超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

中年「8月15日」(ポプリクラブ4月号感想)

2010-03-28 14:54:13 | 漫画(成年雑誌)


私の大好きな漫画家、中年がこの度奇跡の復活を遂げた。
って書くと非常に大げさだが、
実際巻末コメントを読むと病気治してたしてたそうな。冗談かもしれんけど、一応。
「年刊中年チャンプ」が出た直後に休載状態に入っていたので、1年半振りくらいの復帰なのか。
これは個人的に嬉しすぎる。
期待している才能なので。


が、中年の復帰号が出たのって今月の始めな訳で、このタイミングで書くには今更といえば今更なのだが
じゃあどうしてここまで書かなかったかというと
あまりに久々の執筆、病み上がり、そしてデジタル化の影響でもしかして以前とは変わってしまっているのでは、
とか、全くピンと来ないものになってしまっているのでは・・・等の不安のが実は喜びよりも大きくて
正直読むのが怖くもあったというか。で、ずっと放置。
してたのを昨日読んだのである。
だからこそ、こうして記述しようと思って。
その感想は、というと。


えーと、ある意味そのまんまですね(笑)。
まだデジタル化に慣れてないのか、処理、というか作画は全体的に更に雑になってるし
そもそもデジタル化の影響の所為で以前のようなぬくもりが直に伝わってくるような臨場感はあまりない。
個人的に別に原稿に関してはデジタル化にする必要なかったのでは・・・とかちょっと思ったり。
ま、でもこの辺は慣れ次第でどうとにでもなるかな。

でも、一番変わって欲しくない、所謂「中年らしさ」という部分に関しては、驚くほどそのまんまでした。
というか、更に強まってるくらい。中年臭が。
復帰作ということでオタクものという割と受け易いテーマで描いて来たな、って感じですけど
中年ならではの着眼点やシチュエーションの描き方、そして感情表現の妙は健在も健在。
モノローグの使い方に関しては、進化しているようにも思えます。
小ネタやギャグも相変わらず面白い。
って事で長らく待たされた後の復活の一作としては、割と水準以上なものに仕上がっていると、
そう言っても大丈夫なものになっていると個人的には感じました。
読み終えた後、なんだかんだいって嬉しさも往々にしてあったんだなあと。
やや中年補正は入ってるかもしれませんが(笑)。
 それを抜きにしても、どう考えたってこの作品は中年にしか描けません。
そういうもんを再び読めただけでも嬉しかったし、ここからの復調も期待したいところ。
もっともっと愛情に溢れた、そういう作品を描ける人のはずだから。
この作品も十分面白かったけどね!



んで、「年刊中年チャンプ」の続編にも大いに期待したところ。
「覚悟のスズメ」とか保存してあるけど単行本でも読みたい。加筆するだろうし。
何気にコアファンが多い作家だと思うので、待ってる人は結構いるはず。
今年中には是非!
といいつつ無理はしない程度の方向で、とも。


ついでに武梨えりとか木村太彦も復活すればいい。何が「ついで」かは分からないけど。





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