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仏教ライフを考える西原祐治のブログです

憎しみは人間だけがもつ感情

2013年03月02日 | 日記
人間は高度な進化を遂げ、そのための副作用(苦悩)が多くあるようです。

憎しみも、その一つのようです。憎しみは非常に高次な機能で、おそらくチンパンジーは持たない。小泉英明著『脳科学者の真贋―神経神話を斬る科学の眼』に、チンパンジーと人間の違いについて、非常に興味のあることが説かれています。

 憎しみを持つのも人間だけらしいと最近言われています。人間特有の感情ですね。これは次のテーマとして松沢先生と連携したいと思っています。チンパンジーにはその習性として[子殺し]がありますね。しかし、ボスのチンパンジーに自分の子どもを殺されても、その母親はまったく恨みを持たずに、また同じボスと子どもを作るんです。(以上)

とあります。
著者によると、人間だけが未来を考えことができる。おそらくそれは言語能力を獲得して得た機能であろうといわれています。脳卒中などで失語症になると、最初に「未来時制」が話せなくなるという。

また、次のようにあります。

つまり、未来は言葉でいくらでも作ることができますから、いろんな未来を考えることができてしまう。それを現実に近い形で人間は感じるので、そこに不安が生じてくる。だとすれば、情緒障害や不安神経症のような症状は、われわれが「未来」という概念を持ったために発生してきたものかもしれないと私は考えているわけです。(以上)

未来を考えるという副作用として、情緒障害や不安神経症のような症状があるという点が興味のあるところです。

これは私の思いですが、逆に言うと、副作用(苦悩)が深いほど、その人の精神性は深いところまで到達しているということも言えます。「苦しみは成長のとびら」いかがでしょうか。
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