超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

(アニメ)琴浦さん 第11話「スタンド・バイ・ミー」 感想

2013-03-27 00:22:47 | アニメ













大号泣しました・・・。












あれですね、あまりにも泣きすぎてもう途中から何が何やら分からなくなってしまったレベルでした
涙で目の前が見えねェ・・・。

今から凄く青臭い事書きますけど本当に「好き」って感情は何なんでしょうね?
自然に湧き出るくせに決して通じるものではなく場合によっては泣きたくなるほど苦しめられる
そういう「好き」って感情を持つ事のリスクだったり儚さを感じてしまったんですが
それが無駄だったのか?と言われるとそれもまた違う
森谷さんはその分成長出来たし、
誰かから必要とされる人間になれたのは間違いない
だけど、人間的に成長したと思っても「好き」って気持ちが通じるという訳でもない
だからこそ胸が掻き毟られるほど切なく、見ていて傷跡を残されたような気分になる

しかし今回の話で号泣した要因はただ単純に森谷さんが失恋したから~って理由ではなくて
彼女の潔い姿勢にあります かつては卑怯な手を使ってまで真鍋を手に入れようとしていた彼女が
今や正々堂々本人の前で気持ちを伝えられるようになった
本当に人間的な成長を見せてくれた
事実涙腺が決壊し始めたのは彼女が「好き」って告白したシーンからです
その表情とかこれまでの道のりの映像の演出で彼女の気持ちの全てが流れ込んでくる感覚・・・が圧倒的で
一気にドバドバと堰を切ったように涙が溢れてきたんですけど、
個人的に森谷さんはあくまで脇役だと思ってたから
ここまで彼女の成長だったり本懐のシーンに力を割いてくれるとは予想してなかったんですね
それもあってイレギュラーな告白とその顛末に本気で感情を揺さぶられてしまったのかもしれません

それともう一つ、琴浦さんや百合子部長と比べて自分の中ではそこまで森谷さんの存在は大きくなくて
これまでの感想でもそこまで文字数は割いてなかったと思うんですが
そんなキャラのシーンで号泣してしまったという事
それが凄く不思議で
自分でも何が何だか分からなかったんですけど、でも裏を返せば理屈とかではないんでしょうね
それくらい立派で見事で、胸に棘が突き刺さって残ってしまうような破格の名シーンだったと思います
恋に敗れても、それでも前を向く女性の姿は本当に凛々しく、そして美しいと思えた。
それが何より琴線を大きく揺さぶってくれたのかもしれない。
ここまで終始泣いてしまった回は久々でしたねえ、
というか今まででも早々ないような・・・。


百合子部長は自分だけが犠牲になるつもりだったと思うんだけど
それを室戸くんが許さなかった、何があっても側に居ると宣言してくれた
彼の好きな部分は彼女の憎しみや怒りに対して「忘れろ」とは決して言わない事
そういう憎悪もそうじゃない優しい部分も含めて彼女を肯定する姿勢
それによって百合子部長もまた一つ大人になれたようです
この下りもずっと泣きながら観てましたね・・・。

琴浦さんというアニメはインパクト型であると同時に積み重ね型でもあるなあ、とつくづく思いました
かつては自分が消えれば・・・と考えた琴浦さんが今では消えることを拒んでいる
どころか、同じ境遇の人に手を差し伸べている
真鍋もかつての自分の言葉を思い出し意地を張ってた部分を捨て、森谷さんと部長も言わずもがな
各々のお話に決して消えない傷跡を残しつつ、観続けてきたからこそのカタルシスも十分に用意されている
ここまで来たらもう書いてしまいますがぶっちゃけ完璧に近いアニメですね、これ。
今期は勿論、
ここ数年でも屈指の作品のような気がしてならないですが
それほどまでに心を揺さぶられたのもきっと初期の挫折展開があったからこそなんだろうな、とも感じられました
このアニメは普通の日常アニメと違って禍々しいシーンがいっぱい展開されてましたけど
そういうシーンがなければここまで「成長」で泣ける事もなかった
どいつもこいつも人生転げ落ちてしまった連中ばっかりですけど
だからこそ、そこから這い上がろうとする姿に思いっ切り感情移入出来るのかな・・・と思いました
ここに来て森谷さんが大好きになれたり、室戸くんの覚悟に心打たれたり
琴浦さんの成長に心から清々しい気分になれたり・・・
なんだか色々なピースがカチッとハマってそれが物凄い快感のツボに入ったような凄まじい傑作回でした
少なくとも今回の森谷ひよりの勇姿を私は一生忘れる事はないでしょう。それくらい大きな傷跡だったけれど、
不思議とそこにはスカッとするような後腐れのなさも付随していて。それが何より素敵でしたね。

「琴浦さん」、最高のアニメだと思います。










月野さんもいつの日か救われるといいな・・・
そんな風に素直に思える作品も早々ないですよね。
次週は母親がまたまた再登場、物語の行方に期待しています。
創造でここまで泣かせられるんだから表現って凄いよなあ。





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