日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「ポンペイ展」に行く前に ポンペイのセミナーに参加しました(2022.1.26)@ LCIイタリアカルチャースタジオ

2022年02月07日 | イタリア旅行・世界遺産

「ポンペイ展」に行く前に ポンペイのセミナーに参加しました(2022.1.26)@ LCIイタリアカルチャースタジオ

 

ポンペイ展」に行く日も近づいてきたこの日に  zoomで参加しましたLCIの「ポンペイ」のセミナー!!

セミナーはクイズ形式で進められ 噴火の年や日にち(新しい発見により8月ではなく噴火10月説が浮上しています!)   ヴェスヴィオ山の噴火前の形を当てたりしました

秋の木の実が発見されたり 火鉢(braciere)やマントも見つかったことと 

工事現場での日付の落書きなどが発見されたことによります

 詳しくは こちら

 

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フレスコ画 バッカスとヴェスヴィオ(Bacco e il Vesuvio)

 

この絵のように噴火前はひとつの山頂でした 右はバッカス 下の蛇は 家の守り神 肥沃(fertilità)の神ですね

また79年噴火(eruzione del 79 d.C.)の煙は松の木の形をしていて 小プリニウスの手紙によると 13時に噴火(esplosione)とガスの噴出 すぐに軽石(pomici)火山灰(cenere)が降り注ぎ 翌朝7時には火砕流(flusso piroclastico)が発生したとあります 2回めの火砕流でポンペイの町は埋没したのですね 

   *  *  * 

ポンペイの発見について

最初は 1748年に ブルボン家に仕えていたRoque Joaquin de Alcubierreというスペインの考古学者が スタビアと思っていたのが石碑にポンペイ市民と刻まれていたことで ポンペイを初めて発見しました

次に  Giuseppe Fiorelliが 石膏の鋳型技術(tecnica dei calchi)を考えて 今私たちが見ているような犠牲者の型が残されました (私がポンペイで見た時は観光客が多すぎてほとんど見られなかった...)

そして Vittorio Spinazzolaという考古学者がさらに 道路や建物の2階部分も発掘し(scabi)  1997年に世界遺産となり 最近の2019年の新発見をもたらす発掘へとつながってゆくのですね 最近の発掘ニュースは私もチェックしています😊

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さて ポンペイの人々の生活はどんなだったでしょうか

解放奴隷(liverti)が農業や商業に携わり ワインビジネスで富豪になったヴェッティ(Vettii)の家や ステファニの布作業所(Fullonica Stephani)も紹介していただきましたが さてここで有名な「お金は臭わない(Pecunia non olet!)」と言って尿(urina)に税金をかけてランドリーに尿を使ったヴェスパシアーノ帝も登場しました!

食材については ポンペイからローマ帝国に輸出されていたのはワインとガルム(garum/魚醤)ですね 発見されたアンフォラ(anfora)からは なんと当時のワインの香りがほのかにするのだそうです🍷

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テルメを愛するポンペイの人々

温泉(terme)にはそれぞれ Apodyteruim(脱衣所)  Frigidarium(水風呂)  Tepidarium(ぬるま湯の風呂)  Caldarium(熱湯の浴槽)  があります 

Strigilisは肌かき器ですが 金属製でこんな鋭いもので垢すりしていたのですね~ 痛そう!

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ポンペイの女性たち

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 Saffo

サッフォー(Saffo)のフレスコ画は チラシにも使われており 私も大好きなのですが 当時の女性は読み書きもできて財産も持てて 買い物や宴会や観劇にも行かれました 

化粧もしていましたが それが鉛白(biacca)を白粉に 頬紅や口紅は赤鉄(ematite)の粉を使い アイラインはローストした蟻の粉を使ったという...  

また エウマキア(Eumachia)は解放奴隷の娘であり 裕福な実業家の妻で染色工場(fullones/tintori)のオーナー ユリア・フェリクス(Iulia Felix)は解放奴隷の娘で 広い農園を所有し 貸しアパートに建て替えたのですが その古代初の不動産広告もポンペイ展で見られます 

アセリーナ(Asellina)という解放奴隷もテルモポリオを所有しており 女性実業家たち(donne imprenditrici)の姿や残したものも見られるのも楽しみですね💖

 

   *  *  * 

ポンペイの住居について

ドムス(domus pompeiana)はパトリキ(貴族/patrizi)が住み インスラ(insulae)は平民(plebei)が住んでいました 

ちなみに 平民は台所がないインスラに住み外食していましたが リッチな貴族が住むドムスにはたいてい台所がありました 一方トイレは公衆トイレが主だったそうで 交流の場でもありました

ドムスの床のモザイクも 色々見せていただきました 

ポンペイ・レッド(rosso pompeiano)のフレスコ画の赤は 酸化鉄(ossido di ferro)から作られています 

玄関に「cave canem(猛犬注意!)」とある悲劇詩人の家のモザイク (チラシにあります) また玄関(Vestibulum)には魔除けの絵があり 平屋で(インスラは2~3階建て)  アトリウム(Atrium)には ラレース(Lari)という家の守り神の祭壇があります

寝室(Cubiculum)には窓がなく 応接間(Tablinium)や 宴会場(Oecus)もあり広いですね そして宴会は 寝そべって食事をするというトリクリニウム(Triclinium)があり 午後3時から富裕層は夕食を始めるそうです 

八つ切りのパン(Panis quadratus)が炭化したのも発見されていますね 切りやすい溝がついています

なんとポンペイの食事を再現しているRistorante Presidentも紹介してくださいました💖

小庭(Hortus)  柱のあるポーチ(Peristilium)  光や雨水を取り込むCompluvium  その雨水をためるImpluviumも紹介していただきました 

当時はひと家族に必ず1人は奴隷がいました フォークはなくスプーンを使っていて アンフォラ(anfora)はワイン以外にも様々なものを保管していました

Graffioneという熊手のようなものは お肉を調理するのに使われていたそうです 初めて見ました!

当時は 教養のある人だけがラテン語を使っていたそうです

 

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最近の発掘による新発見

そして 2019年以降の発掘による新発見のビデオを見せていただきました このあと ご紹介くださった字幕なしの2時間もあるRai2のビデオを家でしっかり見ました!! 映像があるのでわかりやすかったです 

手つかずのテルモポリオ(thermopolium)も発見されましたが 80軒もあったそうです

パトリキと奴隷奴隷の部屋男性の遺骨祝賀用大型四輪馬車も最近発見され ドキドキですね💖 これらの記事は皆フォローしてきたので随分助かりました!

こうして ポンペイ展に行ってきました!! 

リポート『「ポンペイ」展に行ってからジェラート・マンマミーアに立ち寄りました(2022.1.29)@東京国立博物館 平成館』は こちら

「ポンペイ」のセミナー(LCI)は こちら

 

* 写真は 2015年に訪れたポンペイ 1時間しかいられず残念...

 


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