ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

そうだったんだ…8

2015-09-12 14:55:48 | 日記
山下さんによると…ソロ第一弾『サーカス・タウン』は
『チャーや原田真二に押されて』売上げが伸びなかった上に

『「詞が抽象的だ」と言われたり
「シティミュージックの旗手」と変なイメージがついたり
意図するところは全然伝わらなかった』そうだ(汗)

セカンドアルバムも『あまり売れなかった
その都度、誰かと比べられて意固地に閉鎖的になって行った』という

でも『コンサートは割と状況が良かった』と山下さん
ただ『それがレコードに結びつかない
売れ行きに響かないんですよ』(苦笑)

甲斐バンドも観客動員数が増えて
『徹夜しないとチケットが取れない』ほどだったのに
『ヒット曲が出ない』状況の時がありましたよね

ただ甲斐さんは、アルバム作りにかかる時間や制作費に関して
あまりとやかく言われたことはなかったようですが

山下さんはレコード会社の方から
『売れないんだから金をかけるな
次のLPは、120時間900万円以下で仕上げろ』と言われて
『おう、上等じゃねぇか(笑)このやろうと思って
112時間880万円でおさめた』んだとか…(笑)

『でも、わびしいじゃない(笑)そういうのって…
だから、ソロじゃなく作家の道に進もうかと…
最後にやりたいこと全部やって終りにしようと
ハード・ファンクをやってみたら、大阪のディスコで火がついちゃった(笑)』

B面に入ってた【ボンバー】を
『大阪地区だけはジャケットを刷りかえてAB面逆にした』
ただ『いくら大阪で火がついたと言っても
やっぱり僕のような音楽を聴く人が
日本にそんなに沢山いるとは思えなかった(笑)
当時は、サザンとツイストとピンクレディーって頃だったから(笑)』

『レコードを売る原則は何なのか
ヒットを出すにはどうすればいいのかを知りたくて
レコードがどういう風に動いてるのか自分を使って勉強しようと
営業所まわりを始めた』そうで

『そうまでして売れたいのか?』と失望なさった方もいらしたみたいだけど
『今後プロデューサーとしてやっていくなら
流通経路を見ておくことだけでも価値はあるだろう』と思われたらしい

その『ムーングロウ』はロングセラーとなり、レコ大のアルバム賞を受賞
でも山下さんいわく…あのLPは売れなきゃなんないって
世の中の動きに一番迎合してる
今となっては、あんまり好きじゃないアルバムですね(苦笑)

ともあれ、ボクの記憶よりずっと後に発売された(汗)【ライド・オン・タイム】で
『1973年以来の7年間と全く違う人生が始まった
というか、人の見る目が変わって来たんですよ』

『日本の音楽業界ってのは、ホントにそんなトコでしか
ものを考えてないってことがよく判りましたね(笑)』

『これ一発で終わると思われていたから(笑)
コピー譜を出す出版社の人がよく来ましたよ
今年がピークですから今年中に出しましょうって…(笑)』

『初めてチャートインしたシングルが3位でしょ
翌日から街を歩けなくなった
「あっ!」って言われて、エクスタシー感じるタイプの人間じゃないしさ(笑)』

『おまけに、その直後に例の問題が起きた』と山下さん
『問題』って、竹内まりやさんとの結婚報道ですけど(笑)

『週刊誌が大騒ぎで、報道陣がすごくて
特にカメラマンがすごいんです、寄ってき方が全く無表情で
止めても止めても掻き分けて来て…』

『人間の神経って、あそこまで磨耗できるのかと思って
すごい恐怖感だった』と話されてますが

この時期に、長年の良き理解者でいらした
フォーエバー・レコードの宮下静雄さんが亡くなられ
翌日がその『大騒ぎ』で(苦笑)
3日後に『シャネルズ事件』が起こって(汗)

更にその3日後にジョイントするはずだったイベントは
『結局、一人で3時間やることになって
全部重なったあの1週間で何かが変わった
憑き物が落ちたというか、あれから先は
人生がすごく静かになりましたね』とおっしゃってます

余談ですが、ラジオディレクターの佐藤輝夫さんいわく…
『オールナイト・ニッポン』を一緒にやって
彼がとてもガンコな人だというのが判りました(笑)

あまりにもマニアックなやり方なので
もう少し大衆性を考えたらどうかって、よく論争になりましたね

博多でのオールナイト・ニッポン・コンサートの時に
世良公則さんが話されていたという
『竹の屋セントラル・ヒーティング』というバンドも

佐藤さんが、FM東京の特番でスタジオライブを企画され
世良さんや桑田佳祐さん、ダディ竹千代さんと共に
山下さんにも参加を依頼なさったそうだけど
『山下君には断られたんです』(苦笑)

『でも当日、彼がまりやをスタジオまで送って来て
リハーサルを眺めていたと思ったら、ノコノコ入って来て
結局はセッションしてしまった(笑)
いかにも、彼らしいエピソードだと思います』

と、佐藤さんが話されてる山下さん像って
…『マニアック』だとか(笑)結局黙っていられなくなるカンジが
ちょっと奥さんに似てるような気が…(笑)
コメント
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