慣れというものは恐ろしい。
毎年3月15日は所得税の確定申告期限。業界の常識として、なにがなんでも期限内申告を厳守、それが常識であった。例外は天災、すなわち東日本大震災の時で、この時は税務署も閉庁してしまったので、期限は延長された。
ところが、この天災を上回る事態が生じた、それがコロナ禍であった。なにせ自宅待機が奨励され、街から人の姿が消えた。当然に税務署も閉まっている。当然に申告期限も延長された。延長申請だけで期限が伸びるのだから、実に手軽なものだった。
おかげで緊張感が薄れた。かつては徹夜してでも15日までに申告を終わらせる気迫があった。それが3年間のコロナ禍で失われた。これは拙いとの意識は相当にあり、私の事務所でも今回は例年以上に気合を入れて業務に打ち込んだ。
そのはずだった。まさか主力の一人のベテランスタッフがインフルエンザに罹患して5日間自宅待機になるとは思わなかった。これで出鼻をくじかれた。挙句にクライアントからの資料も遅れがちで、15日に昼に持参される有様である。これで期限内申告なんぞできるはずがない。
他にも資料が足りない申告もいくつかある。諦めて無理くり申告して済ませて、後で修正をだすものと、期限後申告に切り替えたものとに二分して業務を終えた。気が付いたら終電ギリギリの時間で、少し小走りに駅へ向かい、なんとか帰宅の途につく。
けっこう混んでいる社内を見渡すと、やはり若い人が多い。遊び帰りと見受けられる方もいるが、多くは仕事に追われての終電であるようだ。その疲れ切った背中に共感を覚えつつ、今回の反省と来週以降の仕事の進め方を考えながら駅を降りた。
やはり疲れた。仕事の疲れというよりも年齢からくる疲労に思えて仕方ない。もう還暦を過ぎたことだし、そろそろ年齢相応の働き方に切り替えねばならないと痛感する。
ちなみに土曜日丸一日休み、日曜日に出勤したら入り口に荷物が置いてある。おい、今頃もってきたのかい、このお客さんは・・・
本来、片付けのつもりでしたが、致し方なく期限遅れの仕事をやっている始末です。まったく気が休まる日がありませんね。
追記 18日月曜は事務所は休みでした。でも私は出勤予定でしたが、気温の急激な変化に身体が対応しずらいと判断して休んだ次第です。天気、変り過ぎですね。