超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス) 第8話「お茶と距離」 感想

2012-03-03 03:35:36 | アニメ





ありあまるピュアネス。




いや~本当に素晴らしい話でしたねー(笑)。積み重ねの作品ならではの感動。
今時ここまで丁寧に距離感を縮めるお話ってあんま見かけないんですけど
だからこそ古き良き恋愛作品って感じでグッと来るのも事実
一つ一つの展開や演出を重ねて辿り着いた結末が素敵で
それはまるで編み物のようなストーリーですよね。添加物っぽい作品に思えて実際は無添加っていうか。
そんな登場人物のたっぷりのピュアな気持ちが詰まってた8話、今まででもベストの出来だったかと思います。

ある意味無垢すぎて昭和にまで戻ってるんじゃないの、って内容で
とても平成24年に放送される作品とは思えない純粋さ
でもこういうのが本来の距離感の描き方なんじゃないかなあ、って思ったりもする。
その辺は少女漫画のエッセンスも感じるんですけど
裸Yシャツだったり、美少女多目にトッピングだったりと絵的には男向けの作品なワケで
そんなルックスで編み物みたいに丁寧な展開っていう本質が面白いし
大雑把な部分が一切ないっていうのは大きな個性ですよね。
珍しいくらいに健気で、一人でじっくりシュミレートして、思い出を頼りに頑張って・・・
メインヒロインであり主人公でもある凛々蝶の魅力を余すことなくめいっぱい描いている上で
そのこの作品最大限の武器を駆使した後に
お話的にも満足のいく着地点を用意してるっていう脚本の素晴らしさ。
キャラ良し、展開良し、結末良しって事でオートマティックに楽しめた印象の回でもあって
いぬぼくの面白さが一気に凝縮されてるなー、とも感じられたお話でしたね。
純朴過ぎるラブストーリー、
でもその純朴っぷりが振り切れているから
これはこういうものだ、って感じで観れる良さと分かりやすさがある。
そんな繊細さと雰囲気描写の秀逸さが光った、それに加えて感動も追加された傑作回でした。
テーマ的に持続してるからこそ、持続の果ての縮まる瞬間が楽しいっていう。


双熾は完璧人間みたいに描かれてるけど
実際はご奉仕を中心に、爛れた関係も含めてそれだけで生きてきたから
それ以外の接し方が分からない、っていう。これってよくよく考えたら凛々蝶とは反対の性質な訳で
その対比も面白いんですけど、彼女が言ってた通り似てるっちゃあ似てるんですよね。
両方偏執的な生き方をしてきたなっていうか、決して器用じゃない接し方ばっかりだったと。
だから表向き高飛車と奴隷の如く尽くす側って事で均等は取れてたんですけど
でもそれじゃ何も変わらないな、って事で
凛々蝶は素直になれたんですけど
じゃあ今度は双熾の番だなという感じで要するに今度は彼の方が心を開く段階だと思うんですよね。
それにも事情があるって知った今、また一つ双熾の本質を知れたとも言える訳で
文字通りスタート地点っていうか
ここからは凛々蝶自身がどんどん引っ張っていく番なんじゃないかな、とも思いました。
そう考えると都合の良いようで実は堅実なお話だなって気もしてくるから不思議です。
その為の一歩を踏み出せたって内容の今回、
正にここ数週の一つの成果が結実したって感触で
更に言えば友達作りも微妙に成功してるしで堂々巡りのようでちょっとづつ進んでるって構成がステキ。
双熾の抱えるコンプレックスが改めて明らかになった今、二人三脚で頑張って欲しいものですね。





美少女キャラをめいっぱい楽しむというお手軽な部分と
一歩ずつ確実に縮まる距離を楽しむという繊細が手を組んだ素敵なお話でした。
目にクマが出来るほど相手の為を想って悩む凛々蝶さまは本当に可愛かった、と同時に
彼女が思ってるほど気付けてないって訳でもないのかな?とも思いました。
そういう尽くしたいって部分も何気に似てて微笑ましいですよね。




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