のはずで、月初の今日には予定は入っていない。それにいきなり怒鳴りつけるような人でもなかった。妙に思い夕刻、訪問すると伝えてから、所長に相談すると首を傾げながら私も同行するという。

夕刻、二人で訪問するとニコニコと出迎えてくれる。適当に雑談し、その最中に所長が「社長さん、最近頭痛がヒドクなったりしてないかい」と訊くと、「さすが、先生。よく分かりましたね」と嬉しそうに頭痛の辛さを語ってくれる。

その間、私は打合せ通り自宅に伺い奥様にいくつか質問をすると、予想通りの返答が得られた。奥様は涙ぐみながらあれこれ話してくれた。こりゃ危ないかもと思い、いったん最寄りの駅まで戻り、再び奥様を呼び出して所長が詳しく尋ね、次に顧問先の内科医の先生に電話して確認をとる。すぐに病院に連れていけとの指示を受け、再度クライアントの会社へ赴き、渋る社長を宥めつつ病院へ向かう。

結果、即入院となった。守秘義務上、詳しく書くわけにはいかないが、脳の病気であった。残念ながら長くは持たず、お亡くなりになったが事前に対策を打てたので、今も会社は継続している。所長は病院通いが長いだけに、脳の疾患が頭痛や人格異常といった形で顕れることを知っていたそうだ。

所長の指示で奥様に尋ねるよう言われたことも、家庭内で最近横暴になっていないのか、非日常的な振る舞いをしていないかといったことだった。そして、その通りであった。惜しむらくは、毎年の健康診断の勧めを多忙を理由にしていなかったことだろう。ワンマン社長によくある話だが、健康に過大な自信を持っていたことが災いしたかもしれない。

この話を思い出したのは、先月に13巻を発売した「薬屋のひとりごと」の作画者である猫クラゲさんが、脳動脈瘤で入院したとニュースで知ったからだ。長年頭痛で悩んでいたらしいが、病院で検査を受けたところ病変が見つかり治療に入ったとのころ。愛読者としては一安心である。

ちなみにアニメ一期目は無事完結。予想通りマオマオの父親と母親の再会の場面はひねくれ者の私すら目から汗(汗!絶対に汗です)が流れる名場面。原作よりも美しい場面となっています。第二期もいずれ放送されるでしょう。今から楽しみですね。

 

コメント (4)
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