ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

疑念

2019-08-01 12:01:00 | 経済・金融・税制

日頃から、私は芸能情報には疎いことは自覚している。

ぶっちゃけ関心がないのだが、公正取引委員会がジャニーズ事務所に勧告したとの報道には、無関心ではいられなかった。

大立者であったジャニ―喜多川氏の死去を受けてのものだと思うが、ようやく長年の膿にメスが入った感じがしている。

実はかなり前から、ジャニーズ事務所の横暴は耳にしていた。この事務所は他社の若い男性タレントが世間の耳目を集めるようになると、そのタレントを使わないように圧力をかけてくるとの話を何度も聞かされたからだ。

愚痴を聞かされただけなので、実際のところは私には判断できない。でも愚痴を言っていたのは、若手のタレントさんだけでない。マネージャーや興業関係の方からの複数であったので、ある程度は真実であったのだろう。

でも企業が自社商品の売り上げを確保するために、他社を排除しようとすることは、どの業界でもよくあること。まして人気で左右される券\界では、仕事先の確保は生命線。どこの事務所でも必死なのは分かる。

たぶん、ジャニーズ事務所だけでなく、他の大手芸能プロダクションでも似たようなことはしていたと思う。タレントを使うTV局やラジオ局だって、なるべく人気のある人を使いたい。だからジャニーズ事務所に気を遣う気持ちは分からないでもない。

それでも、私が疑問を持たざるを得なかったのは、ジャニーズ事務所が異常なくらい税務で問題を起こしていないことだった。仕事柄断言するが、芸能事務所及びタレントの申告には、どうしてもグレーゾーンがある。

普通なら経費として認められない支出でも、芸能人ならば認められるケースはある。これは業界の特殊事情であり、慣行を裏付けにしているので、必ずしも不正という訳ではない。

だが税務署が本気になれば、明らかに認められない支出も少なくないのが芸能事務所だ。しかし、不思議なくらいジャニーズ事務所は、この点での不正を公表されたことがない。おそらく、あれだけの人気事務所である。税務調査も絶対にあったと思う。

しかし、そのことが表ざたになったことは、少なくても私は知らない。如何に大物の国税OBを顧問に就けようと、税務署の調査から逃れるのは至難の業だ。まして勧善懲悪の一例として、半ば公然と公表されることが多い券\人である。

偶然?

其の可能性がゼロだとは思わない。でも、私はヒソヒソと噂される信じがたい裏話があるのを知っている。根も葉もない噂であり、私は信じてはいない。なにかといえば、政界とのつながりである。それも、かなりの大物らしい。そんな与太話を耳にしたことがある。

私は税務署の調査官が、政治的圧力などを嫌悪しているのを知っているので、俄かには信じがたい。一例をあげると、西武の堤が悪名高い。政治家の父をバックに、かなり危ういことをしていた噂があるのは知っていた。

それが表ざたになったのは、その父の死後であり、堤家は持ち株会を利用した課税回避のツケをいずれ払わされることになる。想像だけど、堤家の課税回避を苦々しく思いながらも、その政治的な圧力に屈した屈辱を、税務署の職員は決して忘れなかったのだと思う。

バブルが弾け、西武も苦しくなった最中に、満を期しての税務調査で堤を追い詰めた。おそらく次の堤家の相続の際には、かなりの納税を止む無くされると思っている。

ジャニ―喜多川という大物の死を知り、虎視眈々と牙を磨いているのは公正取引委員会だけではないと思います。

コメント
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