日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

来年3月28日にはいたばしボローニャ絵本館がリニューアルオープンされます

2020年12月29日 | イタリア関連の催し

来年3月28日にはいたばしボローニャ絵本館がリニューアルオープンされます


そろそろ年末態勢であわただしくなってまいりました...

昨日の仕事納めで見てきました 最終段階に入った新板橋中央図書館 平和公園にあります
私たちがコロナで大変な時も ずっとずっと工事が続けられてきました それを日々見てきました
2021年3月28日(日) 板橋区立中央図書館と併設されてリニューアルオープンされます

どんな形のオープニングになるのでしょうか... 区立美術館は無料開放されましたが コロナ次第ですね...
私も委員なので 色々予定が入るのですが この日はなんとか空けてあります

記事は こちら


黒豆も水につけたし...  ガスコンロまわり 台所まわりのものも新品を買ってきたし... カレンダー届けに行って
買い物して料理して...家にいる家族にあれこれ出して ローマ歴史講座のまとめを年表と家系図読んで作って
年内間に合うかな? 

大掃除等でやはり痛めた肩を使いすぎてしまい 正月明けまでできるだけ肩を使いすぎないようにしないとね...

皆様 よいお年をお迎えください 🎍


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鏡餅(kagamimochi)&鏡開き(apertura dello specchio)についてイタリア語&ドイツ語で話す

2020年12月28日 | 日本文化紹介

鏡餅(kagamimochi)&鏡開き(apertura dello specchio)についてイタリア語&ドイツ語で話す


毎年飾る鏡餅...私は実は大きさが気になります(笑) 実家に飾られるのはどーんと大きな鏡餅で うちは中くらい...


Kagamimochi è uno dei decorazioni propiziatorie(なだめる), che vengono esposte per dare il benvenuto alle divinità all'inizio dell'anno, ed anche la offerta alla toshigami*


鏡餅(kagamimochi)はお正月飾りのひとつで、年のはじめに神様を迎えるためのものです 穀物神である「年神(歳神)」*へのお供え物です

*年神様は 家々に1年の実りと幸せをもたらすために、高い山から降りてくると考えられている新年の神様です 

toshigami è la divinità dello shintoismo giapponese, e viene considerata che fosse scesa dalla montagna alta per augurare la raccolta dell'anno e la prosperità nelle case.


Kagamimochi/porpetta di riso
viene messo sull'altarino di casa ....
鏡餅は家の床の間(小祭壇)に飾られます

昔の鏡は鏡餅のように丸い形をしており 鏡は神事によく用いられていました
そして「三種の神器(鏡、剣、勾玉)」の一つとして昔から大切にされてきました

Lo specchio dell'antichità si tenne in forma rotonda come kagamimochi, e fu usato ai riti santuali.
Lo Specchio Sacro venne trattato con cura dall'antichità come uno dei "tre sacri tesori imperiali giapponesi" insieme alla Spada del Paradiso (剣) e Giada/Magatama(勾玉).



橙 daidai/ arancio amaro
... 子孫が代々栄えますようにという意味がこめられています viene considerato la preghiera della fertilità

裏白 urajiro/ felce
...シダは古い葉と新しい葉が一緒に成長する事から 末永く繁栄するように また対になっているため夫婦円満の意味もあります

viene considerato la preghiera della prosperità ed anche l'armonia coniugale

半紙 hanshi/ carta di riso... 鏡餅の下に敷いている紙は四方紅で 四方に繁栄するようにという願い そして赤には魔除けの意味もあります

colorato rosso al bordo viene considerata la preghiera della prosperità in tutte le direzioni, e il colore di rosso significa il talismano

   *     *     *

飾る期間 periodo della esposizione
   
普通は12月28日に飾ります 「8」という数字が末広がりで縁起がよいためです
また 29日は 9が「苦しむ」を連想させるため 避けられます

Normalmente viene esposto il 28 dicembre, perchè considerato fortunato il numero "8"
si allarga detto "sue-hirogari"
, invece, il 29 dicembre viene evitato perchè il numero "9" fa venire in mente "soffrire" .


お供えした鏡餅を下げるのは 1月11日とされています ぞろ目で縁起がよいからです

Il kagamimochi esposto viene rimesso l'11 gennaio perché i numeri dispari(pareggiati) detto "zorome" viene considerato fortunato.

飾る期間について 詳しくは こちら

  

   
鏡開き "apertura dello specchio"


鏡餅を下げる1月11日を「鏡開き」といいます 日本ではぞろ目(奇数の数字)は縁起がよいとされています
この間に鏡餅を割って お汁粉やお雑煮などにして家族で食べます 
鏡餅は神様から力を頂ける縁起物と考えられているので 神仏に感謝し 無病息災などを祈って 供えられた餅を割って 家族でお汁粉やお雑煮を作って食べます

La Kagamibiraki (鏡開き) detto "apertura dello specchio" è una cerimonia giapponese che si celebra tradizionalmente l'11 gennaio. 
In Giappone i numeri dispari(奇数) sono considerati fortunati.  
Durante una cerimonia si rompe un kagamimochi e viene mangiato con la famiglia preparando lo shiruko, zoni (zupetta), ecc., ringraziando la divinità e pregando la salute perché il kagamimochi viene considerato un oggetto di buon augurio, con cui si può ricevere la forza dalla divinità.

出典: Il Giappone a colpo d'occhio (現在絶版)


鏡餅は こちら


鏡餅について は こちら


 *      *      * 

ついでにドイツ語:

Kagami-Mochi („Spiegel-Reiskuchen“) ist eine traditionelle Dekoration zum japanischen Neujahrsfest.

鏡餅は 日本の新年のお祝いの伝統的な飾りつけです

Sie besteht gewöhnlich aus zwei runden Mochi (Reiskuchen), wobei der kleinere auf dem größeren sitzt, und einer Daidai (eine japanische Varietät der Bitterorange) mit einem daran befestigten Blatt oben auf.


普通は2つの丸いお餅からなっています、小さなお餅が大きなお餅の上に乗っており、その上に葉っぱのついた橙(だいだい)が乗っています

* 鏡開きが無事終わると あぁ~お正月も終わった~と感じますね(#^.^#)



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来年のビザンツ帝国セミナーシリーズの準備に「ローマ史再考」「物語 イタリアの歴史」をお正月休みに読もうかな💕

2020年12月26日 | イタリアの歴史
来年のビザンツ帝国セミナーシリーズの準備に「ローマ史再考」「物語 イタリアの歴史」をお正月休みに読もうかな💕


先日ようやく届いた本は 『ローマ史再考 なぜ「首都」コンスタンティノープルが生まれたのか』(田中 創著/NHKブックス)でした

3年間続いた月イチのピアッツアイタリアのローマ歴史講座もそろそろテオドシウス帝で終わりに近づき 終わり頃に参加された方もいらして もっと早くから参加したかっただろうな...と 

なので次なるマニアックなビザンツ帝国セミナーシリーズが 来年の私のプログラムです 
語学だけじゃダメだなと思って 料理 美術 映画 旅行 購読 日本文化紹介 検定 イタリアの生協 世界遺産 スピーチコンテストと14年もあれこれやってきて ようやくたどりついた感じですね~イタリアの歴史!
マルタ先生が イタリアの高校で自分が教わったように ご自分の旅行等の体験を交えて ローマ帝国時代の細かなことまでパワフルに説明してくださいます そのあとで本やイタリア語プリントを読むと よ~くわかります

ただ歴史はもともと苦手な自分としては 面白そうな皇帝やそのまわりの人物がいないといささか苦痛なこともあるので(笑) 前にNHKラジオ講座で聞いたことのある テオドシウス帝の娘で数奇な運命を辿った「ガラ・プラキディア」が登場するところまで来つつあるので それを目当てに頑張ってイタリア語プリント読みます♪

そして ガラ・プラキディアについて日本語で書かれた本が たしかうちにあったはず...と探してみましたらありました! 
物語 イタリアの歴史 解体から統一まで」(藤沢道郎著/中公新書) 他にも「イタリア 24の都市の物語」(池上英洋著/光文社新書)もあるのですが出てこない..
ガラ・プラキディアの人物像はそれだけ魅力があるのですね お正月休みに読むのが楽しみです♪

あとは「ドイツ2020年を振り返って」のビデオ復習を年内に イタリア語のC1のリスニングCD 西語の接続法問題集と続きます

来年は6月に西検が開催されれば4級を受けて もし開催されなければ10月の伊検1級と時期がかぶるので まず受かることのない伊検1級よりは まだ受けたことのない西検4級を優先させようかなと... なので6月の西検は開催してほしいのですが...(;´∀`)

昨年の今頃はイタリア語スピーチコンテストでエネルギッシュに活躍していたことが嘘のように 空気の抜けた風船みたいに静かに勉強しています...



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「生協総研レポートNo.76 イタリアの生協の現状について」を読んで@(財)生協総合研究所

2020年12月22日 | 東都生協関連・海外の生協
「生協総研レポートNo.76 イタリアの生協の現状について」を読んで@(財)生協総合研究所




ネットで探し当てた一冊 それは「イタリアの生協の現状について」という(財)生協総合研究所発行の冊子でした 

イタリアの生協について色々知りたくて 「サステイナブルなイタリア」のセミナーで面白いお話を聞いてから 「イタリアの共同組合」(緑風出版発行)と「食農分野で躍動する日欧の社会的企業―イタリア発地域の福祉は協同の力で」(経実Book)という2冊の本を買って読んだあと さらにネットで検索してようやくこの本「イタリアの生協の現状について」を入手して...と興味はつきません♪

この本は一般の方も生協関係の方も買えます

またこの(財)生協総合研究所の公開研究会のテーマには「イタリアの協同組合運動、その歴史的背景および政治との関係」なんていうのもあり 外国の生協やその背景についても学べるのですね!!

     *     *     *


Ⅰ イタリアの生協、その苦難の歴史


この内容は前に読んだ「イタリアの協同組合」というぶ厚い本にも書いてありましたが 簡潔でよくわかりました 
特に 1985年のフランス生協や1989年のドイツの生協の倒産からイタリアの生協が学んだこと それは1979年からイタリア流通業のトップを築いてから一度もその地位を譲っていないことに現れています

1975年に経済悪化のため多くの生協が危機に陥った中 フィレンツェ生協が独自の改革で危機を脱したこと また1986年にANCC傘下の8大生協の「ハイパー設立のためのコンソーシアム」が結成されたくだり 「Iper Coop」ロゴの共有等... さらに驚いたのは「日本の生協がイタリアの生協の発展に少なからぬ影響を与えた」こと 姉妹提携のお話など 興味はつきません 
このあたりについては「サステイナブルなイタリア」のセミナーでもお話伺いました♪



Ⅱ イタリアの生協の現状について


様々な書籍や表を使いながら イタリアの生協の現状を紹介しています 2014年現在 イタリアには8万以上の協同組合があり うち4.3万レーガ・コープ コンフ・コープ AGCIに属しており その合計事業高はGDPの8%に達するといいます

2011年にこの3者によりローマにイタリア協同組合(ACI/ Alleanza delle Cooperative Italiane)が結成されました 組織の統合は2017年を目標とありました *

* ここのHPを見てみると 既に実現されたようです すごい規模ですね!


社会的協同組合
について AタイプとBタイプの紹介もあり 1854年にトリノで初めての協同組合が設立された話 また日本の生協法とイタリアとの違い 一番大きいのは イタリアには生協に特化した法律はなく 「憲法に協同組合の社会的役割が規定されている」ことでしょう 

また 1955年にやはりローマで設立されたイタリア生協連(ANCC/ Associazione Nazionale Cooperative di Consumatori)の傘下には コープイタリア(Coop Italia)というコンソーシアム(事業連合組織) INRES(Istituto Nazionale Consulenza, Progettazione, Ingegneria) そしてなんと生協学校(Scuola Coop)まであったのですね! これも驚きでした 若手職員の育成 生協コンテストなど...

この中にある「日本の生協との比較」の数字は興味深く読ませていただきました♪ イタリアの方が小規模で組合員も日本よりは少ないようですが... ← 少数精鋭ってことかな?

また 生協のガバナンスではフィレンツェ生協が例外として紹介されており 経営陣の代表でつくられる経営委員会のメンバーを 組合員の代表で作られる監視委員会が任命する とありまたまた驚き!! ← フィレンツェすごい(*_*)

そして ウニコープ・フィレンツェの組合員集会の写真を見ると 男性が多い( ゚Д゚) 日本の生協の組合員は殆どが女性ですが イタリアでは男女半々なのですって!! しかも年齢も若めです これにはビックリしました ← イタリアの男性はなんでも積極的? 奥さんまかせにしないのかな? 日本は長時間労働だから...?

イタリアの生協は南部には少なく 不況の影響が深刻な南部には もともと生協の店舗が少なかったため経営悪化を免れた面があるのですね... シチリアが例外と前に読んだ本にはありますがこれは個人組合員がいないのだそうです 

生協の店舗にはガソリンスタンドや図書館まで併設されている写真もありました そして出ましたプライベートブランドPB!! ←東都生協にもありますね♪

安全 おいしい 便利 倫理的 環境の 5つの価値に基づいて開発された商品で ターゲットはミドル階級とのこと さらに 価格について特筆すべきは「便利な価格とは最低限の価格ではなく商品の品質と安全性 倫理性 環境の持続可能性がバランスよく組み合わされた合理的な価格のこと」とのことです

コープイタリアのTVコマーシャルでは 生協の組合員にインタビューをして 低価格と品質どちらを選ぶ?と聞くと「品質」と答えるとのこと

また 「自宅の水」キャンペーンでは ミネラル・ウォーターの 水を瓶詰して輸送することの環境負荷を知らせています 学校での消費者教育活動「Sapere Coop: 生協提供の知識」活動は 9大生協により 30年間も続いているそうです

イタリアのスーパーマーケット・ハイパーマーケット業界のシェアは2013年で Coopが第一位の18.5%とのこと 大手スーパーチェーンのエッセルンガは第3位の11%でした

実に興味深いリポートでした!


Ⅲ ウニコープ・フィレンツェの組合員調査にみるイタリア生協の組合員


これも 自分ならこの組合員アンケートに何と答えるだろうか?と考えながら読ませていただきました
回収率は39%で 特に利用高の高い層とのことですが ウニコープで買う人が99% コープをベースに買う人が65% ただし加入歴は6~15年前後の若い人が多く 日本では半数が20年以上加入している人との記述に納得!! また 生協に求めるものの日伊比較も興味深かったです
 

Ⅳ イタリア協同組合連盟(Alleanza delle cooperative Italiane)の設立と現在


2012年に3大生協合同で ACI(Alleanza delle cooperative Italiane)が設立されました それについて詳しく述べられています
2002年 ベルルスコーニ政権が突然提起した「協同組合法の改正」について等 Coopの128年の対立の歴史を経て 政治と宗教を乗り越えた過程が詳しく綴られていました 


Ⅴ イタリアの協同組合史


イタリア初の1854年にトリノに生まれた生協について詳しく述べられており 当時問題を抱える人々を お金を出し合って支えてゆく SMS(緊急相互扶助協会/Società mutuo soccorso)運動から始まったことが書かれていました 今もこのSMSの施設は中北部に存在しているそうです

この生協の歴史については この前に読んだ「イタリアの協同組合」の本に詳しいのですが ファシズムの暗黒時代を経て 大戦後の1947年に 最初の協同組合法となった「バゼーヴィ法」が制定されました さらにまた1991年には「社会的協同組合法」が成立しました 

イタリアの生協について知りたいという思いが セミナー参加や イタリアブックフェアで出会った2冊 そして今回の生協総研リポートの出会いへとつながり お腹いっぱい読みました( ^^) _U~~

追記: 「生活協同組合研究」2015年4月発行 Vol.471の「コープアドリアティカの社会的活動報告書」によると エミリア・ロマーニャ州にあるこの生協では CSR(企業の社会的責任)にかかわる活動を2002年から続けているとのこと 「持続可能性」が追記されたそうです

ミッションとしては 消費者教育 従業員の労働と業績の評価 組合員への商品とサービスの提供 透明性と公平性に基づいた事業活動 持続可能性 地域の社会的経済の発展への寄与 その他色々...

また イタリアならではの マフィアから没収した南イタリアの土地を使い農業を営む社会的協同組合「リベラ・テッラ」の支援活動など...  

高齢者や障がい者生活支援 これも日本でも色々な生協で 「くらしの助け合い」運動として展開していますよね! 
私もやっていました
昔は生協だけでスーパーにもほとんど行きませんでしたが 今は高くて無理です イタリアの生協は適正価格とのことですが日本の生協はブランド化している気がします

イタリアの生協は意欲的に有機的に活動していることがわかりました イタリアのCoopのこの本に出会えてホントによかったです

「イタリアの生協の現状について
」(生協総研レポートNo.76)は こちら
 

    *     *    *

協同組合はユネスコの無形文化遺産にも登録されています

『協同組合とは、人々が自分たちのねがいを実現するため生み出したしくみ・知恵。7つの協同組合原則が定められており、ユネスコの「無形文化遺産」にも登録されています。協同組合がある国や地域は94か国以上、組合員は世界全体で10億人を超えます。
 日本には全国で約560の生協があり2,820万人の組合員が加入し、事業高は約3.4兆円の規模があります。』

詳しくは 生協と社会論 第1回講義概要「現代社会と協同」(公益財団法人 生協総合研究所)

* 写真はフィレンツェのお店 Coopとは関係ありません



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1日に3つのzoomのセミナー(ドイツ2つと江戸絵画)をはしごしました(2020.12.19)

2020年12月20日 | イタリア関連の催し
1日に3つのzoomのセミナー(ドイツ2つと江戸絵画)をはしごしました(2020.12.19)



今日は3つのzoomのセミナーをはしごしました

午前中は 欧日協会恒例ヘンドリックス先生の「2020年ドイツを振り返って」 2時間半びっちりドイツ語!!
休憩をはさんだものの疲れました~ 集中力が途切れますが それでもドイツ語で質問を書いて送る方たちも
いらっしゃるのですね~聞くだけでやっとなのに(*´Д`)
1週間くらいはあとからも見られるそうです なので復習にはよいですね! 教室だとこうはいきません

今年はコロナに明け暮れた大変な一年でしたが 1月はBrexit AfDの躍進 コロナ関連でHamsterkaufer(買いだめ)
オンライン授業について コロナによる時短 経済・観光・消費への影響 救援物資(Hilfspaket) Wirecardのスキャンダル
環境問題 ドイツ統一30周年(これですよコレ!) サッカー スペインに6vs0で大敗 メルケルの演説 難民収容所の火事 
マスク拒否 また代替マスク色々 ベルリンのブランデンブルク空港ようやくオープン ウイーンのテロ ドイツにもウーバーイーツのようなLieberserviceというのが出来てるそうです 

このセミナーは毎年聞いていますが オンラインだと遠方からも参加できるのはよいとしても 皆さんの顔が見えない形式だと寂しいですね~ 
みんなで箱に入った数字の紙を引いてテーマを選んだり その数字でドイツ語の本が当たったりとか 休憩中にはコーヒーとドイツのお菓子でお喋りしたり...楽しかったな 今回もホールでやったのですが オンラインにしました
でも 自分の顔が写らないので 身支度が楽ではあります(笑) ← どっちがいい??

     *     *     *

夕方はクラブツーリズムの「はじめての江戸絵画の楽しみ方」講座 これは無料でした♪
狩野派 琳派 浮世絵 歌川広重葛飾北斎の比較等々... これは1時間なので楽でした~

夜は8時から10時過ぎまで (公財)日独協会オンライン納会

来年(2021年)は日独交流160周年記念 そして日独協会110周年ですね

NHKラジオ講座でも講師を務められた鎌田タベアさんによるベルリンのクリスマスの紹介 ← クリスマスマーケットのないドイツなんて信じられない~(*´Д`)

テレビにもよく登場するようになったおなじみマライ・メントラインさんの 冬にお勧めドイツ映画の紹介: 「おじいちゃんの里帰り」 「コーヒーをめぐる冒険」(アマゾンプライムで見られます)
白いリボン」 そしてNetflixで見られるテレビドラマシリーズ「ダーク」がお勧めとのこと♪

次は日独協会に関わる会員限定クイズ!! 景品もあって 日独協会のスタッフの皆さんの顔も見られて楽しかった💛 
クイズはうちは関係者なので自宅で楽しみましたが 長年関わっている夫も陰でお手伝いしたようです( *´艸`)
ドイツ文化辞典とか シュタイフのテディベアも当たったのです~いいなぁ~💕
だって今年は恒例のクリスマスパーティーもないのですもの...

まだなかなか直接はお目にかかれませんが また日独修好160周年のイベントや日独Mangaコンクール等でお会いしたいですね

皆様 zoomで色々とお疲れ様でした!! 私はzoomの参加はできますが主催はしたことないので これからもしないと思います~(笑)

写真: 2020年1月に開催された第1回日独Mangaコンクール表彰式の会場 私もお手伝いに馳せ参じました♪ こんなことばっかし何十年も続けているのです💛



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「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」に行ってきました@江戸東京博物館

2020年12月18日 | 美術館・博物館
「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」に行ってきました@江戸東京博物館


ベルリンで見たネフェルティティ像が大好きな私は ベルリンに行くかわりに今回 江戸東京博物館の古代エジプト展に行ってきました💛
平日のお昼頃は 割とすいていてゆっくり鑑賞できました

ベルリンのエジプト・コレクションから「天地創造の神話」をテーマに 約130点が展示されています

「天地創造と神々の世界」「ファラオと宇宙の秩序」「死後の審判」の3章からなり 知られざる古代エジプトの神話の世界を楽しんできました

長さ4メートルを超える『タレメチュエンバステトの「死者の書」』(これを持っていると死後に助かる)
装飾が美しい「タイレトカプの人型木棺(外棺)」など100点以上が日本初公開です


ネフェルティティ王妃 あるいは王女メリトア店の頭部」 新王国時代に作られた頭部像です

様々な方向から眺めて鑑賞しました♪ ネフェルティティ像は今回来日していません



供物台など なんとも神秘的な...


「山犬頭のアヌビス神小像」 アヌビス神というのは墓地の守護神で ミイラ作りの神でもある山犬頭をした神さまで 死者を「二つのマアト(正義)の広間」に導きます 
ここで死者の心臓が天秤にかけられ 運命が決まるというものです

人間×フンコロガシともいえる 創造・再生の神「スカラベ」は初めて見ました とても興味深いです

多神教だったエジプトですが太陽神崇拝を強いるや 20年程ですたれてしまったそうです
ひさびさに古代エジプトの神秘に触れてきました ^^) _旦~~

「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」展覧会は こちら

年内は12月20日(日)まで 2021年は1月2日(土)からです

見どころは こちら

エジプトの世界遺産講座のリポート「エジプトの世界遺産と歴史について聞いてきました(2017.8.23)@クラブツーリズム第5回世界遺産講座」は こちら


PS
20年以上通っている診療所がコロナで休止してましたが ようやく11月から両国にて再開し 展覧会のあとで行って 感激の対面を果たしました(涙)
先生は苦労のあとが偲ばれ 今までとは格段に小さなスペースでしたが 私にはなくてはならない所なので電車に乗れるうちは通いたいと思います 
「舞姫」執筆の場所でもある 森鷗外旧邸からなる水上ホテル鴎外荘もクラウドファンディングで復活しました うちも募金しました💛



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「アルテミジア・ジェンティレスキ ~バロック絵画における女性の解放 ~」に行ってきました(2020.12.13)@高円寺ピアッツアイタリア

2020年12月14日 | イタリアの美術館・博物館

「アルテミジア・ジェンティレスキ ~バロック絵画における女性の解放 ~」に参加しました(2020.12.13)@高円寺ピアッツアイタリア


アルテミジア・ジェンティレスキ/Artemisia Lomi Gentileschi  実はまだ知らない画家でしたので調べてみると...カラヴァッジョ派で あの「ホロフェルネスの首を斬るユーディット」を描いた女性画家だったのですね!! 早速受けてきました💛

アルテミジア・ジェンティレスキ:
カラヴァッジオ派の画家で フィレンツェの美術アカデミーにおける初の女性会員
当時としては珍しい女性の画家であったこと その生涯においてレイプ事件の被害を訴訟した公文書が残ることなどから ジェンダー研究の対象としても知られる (Wikipedia)

彼女が若い頃に受けた傷が画風に強く影響して 彼女の描く女性像には彼女自身が投影されているようです
特にホロフェルネスには自分を騙して捨てた男を投影させ 冷たい表情でその首を切り落とすユーディットはもちろんアルテミジア自身です... 
そしてそれは師匠カラヴァッジョが同じテーマで描いた作品とも違っていたのでした 
だって男が描いたのではなく 弄ばれ棄てられた女自身が描いたのだものね...

自分が過去に受けた傷を 後世に残る素晴らしい作品へと昇華させていった画家なのですね 

   *     *     * 

1593年7月8日にローマで生まれた バロックの画家 アルテミジア・ジェンティレスキの生涯:

12才で母親を亡くしたアルテミジアは フィレンツェの画家でローマで活躍していた父オラツィオ・ジェンティレスキ(Orazio Gentileschi)の工房で めきめきと才能を開花させてゆくも 女性が自分の絵にサインをすることはまだ許されない時代でした

17才の処女作『水浴のスザンナと老人たち(Susanna e i vecchioni)』は素晴らしすぎて 父親が描いたのではないかと思われたそうです 

父Orazioの友人の アゴスティ―ノ・タッシ(Agostino Tassi)は彼女にフィレンツェ派の絵画を教えるため通ううちに 父親の不在のすきに結婚を餌にまだ17才だった彼女を弄び 結婚する気がないとわかった彼女が父に真実を告げると 父親は怒り 母親亡きあと妻の代わりに弟や妹の世話や家事一切も引き受けていたアルテミジアのために裁判(processo)を起こします 当時は泣き寝入りが普通の時代に異例のことでした

ところが男は尋問されず無傷 彼女ばかりが拷問(tortura)を受けた7か月間の裁判... 親指を押しつぶされた(schiacciare)されたのです!! あやうく絵が描けなくなるところでした!
友人に偽証させて罪を逃れようとしたTassiは 実は2回も結婚していたのでした 2番目の妻を娶りたいがために最初の妻は事故死とさせ...等の疑惑あり やがて有罪となるも法王の計らいで亡命を免れます

そしてアルテミジアの父Orazioは 娘をフィレンツェの画家 ピエルアントニオ・スティアテッシ(Pierantonio Stiattesi)と結婚させます そうするしかありませんでした

そして彼女の噂(pettegolezze)のたつローマを離れてフィレンツェへと引っ越して そこで新しい人生を切り開きます
フィレンツェの美術アカデミー(Accademia del Disegno di Firenze)の会員となり 晴れて自分の作品にサインをして 自分で契約ができるようになり 注文(comissione)が入るのですね

ミケランジェロのnipoteがCasa Buonarrotiのフレスコ画を依頼したり ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)と知り合って文通したり すごい活躍ですね!
彼女は 歴史画(pittura storica)を得意とし 旧約聖書の女傑(eroine bibliche)のシーンを描きますが その中に自分の姿を投影させます 
他の画家たちは静物画(nature morte)や肖像画(ritratti)を描いていた時代でした

そして フィレンツェの貴族Maringuiと愛人関係となり そのスキャンダルを握った父親が 沈黙と引き換えに貴族に金をゆするのですね...毎月払っていたそうで そうでもしなければ 働かない夫と子供たちの世話で 一家は経済的に立ち行きませんでした 
最初のスキャンダルでは裁判を起こした父は 今度はお金を無心...随分変わりますね...

そして夫に見切りをつけたアルテミジアは ローマに戻ります(1621年) 
ローマでカラヴァッジェスキと親しくなり 作品も次第に影響を受けてゆきます
1610年にカラヴァッジョは亡くなりますが(37才) カラヴァッジェスキ(caravaggeschi)のひとりとして キアロスクーロ(chiaroscuro/明暗法)を駆使してゆきます

さらに カラヴァッジョにはなかった 輝く(brillanti)色使い それが彼女の特徴でした
さらに肌の色も 父親の影響で白かった(pallido)のが 後期ではカラヴァッジョの影響をうけたピンク色(rosea)へと変わってゆくのですね~ (「水浴のスザンナと老人たち」)

絵画の特徴も画家の人間関係の移り変わりが見えてきて 色々と興味深いですね やはり画家の背景を知らないと絵の変化も見えてきませんね

そして さらにヴェネツィアへと そこではあまり成功せずにさらにナポリへと(1630~37) そこではベラスケス(Velazquez)と出会って共にマリア・テレジア (regina Maria d'Austria)のために仕事をしたり さらにはロンドンへ(1638) チャールズ1世の妻の元で天井画を描く父親の元を尋ねてゆき そこで父と共に絵画を描き 父親が翌年に亡くなったあともその作品を完成させたのちに またナポリに戻るのですね

そして 1654年のナポリで書かれた彼女の手紙を最後に 情報は途絶えるのです 
1656年前後におそらくはペスト(ナポリ市民の半分の命を奪ったという)に罹って亡くなったということです
彼女の墓はありますが 中に遺体はないのだそうです

     *     *     * 

次は それぞれの作品を見てゆきました

ホロフェルネスの首を斬るユーディット(Giuditta e Oloferne)」1620年

これはユーディットに彼女自身を投影させ 彼女を弄んだ男をホロフェルネスにたとえて復讐するシーンで 平静な顔つきで 死刑執行人(carnefice)のごとく迷いなく刀で首を切るその顔つきは 師匠カラヴァッジョの同テーマ作品のそれとはずいぶん違っていますね
カラヴァッジョの作品は殺されたホロフェルネスが主役ですが アルテミジアの作品はユディットが主役というわけですね

また黄色い(giallo)服の色は アルテミジアだけが使ったそうです 

また 他の作品も色々見てゆきましたが 若い頃に描かれた『水浴のスザンナと老人たち(Susanna e i vecchioni)』と 39年もたってから再び描いたものは 様々なな違いが見られますね 
若い頃の作品では若い男がスザンナに近づきますが この男こそがあのTassiを投影させているのでは...とのこと

熟年で描かれたものは 老人たちに言い寄られたスザンナはもはや戦う意志も喪失して疲れた表情で 若い頃のようなエネルギーはありませんね... わかるなぁ


また『マグダラのマリアの改宗/conversione della Maddalena』(1615,16)の絵の椅子の背もたれには「Artemisia Lomi」とサインがあります 
これは彼女の母親の姓ですが 噂の立ったローマからフィレンツェで新しい人生を切り開いた彼女は ジェンティレスキという名を使いたくなかったのですね 

そして晩年の自画像『Autoritratto come allegoria della Pittura』(1638) 絵を描く彼女自身の姿ですが 年月を経た彼女の逞しさと年輪が感じられて私はとても好きです💛

やっぱり対面レッスンはいいなぁ...zoomだとこうはいきません 力が入りますね!!

女性画家アルテミジア・ジェンティレスキ(1593~1653年頃)の絵画」 は こちら

    *     *     * 

講座のお知らせ:

《イタリア美術講座》L’emancipazione femminile nella pittura barocca ~ アルテミジア・ジェンティレスキ ~バロック絵画における女性の解放 ~

アルテミジア・ジェンティレスキArtemisia Lomi Gentileschi (Roma, 8 luglio 1593 – Napoli, circa 1656)はカラヴァッジョの影響を受けた、16~17世紀、バロック時代の女性画家でした。
ジェンティレスキは強く、勇気のある女性を題材として描きました。今回は彼女の生涯と数少ない女性画家の中でもよく知られるジェンティレスキの作品をみていきましょう。
マリア先生が皆さまを素敵なアートの世界へお連れします!

講座のお知らせは こちら

やっぱり美術セミナーはいいですね💛 2年前に買ったロッサーナ先生の"L'italiano dell'arte"のテキストも そろそろ読んでおかないと...



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チヴィタ・ディ・バーニョレッジョが舞台のイタリア映画「天空の結婚式(Puoi Baciare Lo Sposo)」ロードショーのお知らせ(2021.1.22~)@恵比寿ガーデンシネマ他

2020年12月13日 | イタリア映画・映画
チヴィタ・ディ・バーニョレッジョが舞台のイタリア映画「天空の結婚式(Puoi Baciare Lo Sposo)」ロードショーのお知らせ(2021.1.22~)@恵比寿ガーデンシネマ他


イタリアの人気の絶景地である「天空の村」チヴィタ・ディ・バーニョレッジョ(Civita di Bagnoregio)を舞台に 同性婚をめぐる家族の大騒動を描くロマンティック・コメディー! 


ベルリンに暮らすアントニオは、恋人で役者仲間のパオロに“人生を一緒に歩んでいくならこの人”と確信し、遂にプロポーズ。
2人は結婚することになるが、問題は互いの親。

パオロはゲイであることをカミングアウトして以来、母親と疎遠になっている。
一方、アントニオはイタリアで村長を務める父と母に、カミングアウトと同時に結婚の意志を伝えに行こうとするが――

強面の村長さんは大反対するも 結婚を認める母親と冷戦勃発...

映画は こちら
2018年イタリア映画 言語はイタリア語・ドイツ語です

「天空の星ラピュタ」のモデルでもあるチヴィタ・ディ・バーニョレッジョは まわりでも人気ですね💛


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アバーテの「偉大なる時のモザイク」(未知谷/栗原俊秀訳・解説)を読みました(2020年8月)

2020年12月11日 | イタリアの本・絵本・雑誌
カルミネ・アバーテの「偉大なる時のモザイク」(未知谷/栗原俊秀訳・解説)を読みました(2020年8月)



アバーテの購読レッスンを取ってから 日本語で彼の小説を読み始め いちばん最後にとっておいたのが長編「偉大なる時のモザイク」(il mosaico del tempo grande)でした

実はこの翻訳をされた栗原俊秀氏が この翻訳でもって第2回須賀敦子賞を受賞された時に 私もその授賞式(2016年11月)に参加させていただいたのです

その時には 私にはとても読めないと思って手を出さずにいたのですが...
あれから数年 イタリア語で アバーテの短編の購読レッスンを取ったことがきっかけで 読めるかも...と思いたち
なるべく薄い本から順番に読み始めて ようやく念願の「偉大なる時のモザイク」を あっというまに夢中で読破できました!

何世代にもわたって繰り広げられる アルバニアから南イタリアに移民となって500年前にわたってきた一族の物語です
人物紹介が最初にあるので 照らし合わせながら確認できたので助かりました!

  *   *   *

カルミネ・アバーテは 南イタリアに点在するアルバニア系住民(アルバレッシュ/arbëresh)の共同体のひとつ カルフィッツィ生まれ
バーり大学を出たのちドイツに移住して働く父をたよって移住 移民がテーマの多言語が混ざり合う小説を書く

これらの土地では今も 古アルバニア語に近い「アルバレッシュ語」が話され 独自の文化や習俗が残る
15世紀初めから18世紀後半まで オスマン帝政下のアルバニア(当時は「アルべリア(Arbëria)と呼ばれていた)からイタリアに逃れてきたキリスト教徒が 今のアルバレッシュの祖先にあたるそうです


過去とは現在の記憶であり 未来とは 現在の希望である...

イタリアに移住したアルバレシュたち 閉塞した村人の憎悪 記憶と希望の錯綜
世代を超えて繰り返される 移住また移住
500年以上前の 祖先の逃走に憧れたアントニオは 未来を求めて村を脱出
そして青年ミケーレも 村から旅立つ...

アルバレシュの架空の共同体「ホラ」の物語です

偉大なる時のモザイク」(未知谷)は こちら

これを読んでからまた アバーテの短編テキストを読み返すと じっくり理解できるんだろうなぁ... 先に日本語で読んでおけばよかった!!

アバーテの作品リストは こちら


2020年12月9日(水) オンラインで第4回須賀敦子章授賞式に参加しました 
授賞作品 國司 航佑訳『断想集』(ジャコモ・レオパルディ著、幻戯書房、2020年4月刊)

新進気鋭の國司氏の受賞の言葉を聞きながら 栗原氏の授賞式の時のことを思い出しました (どちらも小さいお子さんが参列していたのです)  本当におめでとうございます!!




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アバーテの「帰郷の祭り」(栗原俊秀訳)を読みました

2020年12月08日 | イタリアの本・絵本・雑誌
アバーテの「帰郷の祭り」(栗原俊秀訳)を読みました



先日 カルミネ・アバーテ氏のオンライントークイベントで 最近刊行された「海と山のオムレツ」の朗読を聞くことができました:

『世界イタリア料理週間:トークイベント「食とアイデンティティ」でカルミネ・アバーテの朗読を聞きました(2020.11.17)@イタリア文化会館』は  こちら

実は 今年アバーテのの短編集の購読レッスンを取ったのですが 取る前に 彼の小説の日本語訳を1冊でも読んでおけばよかったなぁと思いました 
ギンスブルクは「ある家族の会話」を読んでから取ったので 家族関係等もわかり 翻訳する時に助かりましたが...

なので レッスン終了後に彼の日本語訳を一冊ずつ読んでゆきました

「帰郷の祭り」(2016年)は 今回購読レッスンで訳していたアバーテの短編集と同じバックグラウンドでわかりやすく すっと頭に入りました

お父さんがフランスに出稼ぎに行かねばならず ずっと故郷にいてほしいと願う息子とその家族たちのエピソード
姉は お父さんがフランスで若い頃結婚したフランス人との間に生まれ 家の中に様々な旋風を巻き起こします
飼い犬のスペルティーノは 賢くて勇敢で... この犬も短編集に出てきていましたね

アバーテの若き頃の思い出に根づいた作品世界 移民の切ない思いを綴った男性的な筆致に惹かれて さて次は一番の長編
偉大なる時のモザイク」を読みます!!

彼の作品にはよく 母語のアルバレッシュ語 学校で習うイタリア語 移民先の言葉(この本ではフランス語 短編集ではドイツ語) 
そしてカラブリア方言が出てきます
どうやって訳してよいか全くわからず... この本ではカタカナに直して 文脈から意味を推測できるようにしたり イタリア語の挿入句をつけて文意を明らかにするという手法がとられていたのですね 参考になりました!

父親がとうとう最後に大きな決断をした時 家族の強い結びつきと故郷への熱い思いを感じ取って 胸があつくなりました

「移住はかつてのアバーテにとって 怒りとともに書くべき対象にほかならなかった けれど書き続けるうちにやがて
旅立ちを強いられた者』の宿命を愛し 認めることを学んでゆく」(訳者あとがきより) 

ひとりの作家の作品を 年代順に読んでゆくと そういったこともわかってくるのですね...

「帰郷の祭り」は こちら

私にとっては オンラインであってもアバーテ氏に会うことがてきて 直接お話しはしませんでしたが とても良い思い出になりました💛




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イタリア映画祭2020オンライン配信で「処女の誓い (Vergine giurata)」を観ました(2020.11.20~12.20)

2020年12月05日 | イタリア映画・映画
イタリア映画祭2020オンライン配信で「処女の誓い (Vergine giurata)」を観ました(2020.11.20~12.20)


2015年ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選ばれた女性監督ビスプリのデビュー作。

女性の地位が低いアルバニアの山村。
自由を求める少女ハナは、伝統的な掟に従って終生処女のまま、男として生きることを誓う。
だが、成長するにつれて抑えきれない感情が生まれ、イタリアに旅立つ。

アルバニアとイタリア、過去と現在、男性と女性といった対照のなか、一人の人間の心の微細な揺れ動きを見事に表現するのは、世代を代表する女優ロルヴァケル。

[2015年/90分] 原題:Vergine giurata
監督:ラウラ・ビスプリ Laura Bispuri
出演:アルバ・ロルヴァケル、フロンヤ・コデリ、ラース・アイディンガー


Trama:

Hana è un'orfana albanese, vive da un montanaro sposato e con una figlia di nome Lila, coetanea di Hana.

In quel contesto, la donna è costretta a seguire le rigide regole del Kanun, diritto civile parallelo attivo tra i montanari albanesi che in mancanza di figli maschi, possono spingere una donna ad autoproclamarsi uomo, seguendo quel tipo di formazione.

Hana condurrà una vita simile a quella di un uomo. Quando molti anni dopo Mark arriverà in Italia, il contatto con una cultura diversa le consentirà di ricercare la Hana sepolta.

     *      *      *

2009年の Elvira Dones による同名小説の映画化 

難しい役どころだと思いました アルバニアに伝わる民間慣習で 男が少ないばかりに女性に男として生きることを強いるというKanun

そのHanaが息苦しさを感じてイタリアに行き 同年代のLilaのもとで暮らし始めて...  
シンクロナイズドスイミングの選手たちとの絡み Hanaに近づいてくる男 様々な人とのやりとりと 静かなシーンが繰り広げられて 不思議な静かな映画でした

この村では 夫を満足させられなければ (あるいはもし夫を裏切れば) 新妻の父親が持たせた銃でもって夫から撃たれるという風習があることが 衝撃的でした  
男の次に飲み 食べ 選び 意見に従い 生きてゆく女たちがいたのですね

こうした人生を歩みたくないという女性が 髪を切り 宣誓処女(ブルネシャ)の誓いを立てると 男性として生涯独身でいることを選ぶことができるのです 
さらしを巻いて 男として仕事をしながら生きてゆく...  考えさせられました

イタリア映画祭2020は こちら

作品紹介は こちら



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イタリア映画祭2020オンライン配信で「ルチアの恩寵 (Troppa grazia)」を観ました(2020.11.20~12.20)

2020年12月02日 | イタリア映画・映画
イタリア映画祭2020オンライン配信で「ルチアの恩寵 (Troppa grazia)」を観ました(2020.11.20~12.20)


引き続き ランキング5位にある ロルヴァケル主演作品「ルチアの恩寵 (Troppa grazia)」を観ました

ユーモアと批評精神を兼ね備えるザナージ監督の新作は、ロルヴァケルを主演に迎えたコミカルなドラマ。

シングルマザーのルチアは、一人娘の子育て、恋愛、測量技師の仕事のバランスを取るのに必死だった。
幸運にも大規模開発に関する仕事を得るが、そこには陰謀が渦巻いていた。

信念を貫こうとする女性を不思議な展開と軽妙なタッチで描いた本作は、カンヌ国際映画祭監督週間のクロージング作品に選ばれ、ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞を受賞した。

[2018年/110分] 原題:Troppa grazia
監督:ジャンニ・ザナージ Gianni Zanasi
出演:アルバ・ロルヴァケル、エリオ・ジェルマーノ、ジュゼッペ・バッティストン

Trama:

Lucia è una geometra(測量士) che cerca di sbarcare il lunario grazie a mappature e indagini catastali, alle prese con la fine della sua relazione con Arturo e con l’adolescenza della figlia Rosa.
Paolo
, imprenditore della zona legato all'amministrazione comunale, le affida la realizzazione della mappatura del territorio su cui dovrà sorgere “l’Onda”, maestosa opera edilizia destinata però a snaturare il panorama collinare in cui Lucia è cresciuta.

Presa dai rimorsi di coscienza per le procedure irregolari legate all'acquisizione dei terreni, Lucia incontra una donna che lei identifica nella Madonna e che le ordina di bloccare i lavori di costruzione per l’Onda e di edificare una chiesa in quei luoghi.

Credendo di essere impazzita, Lucia si rifiuta di dare ascolto alla sua visione, che però con il passare del tempo diventa sempre più fisica e pressante. L’incontro mistico sconvolge ancor di più la vita di Lucia, e alla fine la porta a intraprendere un viaggio interiore alla scoperta di una verità che era sempre stata “nascosta in piena vista”.

      *     *     *

アルバ・ロルヴァケルは すぐに彼女だとわかる個性派女優で 彼女の出る作品は「ボローニャの夕べ」の頃から見ています

しかし災難でしたね~ルチアさん... 映画とはいえ最後はどうなっちゃうんだろうかとハラハラして見ていました

彼女はシングルマザーで 冒頭から今の恋人ステファノを家から追い出してしまいますが そのあと災難に巻き込まれ...
頼りになるのは元音楽家のパパ そのパパもルチアの身に起きたとんでもないことに足を突っ込み... よかったのか悪かったのか

「儲かる仕事はみな汚職(corruzione)がらみなのさ」 との言葉が 言い得て妙です

でもちょっと不気味というか 怖かった~ありえない~ 詳しくはネタバレになるので ぜひご覧ください💕

イタリア映画祭2020は こちら

作品紹介は こちら



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