ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

絡新婦の理 京極夏彦

2009-09-14 13:49:00 | 
随分と低くなった未読の本の山だが、年内に征服するのは難しいようだ。

その原因の一つに京極夏彦がある。ご存知の方も多いと思うが、とにかく分厚い。これが困る。「ヌマンタの書斎」などと偉そうに銘打ているが、実のところ私の書斎は通勤電車のなかだ。

幸い始発駅を使うので座って通勤できるが、それでも京極本の分厚さには難儀する。なにより持ち歩くのが大変だ。さりとて家で読むのは週末に限られる。

実をいえば、私は行儀が悪い。家で本を読む時は、大概が思いっきりだらけた格好で済ます。なかでも寝転がって本を読むのが好きだ。壁に足をあずけて(足が気持ちいい)読んだり、身体をひねって寝転がったりと寝相の悪い事このうえない。

京極本は寝ながら読んでも、その分厚さと重さが邪魔に思う。ところが読むことに集中しだすと、それが気にならなくなるから不思議だ。でも、やっぱり手首や腕に疲労が残るぞ。

おまけに使われる漢字が難しい。ふり仮名を省略していることが多いので、その度に頁を戻して読みを探すのが面唐セ。せめて、名前と地名だけはふり仮名をつけておいて欲しいものだ。なにせ辞書を引いて読める読みでもないから、殊更性質が悪い。

ちなみに表題の本のタイトルは「ジョロウグモのことわり」だが、普通は女郎蜘蛛だろう。シナの呼称をもってこられても困るぞな。

他にも文句をつけようと思えば、いくらでも出てくる。にもかかわらず、読みたくなるから困ったもんだ。こんな読みにくくて分厚い本を書くのは京極夏彦だけだ。まったくもって困った作家だよ。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする