『世界ナゼそこに日本人』(25.11.18テレビ東京放映)で、パプアニューギニアの原住民の間で正装として使われているコテカ(ペニスケース)をつけた民族を紹介をしていました。コテカは、民族衣装の一種で男性用の下着にあたるという。
居住区では、裸にコテカだけで暮らしている若者も、町へ出るときは洋服を着ている場面が紹介されていました。
番組制作者が「え。なぜ洋服を着るの?」と質問すると、彼の若者は、ニヤッとして「はずかしいもの」と率直に応えていました。
その「はずかしい」の言葉に、人間に共通する「恥ずかしさを感じる心」が思われ、すごく親しい気持ちになりました。それとともに妙好人磯の与一(椋田與市・一八四一(天保十二)年出生)の逸話を思い出しました。
與市がある家を訪ね、縁側で話をしていると、その家の娘さんが来て、箪笥の上にあるものを取ろうと背伸びした。その時、腰が細くなり腰巻がはずれる。慌てた娘さんは腰巻を整えて與市の前に来る。與市は、「はんときゃーどうじゃった」(腰巻がはずれて、下半身が露わになったときは、どのような気持であった)かと訊ねた。娘さんは「そらー、恥ずかしいばっかりだったと」と顔を赤くして言った。與市は「恥ずかしーという思いは、一人では起きんからな」と念仏を喜んだ。(以上)
與市の日常生活の中に、常に「おはすかしい」という気持ちがあったので、恥ずかしさを思えるところに、如来に見られているという事実があることを思い、逸話の言葉になったものです。
彼の原住民の「はずかしいから」という思いは、第三者の眼を意識できる証でもあります。また、何を恥ずかしいと感ずるかというところに、その人の精神文化の深まりがあるようです。
居住区では、裸にコテカだけで暮らしている若者も、町へ出るときは洋服を着ている場面が紹介されていました。
番組制作者が「え。なぜ洋服を着るの?」と質問すると、彼の若者は、ニヤッとして「はずかしいもの」と率直に応えていました。
その「はずかしい」の言葉に、人間に共通する「恥ずかしさを感じる心」が思われ、すごく親しい気持ちになりました。それとともに妙好人磯の与一(椋田與市・一八四一(天保十二)年出生)の逸話を思い出しました。
與市がある家を訪ね、縁側で話をしていると、その家の娘さんが来て、箪笥の上にあるものを取ろうと背伸びした。その時、腰が細くなり腰巻がはずれる。慌てた娘さんは腰巻を整えて與市の前に来る。與市は、「はんときゃーどうじゃった」(腰巻がはずれて、下半身が露わになったときは、どのような気持であった)かと訊ねた。娘さんは「そらー、恥ずかしいばっかりだったと」と顔を赤くして言った。與市は「恥ずかしーという思いは、一人では起きんからな」と念仏を喜んだ。(以上)
與市の日常生活の中に、常に「おはすかしい」という気持ちがあったので、恥ずかしさを思えるところに、如来に見られているという事実があることを思い、逸話の言葉になったものです。
彼の原住民の「はずかしいから」という思いは、第三者の眼を意識できる証でもあります。また、何を恥ずかしいと感ずるかというところに、その人の精神文化の深まりがあるようです。