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日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

第33回ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展が開催されます(2025.8.13~8.31)@いたばしボローニャ絵本館

2025年07月19日 | イタリアの本・絵本・雑誌
第33回ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展が開催されます(2025.8.13~8.31)@いたばしボローニャ絵本館


世界最大の児童書の見本市ボローニャ児童図書展」に出展され、その後板橋区に寄贈された世界各国の絵本を紹介する「ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展」を開催します

開催概要
日時: 2025(令和7)年8月13日(水)~8月31日(日)まで
午前9時~午後8時まで
場所:  板橋区立中央図書館 1階図書館ホール
費用: 入場無料です。当日、直接会場にお越しください。


イベント  わくわく外国語おはなしまつり:

期間中日替わりで、いろいろな外国語による絵本の読み聞かせを行います。
日時:8月17日(日)~8月31日(日)計15回
       午後2時から午後2時30分まで
場所:板橋区立中央図書館1階 おはなしの部屋
申込:不要


中井はるの先生(翻訳家)翻訳体験ワークショップ

子どもの本の翻訳で考えたいこと〜ボローニャブックフェアから
2ひきのわるいねずみのおはなし』など~

絵本の翻訳に関する講演  および外国語絵本を使用して実際に翻訳をしてみるワークショップをしていただきます。

日時:8月11日(月・祝) 午後3時~午後5時まで
場所:中央図書館1階 図書館ホール
定員:24名 事前申込(先着順)
申込:7月18日(金曜日)午前9時より電子申請にて受付開始

展示:
いたばしボローニャ絵本館 2025ボローニャ入選2人展
2025年ボローニャ国際絵本原画展で入選された、うめだよしの氏、神鳥海南江氏 2名の作品を展示します。

新着絵本コーナー
世界最大の児童書の見本市「ボローニャ児童図書展」より、今年も出展された絵本の一部を寄贈していただきました。現地から届いた世界各国の絵本をお楽しみください。

2025年ボローニャ・ラガッツィ賞コーナー
ブックデザインの優れた児童書に送られるボローニャ・ラガッツィ賞の2025年の受賞作品を展示します。

いたばし国際絵本翻訳大賞コーナー
板橋区が1994年より実施している外国語絵本の翻訳コンテスト。
会場では、第31回(令和6年度)受賞作品と、これまでの課題絵本や出版された大賞受賞作品を展示します。

第33回ボローニャ・ブックフェアinいたばし 世界の絵本展は こちら

    *   *   *

今年もやってきました~3ヵ国語絵本の読み聞かせ📚 
絵本も多くの中からようやく選び終えて練習開始♪ 

同じ絵本は2度と読まないというジンクスが昨年から破られましたが 夏の定番の絵本 これっきゃない!というのもあるのでね😊


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第31回世界の書棚から「Picturebooks from the USA」に参加しました(2025.4.29)@板橋区立中央図書館

2025年07月11日 | イタリアの本・絵本・雑誌
第31回「世界の書棚から」: 「Picturebooks from the USA」に参加しました(2025.4.29)@板橋区立中央図書館


今回のアメリカの児童文学の現状については危機感を抱きながら聞きました

アンデルセン賞の審査員・審査員長も務められた 国際児童図書評議会(IBBY)の一部であるUSBBY(The United States Board on Books for Young People) 会長による 今のアメリカの児童文学・絵本についてのリポートです

アメリカで出された絵本は割とすぐに日本でも翻訳出版され時差はそうない しかしここ5~6年 保守的な人々による絵本の世界での大きな変化があり さらについ先週のこと...と アメリカの現政権により今まで積み上げてきた「多様性(diversity)」を受け入れる試みが分断されてゆくまさに変化の瞬間である と危機感を滲ませており 日本への影響も考えながら聞きました


Kirkus Reviews (カーカス・レビュー)の21Cのベストブックスでは 多様性を描いた作品が受賞することが多かった 
 
教育的な本を学校の図書館が買いあげることで出版も続けられるが 以前はLGBTQの本に文句をいう親もいたが 最近になって国がそのタイプの本にNoを言うようになった パパが2人いるペンギンの家族の話 黒人の子ども 金髪白人ではない童話のお姫様(シンデレラや白雪姫など)の本が締め出されつつあること


審査基準(criteria)については クリティカルリーディング 文章を深く読む   理解・分析(analyse) 内容を理解・分析する  そして クリティカルリテラシー 読書体験を世界の見方に反映させることだそうです

インクルージョン: 多様性 親切 思いやり 感情的知性について伝える本

A place inside me 」等のように 意図的にダイレクトにメッセージがわかるような本が増えている 

Where the wild things are (かいじゅうたちのいるところ)」は 意図的に教えるところはなかった

Officer Buckle and Gloria」は 言葉はなくても絵でさりげなくメッセージが伝わってくる




続く質疑応答では 日本の教科書に「スイミー」が載っているように アメリカの教科書にも絵本が載っているが 形が変わってしまっており 絵本ならではの伝わり方がしずらくなっていることがあるとわかりました めくりながら読むのではなく 短いページ数に詰め込むことにより 絵は小さくなり絵本ならではの楽しみ方がしずらくなりました

また 学校の図書館の役割について 子供が小さい頃は家庭で絵本を読み やがて図書館に行くようになり 学校に入ると学校の図書館に通いますが そこでの職員はプロで 教員資格を持ち様々なアドバイスもできますが 最近は予算の削減により ただ本の貸し借りをするだけのスタッフに替わられる現状等

LGBTQや多様性をテーマにした本を 学校の図書館が買わなくなってしまったら 出版もできなくなります 特に日本よりもアメリカでは 書店売りよりも学校売りが多いそうです 
また 何年も読まれない本は どんなに良い本でも廃棄処分となること 

日本はミッフィ等の人気の絵本のキャラクターのグッズがよく売れますが アメリカではそんなことはないそうです 日本はキャラクターグッズ販売では世界トップのランキングのようですね😲

質問者の方から紹介された本 「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来 」の本は こちら 

2025年1月に発売となった本です: アメリカではいま、保守派による禁書運動が暴走している
黒人、LGBTQ、アジア系、アメリカ先住民…マイノリティを描いた絵本がなぜ禁書されてしまうのか
NY在住ライターが禁書となった数々の絵本を通して見る、アメリカの姿 

これからも目が離せませんアメリカの出版事情...


次は 中東です



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「オリーヴァ・デナーロ(Oliva Denaro)」(ヴィオラ・アルドーネ著/関口英子訳/小学館)を読みました

2025年07月01日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「オリーヴァ・デナーロ」(ヴィオラ・アルドーネ著/関口英子訳/小学館)を読みました


日伊協会月報で紹介されていたこの本「オリーヴァ・デナーロ(Oiva Denaro)」(ヴィオラ・アルドーネ著/関口英子訳/小学館)を読みました  
関口先生の訳された本だったので興味を持ちました😊

ネタバレになるので詳しくは書きませんが 予備知識なしで読んだ方が面白いです 
読み出したら止まらなくなってしまい  困りました(笑)


あらすじ: 
1960年代  シチリアの保守的な小村

女は水差しだから、割った人のところにもらわれていくもの」
 母親に擦り込まれた少女オリーヴァは   初潮を迎えてからは
「純潔を守るため」に  地元の風習と母の教えに従い 
男子との交流を避け  学校も辞め 家のなかで過ごしていた

しかし裕福な菓子店の息子に目をつけられ  16歳の誕生日に...

「幸せの列車」に乗せられた少年』のベストセラー作家が 実話に想を得て描いた、一人の女性の勇気と尊厳の物語。

Viola Ardone=1974年、イタリア・ナポリ生まれ。2012年に小説家としてデビュー。

   *    *    *

償い婚(matrimonio riparatore)  加害者の男は 被害者と結婚することで罪が放免されるという因習 (1930年制定 刑法第544条 通称ロッコ法)  
世間体を重んじる家父長制(il patriarcato)社会においては それが被害を受けた女性の将来を守るための救済措置だったという 
しかしこれは 「魂の殺人」ともいえる暴力を受けた女性の苦痛への想像力に欠けていた
fuitina:  略奪婚 駆け落ち  (既成事実を作り結婚に持ち込む)

1970年 カトリック教会の家族観が重んじられていたイタリアで 
離婚法が成立 
1978年 中絶法 制定

1981年 刑法第544条(通称ロッコ法) 廃止 
同年  名誉の殺人 (il delitto d'onore)への刑の軽減も廃止 


書評は こちら

本は こちら

同じテーマの映画「シシリアの恋人(La moglie più bella)」(1970)は こちら



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今年の3か国語絵本読み聞かせ 計5回分の候補探しに取りかかりました

2025年06月26日 | イタリアの本・絵本・雑誌
今年の3か国語絵本読み聞かせは 8月後半のいたばし・ボローニャブックフェアで2回  秋と来年春の2,3回の予定です 
 
アニメのイタリア語プライベートレッスンラストの回の準備もととのい ようやく他のことができる体制ができました~ 
 
まずはリストアップから これはまるで旅の予定を考えるような楽しさがありワクワク 一番好きです💕 
30分で4~6冊くらい読みます ドイツ語絵本の候補が一番少ないのでまん中に入れて (難しい絵本が多いのですドイツ語) 
イタリア語 スペイン語 ドイツ語 イタリア語 スペイン語...という順番にします 
 
また 季節に合った内容を選びます 大型絵本はメインですね 「なつの いちにち」とか... 
今年はイタリア文化会館やゲーテ・インスティテュートには借りに行かず いたばしボローニャ絵本館の蔵書だけにするつもり
他の用事が無事済んで もし時間があれば セルバンテスに借りに行って翻訳もしたいけどな~ どうなるかな~ 
 
今日1日で候補リストを作り 今までに読んだことのある絵本も何冊か入れたけど そのあとで絵本館の「私のお気に入り本棚」の ことを思い出してそこもすべてチェックして 30冊以上候補を増やして選び直すことにしました😊
 
 借りられない絵本は出向いてすべてメモして 自宅でPCで起こして翻訳します  
このほかにもブックフェア展示絵本の抄訳作成も手がけています 
年に1度の翻訳ボランティアで 楽しいので苦になりません 
 
 では何がいやかって... 8月後半の午後2時の一番暑い時間帯に読み聞かせすることと...台風かな~🌀 
日本語版がないものもあるので 自分で翻訳して まだ読みきかせしてなくてお蔵入りしているのを出したいですね~ 
それに春には PIMPAの展示もあったので その中から選んで読みたいと思います 
PIMPAはイタリアの子どもたちにも人気です💕 
絵本館の展示を生かした絵本選びをしてゆきたいと思います 

また かなり前にせっかく訳したのに 長すぎたり難しすぎたりして読み聞かせに向かない絵本は このままもう読まないと思います😞 すごい量ですよ~翻訳原稿どっさり! 
 
読み聞かせに来てくださる親子との一期一会の出会いを楽しみに これから準備に取りかかります!! 
あさってはアニメがテーマのイタリア語のラストレッスン!  そのあとから次のステップに進みます~🛩
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イタリア人精神科医パントー・フランチェスコ氏の著書「日本のコミュニケーションを診る」(光文社新書)を読みました(2025年5月)

2025年05月19日 | イタリアの本・絵本・雑誌
イタリア人精神科医パントー・フランチェスコ氏の著書「日本のコミュニケーションを診る」(光文社新書)を読みました(2025年5月)

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イタリア人精神科医パントー・フランチェスコ氏の著書『アニメ療法』(2022年12月出版)を以前読み感銘を受けました

シチリア出身のパントー氏は日本語堪能 イタリア人で初めての日本医師免許を所得した方で 欧日両方の医師資格を保有するイタリア人として活躍中です😲
Ho letto un libro di Panto Francesco, psichiatra italiano che lavora in Giappone in giapponese.  Ho letto anche suo libro "Terapia tramite animazioni".  Il 25 maggio lui parla a "Italia Amore-mio" (Roppongi-hills), non vedo l'ora💕

インタビュー記事「イタリア人医師が考える、日本に引きこもりが多い理由。アニメの力で心の抵抗を下げる」は こちら


2025年5月25日(日)のイタリア・アモーレミーオ(六本木ヒルズアリーナ)にパントー氏が  『「ハーフ」として生きる:日本における複文化的アイデンティティの心理的影響と介入』というテーマでゲスト出演(13:00~14:00)されることを知り パントー氏のもう一冊の本日本のコミュニケーションを診る 遠慮・建前・気疲れ社会(光文社新書/2023年9月出版)を早速読んでみました:

本の紹介: 
「西洋と東洋の違いを強調すると、実際の社会に存在する複雑な構造や、ステレオタイプには当て はめられない差異の微妙なグラデーションを見落としてしまうおそれがある。
だがそれでも、日本社会は個人の利益より集団の利益を重視していると言いたい。自分が初めて日本に住み 、自分の個性を表現することが必ずしも社会に担保されていないとわかったとき、これがただのステレオタイプな理解ではないと感じた。」

――私たちはなぜ周りに流されてしまうのか?なぜ人の弱さを認められないのか?なぜ「勝ち組/負け組」「陽キャ/陰キャ」といった考え方をしてしまうのか?診察を通じて多くの日 本人と向き合ってきたイタリア人精神科医が診る、日本社会のコミュニケーションの本質とは。

 
 読み終わってみて この本は専門用語もあり少々難しかったのですが 自分にも当てはまるところは納得できました 似たような体験をしたこともあります
「感情労働と表層演技」では コールセンターで働いていた時期に クレームを受け続けて胃が痛くなったこともあり 感情労働は感情的疲労をもたらすとありました 納得~😞

日本では まわりに「キャラ」を演じることで接するという文化があるとの指摘 なので様々な友人たちが集まるパーティーで どのキャラを演じてよいか迷うとの事例にビックリ😲 

気疲れ社会 のところでは 嫌われたくないために依頼を断れないことについて書かれてあり納得できました 世話焼きな人は自己愛から意地悪な人にも尽くし続ける NOの意志を提示してもよいのだとのくだりですね 

欧米の個人主義と 日本の集団主義の違いについても述べられています 欧州中心主義ではなく 日本を愛する外国人のひとりとして書かれたそうです

また 日本では先天的発達障害と異なる 文化依存的な後天的な発達障害の過剰診断の傾向があると気付いたそうです 


ひきつづき 「『イタリア人の僕が日本で精神科医になったわけ』(イースト・プレス)も読みます イタリア・アモーレミーオに間に合うかな~💕

      *    *    *

あとイタリア人DJ&ラッパー PINAさんのI love TOKYOも買って届くのを待っています ←当時買えばよかったな~

彼女も 5月25日(日)15:45~16:00  にトークで出演されます 


「日本のコミュニケーションを診る」(パントー・フランチェスコ著)は こちら

追記:  2025.5.19  大阪万博ミケランジェロの彫刻「キリストの復活」が追加展示れると言うニュースが届きました 予約がさらに取りづらくなったみたいです😞
とりあえずイタリア・アモーレミーオに行ってきま~す(笑)


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「イタリアの文化と日本  日本におけるイタリア学の歴史」(松籟社) を読みました

2025年05月18日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「イタリアの文化と日本  日本におけるイタリア学の歴史」(松籟社) を読みました

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本の紹介より:

日本の近代化において、英・独・仏ら強国への視線とは異なるまなざしで参照されてきたイタリア。 その文化はどのように導き入れられ、解釈され、浸透してきたのか。
 文学、思想から美術、音楽、映画演劇まで、各分野における受容と展開のさまを歴史的に考察し、見出された知の体系を、これからも営まれ続けるイタリア学の将来に手渡す。

目次
序  (ジョヴァンニ・デサンティス)

第一部 文学
第一章  ダンテからルネサンスまで─人文学と翻訳の使命  (原 基晶)
第二章  啓蒙主義とロマン派  (霜田 洋祐)
第三章  ファシズム期と戦後  (菊池 正和)
第四章  女性の言葉による世界  (山﨑 彩)

第二部 思想
第五章  中世から初期人文主義まで  (星野 倫)
第六章  ルネサンスと近世  (フランチェスコ・カンパニョーラ)
第七章  新観念論から現代思想まで  (國司 航佑)

第三部 芸術
第八章  美術─美術史教育と美術史研究、コレクション、展覧会  (石井 元章)
第九章  音楽─イタリア音楽の二つの顔、音の学と楽  (森田 学)
第一〇章  映画─イタリアン・スペクタクルの衝撃  (石田 聖子)
第一一章  演劇─ピランデッロからフォーまで 近代演劇の革新者たち  (高田 和文)

イタリア文化の本質性―あとがきにかえて  (土肥 秀行)

     *    *    *

イタリア文化会館大阪代表のジョヴァンニ・デサンティス氏の呼びかけに土肥 秀行先生が応えられ チームを組んでいた著者たちを集めて完成させた 日本におけるイタリア文化批評史の一冊 あらゆるカテゴリーを網羅した「イタリア文化辞典」とはまた違った趣向の 一般書でありながら 多少意識の高い読者層(pubblico colto)や 大学生の卒論等に役立つ 日本におけるイタリア文化の理解者を増やすための本

自分としては難しかったのですが 今まで日伊協会が発行する学術誌日伊文化研究を難しいながらも読んで来たり 色々なイタリア文化イベントに参加してきた中で知ったことがあったり知っている人物も登場しており 特に自分が関わってきた分野はよく理解できました 
ナターリア・ギンスブルクの翻訳コースを取っていたのでその章とか ベネデット・クローチェについては研究されている先生も登場しており 美術や音楽や映画は比較的わかりやすかったです 

第三部第八章 美術の項の最初で 「日本とイタリアの交流は イタリア北部の養蚕地帯に微粒子病が流行したために イタリア王国政府が日本の蚕種獲得に動いたことをそのきっかけとする」とあり驚きました    ←     調べてみた記事(1860年代)は こちら
Il rapporto tra Italia e Giappone risale a 1860 anni, a causa della malattia dei bachi da seta usati per la industria dei bozzoli per produrre la seta in Nortitalia, il gobierno italiano ebbe chiesto a Giappone di acquistare quelli giapponesi. 

またそれとともに 岩倉遣欧使節団(1871~3)も重要な文化交流の中心となりました

第三部 第十章 映画の項では 「シネマトグラフをもたらしたイタリア人」の記述で 1896年3月にリュミエール兄弟(フランス)が イタリアで初めてのシネマトグラフの映画をローマで上映し大きな反響を呼んだとあります 次いで日本にも上陸しました
 
お雇い外国人であったシピオーネ・ブラッチャリーニというイタリア人からシネマトグラフを譲り受けて 日本でも実現したとあります😲

まだまだ深いですねイタリア文化研究...

イタリアの文化と日本  日本におけるイタリア学の歴史」は こちら


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パネル展示『ピンパのイタリア大ぼうけん(Pimpa viaggia in Italia)』(2025.4.1~6.1)を早速観に行ってきました🚲@板橋区立中央図書館 

2025年04月06日 | イタリアの本・絵本・雑誌
パネル展示『ピンパのイタリア大ぼうけん(Pimpa viaggia in Italia) 』(2025.4.1~6.1)を早速観に行ってきました🚲@板橋区立中央図書館 


イタリア外務・国際協力省とイタリアの出版社フランコ・コジモ・パニーニが協力して制作した『ピンパのイタリア大ぼうけん(Pimpa viaggia in Italia )』のパネル展示が板橋区立中央図書館にて開催中です

イタリアで愛され続ける赤ブチ模様の小犬「ピンパ」は今年で生誕50周年
作者アルタン(Altan)のイマジネーションによって1975年に生まれ 現在も多くの子どもたちに愛されるイタリアの国民的キャラクターです

ボローニャ市立サラボルサ児童図書館での記念イベント(Pimpa dappertutto)と連携して 東京でもピンパの誕生日をお祝いしましょう!

📅 開催期間 2025年4月1日(火)~6月1日(日)
⏰ 開催時間 9:00~20:00(※4月14日・30日、5月12日は休館日)
📍 開催場所 いたばしボローニャ絵本館 25番書架 
       (板橋区立中央図書館内1階)
🎟️ 申込み・参加費 不要
 
主催 板橋区立中央図書館・イタリア文化会館


パネルいろいろ:

  Pimpaの絵本いろいろ(館内閲覧)

  

みんなが楽しめる国
世界にここだけの風景
海でひと泳ぎ
川や湖の生き物たち


   

田舎の暮らし 
カーニバルの仮面
どんなメニューがあるのかな?
大きくなったら 何になりたい?



宇宙への旅
イタリアスタイル
表彰台に立つ国
クイズのこたえ

  *   *   *

4月13日(日) 14:00~14:30 「ピンパのとくべつおはなし会」で ピンパのイタリア語の絵本を読みます📖


開催のお知らせは こちら

追記: 
こちらの「世界の書棚から」のイタリアの回で  このピンパの絵本をいただきました 孫の誕生日プレゼントにしようと...  孫がイタリア好きになるといいなぁって...😊 

絵本の読みきかせでも読んでいますPimpaの絵本😊


こどもの読書週間イベント「世界の子どもの本展」 (2025.5.1~5.10)
は こちら 


 



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「近代イタリアの歴史 - 16世紀から現代まで-」(北村暁夫/伊藤武編著・ミネルヴァ書房)を読みました

2025年02月19日 | イタリアの本・絵本・雑誌

「近代イタリアの歴史 - 16世紀から現代まで-」(北村暁夫/伊藤武編著・ミネルヴァ書房)を読みました

 

イタリア文化会館の図書室で借りて読みました「近代イタリアの歴史」(2012年)📖

この本は近代イタリアの歴史についてまとめてあり この本を読む前に「イタリアの歴史を知るための50章」を読みました

 

本の紹介: 

16世紀から現代にいたるイタリアの歴史を、通史とともに、それぞれの時代に関する理解を深めるための最適なテーマを切り口に概観するテキスト。

最近の研究動向も反映し、近現代イタリアをコンパクトに理解できる待望の書。

 

目次:

第1章 領域国家の形成
 1559年のイタリアの地図を見ると 領域国家(ナポリ王国 シチリア王国 ヴェネツィア共和国など...)の分布がわかります


第2章 啓蒙の世紀
 地図は18世紀半ばで 教皇国家がありますね サルデーニャ王国が成立します

「フランス革命とイタリア」が興味深かったです  ナポレオンのイタリア侵攻のこと等...


第3章 リソルジメント

前に観た(イタリア文化会館の試写会で)「我々は信じていた(Noi credevamo)」をまた観たくなりました🎥 


第4章 自由主義の時代 
「イタリアは成った これからはイタリア人をつくらねばならない」という有名な言葉ですね 

コラム「南部」を想像する これも昔から延々と続く南部問題を抉り出して興味深かったです ジョヴァンニ・ヴェルガのシチリアの農漁村が舞台となったヴェリズムの文学作品など...

 

第5章 世紀末とジョリッティ時代

ここで未来派が出てくるのですが 戦争賛美など過激な芸術集団なのですね...

リビア戦争もありましたね...   コラム「大量移民(グラン・エクソダス)」は 最初は単身出稼ぎだったのが やがて家族を呼び寄せてコミュニティができて...またアイデンティティーについて等とても興味深かったです


 
第6章 第一次世界大戦と戦後危機

ダンヌンツィオとフィウーメ占領  人民党と社会党 そして 

ファシズム運動 — 戦士のファッシと農村ファシズム 等...

コラム「女性にとっての第一次世界大戦」では 戦争に狩られていった男たちの代わりに 家庭を守り労働力となって社会を支えていった女たちについて書かれています 


第7章 ファシズム時代
 

ムッソリーニ ファシズムについて またコラム「ファシズムとスポーツ」では スポーツが果たした役割とその功罪について書かれています

それと興味深かったのはLeiが禁止されて Voiが使われていたことが書かれています

イタリア語を学び始めた頃にそれを聞いて不思議でしたが Leiを「あなた」として使うのは スペイン語由来の用法であり スペインに支配されていた時代の名残とのこと そしてVoi(貴殿、貴様)はより「男らしい」代名詞として推奨されたのですね



第8章 第二次世界大戦とレジスタンス

 イタリアにおけるレジスタンス     サロ共和国の成立と終焉その他...

ここで サロ政権に迫害されたイタリア人学者フォスコ・マライーニの娘 ダーチャ・マライーニの「書くこと、生きること」(2014年@イタリア文化会館)の心に残る講演会を思い起こしました...


 
第9章 共和国の成立と高度成長

戦後の様々な政党について 「共和制における政党」 「キリスト教民主党とカトリック」等について 中でも 1970年代には 閣僚ポストを勢力に応じて配分するロッティザツィオーネ(Lottizzazione)という慣行が生まれたそうです

仕事や行政の支援等を得るには その政党系の連盟に加盟することが条件だったことなど... アメとムチでもって日和見主義が増えました



第10章 鉛の時代から消費社会へ

新しい社会運動  赤色テロと「鉛の時代」について これは色々な映画でも観ましたね 学生運動 熱い秋(労組の運動)等... アルド・モーロ元首相暗殺事件など  

離婚法や中絶法などもできてきました 
 

第11章 第二共和制へ

ベルルスコーニ登場!  そして北部同盟やオリーブの木など 選挙法がめまぐるしく複雑に変わっていったことなど 混迷の時代ですね...

 

これは2012年の発行ですが このあとの記述を読んでみたいですね

 

今まで様々なイベントや映画や本などで知ったイタリアの歴史 

その近代史の部分をまとめて一気に俯瞰できた 貴重な一冊でした

 

本は こちら

 


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「世界の書棚から」第23回「O.R.メリングの著書に見る、アイルランドの大地に伝わる魔法」に行ってきました(2024.5.18)@板橋区立中央図書館

2025年02月08日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「世界の書棚から」第23回「O.R.メリングの著書に見る、アイルランドの大地に伝わる魔法」に行ってきました(2024.5.18)@板橋区立中央図書館
 

第23回の「世界の書棚から」は 初来日されたアイルランド生まれのカナダのファンタジー作家 O.R.メリングさんがご自身の作品の背景について ご自身で撮られた作品に出てくる様々な写真を見せていただきながらお話しくださいました! 
 
 メリングさんの著書数々

アイルランド生まれで4歳でカナダに移住し 今ふたたびアイルランドに住むメリングさんは 松尾芭蕉の奥の細道のような紀行文(俳文)を書きたいと初来日への抱負を語ってくださいました:
  "Life is a journey through a foreign land." (人生は巡礼の旅である)

主な著書:
  • The Druid's Tune (1983)  ドルイドの歌 (処女作)井辻朱美翻訳、講談社
  • The Singing Stone (1986) 「歌う石」井辻朱美翻訳、講談社
  • Falling Out of Time (1988)
  • My Blue Country (1996)
  • People of the Great Journey (2013) 
妖精の国物語
  • The Hunter's Moon (1993) 「妖精王の月」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Summer King (1999) 「夏の王」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Lightbearer's Daughter 「光をはこぶ娘」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Book of Dreams 「夢の書」井辻朱美翻訳、講談社
「歌う石(The singing stone)」(1986/講談社)のカバーには ドルメン(支石墓)の写真が使われていますが ドルメンは妖精の国への入り口とも考えられていたのだそうです

「The Quest  (Part 1) & The Rising queen (Part 2)」は冒険の旅で オオツノジカや海賊 またチャリオットと呼ばれる戦車(tankではない)も登場します 

The singing Stone「歌う石」の舞台 Wicklow Mountain  ウィックロー山脈には Giant Irish Elk&Currachという オオツノジカクラックという木製のボートも登場します

Dun AonghasaIris Mor イリスモールという大きな島に ドン・エンガス要塞跡(hill fort)があります 

古代アイルランド語から中世アイルランド語に移り そして今は若い人たちを中心に英語が普及しており 本もそれに伴って言語も変わってきています

Lake Drumorecountry Leitrim  妖精の国の入り口とも言われる湖ですが 他にも丘 塚 洞窟などはみな妖精の国と通じているといわれています

The Hunter's Moon 妖精王の月」は初めての日本語での出版で カナダ人とアイルランド人のいとこたちが主人公です

タラの丘(Teamhair na Rí)は アイルランドの伝説上の上王たちの国が存在した地として知られています 

Fairies duncing under the Moon & My vintage Car  妖精王の月と ご自分の愛車をご紹介くださいました🚘

 アイルランドの児童書

Into the West of Ireland to Co. Clare   (クレア県) 野原や生け垣ではなく 石の壁が堺目となっています

Country Donegal(ドニゴール県):  fairy bridge & Croun Cruce 妖精の橋 
このように アイルランドには 「妖精の〇〇」というものが多いそうです

the Summer King 夏の王」は とらわれの妖精の王を救うお話です 舞台は故郷とのこと 妖精が現生に現れるには一度自分の命を諦めてから他の世界に移るしかないとのこと

Achill Island (on the west coast of Ireland)  鷲 Minaun cliffs & Keel Strand キールストランドという海岸線はお気に入りの場所です

Croaghaun ridge 山の岩 ♡型の苔が岩の上に生えており 物語を生んでいます 「旅 戦い ロマンス」の3要素が いつも作品の中にあるとのこと

Craughaun Mountain & Cliffs (tarn & Atlantic Ocean)  険しい山・崖 これはドローンでは風が強くて写せず 山に登らないと写せない風景写真です tarnは小湖です

The Light-Bearer's Daughter (光を運ぶ娘) 当時11才だった娘のリクエストで 11才の主人公にしたのだそうです😲 11才の少女が独りで旅をするのは難しく 狼を守護者としてつけました

Wicklow Mountain / Hills co. Wicklow   ウィックロー山地

Powerscount Waterfall in Wicklow Valley  実際に上った湿原の谷の写真です

Glendelough, Wicklow Mountains 聖ケビンという成人が隠遁生活を送っていました 12世紀の3大巡礼地とのこと

Finis:  Sacred Circle Dance at Sunset on the Hill of Tara タラの丘で夕陽のダンス これはとても印象的な写真で 86才の母をここに連れて行った時の思い出を語ってくださいました...

 アイルランドの児童書


続く質疑応答では twitterでつながっていたファンの方とこの日本で初対面 アイルランドに来る時は教えてください 会いましょう! ドイツ等のファンは知らせてくれて会っているのよ!というメッセージ また日本への熱い思いを 覚えたての日本語とともにお話くださいました これからは芭蕉のような俳文も手がけたいとのこと

アイルランド映画祭は こちら
 
世界の書棚からは こちら

次は チベットです
 
 
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イーゴルト(Igort)のグラフィック・ノベル「ロシア・ノート(Quaderni Russi)」「ウクライナ・ノート(Quaderni Ucraini)」を読みました

2025年01月09日 | イタリアの本・絵本・雑誌
イーゴルト(Igort)のグラフィック・ノベル「ロシア・ノート(Quaderni Russi)」「ウクライナ・ノート(Quaderni ucraini)」を読みました


サルデーニャ出身の漫画家Igortのご友人でもある 写真家のGiovanni Piliarvu先生から勧められたIgortのグラフィック・ノベルを イタリア文化会館の図書室で借りてきて お正月に読みました 

手書きのイタリア語のセリフをひとつひとつ 日本語と対訳で読み進めてゆきました 
先生によると その本は"un po' pesante"とのこと😲 
確かにそうでした おせち料理をたらふく食べていたお正月に読むんじゃなかった...😞


il numero crescente di morti dovuti alla carestia 
飢饉による死者の数が急増していた

In questi tempi abbiamo notato una recrudescenza di casi di necrofagia e cannibalismo.
近頃はまた 食屍や 人肉食の事例が増えてきました

いずれも「ウクライナ・ノート」より抜粋 (栗原俊秀 訳) 

ウクライナ飢饉「ホロドモール(Holodomór)」(飢餓による殺人)は こちら 

いや... 知らなかった...
 
早速 うちにあるウクライナの本で調べてみました📖

『スターリンは 農民をむしろ社会主義に対する抵抗勢力と考えていた節があり 彼らをスターリンの考える社会主義体制に組み込むには手荒な手段を使うのもやむをえないと考えていた

ウクライナの大飢饉は1932~33年に起こった 自分の土地を耕して自活していたウクライナの農民を 国営農場・集団農場の一員とする「農業集団化を進めた 

クラーク」と呼ばれた比較的豊かな農民は土地を没収され 収容所送りや処刑された
食物を隠している者は 社会主義財産の窃盗として死刑とする法律が制定された 

穀倉のウクライナで飢饉が起きたことはまことに異常な事態である
農民はねずみ、木の皮、葉まで食べた 
人肉食いの話も多く伝わっている
村全体が死に絶えたところもあった 餓死者は数百万人に及んだ 

これは人為的に起きた飢饉であり これまで隠されていた 
この時期にソ連は平然と穀物を輸出し続けていたのである』

物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国(黒川祐次著 中公新書)より抜粋

   *   *   *

ロシア・ノート」の方は チェチェン紛争の想像を絶する非人道的な暴力がテーマで 「ここでは、人の命には 2コペイカの価値もない」の言葉の如く 2006年にモスクワのアパートで殺害されたジャーナリスト アンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Stepanovna Politkovskaja) の事件についても描かれています 

イーゴルト氏はご両親がロシア文化に造詣が深く 幼い頃からロシアの文化に触れていたそうで イタリア人の目を通して描かれた本なのですね 

  *   *   *

ウクライナ・ノート 対立の起源 (2022)
著者名:Igort    栗原 俊秀(訳)
出 版 者:花伝社

Quaderni ucraini (2014)
著者名:Igort
出 版 者:Coconino press

ロシア・ノート :  アンナ・ポリトコフスカヤを追って (2023)
著者名:イゴルト 作    栗原俊秀 訳
出 版 者:花伝社


Igortは 1990年代に雑誌「モーニング」で連載を持っていました 
また 2015年にイタリア文化会館で 谷口ジローとの二人展歩くひとたちが開催されています

他の作品も読んでみようと思います


 
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「世界の書棚から」第28回『 イタリアの絵本&児童書ブックトーク2024 ―Libri per bambini 2024―』に行ってきました (2024.12.14)@板橋区立中央図書館

2024年12月15日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「世界の書棚から」第28回『 イタリアの絵本&児童書ブックトーク2024 ―Libri per bambini 2024―』に行ってきました (2024.12.14)@板橋区立中央図書館 

昨年12月の第20回に続き イタリア4回目のブックトークに参加してきました

なんと今回は イタリア文化会館の布製トートバック(縫製がとてもしっかりしている!)に加えて PIMPAのイタリア大冒険/PIMPA VIAGGIA IN ITALIA 」の日本語版もお土産にいただきました😲   ← この英語版とイタリア語版は ラストのじゃんけん大会で1名ずつにプレゼントされました💕

 PIMPAの日本語版とイタリア文化会館の布製トートバッグ

速報として 2024年12月5日に ストレーガ賞の児童書部門/Premio Strega Ragazze e Ragazzi. が決まったニュースから入りました 
見本市"Più libri più liberi"の紹介です:

1. Orso e Uccellina. Il picnic e altre storie くまと ことり (6~7才対象)  Jarvis

2. Rim e le parole liberate  リムと ときはなたれたことばたち (8~10才対象)   Maddalena Vaglio Tanet 

3. Motel Calivista, buongiorno!  モーテルカリビスタ、ボンジョルノ! (11~13才) Kelty Yang作 移民がテーマです

その他 イタリアで出版された本が対象とのことで イタリア人作家は1名とのこと

受賞作は こちら

     *   *   *

次に イタリア文化会館図書室勤務の講師による 初のボローニャブックフェア報告です
今年翻訳者ブースで初めて 日本の絵本の翻訳の歴史についてイタリア語で講演をされたとのこと😲 

solo una notte Andrea Antinori/Ediciones SM Spain 2024
Winner of the International Award for Illustration Bologna Children’s Book Fair-Fundación SM 2023  
SM賞は35才以下に限定されています 2024年にSM社より出版されました
   solo una notte 
   Andrea Antinori/Ediciones SM Spain 2024

今年のゲスト国はスロベニアでした 2025年はエストニア(2024年の欧州文化首都に選ばれた)とのこと
サイレントブックスコンテストも 移民の増加を受けて行われるようになりました

Roberto Innocenti 氏の講演会についても伺いました イタリアには児童書専門の美術館はないとのことで今後が期待されます

イタリアのブースは 50周年を迎えたEinaudi Ragazzi  そして Corraini edizioniを見てきたそうで 昔は日本のブースが多かったもののアジアの台頭により減ってしまったそうです 

イラストレーターの売り込みスペースは 名刺などがどんどん貼られてゆき あっというまにびっしり埋まるそうです😲 またメンタルケアのスペースも列を作っているなど... 

それとボローニャ在住のNocci(野田佳子)さん大活躍の案内ブースのことや サラボルサ図書館(ボローニャ絵本館と姉妹図書館) 南インドのTara Booksの出した長~い蛇腹絵本 インドの紙で手作りとのこと📕
 左がTara Booksの縦の蛇腹絵本


ボローニャにある児童書専門店Libreria Giannino Stoppaniについてもご紹介いただきました

また ボローニャブックフェアに行ったらまずはポケットガイドをゲットして!とのアドバイス 

日本に特化したKirakira出版や ニジノ絵本屋さんがイタリアのブースにあったこと ←とにかく広いのです! 
また イタリアで活躍する日本の作家さんたちのご紹介もいただき このイベントに来てくださってご紹介くださいました💕
   
    *   *   *

Giù nel blu  Dalla superficie agli abissi: viaggio sottomarino sfogliabile海の底へ 水面から深海へ めくって楽しむ海の旅
文 Gianumberto Accinelli,  絵 Giulia Zaffaroni

縦型の絵本で 絵本の端にメートルのスケールが書かれていて めくりながらどんどん深くもぐってゆき 最後は海の底にたどりつくのです...  海の生物に忠実に描いていったとのこと
続きのSu nel bluもあるとのこと 

 右端奥のブルーの絵本がGiù nel blu  

Bambini nascosti  かくれんぼする子供たち  Franco Matticchio
ダンテの地獄篇の出だしが使われているそうです 

Caduto. La seconda vita degli alberi 朽ち木 木々のセカンドライフ  
Illustrazioni di Valentina Gottardi.  Supervisione scientifica di Danio Miserocchi.  Testi di Danio Miserocchi e Maciej Michno.
図鑑のような実に精密な絵です キツツキの生態にびっくり😲 

il venditore delle felicita ハトの幸せ売り  Davide Calì, illustrazioni di Marco Somà  そして
Salta!    Essere me     il richiamo della palude   の4作品とも出版助成金をいただけることになりました😊

     *     *     *

ラストは 注目の絵本・児童書です:

空はみんなのもの(Il cielo è di tutti)」ジャンニ・ロダーリ作  訳 関口 英子  絵 荒井 良二


そしてイタリア文化会館からのお知らせで 1.読書クラブ 2. 出版助成金 3. 第6回須賀敦子賞授賞式についてご紹介いただきました

また次回のイタリア編も楽しみにしております! 
板橋の「イタ/ITA」は イタリアの「イタ/ITA」なのだそうです😲
 
世界の書棚から』は こちら
次は カナダです 

私はパイロット版から計4回参加し ご紹介いただいた本をイタリア文化会館の図書室で毎年お借りしてはせっせと読んでいます📖
イタリアの児童書がわかる貴重なイベントなのです💕 


 

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世界の書棚から第22回『スウェーデン児童文学の今』に行ってきました (2024.4.27)@板橋区立中央図書館

2024年11月30日 | イタリアの本・絵本・雑誌
世界の書棚から第22回『スウェーデン児童文学の今』に行ってきました (2024.4.27)@板橋区立中央図書館
 

価値観 コンセプト テーマとタイトル… 暗いユーモア 反抗する子供たち ジェンダー問題 冬の風景…などなど スウェーデンの児童文学や青少年文学の特徴について たっぷりお話しいただきました

この日は中央図書館の建つ平和公園で「ネパールのバザール」が開催され ネパールの人々でぎっしり😲大音響でしたが館内は静かでよかった~

 展示されたスゥエーデンの児童書

スゥエーデンは神奈川県程の大きさの国土に 一千万人強の人口と少なく 公用語はスゥエーデン語の他に フィンランド語 サーミ語などの少数言語です

ニルスの不思議な旅』(Nils Holgerssons underbara resa genom Sverige) は ノーベル文学賞を受賞したセルマ・ラーゲルレーヴの1906年の作品で教材にもなりました
1980年に日本でアニメ化されています📺
スゥエーデンではアニメがほとんど作られておらず たいていは実写とのこと🎥


長くつ下のピッピ(Pippi Långstrump )』(アストリッド・リンドグレーン作)は大人が顔をしかめるような主人公ですが 人気でヒットしたので大人の考え方も変わったそうです

山賊のむすめローニャ(Ronja Rövardotter )』(アストリッド・リンドグレーン作)は宮崎吾郎が2014年にアニメ化し '84年にスゥエーデンで映画化されました🎥

パーシーの魔法の運動ぐつ (Min vän Percys magiska gymnastikskor) 」(ウルフ・スタルク/2009年)のパーシーシリーズは日本でも出ています

おやすみアルフォンス(God natt, Alfons Åberg )」(グニッラ・ベリィストロム)のシリーズは'70年代に日本で4冊出ています これは理想の父ではない父が子育てをする話で母親は出てきません

そしてかの有名な「ムーミン(Mumin)」 はフィンランド作品ですが スウェーデン系フィンランド人の女性作家トーベ・ヤンソンはフィンランドの中の少数言語であるスゥエーデン語で書いたためスゥエーデン作品ともいえます
標準語で読んでもつまらなくてリズムと発音に特徴のある方言を使って書かれており この日は特別に朗読していただきました📖 フィンランド語が全然わからなくとも言葉の響きやリズムはとても楽しく味わえました😊

2022年には日本の出版社の方々とスゥエーデンへ そして2023年にはスゥエーデンの出版社の方々が来日して視察をされたそうです
子どものためのミュージアムを視察したり アストリッド・リンドグレーンワールドというテーマパークも行ったとのこと

ストックホルムには「子どもの居場所」という絵本館に雰囲気が似ているところがあるそうです 12~17才の若者向けで 邪魔されない空間となっています

スゥエーデン語は 上位2%の使用言語で トップ16文学言語であり 最も多く翻訳される文学小説の原語10言語のひとつだそうです
21世紀はスゥエーデン文学の翻訳黄金時代とも言われましたが... 2015年頃にミステリーブームが起きて 北欧の犯罪小説が増えてきました この50年間児童文学はスゥエーデンの文学輸出の50~60%を占めており 根強い伝統があるそうです

 同児童書

     *      *      *

コンセプトと価値観
有能な子ども 子どものキャラ描写の変化 大人の世界に反抗する子供たち(ピッピなど)

子供の視点 アバンギャルドな価値観の受け入れなどについて伺いました スゥエーデンでは難しいテーマも早くから取り入れてきました
大人と同じように子供もすばらしい芸術に値するのですね

テーマとしては 生態系の持続可能性(グレタ・サブジャンル、自然と人間の関係等)  社会的持続性(インクルージョン等) 深刻化する犯罪 遊びと想像力(画像とテキストの対位法等)   折りたたみ式やフラップのついた絵本等グラフィック戦略も豊富です📖

     *      *      *
おすすめの本はLORANGA(ロラーニャ) Barbro Lindgren
まだ翻訳されていません 一度も働かない父親と息子と 毎日アイデンティティの変化する祖父という 実在するクレイジーな家族のお話です😲

質疑応答では...
BRON」(橋)は23年に アストリッド・リンドグレン賞 を受賞し 作者のエヴァ・リンドストロームが日本に招聘されました 荒井良治のテイストに似ていますね 世界観が独特です

日本は読書の平均時間週4時間ですが スゥエーデンは週6時間と長い文学大国です😲 小学校では先生方が読み聞かせをすることが多く 自国の作家しか読まれず あとは英語圏くらいとのこと 

セーラとペッカ(SAILOR OCH PEKKA)」シリーズ(ヨックム・ノードストリューム作)は 描写の制限の強い日本やアメリカにはない アバンギャルドな子どもの表現がなされています 

また スゥエーデン大使館には図書館はないそうで ぜひ小さくとも作ってほしいものです😊

ちなみに会場となったいたばしボローニャ絵本館には 百数十冊のスゥエーデンの絵本があり この日展示されたものも蔵書に加わりました📖📖📖

 アストリッド・リンドグレーン記念文学賞の紹介 日本では荒井良二氏も受賞されました 


世界の書棚から」は こちら

次回は アイルランドです


 
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3か国語絵本の読み聞かせボランティアでレオ・レオ―ニの「あおくんときいろちゃん」他5冊を読みました(2024.11.17)@いたばしボローニャ絵本館

2024年11月17日 | イタリアの本・絵本・雑誌
3か国語絵本の読み聞かせボランティアでレオ・レオ―ニの「あおくんときいろちゃん」他5冊を読みました(2024.11.17)@いたばしボローニャ絵本館


11月9日(土)の初日に 板橋区立美術館の「レオ・レオ―ニと仲間たち」展に行き 令孫アニー・レオーニ氏の特別講演会を聞いたので 急きょ予定していた絵本を レオ・レオ―ニの「あおくんときいろちゃん」に差し替えて 3か国語絵本の読み聞かせボランティアをしました😊 

Dopo aver ascoltato il discorso di nipote di Leo Lionni alla mostra "Leo Lionni and his Circle of Friends", ho letto suo libro illustrato "Piccolo blu e piccolo giallo", ecc. alla biblioteca Ehon-kan📚

20名前後の親子が(外国籍の方含めて)聴いてくださり 3か国語絵本のそれぞれの響きを楽しんでくださいました😊 天気もよくなかなかの成功で ほっとしています💕 若いパパさんが目を輝かせて聞いてくださり 子どもたちも問いかけに応えてくれたりして楽しんでいただけました 

この日に読んだ絵本:

 
5冊の絵本を読みました

1. Insieme くっついた  Taro Miura 三浦太郎 文/絵 イタリア語 
Insieme | Splendido albo di Taro Miura per bimbi da 0 a 3 anni 
日本語版とイタリア語版では表紙の絵が違います

2.  ¡Más te vale, Mastodonte!いいこにして、マストドン! スペイン語 
youtubeの読み聞かせ(audiocuento infantil)は こちら

必ず繰り返す「¡No!  やだ!」のところが反響でした😊 
絵本が大きくて腕が疲れました(笑)

3. Fünfter sein ドアが あいて Ernst Jandl作 Norman Junge 絵 斎藤洋 訳 ドイツ語 

2回目です 一人ずつ登場人物がいなくなって とうとう自分の番に...ドキドキでした😊 

レオ・レオニ 作 藤田圭雄・訳   イタリア語
You Tubeの読み聞かせは こちら

レオ・レオ―ニ展のこの絵本のエピソードを話してから読みました📚   

5.Tarde de inviernoふゆのゆうがた  
Jorge Lujάn作  Mandana Sadat絵  スペイン語    
冬なのでこの絵本を選びました 今日はちょっと暖かいけど(笑) 
メキシコの冬の夕方の情景です

 絵本館のおはなしの部屋 このあと大勢入ってきました💕

仕事その他色々忙しくて 10/6の回の練習と この11/17の回の練習を早くから一緒に済ませていたのでなんとか大丈夫でした😊 
当日はアドリブも入って 子どもたちを見ながらゆっくりと読みました 小さなアクシデントはもう慣れっこです(笑)

来年度の外国語絵本の読み聞かせでは インスティトゥト・セルバンテス東京の図書室にスペイン語の絵本をぜひ借りに行きたいですね📚

これで2024年度の読み聞かせボランティアは無事終了しました~🙌
来年度の読み聞かせリストを作ったり 他のイタリア語の準備を進めようっと♪

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板橋区民まつり内の「絵本のまちひろば」にブースを出された奈良のイタリア絵本専門店「ちぇるびあっと絵本店」のお手伝いをさせていただきました(2024.10.19)@絵本のまちひろば

2024年10月19日 | イタリアの本・絵本・雑誌
板橋区民まつり内の「絵本のまちひろば」にブースを出された奈良のイタリア絵本専門店「ちぇるびあっと絵本店」のお手伝いをさせていただきました(2024.10.19)@絵本のまちひろば


絵本のまち いたばしの一大イベント「絵本のまちひろば」に 初めて行ってきました📚

絵本のまちひろば(2024.10.19,20):
絵本をつくり、絵本で活動し、絵本を楽しむ人々が集い、交流や賑わいが生まれる「絵本のまちひろば」。
今年は
板橋区民まつり内で会場を拡大し、パワーアップして開催します! 

この中の「国際交流ブース」に 奈良のちぇるびあっと絵本店の店長さんがブースを出されました(19日のみ)  
私も近所なので早速かけつけて ブースのお手伝いをさせていただきました😊


 奈良のちぇるびあっと絵本店の店長さんと

もう 楽しすぎ💕 こんなに多くの方がいらしてくださり イタリアの絵本を紹介したり しかけ絵本で遊ぶ子供たちと話したり 色々説明をしたり イタリア絵本を買ってくださる方々とお話しできて 知り合いにもたくさんお会いできたし 「えーっ なんでアナタがこにいるの!?」と言われたり(笑) ←私はどこにでも出没するのです😊

 ちぇるびあっと絵本店の展示スペース 

いつも孫&友人の孫の誕生日のプレゼントのイタリア絵本をここで買ったり 色々なオンラインイベントでお世話になっている 奈良のちぇるびあっと絵本店の店長さんに ようやくお会いすることができて色々お話できました!! 

2015年のイタリア留学フェアで語学学校のブースを担当した時のことを思い出します ←あの時は100人くらいブースに来て 最後は気絶しそうになるまで説明し続けた(笑)

なんでもお客さんでいるより お手伝いで参加する方がずっと楽しいのです😊 

帰りに 孫の誕生日のプレゼントにイタリア絵本を買ってから帰りました 

 孫の誕生日のプレゼントの絵本

 チラシ

絵本のまちひろば 2024(2024.10.19.20) は こちら
 こんなに人出があった板橋区民祭り


 


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イタリア絵本「どれもみーんなアントニオ!(Uno come Antonio)」が届きました

2024年10月14日 | イタリアの本・絵本・雑誌
イタリア絵本「どれもみーんなアントニオ!(Uno come Antonio)」が届きました


お友だちのお孫さんの誕生日のプレゼントに贈るイタリア絵本が届きました🎁
 
今年は Uno come Antonio どれもみーんなアントニオ!(日本語版)で 第26回いたばし国際絵本翻訳大賞受賞作として2020年10月に日本語版が出版されました

その時の記事は こちら

翻訳大賞受賞作のタイトルは「なんにだってなれるんだ」でしたが 出版時のこのタイトルの方がずっとわかりやすいですね😊

お友だちのお孫さんが男の子なので ずうっと前からこの絵本にしようと決めていたのです😊 
いたばしボローニャ絵本館20周年のコースターも一緒に贈りました🎁


絵本について:
第26回いたばし国際絵本翻訳大賞(イタリア語部門)最優秀翻訳大賞受賞作!

アントニオってすごいんだ。 みためは ただの男の子なんだけど  なんにだってなれる… 
  
子どもの自由なこころとからだを 生き生きとした文と絵でつづる。ボローニャ国際絵本原画展に入選した注目のイラストレーターの絵本。

タイトル: Uno come Antonioどれもみーんなアントニオ!

Susanna Mattiangeli スザンナ・マッティアンジェリ
Mariachiara Di Giorgio マリアキアラ・ディ・ジョルジョ
ふくやま よしこ訳  関口 英子 監修
Il Castoro 出版
春陽堂書店 邦訳出版


 





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