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仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

東京23区火葬料高騰

2024年12月23日 | セレモニー
『産経新聞』(2024.12.22)からの転載です。

東京23区火葬料高騰、民営で9万円 中国資本傘下参入以降、続く値上げ
「侵食」~火葬(上)
2024/12/22 08:00

昨年末、親族の葬儀を四ツ木斎場(東京都葛飾区)で執り行った70代の男性は葬儀の明細を見て愕然(がくぜん)とした。
《最上等(星)》。そう記された火葬料は7万5千円。《火葬燃料費》で1万2200円も計上され、合わせると9万円近くになる。さらに火葬場の《休憩室使用料》が3万1千円とあった。
東京23区の火葬場は9カ所で、公営は2カ所にとどまる。残る7カ所が民営で6カ所を「東京博善」が運営する。四ツ木斎場も、その一つだ。火葬料は、公営の臨海斎場(大田区)が近隣住民は4万4千円、瑞江葬儀所(江戸川区)が5万9600円で、東京博善の突出が分かる。男性は「公営が割安なのは知っていたけど、すぐ予約できないし…」とため息をついた。
6月から9万円
東京博善は前身も含めると明治20年に創業。宗教家が社長を務め、運営してきた。国は昭和43年に火葬場の経営主体を原則地方自治体と通知しているが、東京博善は明治期からの実績で民営が認められてきた。
だが、60年に転機が訪れる。運営が宗教家の手を離れ、印刷などを手掛ける「広済堂」の創業者に移った。さらに、創業者親族が令和元年に中国人実業家で、「ラオックス」を家電量販店から免税店に業態転換したことで知られる羅怡文氏に広済堂株を売却するなど「中国資本」が流入。2年3月に東京博善は広済堂の完全子会社となり、今年6月には広済堂ホールディングス(HD)代表取締役会長に、その羅氏が就いた。
こうした「中国資本」流入の過程と重なるように、東京博善は火葬料の値上げを続けてきた。
3年には最も安い大人の料金が5万9千円から7万5千円に引き上げられた。4年6月には燃料費の変動に合わせ、追加料金を上乗せする「燃料費特別付加火葬料」を導入。今年6月、この制度は廃止されたが、現在は9万円にまで上がった。
値上げについて、広済堂HDの担当者は、燃料費や人件費の高騰などをあげ「多死社会を支えるための設備維持費なども含め、将来にわたり安定的に火葬事業を継続させるためだ」と説明する。
全国では公営、無料
全国の火葬場(令和5年度)は1364カ所あり、うち97%は自治体などが運営する。火葬料は無料か1万~2万円程度が一般的で、同じ都内でも立川市などの多摩地区の多くは住民であれば無料だ。
東京博善の火葬料について、23区を中心に約160店舗が加盟する都葬祭業協同組合の浜名雅一理事長は「民間企業が利益を追求するのは仕方ないが公益事業の精神からかけ離れている」と訴える。
身よりのない生活保護受給者といった火葬料をそろえられないケースでは、国と自治体が費用負担する葬祭扶助制度があるが、それ以外は、生活が困窮していても、遺族らは分割してでも支払わなければならない。
組合によると、葬儀を行わず火葬だけにしたり葬儀を簡素化したりするケースもある。そもそも火葬に立ち会う機会は人生で多くはなく、費用に地域差があることすら知らない人は少なくない。その結果、「高い」と感じても言い値で払わざるを得ないのが現状だ。
昨年8月以降、組合は火葬料の適正化を求め行政が管理できる法整備や新たな公営火葬場設置の陳情を監督指導する立場の区などに行ってきた。
一方、新宿など6区は昨年、火葬料金算出方法などについて、東京博善に合同で立ち入り調査を実施。ただ、火葬料設定に関しては国の明確な基準はなく、次の「一手」は打ち出せていない。そして「問題」は、さらに深刻化してきているという。(大渡美咲)=(下)に続く

違法とは言わないまでも法や制度の隙間を縫う形で、日本の財産や文化が「侵食」されるような事態が露見している。その「現場」を取材する。

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銀座と金座

2024年12月12日 | セレモニー
昨11日、午前10時から武蔵野大学100周年記念法要、午後はお台場のホテルで400人の祝賀会でした。ホテルまでの送迎バスで、ガイドさんが「銀座は江戸時代、銀を扱う場所であった。では銀座があるので金座は?」とのはなしで、金座は、今の日本銀行がアル場所が「金座」だったという話です。
祝賀会では、色々な人と話が出来てよかったです。
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白根仏壇

2024年12月06日 | セレモニー
昨4日、総代2名と、新潟市の白根地区へ、御内仏の修理を出しているので、その具合を見学に行きました。白根地区は、白根仏壇の一大生産地で、金箔押し作業や仏壇の数々を見学してきました。雨降りで時折、雹が降ってくる天気で、「冬は空は、八割方、今日のような空です」との言葉から、関東のぽかぽか陽気から一転、冬の寒さ、関東のぽかぽか陽気の地域では、漆作業や仏壇製造の細やかな伝統技法は育たない、などと思いながらの見学でした。職人の人間性にも触れることの出来た一日でした。
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千葉組南ブロック親鸞聖人誕生850年・立教開宗800年記念慶讃法要

2024年12月05日 | セレモニー
昨4にちは、千葉組南ブロック親鸞聖人誕生850年・立教開宗800年記念慶讃法要への出向でした。千葉県市原市姉ヶ崎、弘教寺ホールでの開催でした。弘教寺は都市開教寺院です。本堂とは別に建設したホールのことは耳にしていましたが、こんなに大きなホールだとは思っていませんでした。大したものです。
私は「浄土真宗 立教開宗の意味」というテーマでの一時間でした。
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無縁遺体

2024年11月13日 | セレモニー
『産経新聞』(2024.11.13)記事の転載です。配信記事のようです。

無縁遺体

神社や寺が多く点在する名古屋市東区。葬儀社「セレモニー白壁」の入る建物の裏手には、遺体安置のための大型冷蔵庫が置かれていた。厚い扉を開くと、おびただしい数の棺が並べられていた。中に横たわるのは、引き取り手が見つかっていない故人たちの遺体だ。
同社の後藤雅夫社長(76)によると、遺体の多くは行政や福祉団体の依頼を受け、ここにやって来る。引き取り先がないか自治体が親族調査に当たる間、保管を担うことになるといい、「人によっては、数週間~数カ月かかることもある」という。
敷地内に置かれる冷蔵庫に収容できるのは13体まで。連日満室の状態が続くが、保管依頼は次々と舞い込む。「多い時には20体の安置が必要になったこともある」と後藤社長。入りきらない遺体は棺内にドライアイスを入れ、保管に努めている。
葬儀に親族は姿を見せないことが多い。同葬儀社のスタッフら以外、参列者が誰もいないこともあるが、僧侶を招き、故人を丁重に弔っていく。「生きている間はいろいろとあったのだろうが、最後は心を込め、送り出してあげたい」。後藤社長はつぶやいた。


引き取り手調査に年単位かかることも
身寄りがなかったり、親族がいても引き取りを拒否されたりするこうした「無縁遺体」は、墓地埋葬法などに基づき、死亡地の市区町村が火葬などを行うとされる。
自治体は警察や病院などから連絡を受けると、引き取り手を探すことになるが、その道のりは長く険しいものとなりがちだ。
親族は戸籍をたどって特定する必要があり、他の自治体から戸籍を取り寄せることもあるが、親族に文書で引き取りを打診するも返信がないことは少なくない。調査・打診は配偶者、子、親、兄弟姉妹、孫や甥・姪などに及ぶこともある。
だが、そこまで骨を折っても「疎遠であったことや過去のトラブルなどを理由に受け取りを拒まれるケースはある」(さいたま市の担当者)。千葉市では遺体の引き取りから2週間ほどで火葬となるが、その後も親族調査を行っていくといい、人によっては「年単位で作業が続くこともある」(同)という。
自治体に統一マニュアルなし
総務省の調査では、平成30年4月~令和3年10月、全国で発生した引き取り手のない死者数は10万5773件。このうち5万5424件は遺留金がなかった。火葬などにかかった費用は故人の遺留金を充当できるが、不足分は公費支出が必要となる。「毎年見積もりを上回るペースで負担が増えている」と明かす自治体もある。
遺体の引き取り先を探す親族調査の範囲、火葬までの期間、遺骨の保管期間などに統一的なマニュアルはない。現場裁量に対応が委ねられる中、混乱も起きている。
名古屋市では令和4年に、引き取り手のない19遺体が最長で3年半近くにわたり、火葬されぬまま葬儀会社に預けられていたことが判明。引き取り手のない遺体の葬儀執行件数(生活保護受給者らを除く)は年々増加傾向にあり、同年度は256件に達したという。
問題を受けて同市は、火葬を終えるまでの期間を「原則1カ月以内」と決めたが、親族の意思確認などは思うように進んでいかないのも実情だ。


「これまでの価値観で支えきれず」
厚生労働省は引き取り手のいない遺体・遺骨の自治体の取り扱いについて、年度内に現状や課題を整理し、参考事例を盛り込んだ報告書をまとめる方針だ。ただ、自治体からは、統一的な指針を望む声もあがる。
「すでに故人の葬送は『家族が担うもの』という価値観だけでは支えきれなくなっている」。淑徳大の結城康博教授(社会福祉学)は、こう指摘する。
核家族化と同時に、家族関係や地域のつながりの希薄化が進み、結婚をしない人や子供を持たない人らも増えている。結城教授は「身寄りのない高齢者は、今後さらに増えていくことになるだろう」と話し、続けた。
「葬送を『家族の問題』から『公共の問題』として捉え直し、支える態勢をどう構築していくかを社会全体で考えていく必要がある」(三宅陽子)=終わり
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