ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

レナード現象には理由がある 川原泉

2020-04-15 13:05:00 | 
ストレスでお悩みのあなたに是非、お薦めしたい漫画家が川原泉だと思う。

一応、少女漫画家の範疇に入るのだが、恋愛要素は薄いので男性読者でも十分楽しめる。いや、男性にこそ読んで欲しい。

ファンからは「カーラ教授」と呼ばれる所以である、やたらと長い解説や薀蓄も楽しめるが、なによりも緊張を一瞬にしてほぐす脱力ネタに圧唐ウれる。

実際、贔屓目を抜きにして、さきほどまで仕事のストレスで頭痛がするほどであった私が、この作品を読んで思わず吹き出し、脱力し、気が付いたらリラックスしていたほどである。

余談だが、高校でこそ成績優秀者として学年上位に居座っていた私だが、中学では学年最下位クラスの落ちこぼれ君であったので、猿だと見下される気持ちは良く分かる。

ただ私の場合は、知識欲こそあったが学校の勉強に対して関心が浅かったので、見下されても特段トラウマにはならなかった。でも、あの侮蔑の目線を受けた屈辱感だけは忘れずにいる。

私は子供の頃から本の虫であったが、知識なんて活用されてこそ意味があると割り切っていた。たかが学校の勉強なんて、社会でそのまま使えるはずもないことも何故か知っていた。

だからお勉強の良くお出来になるクラスメイトから軽蔑されようと、深く傷つくことがなかっただけ。後年父からの経済支援が受けられると分かり、改めて高校、大学を目指して勉強したが、成績優秀者の一員となっても勉強が出来ないクラスメイトをバカにする気持ちは皆無であった。

別に勉学への努力を貶める気はない。でも、学校なんて社会に出るための階段に過ぎないと思っていたので、学校の成績だけで人を見下す心情には共感できない。

学校を卒業して、早いもので三十数年経つ。今でも付き合いのあるクラスメイトは、大半が成績優秀とは言いかねる奴らばかり。でも、人として付き合うにはイイ奴らばかり。

勉強の成績が一つの評価基準であることは否定しない。でも、それ以外の物差しもあることも確かだと思いますよ。

コメント (2)
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