日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

島村奈津講演会「イタリアの地域食材と 知られざる絶景と町おこし」リポート(2016.11.21)@イタリア文化会館

2017年11月16日 | スローフード・食育
島村奈津講演会「イタリアの地域食材と 知られざる絶景と町おこし」リポート(2016.11.21)@イタリア文化会館



2017年11月17日(金)~26日(日)にイタリア文化会館で開催される「世界イタリア料理週間」の前哨戦として 昨年の島村奈津氏のスローフードの講演会のリポートをアップさせていただきます

ちなみに記事のラストに出てくるマルケ州のアルベルゴ・ディフーゾについては まさに2017年11月15日(水) 同じここイタリア文化会館にて このアルベルゴ・ディフーゾ協会会長による「イタリアの小さな村における空き家の再生について」という基調講演があり 私も聞きに行ってきました 日本にはまだないものです(リポートは後日):
 
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立て続けの2016年11月の怒涛のイベント週間もこれで最後?! イタリア留学フェアに留学セミナー ローマの美食にAcci Gusto 検定も含めて大変な数週間でしたが この日は「ローマの美食散歩」に続いて行ってきました スローフードの講演会!!

壇上に立つ島村奈津氏の言葉の重みと思いの深さは 忘れることはできません...  長い年月をかけて写された写真の数々を見ながら 一人ひとりの生産者を 大切な友人としてきた彼女の イタリアの地域食材のたくさんのお話を聞きました...

 


aglio di Vessalico リグーリアの山間地のにんにく ヨーロッパの生物多様性の半分はなんと イタリアにあるのだという FAOの専門家の言葉...だからイタリアってすごい!!種取りまでの食材は今はレアで 生産者も7人くらいに減ってしまいました

日本とイタリアは縦長の島で 気候もよく似ています 

トスカーナの街チェルタルド赤玉ねぎ これも生産者は9人くらい 中国の野菜に押されてしまっています  「ダンテの神曲」にも出てきた玉ねぎなのだそうです!!

シモーネのお米
 オーガニック米がここ5年ばかりで売れ始めたそうです

ロンバルディア州の最北端で作られる ピッツォッケリ(pizzoccheri)は そば粉のきしめんと チーズを合わせたような料理 
地粉マークをつけたお店を増やすプロジェクト 段々畑が復活してきたというお話
 
そばがき つまり黒いポレンタ(そば粉grano sarazenoで作ったポレンタ)は チーズとバター入り!!


遺伝子組み換えとうもろこしが9割を占める米国 日本でも増えている 
ピエモンテで消えゆく ottofileというトウモロコシの粉で作るポレンタ 
このottofileという品種を 「倍払うから作り続けてくれ!」と言って作ったとうもろこしが今やプレミアに! そのとうもろこしが 2000年に偶然日本でも発見されたそうです 

在来トマト シチリアのパッキーノというブランドが有名 皮は厚く糖度が高い(実に10%!!)

ピエンノロ(ヴェスビオ山のふもと)の乾いた土地で育てており 手摘みでの収穫 手間は3倍 年を越すまで畑で干すと糖度が上がる 上品な酸味...

まるで葡萄の房のようになっているこのピエンノロ・トマト(Pomodorino del Piennolo del Vesuvio)は チラシにもその写真が使われました

レモンは アマルフィのレモン(il Limone Costa d'Amalfi)は 年間10ヶ月収穫できるという 酸味は少なく上品 段々畑で育て 担い手がいなくなっている
そこで六次化してリモンチェッロ等の加工まで担うようにし 価格の価値をわかってもらうようにした 古代ローマにもレモンがあった 1,5メートルの幅の山の中腹にある段々畑...

アマルフィ海岸のリアスの景色は有名ですね ぜひこの山の上に泊まって 山ガイドと歩いてみてくださいとのこと 獣害が今問題です

カッラーラ大理石の石切り場 その大理石で作られた器に 豚の脂を仕込んで寝かして作られた 
ラルド・デ・コロンナータ
(Lardo di Colonnata)は 背脂の生ハムとも言われIGPにも認定されている
昔 cucina povera(貧しい料理)という 石切り場の人たちが捨てていたものを使っていた料理が 80年代半ばから価値が上がっていった



ピエモンテ牛(Razza bovina piemontese) また キアーナ牛(トスカーナやウンブリア)は ブランド化された 

「ファーストフーディレーションに世界は潰される」と言ったイタリア人の獣医師が La grandaという 無添加の餌を使ったトレーサビリティのシステムを作った話

今は牛の妊娠も人が抱えたり人工的に行う中 ここでは自然に行われるという

カチョカバーロを木桶で作る
なんて今はもうない!! しかも乳は手絞り!! 農家民宿がまだ残っている その貴重な写真...

角の長いマレンマーノの牛(Maremmana/razza bovina) 昔は大理石を運んだ手段だったという 国立公園保護区に放牧されており 宿泊もできるとのこと


船の上のマグロの写真 これはサルデーニャ マグロ漁で有名なサンピエトロ島(isola San Pietro)の町・カルロフォルテ(Carloforte)の5月末~6月初旬のマグロ祭り Girotonno
ここで行われるマッタンツァ(mattanza)は マグロを網で囲って徐々に狭い空間に追い込むという フェニキア人が伝えた中世の漁法 

サルデーニャのからすみ(bottarga)は地域おこしのトップ! 漁師がからすみ料理のレストランを運営しているという

アマルフィの南は治安もよく コラトゥーラ(colatura di alici)という魚醤(しょっつる←国により名称等も様々)も作られている 

バルサミコ酢は 80年代からだんだんと認められ輸出が増えている

エトナ山は 若い人々が戻ってきたのはワインやオリーブオイル生産が盛んなため 葡萄は2千年来の作り方とのこと 
「多様性」在来種が残り プリニウスが書いたという絞り機がまだ残っている なんと 白と赤が同じ葡萄棚に混在しているという
畑の土壌は 場所によりまったく違うことがあるのも エトナ山ならでは 


マルケ州の村では albergo difusoという 空き家対策から始まった宿泊システムがある 村を維持するためにこのまま残したいということで 煤(すす)の残ったままの 中世のような畜舎に農家の歴史をそのまま残した施設とのこと
若者たちが移住しており 地元の素材と 中世のレシピで作った料理を出す店などもある

畝(うね)ごとに作物の違う畑
は この講演会のチラシに使われた写真にもある

マルケ州には 農家民宿などもある 様々な生産者たちが紹介された

イタリアのものづくりの人がヒントをくれたと言う: 「環境問題は 本当においしいものが食べられなくなるってことだ」


2016年にシチリアの若者達が 鹿児島と同じように オーガニック農園を始めた 生産はトップだが地元消費はワースト1 それを地元で店を出して売っていった

その他 多くの貴重なお話を伺った... ランペドゥーサに上がった移民たちの働く畑 



そして 質疑応答では 日本ではまだまだ農業への補助金が少ないこと イタリアでは非耕作地があれば そこに牧草を植えて 牛の飼料を国産でまかなうようにしていること (日本では国産飼料が高く輸入に頼っている現状)

牛肉は東欧などからも入っているが イタリア産はおいしいから皆が選ぶ!!

遺伝子組み換え食品等 食の安全の教育を含めた「食育」は 日本ではまだまだ 種がどう育ち 収穫されてゆくかを知っている人は少ない 次の世代をどう育ててゆくか 遺伝子組み換えの種とセット販売の農薬で自殺したインドの生産者たちのこと... この話を始めたら止まらなくなるという講演者の思い しかと受け止めてきました

開催のお知らせは こちら

素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます



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「食糧危機」を吹き飛ばすエンタメ・ロードムービー「0円キッチン」を見てきました(2017.10.16)@2015年オーストリア映画

2017年10月24日 | スローフード・食育
「食糧危機」を吹き飛ばすエンタメ・ロードムービー「0円キッチン」を見てきました(2017.10.16)@2015年オーストリア映画


NHKテレビでドイツ語講座で この0円キッチンのダーヴィド・グロス(David Gross)監督インタビューを見た記憶があって こんなのもあるんだぁ...と思っていたら 先日たまたまこの映画のポスターが貼ってあったのを見たので 早速行ってきました「0円キッチン」自主上映会!! あちこちでやっているようです♪

オーストリア監督作品ですが お隣のドイツ人のGeiz und Geil(ケチはすごい)精神というかブームはあちこちで聞いています ドイツ人は昔から節約精神にあふれていて 美食よりも満腹が優先されるという面があると聞きました (じゃがいもで飢饉を乗り切った歴史があります)

世界で生産される食料の3分の1は食べられることなく廃棄されていて その重さは世界で毎年13億トンにもなります
捨てられてしまう食材を救い出し おいしい料理に変身させよう!」と考えた食材救出人のダーヴィドは 植物油で走れるように自ら改造した車に ゴミ箱(コンテナ)でつくった特製キッチンを取り付けて ヨーロッパ5カ国の旅に出ます

各地で食材の無駄をなくすべく ユニークでおいしく楽しい取り組みをしている人々に出会いながら 食の現在と未来を照らし出していくエンターテインメント・ロードムービーです
深刻なテーマを明るく描いていて見ていて だんだんと希望が湧いてきます

Schade(残念だ)
を 「もったいない」と訳していました "Mottainai"はまだ国際語にはなっていないみたい... 「これ(スーパーの売れ残り)はまだ食べられるのに 残念だ」と訳さないといけないんですよね 

最初はウィーンで シュニッツェルを揚げる廃油を無料でもらって 車に満タンに入れてからいざ出発!
スーパーでは まだ食べられる(essbar)食材の3割を 売れ残りとして廃棄していて この映画の出演者の女性が ゴミのコンテナにダイビングをして(その入り方がエレガントで...入り慣れているというか....) 食材を「救出」します

それらを使って様々なレシピでイベントを催し 食材廃棄の問題を明るく解決する監督とスタッフ...
廃棄食品の料理は ドイツ語ではResteküche 英語ではWastecoockingと言っていました

大学のごみ研究者は sachgerechtig(冷静)に ゴミの観察をしてゆきます
昔私も隣接区のごみ減量プロジェクトに関わり 広報誌にイラストを描いていたので 家庭ごみと事業ごみがどちらか多いとか ごみ減量の様々な取り組み等を漫画で描いたりしていたので よくわかりました

一部は悪くなっているりんごでも 大きな袋ごと捨てられていて(wegschmeißen) それらを使ってリンゴのコンポートを作って食べたり 家庭でも買いすぎで 監督が突撃して家庭の冷蔵庫の中をチェックしたり...(あっ私のうちの冷蔵庫を見ても ほとんど賞味期限切れのものはないですからねっ!)

この時の主婦のリアクションが笑っちゃう( *´艸`) 賞味期限が2002年とか!! 冷蔵庫には使わないもらい物とか 使いきれなかった食材もあるし 次は違うものを食べるから食べかけは捨てちゃうとか...いろんな家庭がありますね~ (うちは献立主義というよりは 普段は材料主義にしていて 家にあるもので工夫して作り 使い切るようにしています)

グルメシェフ曰く 「料理をすれば食材の無駄を防げる」とのこと オーストリアだけでも年間16万トンの食材が捨てられているとのこと 

賞味期限は日付よりも自分の感覚を信じること これについては「賞味期限のウソ」(井出智美著)がパンフレットに紹介されていました 
(また 10/17朝のニュースでも 大手スーパーで賞味期限を日付から月の表示に変更して 食品廃棄を減らすシステム改革を始めるというのを見ました♡)


次にはシュトゥットガルト  外来種の植物(ツリフネソウ)の花を摘んでゼリーにすると 除草剤を使わずに外来種の野草を駆除できて 市の予算も浮くという... 1時間で1キロの花を摘んでゼリーを作り300€の資金調達に♪

そしていよいよベルリン! 地図アプリを使って市民が どこにどんな果物の木があるかを地図で示す試みがなされていて スーパーに行かなくとも近くの果樹で 輸送費もかからず新鮮な果実が手に入るというわけ♪ (まぁ時間がないと無理だけどね~)

そして農家 1/3の収穫物が市場に出されずに 土にすき込んだり廃棄されているというのです 割れたブロッコリーも昔は貰い手があったものですが...
例えばズッキーニも 小さいものは市場に出ますが 1キロ近くまで育ったものは たとえ小さいものより味がよくても売れないのです 実際に監督が食べ比べて大きいものの方が美味しかったのに これは利益追求のあおりを受けていると 農家は怒っていました

チッピングパーティー」 これは活動家のシェフが廃棄された食材で料理イベントを開催し 若者たちをつなぐというもの 彼自身がサラエボで飢餓を経験していたのです (自分は生まれてから一時も飢餓を経験していないので その分動機は弱いですね)

遠い国から輸送費をかけて届いたバナナの半分を捨てるということ...  


さてアムステルダム 監督はベジタリアンになりかけていたけど(笑) ここで 残り肉で作ったFrikadel(フリカデル/ドイツ語ではFrikadelle)という棒状ハンバーグのファーストフードの自動販売機で ようやく肉に遭遇! ←自販機の向こうには人がいてびっくり(笑) でも違和感を感じたという監督...

9割がベジタリアン料理というレストランでは 残り野菜のくずを豚に与えて その肉を調理している そこのグルメシェフは 丹精込めて育てた豚だからこそ さばく時はつらいし だからこそどの部位も無駄にせずに料理していて 豚の頭を数時間煮込んでパテを作る等工夫を重ねて調理している その言葉に感じ入りました...
(昔 牛のすべての部位を使うことである生協が賞を取ったことを 私は今も忘れていません)


さて次はオランダ 割れたニンジンは なんとワームの餌になります そう 「昆虫食」です! ← スイスの生協でも試験販売されたそうです♪
バッタ コオロギ 芋虫などが 飼育され冷凍されて 肉団子やクッキーなどに使われ おもに途上国でのたんぱく源となっています 
とある小学校に出向いて 生きているワームに触れたり 調理したり試食したりする様子を描いていました!! サクサクしてておいしいって!
アジアやアフリカでは20億が昆虫を常食しているのですよね~ 将来の食糧危機を救う昆虫食!!


ベルギーのブリュッセルでは 監督たちが欧州議会の職員食堂に入り 余った食材を使って (ラディッシュの葉でソースを作ったり等) 即興で作ったメニューを議員たちにふるまうというゲリラ的なアクションに いつもの料理よりもおいしいと言われてシェフも複雑な表情( ;∀;)
EUでは年間9千万トン 一人当たり180キロの食品が廃棄されているのです... レセプションのビュッフェでも 参加人数が予想よりも少なければ余るわけだし...(経験あります)

ベルギーの工業都市 エルスタールでは 今 貴重な試みが始まっています
それは 「スーパーの売れ残り等を廃棄してはならない」という画期的な政策で 市長自らが映画の中で「人口4万人のこの街では助け合いが大切であり 貧困家庭に届ける規則を作った」というメッセージ! しかしスーパーでは罰則がないため廃棄するところもあり それを監督たちが見つけて通報するシーンもありました 

そしてパリ 美食のフランスに乗り込んでどうするんだ!?と思いましたが(笑) ここの魚市場では売れ残りの魚は冷凍して 翌日には売り切ると豪語する人もいましたが ここでは競り(せり)で売れなかった魚を「魚のバスケット」という市民団体が回収して加工し 食糧援助の受益者たちに届けるという活動をしているそうです 地元の魚をもっと食べてほしいとのメッセージ

それでも余りは油や魚粉にして魚の餌にするという話を聞いた監督は それらを使って料理したいとの情熱的な言葉 しかしイワシには魅力は少なく課題は多いと反論されます

そして監督は漁船に乗り込み 目当ての魚以外に網にかかる雑魚(ざこ) 死んでしまい海に捨てるしかない雑魚を使って ブイヤーベースを作りふるまいます 涙ぐましい... 小魚は売れないという法律が決まり 捨てるしかないそうです 網にかかった魚の半分もですよ... 

自分のこの活動がいつか必要がなくなる日が来ることを夢見て 旅は続きます..

映画「0円キッチン」は こちら

(上映時間1時間21分/カラー/オーストリア/2015年製作)← 今あちこちで自主上映会を開催中です(監督の来日に合わせて) お近くにあるかどうかチェックしてみてね!(^^)!

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ちなみに 以前調理師コースの保護者向け昼食会で とある高級割烹のお店に行った時に すべての材料を使い切って作ったコース料理の説明をいただきました 日本料理は他のジャンルに比べて廃棄率が高いのです お店の裏ではそんな工夫がなされているのだと 驚いた記憶があります 

事業ごみと家庭ごみ
の割合は 家庭ごみが約6割と多いです なので 冷蔵庫等のチェックや 使い切れるだけ買う等 個人でできることは多いと感じています (スーパーでもだんだん 1本とか少量サイズとか出てきて助かります♪)

また収穫体験に行った時にも 規格外(形が悪い 小さすぎるなど)のものは出荷せずに 豚の餌にまわしていると聞きました サラダの材料などにすれば形も関係ないし...と思いました 不揃いの野菜もどんどん出してほしいですね 生協にも余剰野菜や果物を安く供給するのがあり いつも利用しています(^O^)/
 
世界食品デー(10月17日)の朝のNHKニュースでも 大手スーパーが2025年まで廃棄食品を半減とのニュースをやっていましたね!賞味期限を日付から月に変える等の取り組みがなされるそうです


イタリア料理でもリボリータなど 残り物を工夫して使うレシピもありますよね!
どんどん行動してゆこうと感じた映画でした! 生ゴミコンテナにダイビングまではできないですが(笑) 



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イタリア文化講座「サステイナブルなイタリア - 持続可能なイタリアの食と生産の現在 -」を聞きに行ってきました(2017.1.21)@星美学園短期大学日伊総合研究所&ブックフェアで出会った2冊♡

2017年03月31日 | スローフード・食育
イタリア文化講座「サステイナブルなイタリア - 持続可能なイタリアの食と生産の現在 -」を聞きに行ってきました(2017.1.21)@星美学園短期大学日伊総合研究所&ブックフェアで出会った2冊♡ 



今までスローフードの講演会には何回か出たり 当サークルでもスローフードの講演会(2011年)を開いたりしてきましたが イタリアの農業について全体像を俯瞰して見た講座は実は初めてで 目からウロコでした!!

学習院女子大学非常勤講師 中野美季先生は 一年の半分はイタリアに取材等に出かけていらっしゃいます

食は 食であって 食にとどまらない」というのがイタリアの食に関するキーワードだと感じました

1970~80年代は 経済発展に伴い大量生産・大量消費の時代 工業化と離農 食品偽装の問題がありました

1990~2000年代は グルメブーム ソムリエブームが起こり (日本での日本酒と同様 ワインは忘れられていた時期がありました)  食への関心が高まってゆきました 古代穀物が復活し 地域食材が発掘されてゆきました

2000年~現在は 品質や環境への意識が高まり 高品質な伝統食品 昔ながらのていねいな仕事を再評価する動き 生物多様性への意識 環境への配慮 持続可能(サステイナブル)な生産への志向が根付いた時代ですね

こうしてみると 少しずつでも時代って変わってゆくものだなぁ...との講師の先生の言葉がとても印象に残りました 日本の農業や食(自分が子供の頃から食べてきたものを思い出しながら)の変遷も同時に振りかえることができました


イタリアは 国土の46%が農地で EUの平均よりも小規模な経営です (日本はさらに小規模)
自給率は日本(39%)よりも高く61% 野菜・果実は100%を超えています (フランスやアメリカは130%前後と多いですが)


イタリアは有機農業大国で 1990~2001年にかけて急増し 2006年度の有機農地面積は世界第4位でした
1991年に 「EU有機農業規定」が制定されたことで弾みがつき 2010年には農地の8%が有機農業となりました 

EU圏の農業は 1980年頃は 価格支持政策の失敗で生産過剰を招き 農薬や化学肥料の汚染が問題となりましたが 1985年に「農業環境政策」を制定し 有機農法への転換に補助金を出したり 義務的休耕制度を導入したそうです

日本では減反政策が始まったのは1970年代ですね

離農の進行については ここ20年で46%前後の農家が 15%の農地面積が減ったそうです 


アグリツーリズム
について:

イタリアでは 1985年に「アグリツーリズム法」ができ アグリツーリズムが発展してゆき 農家収入の多様化を図り離農を防いでゆきました
農家の宿泊や農家レストラン 直売などですね
だんだんと農業の多面的機能(食糧保障や国土・環境・生物多様性の保全 文化の継承など)が認められてゆきました
 
2000年代になると 子どもたちに農場での体験教育をほどこす「教育農場(Fattoria Didattica)*」 さらに ハンディのある人たち等の「労働弱者(EU法)」の就業をすすめた「社会的農業(Agricoltura Sociale)」が発達してゆきました 元受刑者や障碍者や難民などが社会参加をしてゆき各方面にメリットがありますが 2015年にはとうとう「社会的農業法」が成立したそうです
現在では社会的農業の対象は 社会的弱者(svantaggiati)から さらに健常者を含む地域社会全体へと拡大しているとのこと

* Fattoria didatticaについては "Progetto Italiano 2" Unità 7 (p114)にありました (テキストの総復習をしていて見つけました♪)

"Il numero dei servizi offerti (供されるサービス) da un'azienda agrituristica (アグリツーリズムの農園) sono quindi molteplici(多数の): dal pernottamento (外泊) alla ristorazione(レストラン業/元気回復の意味合い), dalle fattorie didattiche (教育農場)(nelle quali le aziende agricole(農場) ospitano le scolaresche(一学級の全生徒)) alle degustazioni (試食) di prodotti tipici."

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アグリニード/
Agrinido(アグリ保育園) アグリタータ/Agritata(農家保育)などもできているそうです 森の幼稚園など...♡

  

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さて 休憩をはさんで 次はいよいよスローフード運動について
1986年に北イタリアのブラで始まったスローフード協会は 今は150カ国に10万人の会員がいます 

この1986年というのは 食品偽装事件(メタノール入りワインで死者) ローマのスペイン広場にマクドナルド出店という「食の均質化・効率優先」の波に「イタリアの食文化消滅の危機感」を持った人たちの運動でした (また1986年4月にはチェルノブイリ原発事故もありましたね)

サローネ・デル・グスト(トリノに生産者・加工者が集結する祭典) CHEESE(ブラの街全体が会場となるチーズ祭り) また生産物保護プロジェクトには「味の箱舟(Arca del Gusto)」(ノアの箱舟になぞらえた絶滅の危険のある生産物を守る試み)「プレシディオ(Presidi)」(それらを支援する「砦」)「テッラ・マードレ(Terramadre)」(世界から5千人の生産者を集める世界大会)等があります

2004年には「食科学大学(Università degli Studi di Scienze Gastronomiche)」もブラの隣町ポレンツォに作られました ここはサヴォイア家のお城を修復した素晴らしい建物です♡


さて 講師の中野先生のご専門でもある「味覚教育(Educazione del Gusto)」について...

これは五感を使った体験的食教育で 知識だけでなく 必ず実際に味覚を味わう体験をしますが 「il diritto al piacere(喜びの権利)」として 食の喜びの側面からアプローチをし 従来の栄養学的アプローチとは異なります

また なぜ食育が必要か?について 示唆に富むのは 「良いものを作る」生産者と 「良いものをわかる」食べ手は 持続可能な地域経済の車の両輪であり どちらが欠けても前には進まないこと そして 皿の上の食べ物を味わうことから 皿の外へと意識を広げてゆくこと さらに 食べ手は「共生産者(Co-produttore)」であり 「食べることは農業の一部」ということ
これは私が前に読んだ 「スローフードの奇跡」(C.ペトリーニ著)にもありました  私たち全員は日々食べなければ命をつなぐことはできず 共生産者であり農業の一部ということなんですね...


スローフードの食育プログラムは 成人向けの 味覚のラボラトリーやマスターオブフード 子ども向けの出前授業 学校対象のスクールガーデンプログラムなどがあり 味覚教育教師養成講座もあります 子どもだけでなく保護者に向けた味覚教育もあるそうです

現在のスローフード運動は 食から飛び出し アフリカに菜園を作る等 政治的な動きも広まっています とにかくプロモーションが洗練されているのですよね~

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イタリア流「地産地消」のキーワードは:

Filiera corta (フィリエラ・コルタ) = 流通短縮 
Km0 (キロメトロ・ゼロ) = フードマイレージOkm
GAS = 共同購入グループ


この中で 1994年頃に始まったGAS(共同購入グループ)については 従来とは異なるもので 消費者が生産者から直接共同購入をするもので 20人くらいの都市住民の小規模なグループとのことです
まとめ役が注文を合計したり 全量引き取り 作業への参加 メンバーが注文品を引き取りに行くなどして 安心で品質のよいものが市価より安く買えるので増えているそうです  

まぁびっくり!! それはまるで昔の日本の生協の成り立ちを見ているかのようでした ホントに少人数で始まったのですから... (このサークルの登録先の東都生協も 八千代牛乳の共同購入から始まったのです) もちろんイタリアにもCoop(生協)はありますが それとは異なるものとのことです 
ところがこのGASは 日本が起源と聞いて さらにびっくり(笑) ← 日本有機農業研究会による「生産者と消費者の提携」がその起源とのこと

あとは ファーマーズマーケット 大地のメルカート BIODOMENICA(有機に特化したマーケット) また食育フードマーケット「イータリー(EATALY)」について イタリア各地のたくさんの写真を交えてご紹介いただきました フィレンツェの真ん中に直売市場が誕生したそうです 

そして「場所の力」(なぜスローフード運動の本拠地が 運動が拡大してもなおブラに置かれているのか?)についてもお話いただきました

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このセミナーを聞いてようやく イタリアの農業の輪郭がつかめてきました スローフード運動のセミナー等でも 受刑者たちの働くコーヒー農場などの事例を聞いていましたが これは「社会的農業」としてイタリアで行われていたものだったのですね!!
この講座のあとで「イタリア好き」を読んだら 今までよりもよくわかりました!! 今までは断片的な知識だけだったんだなぁとわかりました
     
思うに テキストに準じたイタリア語レッスンではなかなかここまで掘り下げて取り上げられないテーマというのは一定数ありますので こちらからどんどん こういったセミナーやイベントを見つけて出かけたり 本や映画やネットなどで調べるしかないのだなと感じます
 
もしかして今学期は 苦手なテーマをスルーしてしまいましたが 受けていたら違っていたのではないかとちょっぴり後悔( ;∀;)

でも これくらいのテーマをいつかイタリア語で聞けるようになりたいなぁ~(*^^*)

公開講座は こちら

素晴らしい公開講座を開催してくださいました 星美学園短期大学日伊総合研究所様に心より感謝申し上げます

5月から始まる公開講座は こちら


追記(2017.3.28)
イタリア文化会館で開催中の「イタリアブックフェア」2日目に行き 同様のテーマの2冊を見つけ 早速買いました(^^)/

イタリアの共同組合」(A.イァーネス著、緑風出版)「食農分野で躍動する 日欧の社会的企業 - イタリア発 地域の福祉は共同の力で - 」(石田正昭著、全国共同出版)です この講演を聞いたからこそ読む気になったし 聞いていなければ買うこともなかった本です 新しい世界を開いてくれて ブックフェアに行ってよかった!!

イタリアブックフェアは こちら (2017.3.27~4.8) ← 4/1(土)にも いくつかの本の紹介イベントが追加開催!!

L’Unione Sarda.itの2017.3.29の サルデーニャの有機農業についての記事 ” Agricoltura, Sardegna sempre più "biologica". Sull'Isola 2.500 aziende specializzate”は こちら

* 写真は ナポリの果物屋さん♪ おいしくて安い!!



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ふと思い立って「食生活アドバイザー3級」を受けてきました(2016.11.27)@FLAネットワーク協会主催

2017年03月13日 | スローフード・食育
ふと思い立って「食生活アドバイザー3級」を受けてきました(2016.11.27)@FLAネットワーク協会主催



伊検に独検と この3年間語学検定ばかりの日々にふと飽きてしまったのか(笑) 古本屋でふと手にした「食生活アドバイザー3級問題集」を買ったのがきっかけで 受けてきました食生活アドバイザー3級!

買った本は 「食生活アドバイザー3級公式テキスト」(FLAネットワーク協会編 これを読んでから 次に問題集2冊 「食生活アドバイザー検定3級問題集」(中継出版)と「食生活アドバイザー検定3級 合格力を鍛える100問100答」(中経出版)を立て続けにやり 2~3日で仕上げてしまいました~Σ(゚Д゚)

選択肢は5つあり 語学検定よりも数は多いですね あと質問は「もっとも適当なものを選べ」と「もっとも不適当なものを選べ」の2種類があります これを間違えたら大変!! ひっかけ問題もあります なんでも過去問に慣れるのは必須ですね!!


    *      *     *

「なんでも3級でいいのよ~」これを聞いた元クラスメート達はみな大爆笑!! でも 日本語で受ける試験の3級は 語学試験の3級と比べてなんと楽か!! 数年かかった伊検3級と比べてみてくださいよ~ 試験準備はわずか1週間!! 辞書も使わなくていいし~(^.^)/~~~

でもまぁ3級ではあっても「とりあえず基礎がわかってる」証明にはなるし 復習がてら 主婦歴〇十年のキャリアと生協のいろんな委員を歴任したり 家族に食の仕事についている者がいることもあり いやぁ~苦手な日本史とか日本地理よりもサクサクできましたよ食生活アドバイザーの過去問!!(伊検過去問でもハイパーマーケットが出題されたので いろいろ知っていると有利♪)

他にも食に関する検定はたくさんあるのですが 値段の高い講座を受けないと受験資格がないのとか 登録料などがかかるのがあって これにしました
合格講座を取らずに 古本のテキストと受験料だけでOK(-_-)/

受験を決めた決め手は 過去問での合格ライン越えと リーズナブルな受験料と 日程と確実に合格できるってことです


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過去問で まず「栄養」については すっかり忘れてて半分しか取れずヤバいなと思いましたが 食文化(通訳案内士の準備で食文化 懐石料理と会席料理の違いとか色々やってきたのでOK)や マナー 買い物の食品表示については 主婦歴と生協の委員歴でだいたいOK(いろんな食の安全のセミナーに出たりしてた) 食中毒については 何の菌がどんな中毒症状かはけっこう忘れてた 流通についてはスーパーの陳列とか販売方法は少しは慣れているので 専門用語をこのテキストでやりました 有機農産物や無農薬の正しい内容 マークの読み方とか食の安全・環境問題や自給率については長年見てきたのでOK!!

語学検定に比べて 準備する範囲がテキスト数冊に限定されているのと 内容を理解すればおのずと正解にたどり着けるので楽でした~ 

その後は... 11月中旬に受験票が届いたので (あまり早く届くと どこかになくしてしまうからこれでよいです!!) 直前期に問題集を一日1冊のペースでやったり... 11月はイベント続きで猛烈に忙しく 急ぎの用事以外はこの「来週の試験」準備に宛てておりました 

また 直前の11/23の新聞に「加工食品の原料原産地表示 「または」で重量割合変動示唆(毎日新聞)」という記事が載り 11月初旬に加工食品の原料原産地表示が変更になったのですが それが11/27の試験問題に反映されるか?ビミョー(*_*) ←出なかった(笑)

日曜の本番を前に 問題集やテキストを総ざらえして 漏斗で濾すように最後まで「解けなかった問題」を絞り込んでは理解し 最後に「模試」(1回分しかない)をやってみました!!

模試の結果は9割超え...しかしこれは大きな落とし穴でした!! 皆さん 問題集の模試は実際の試験などよりはるかにカンタンになっているのです!!

  *      *      *


そして当日:

やはり若い女性が多く 大学や専門学校等で栄養の勉強をされてるのかな? そんな中おばさんが一人(笑)
トイレで並んでいたら前の女性がぶあっついテキストを読んでいてビックリ( ゚Д゚) 思わず2級のテキストですか?と聞きそうになりました(笑) やはり古本屋で買った簡単な問題集くらいじゃダメだな~と思いました(笑) 試験には上記の本には載っていない問題もありましたし...(*_*)

やはり毎年いろんなひねった問題が出るので 何度もやって慣れておかないとダメなのは どの試験でも同じですね
ちなみに語学試験のように 翌日に解答がHPには出ずに 郵送での結果待ちとなります

そして12月20日(火) 合格証書が届きました!! 得点は74点 合格基準は6割

年会費6,000円かかる会員制度には 3級でもあり見送りました
HPに模範解答が出ていたので 自分でミスしたところを再度復習してからまた採点しました ←すぐに答えを見ちゃダメよ♪ 

食生活アドバイザー検定 こちら

* 伊検でお世話になった方に話したところ 「検定好きだね~」と笑われましたが これもすべて伊検から始まったのです♪ HPに解答が載ると心臓バクバクさせながら採点したあの日が なつかしい...(#^.^#)

*追記: 2017年3月12日(日) 昨日は「世界遺産検定」4級を受けてきました♡




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「はじめての江戸東京野菜講座」に行ってきました(2016.6.25)@新宿御苑

2016年07月06日 | スローフード・食育
「はじめての江戸東京野菜講座」に行ってきました(2016.6.25)@新宿御苑



NPO法人 江戸東京野菜コンシェルジュ協会主催の「はじめての江戸東京野菜講座」を受けに新宿御苑に行ってきました ここへ来るのはかなり久しぶりです 広いですね~



講座を受けるメリットはやはり いただいたパンフレットを読むだけではアタマに残らないことが 話を聞くとしっかりわかること そして参加された方たちも 江戸東京野菜に関心のある方や やってみたいという方 農産関係の方もいらっしゃいました 

また当サークルの登録先の東都生協でも 江戸東京野菜の生産地を親子で訪ねる という催しが初めて出ているのを見つけて嬉しかった!!

   *  *  *

まず最初は 講演「江戸東京野菜には物語がある」 スライドを使いながらの説明でした

江戸東京野菜とは?
江戸時代から昭和40年代頃まで 東京都内の農地で栽培されてきた「固定種」の野菜のことです
とても個性があり まさに東京の伝統野菜で 2011年に商品登録され 現在は42種類が認定されています

 リスト(JA東京中央会)は こちら

固定種は 種を通して今も作り続けられているそうです 


なぜ江戸東京野菜がだんだんにすたれていったのか それは流通に乗りにくいから (そろいが悪い 大小さまざま 曲がっている等) 箱にきっちり入らない 作るのに場所を取る 育てるのに手間がかかる 収穫時期が限定的等で たとえば大根でも 昔はたくさん種類があったのに 今はF1種など 作りやすいものに統一されてしまい 個性がなくなった...

それを聞きながら 当サークルで2008年に開催した「スローフードのお話を聞く会」で 「江戸時代~明治12年時点では 4,000種類ものお米があったが 今は栽培可能な品種が400 実際に栽培されているのが60で おもにササニシキ・コシヒカリが多く 一度病害虫が発生すると大きな被害が広がる恐れがある」 というお話を思い出しました


江戸東京野菜の大根について

粋な江戸っ子は白首大根」と言われ たとえば 練馬大根(1メートルあるのもある!漬け物向き) 伝統大蔵大根(今の杉並あたりで作られ始めた寸胴型の大根で 水分が少なく煮崩れしにくい) 亀戸大根(唯一の茎が白い大根、葉の形から「おかめ大根」「お多福大根」とも呼ばれ 亀戸香取神社周辺で栽培され 神社でお祭りに配布されているそうです) 等があります

今出回っている青首大根で 江戸の大根の料理を再現しようとしても すりおろしても水ばかり出る青首大根では再現もなかなか難しいそうです 


そして 伝統小松菜(茎が細い)が 今は「チンゲン菜との交配種」で 茎の太い小松菜になってしまったという話を聞き そういえば子供の頃に飼っていた小鳥によくあげていた小松菜は 今のように茎が太くなかったような...と はるか昔の記憶を辿ってしまいました(^^ゞ

小松菜」の名前の由来も聞きました 八代将軍吉宗公が 鷹狩で休息を取った小松川村で食べた青菜に感激し そこの地名を取って名付けたという由来があるそうです 

また 同じ野菜であっても それぞれの産地の名前を取ってつけられたそうです
お話を聞いてからパンフレットを見ると だいぶ分かるようになっており嬉しかった!

講師のブログは こちら

     *  *  *


次に「食材としての江戸東京野菜」の説明を受けてから 「レストランゆりのき」に移動して 寺島ナス三河島枝豆の食べ比べと試食をしました

寺島ナスは たまごくらいの大きさのかわいいナスで 香りが強く油を使った料理に向いています
(右が寺島ナス)

三河島枝豆は こくと香りがある懐かしい味の枝豆ですが 収穫時期を間違えると大豆のようになってしまうそうです 

新宿御苑のルーツは 内藤新宿試験場(明治5年/1872)で 高遠藩 内藤家の下屋敷のあったところです
西欧から近代農業技術を取り入れながら近代農業の研究が行われ やがて皇室庭園へと発展してゆきました 

さてその「内藤かぼちゃ」ですが 西洋かぼちゃのほくほくした甘味はないものの かぼちゃプリンや茶わん蒸し そばつゆにすり流しで入れる等に向くそうです

江戸時代はまくわうりが唯一の「甘味」で 砂糖が作り始められたのは八代将軍吉宗の頃(1700年代)と100年もあとだったそうで 地元の小学校が栽培した まくわうり(鳴子うり)を試食した子供たちにその話をしたところ 食べ物の歴史に興味を持ってくれたそうです

2013年6月6日フランス大統領が来日された折の昼食会でも 三國シェフがプロデュースされた江戸東京野菜を使った料理がふるまわれ それが「家庭画報」の国際版(年2回発行)にも紹介されたそうです 
三國シェフはご自身のお店でも江戸東京野菜を取り入れたり 食育のレッスンで子供たちに教えられたそうです

試食のラストにはレストラン「ゆりのき」のシェフ自らが 「馬込半白キュウリの漬け物」(生で食べるとにがい)や 「内藤カボチャのピクルス 内藤唐辛子添え」をふるまってくださいました ここでは江戸東京野菜を使ったメニューも楽しめるそうです♪


 最後は復習用の江戸東京野菜お土産(なすと枝豆)もついてました 帰り道は広い新宿御苑を散策しながらのんびり帰ってきました♪

新宿門の入り口には 江戸東京野菜や苗や種などの販売所もありました~


詳しくは こちら


今後のスケジュールは こちら

「内藤唐辛子 江戸で評判 特産復活へ」(2016.9.19毎日新聞ぐるっと首都圏)は こちら

* 貴重な講座を開催してくださいました 江戸東京野菜コンシェルジュ協会様に 心よりお礼申し上げます




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イタリア語1級作文練習/スローフードと食育&食の未来づくり運動によせて

2016年06月15日 | スローフード・食育
イタリア語1級作文練習/スローフードと食育/Slowfood e l'educazione del cibo &食の未来づくり運動によせて


日伊学院主催の2015年夏の文化講座(8/9)で「スローフードのイタリア語」を取り、その予習を兼ねて 興味のある食育と絡めて作文を書きました

スローフード憲章を読む」という講座だったので、合わせて日本の「食育基本法」についても考えてみました: 
   * * *

      Slowfood e l'educazione del cibo
      スローフードと食育
 
  *食育=food education(英語)


Mi sembra che Slowfood e l'educazione del cibo siano molto simili.


スローフード食育はとても似ている面があると思います。

Slowfood è nato a Bra in Italia nel 1986 con il concetto contro “Fastfood”.

スローフードは 「ファーストフード」と対立する概念として、1986年にイタリアのブラで生まれた運動です。

Con lo slogan “Buono, pulito e giusto” si è diffuso in 150 ~ 160 paesi, anche in Giappone c'è una sezione,“Slowfood Japan”.

おいしい、きれい、ただしい」をスローガンに世界150~160カ国で広まり、日本にも支部「スローフードジャパン」があります。

Slowfood è una grande associazione internazionale che tutela i cibi tradizionali locali e la cultura culinaria e i cibi rari contro l'uniformità dell’alimento causato dalla produzione in serie e dal consumo in serie, e contro la diffusione di additive alimentari e OGM(organismi geneticamente manipolati).

スローフードは、大量生産、大量消費などによる食の均一化、そして食品添加物遺伝子組み換え食品(日本ではGMO)の普及などに対して、伝統的な地域の食や食文化、すぐれた食材を守ってゆく運動です。

* * *


D'altra parte “l'educazione del cibo” significa avere diverse conoscenze sui cibi per la vita sana.


一方「食育」は、健康的な生活を送るために、食に関するあらゆる知識を育むことです。

Per questo motivo la "legge fondamentale di Shokuiku(the Basic Law of Shokuiku)" fu stabilito nel 2005 in Giappone, considerando il cambiamento della circostanza sul cibo e la necessità della diffusione dell'educazione del cibo.

そのために「食育基本法」が、食をめぐる状況の変化を考えて、少しでも早い食育の普及が必要とされて2005年に制定されました。

Adesso siamo in apprensione per la disparità della bilancia nutritiva, grassezza, le malattie causate dalle cattive abitudine di vita*, il problema della sicurezza del cibo, il calo della percentuale dell'autosufficienza del cibo, la perdita della cultura del cibo tradizionale e locale.

現在、栄養バランスの不均衡や肥満、生活習慣病*、食の安全性の問題、食糧自給率の低下、伝統的な地域の食文化の喪失などが危惧されています。

 * 生活習慣病を le malattie causate dall'abitudine vitalと書きましたが le malattie causate dalle cattive abitudine di vitaと直していただきました   

* * *

Ciò ha un grande significato che il dicembre del 2013*  la cucina giapponese (Washoku/和食) è stata inserita fra i Patrimoni orali e immateriali dell’umanità dell’UNESCO.

その中で2013年12月和食ユネスコの無形文化遺産に制定されたことは大きな意味があると思います。
 
  * il dicembre del 2013と年号や月にはilがつきます (di 2013ではない)

Inoltre “Expo Milano 2015 (l'Esposizione Universale di Milano 2015)” si è tenuto dal 1o di maggio al 30 ottobre 2015 a Milano, il tema del quale tratta del cibo, con lo slogan "Nutrire il pianeta, energia per la vita" (Feeding the Planet, Energy for Life)”.

また、2015年5月1日から10月30日までミラノで開催されている「ミラノ万博(ミラノ国際博覧会)」は食がテーマであり、「地球に食料を、生命にエネルギーを」(Feeding the Planet, Energy for Life)のスローガンのもとに開催されました。

 *この作文を書いた当時は開催中でしたので現在形です


L'asse principale è il diritto inalienabile ad una alimentazione sana, sicura e sufficiente per tutti gli abitanti della Terra.


主要軸は、地上のすべての人々のための健康な、安全な、充分な食糧の決して放棄することのできない権利です。

Il suo secondo tema tratta dell'educazione del cibo.

この中でも食育(Dietary education)がサブテーマとなっています。 

(ミラノ万博のWikipediaのページでは 食育は英語でDietary educationとあります)

   * * *

Io stessa ho cominciato a pensare a questo problema appena dopo aver fatto i miei bambini piccoli, particolarmente in quel tempo c'è stato l'incidente nucleare di Černobyl' nel 1986, in cui proprio Slowfood fu stabilito in Italia.
  

私自身は、子供を持ってみてようやく食の安全の問題について考えるようになり、特にその頃は1986年チェルノブイリ原発事故がありましたが、それはちょうどイタリアでスローフードが始まった年でもありました。

Perciò mi sono iscritta subito alla cooperativa di consumo, in cui ho comprato i prodotti biologici.

それですぐに生協に加入して有機農産物を買っていました。

Mi tranquillizza che loro continuano a misurare la radioattività dei cibi fino a oggi.
また放射能測定も今も継続して行っているので安心しています。

Adesso i miei bambini sono diventani adulti, e non sono cosi fedele come prima, ma “mangiare sano” è un tema di tutta la vita, e cosí continuerei a pensarci.

今は子供たちも大きくなり以前のようにはこだわらなくなってしまいましたが、「健康に食べること」は一生のテーマなので、これからも考えてゆきたいと思います。

Alla fine, per cambiare la circostanza in cui quasi il 30 per cento *dei cibi sono buttati via in Giappone (la disparità del cibo), cominciamo prima di tutto dalla mia famiglia!!

最後に、日本では食材の3割が捨てられている現実(食の不均衡)も変えてゆくには、まずは我が家から始めよう!!

* 30%は il 30 per centoと 定冠詞 ilがつきます

* * *

* これだけの作文を書くのに しらみつぶしに文法ミスを血まなこで探し回り(笑) より適した表現を探して辞書を徹底的に引きまくり 単数複数の語尾変化 冠詞のあるなし(今だによくわからない) 以前添削していただいた作文をひっくり返し(笑) ネットでわからない言葉を探したり 該当するサイトも調べて専門用語や内容などもチェックして...そしてミスはまだまだなくならない...道は遠し...(;'∀') 
でも少ししずつでも進歩しているのかな?

直していただいたのは 主に冠詞(il がつくのかつかないのか これが難しい~) 動詞も再帰動詞かどうか等やはりチェックが必要でした~

また たとえば固有名詞をイタリア語でどう書くのか? まずはWikipediaでその日本語を出して 左下の言語を選ぶ欄でitalianoをクリックすれば出ます

   * * *


さいごに

2016年6月14日(火) 東都生協第42回総代会の場で 「食の未来づくり運動」に関する発言として この作文内容をベースに3分間話しました ←日本語です(笑)

以下は要旨:

『スローフード 食育と食育基本法 和食のユネスコ無形文化遺産登録 ミラノ万博等の広がりを見せる中で 2009年に日本語版が発行された「スローフードの奇跡」の翻訳者のお話を昨年夏に聞く機会があり(日伊学院の夏季講座のことです)あらためてこの本を読み直した

お金は土に返らなくてはならない(経済的持続可能性」「消費者は共生産者(消費は生産プロセスの最終地点)」との言葉をあらためてかみしめた

東都生協の「若手生産者青果セット」の注文や 「農家レストラン」で知ったネオニコチノイドを使わずに米作りをしている滋賀県近江の「魚のゆりかご水田協議会」の取り組みにも感動した これからも自分のできることを続けたい』という内容です

この発表内容は 上記のイタリア語作文をベースに練り上げて何度も練習したもので サークルを初めて10年になろうとしている私の ひとつの恩返しの形かもしれません 

会場では10年前のサークル立ち上げや 生協のイタリア料理講習会の講師派遣等でお世話になった方々が暖かく声をかけてくださり 本当に嬉しかったです 

また 素晴らしい夏季講座を開催してくださいました日伊学院様に お礼申し上げます

* 写真は ローマのTorre di Babele校近くのレストラン 「ミモザ」で食べたランチ なつかしい~(*^^*)
 


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夏の文化講座「スローフードのイタリア語」でスローフード憲章を読む(2015.8.9)@日伊学院夏の文化講座

2015年08月15日 | スローフード・食育
夏の文化講座「スローフードのイタリア語」でスローフード憲章を読む(2015.8.9)@日伊学院夏の文化講座


この文化講座は日本語での開催なので イタリア語のできない家族と行ってきました「スローフードのイタリア語」!! 会場にはやはりイタリア語はできないがスローフードに興味があるという方もちらほら...なので最初はまず「スローフード誕生秘話」から始まりました!!

講師はスローフードジャパンの設立にも関わった副会長「スローフードの奇跡」(2009年に日本語版発行)の翻訳者の石田雅芳氏です 
スローフード運動の創始者カルロ・ペトリーニ氏の側で働いていたという氏の話にどんどん惹きこまれて 時間を押してたっぷり堪能いたしました!!

この「スローフードの奇跡」の翻訳の苦労談も聞き 家に帰って早速手に取ってまた読み直したところです 
これはカルロ・ペトリーニ氏のサイン入りの宝物で 2009年10月21日にこの本のプレゼンがあり この時私は 2008年のガーディアンの「世界を救うかもしれない50人の1人」に選ばれた男カルロ・ペトリーニ/Carlo Petrini(スローフード協会創設者、会長)氏の講演を 満員のイタリア文化会館アニェッリホールで初めて聞いたのでした


      *         *         *   

1986年スローフード運動がピエモンテ州ブラの町で産声を挙げたその時 北イタリアの辺境のボルツァーノに続いてなんとローマのスペイン広場のすぐ近くで マクドナルドがイタリア第2号店をオープンさせた時の マンマたちのパスタのデモのエピソード!!

ANAの機内誌「翼の王国」での連載「未完成のワイン」のひとつがGambero Rossoの3年前のtre bicchieriに選ばれた程人気だったそうです

日本でも知られているバーニャ・カウダ(bagna cauda)について ピエモンテ方言のcaudaはcalda つまりbagno caldo(温かく浸す)という意味で ピエモンテ州の郷土料理で実はにんにく臭い!!
そしてこれを食べたことのないイタリア人は実は多い このエピソードは午後の文化講座でも翌日のレッスン「文化としての料理」でも紹介されました(*^^*)


2003年のスローフード・ジャパン設立のいきさつ イタリアの小学校の誕生会に手作りのケーキを持参するのを禁じる法律ができて 子供たちはマックのイメージとともに誕生会を思い出すようになった話...

また スローフードのこのカタツムリ(chiocciola)のロゴについて ピエモンテではカタツムリは食べるらしく 日本には輸入できないそうです  chiocciolareという造語もあるそうです(笑)
スローフード」は実はイタリア人は「ローフード」と発音するんだとのこと(笑) ←そういえばそうだけど 日本語でスローフードなので今まで気づきませんでした~(ーー;)

     *      *      *

1989年にパリで行われた国際スローフード協会設立大会での「スローフード憲章」(manifesto dello Slow Food)が発表され 国際運動となったこのムーブメントの貴重な原稿をこの日皆で読みました 忘れられない貴重な体験です 
 
この「スローフード憲章」は実に高らかにスローフードの理念を謳いあげており 私はざっと一読して 自分の単語力のなさに恥じ入りましたが 実は普段あまり使わない調子の強いイタリア語を使っているのだそうです

ファースト・フード ファースト・ライフの世界的な熱狂に対抗して とか 食卓から(a tavola)まずはスローフードを始めよう とか  生産性の名のもとに「ファースト・ライフ」が私たちの生活を変え、環境や風景を脅かす とか 難解ですが印象的な表現に満ちた憲章を 初めて文法事項も含めて深く解説していただきながらイタリア語で読むことができた とても貴重な体験でした


次にスローフードの単語リストについて一つひとつ丁寧にご説明いただき 食科学大学(Universit  delle Scienze Gastronomiche/2004~)の紹介 そしてワインバンク/Banca del Vino スローガンである「buono, pulito, giusto(おいしい、きれい、ただしい)」のgiustoの意味について 運動が始まった時には考えていなかったが 次第に生産者の適正な労働評価について考えるようになったこと またイタリアでは刑務所の中でコーヒー豆を作っている話 これは他で聞いたスローフードのセミナーでも聞いたことがあります

ともかく すごい熱気にあふれた2時間の講座でした!! 8年前に当サークルでも「スローフードのお話を聞く会」を開催させていただき また2009年には「スローフードの奇跡」の日本発行プレゼンテーション そして今年4月には「イタリアのカリスマたち」の上映会(イタリア文化会館)でもカルロ・ペトリーニ氏のインタビュー映像を見たのですが それに引き続きこの日は大変貴重なお話を じかに聞くことができました 

そして後日また「スローフードの奇跡」を6年ぶりに読み返しました 「お金は土に返らなくてはならない(経済的持続可能性)」 「消費者は共生産者(消費は生産プロセスの最終地点)」等の言葉に あらためて発見がありました この本の翻訳者から直に貴重なお話が聞けたことに心より感謝します


    *      *      *


この本の日本発行プレゼンテーション「スローフードの奇跡 テッラマードレ上映会(2009.10.22)」の記事は こちら

また カルロ・ペトリーニ/Carlo Petrini(スローフード協会創設者、会長)氏のインタビューが収録された「イタリアのカリスマたち」上映会(2015. 4.3/イタリア文化会館)のリポートは こちら

夏の文化講座は こちら

というわけで ランチを挟んで午後は引き続き「イタリアよをより深く理解するための、パスタを中心とした食文化」で~す(^^)/


* 写真は 渋谷駅南口すぐそばの「野菜ビストロ でるぴっぽ」の京野菜ランチセットのカポナータ
隠れ家的な落ち着けるお店でおススメです♪
 



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追想「スローフードの夜 カルロ・ペトリーニと『テッラ・マードレ』上映会」(2009.10.21)@イタリア文化会館

2015年08月11日 | スローフード・食育
追想 スローフードの夜  カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会(2009.10.21)@イタリア文化会館

* この記事は 2015.8.9に「スローフードの奇跡」翻訳者の講演を聞く機会があり この本のプレゼンテーションのリポートを再録したものです:

イタリア文化会館 アニエッリ・ホールを埋め尽くす人の中に飛び込んだのは 夜7時
スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の新書プレゼンの時間がずれ込み 質疑応答を聞くことができてラッキー(^_^)v 
しかしレシーバーを借りる時間がなくて イタリア語のままで聞くハメとなる(笑) 
スローフードな日本!」著者の島村奈津氏も 檀上にあがっていた

今 ミツバチが大量に死んでいることを危惧する生産者も 会長が講演で述べていた「ネオニコチノイド」という農薬の危険性を指摘していた 日本のコメにも使われているという

あの体躯と面構えを初めて間近で見たのは それに続くサイン会だ 
私は映画「テッラ・マードレ」が見たかったからサイン会には並ばずに サインしてある最新刊を買い求めた
100人を超す人たちが整理券をもらい 一人ひとり話しながらのサイン会だもの とても並べない...

最新刊は「おいしい、きれい、ただしい スローフードの奇跡」(カルロ・ペトリーニ著 三修社刊)で 2005年にイタリアで出版されたものがようやく日本で刊行となった

遅れて始まった「テッラ・マードレ」上映会 これは「母なる大地」を意味する 協会の世界的な食のコミュニティ会議の名称だ
2008年にもトリノで開かれ 150カ国から生産者や料理人などが結集し それぞれの国で孤独な闘いを続けてきた人々が力を集めて 食の安全を保持してゆこうという会議だ
日本でもこの2009年10月に初めて横浜で「スローフード日本2009」が開催されている 


「テッラ・マードレ」の映画の中では 世界の様々な種を守るために2008年2月に ノルウェーの島の永久凍土の中で 「種子バンク」が稼働し始めた様子を伝えていた
それはさながらノアの方舟のようだが さらにさかのぼって エデンの園だと関係者は話す 

種子の危機 それは遺伝子組み換え種子の氾濫に象徴される
映画はインドに続く インドでは遺伝子組み換え種子がゆうに95%を占め 毎年新しい種子を購入しなければならないため 農家の破産が増え 自殺者が激増している現状を伝えていた 米モンサント社の利益は農民の命よりも重いとの指摘

場面はミツバチに変わる 次々と落ちて死んでゆくミツバチの死骸 ミツバチがいなければ果物も野菜も育たない という子供の絵と語りが続く これがあの農薬のことか

隠遁して頑固に農作物を作り続けていた男の話に続き 最後は希望を象徴するかのように 赤ん坊が畑の中をよちよち歩き 生まれて初めて果実をもいで口にするシーンで終わった…

ラストに流れる音楽は 都会暮らしを揶揄する歌詞で 聞きながら 私たちはどこまで未来のために自分を変えることができるのだろうか また明日から忙しい日々に立ち返り スローフードやスローライフをただの理想として心の中に灯すだけなのか…と逡巡して会館を出ようとすると…


1階のホールでは 日本の「味の箱舟(アルカ)」の試食パーティーが行われていた おそるおそる入り 地ワインや地酒 そして雲仙こぶ高菜や 北海道枝幸漁協の塩幸などを試食していると…
なんと目の前には NHKイタリア語講座でおなじみの先生方がいらっしゃるではないか!!
さすがこれだけの面々を一同に会させるなんて スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の力は絶大だと感嘆 でも勇気がなくて声をかけることはできなかった…

心が温かく満たされて帰路についた 忘れがたい 不思議なスローフードの夜でした…

開催のお知らせは こちら

写真: 会場でいただいたパンフレット




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スローフードの夜  カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会の思い出(2009.10.21)

2013年05月05日 | スローフード・食育
スローフードの夜  カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会の思い出(2009.10.21)

*「今日はブログ開設800日」との表示が出たので ちょうどまだGWだし(笑) この機会にスローフード協会カルロ・ペトリーニ氏のプレゼンの思い出を書かせていただきます:


2009年10月21日夜 イタリア文化会館 アニエッリ・ホールを埋め尽くす人の中に飛び込んだのは夜7時

スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の新書プレゼンの時間がずれ込み 質疑応答を聞くことができてラッキー(^_^)v 
しかしレシーバーを借りる時間がなくて イタリア語のままで聞くハメとなる(笑) 
スローフードな日本!」著者の島村奈津氏も 檀上にあがっていた

今 ミツバチが大量に死んでいることを危惧する生産者も 会長が講演で述べていた「ネオニコチノイド」という農薬の危険性を指摘していた* 日本のコメにも使われているという

あの体躯と面構えを初めて間近で見たのは それに続くサイン会だ 
私は引き続き 映画「テッラ・マードレ」が見たかったからサイン会には並ばずに すでにサインしてある最新刊を買い求めた
100人を超す人たちが整理券をもらい 一人ひとり話しながらのサイン会だもの とても並べない... (サイン本の価値は全然違うけどネ)

最新刊は「おいしい、きれい、ただしい スローフードの奇跡」(カルロ・ペトリーニ著 三修社刊)で 2005年にイタリアで出版されたものがようやく日本で刊行となった

遅れて始まった「テッラ・マードレ」上映会 これは「母なる大地」を意味する 協会の世界的な食のコミュニティ会議の名称だ

2008年にもトリノで開かれ 150カ国から生産者や料理人などが結集し それぞれの国で孤独な闘いを続けてきた人々が力を集めて 食の安全を保持してゆこうという会議だ
日本でもこの2009年10月に初めて横浜で「スローフード日本2000」が開催されている 


「テッラ・マードレ」の映画の中では 世界の様々な種を守るために2008年2月に ノルウェーの島の永久凍土の中で 「種子バンク」が稼働し始めた様子を伝えていた
それはさながらノアの方舟のようだが さらにさかのぼって エデンの園だと関係者は話す 

種子の危機 それは遺伝子組み換え種子の氾濫に象徴される
映画はインドに続く インドでは遺伝子組み換え種子がゆうに95%を占め 毎年新しい種子を購入しなければならないため 農家の破産が増え 自殺者が激増している現状を伝えていた 米M社の利益は農民の命よりも重いとの鋭い指摘

場面はミツバチに変わる 次々と落ちて死んでゆくミツバチの死骸 ミツバチがいなければ果物も野菜も育たない という子供の絵と語りが続く これがあの農薬のことか

隠遁して頑固に農作物を作り続けていた男の話に続き 最後は希望を象徴するかのように 赤ん坊が畑の中をよちよち歩き 生まれて初めて果実をもいで口にするシーンで終わった…

ラストに流れる音楽は 都会暮らしを揶揄する歌詞で 聞きながら 私たちはどこまで未来のために自分を変えることができるのだろうか また明日から忙しい日々に立ち返り スローフードやスローライフをただの理想として心の中に灯すだけなのか…と逡巡して会館を出ようとすると…


1階のホールでは 日本の「味の箱舟(アルカ)」の試食パーティーが行われていた おそるおそる入り 地ワインや地酒 そして雲仙こぶ高菜や 北海道枝幸漁協の塩幸などを試食していると…
なんと目の前には NHKの講座でおなじみの先生方がいらっしゃるではないか!!
さすがこれだけの面々を一同に会させるなんて スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の力は絶大だと感嘆 でも勇気がなくて声をかけることはできなかった…

心が温かく満たされて帰路についた 忘れがたい 不思議なスローフードの夜でした…

写真: 会場でいただいたパンフレット


*この催しは2009年のものです あれから日本でも大きな出来事がありました 状況はどう変わったのか?そして自分は何を...?と思わざるをえません

* ミツバチ激減と農薬の問題に関しては その後動きがいろいろあります
詳しくは こちら


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日伊協会留学セミナー「スローフードとの出会い」(2012.4.4)

2012年03月06日 | スローフード・食育
日伊協会留学セミナー「スローフードとの出会い」(2012.4.4)


公益財団法人日伊協会主催の留学セミナー 今回のテーマはスローフードです:

日伊協会留学セミナー 「スローフードとの出会い
2012年4月4日(水) 14:30~16:00

場所: 公益財団法人日伊協会 青山教室
無料 要事前予約 こちら *すでにキャンセル待ちです!!
講師: 粉川 妙(こかわたえ)
著書『スロー風土の食卓から』(扶桑社)
講師の方のブログはこちら 

*すでにキャンセル待ち状態で ここでご紹介するのが遅れて大変申し訳ありませんm(_ _)m 著書やブログだけでも読んでみてください(;^_^A

* 日伊協会のスローフードのセミナーには私も何回か行ったことがあります そこで知り合った講師の先生に 当サークルの「スローフードのお話を聞く会」を 地元の板橋区でお願いしたこともあり 懐かしいです

また 講師の方のブログも初めて読んでみましたが 大変素晴らしい!! 新しい出会いに感謝です 
 


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“Eataly(イ―タリー)” は8月も熱いイベントがたくさん!!(August Eataly Events & News)

2011年08月10日 | スローフード・食育
“Eataly(イ―タリー)” は8月も熱いイベントがたくさん!!(August Eataly Events & News)


Eataly代官山店 (本店)では 8月は「夏のイタリアを食べつくそう!」とのコンセプトで 色々な企画が目白押しです:

・土日・祝日は all \500 Happy hour ドリンクや小さな前菜がオール500円


・チャレンジ!パルミジャーノ解体ショー 
8月13日(土)、14日(日) 15:00~約30分 当日先着順 パルミジャーノ袋詰め放題あり(1,000円、2,000円) 

・Piza, vino e canzone! 「カンツォーネを楽しむイタリア夏の夕べ」 8月5,19,26日(金) 19:00~21:00 \4,500(子供\2,000) 予約特典あり

・イ―タリー福引(5,000円以上お買い上げにつき1回)

・イタリアワイン飲み放題! 8月4,11,18,25日(木) 19:00~20:30 \3,500 要予約(03-5784-2738)

・「イタリア プレシディオの美味に触れる夕食会」 8月31日(水)19:00~22:00 \7,000要予約(03-5784-2739)

・そしてなんと!! 各種イタリアン食材が割引となっています!!


8月は 熱いイタリアをEataly代官山で体感してくださいね♪ 私はオープニングの時に行って イタリア語の渦に飲まれそうになり幸せでした~(*^_^*)

http://www.eataly.co.jp/top/welcom.html

渋谷区代官山町20-23 代官山ラヴェリア (東急東横線 代官山駅より2分) 10:00~21:30 (無休)
電話: 03-5784-2738


ちなみに 当サークルで2008年12月に開催した「スローフードのお話を聞く会」でも このEatalyについて紹介しています ぜひ読んでね!!

スローフードのお話を聞く会  レジュメ紹介 ★ 日本初上陸! EATALYのすべて ★
http://blog.goo.ne.jp/nichii-bunka-kouryuukai/e/bb85386676fad31a340028f1176c7de8

イタリア料理と対話のつどい」の当日配布資料を紹介します:
http://blog.goo.ne.jp/nichii-bunka-kouryuukai/e/aa070d28e1d353e93e8bf1bcd95aaa84

「スローフードのお話を聞く会」講演内容まとめhttp://blog.goo.ne.jp/nichii-bunka-kouryuukai/e/c6b9eb4689ab723828ce757588b113b4


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スローフードの夜  カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会

2011年02月27日 | スローフード・食育
スローフードの夜  カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会

2009年10月 イタリア文化会館 アニエッリ・ホールを埋め尽くす人の中に飛び込んだのは夜7時
スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の新書プレゼンの時間がずれ込み 質疑応答を聞くことができてラッキー(^_^)v 
しかしレシーバーを借りる時間がなくて イタリア語のままで聞くハメとなる(笑) 
「スローフードな日本!」著者の島村奈津も 檀上にあがっていた


今 ミツバチが大量に死んでいることを危惧する生産者も 会長が講演で述べていた「ネオニコチノイド」という農薬の危険性を指摘していた 日本のコメにも使われているという

あの体躯と面構えを初めて間近で見たのは それに続くサイン会だ 
私は映画「テッラ・マードレ」が見たかったから サイン会には並ばずに サインしてある最新刊を買い求めた
100人を超す人たちが整理券をもらい 一人ひとり話しながらのサイン会だもの とても並べない... (サイン本の価値は全然違うけどネ)

最新刊は「おいしい、きれい、ただしい スローフードの奇跡」(カルロ・ペトリーニ著 三修社刊)で 2005年にイタリアで出版されたものがようやく日本で刊行となった

遅れて始まった「テッラ・マードレ」上映会 これは「母なる大地」を意味する 協会の世界的な食のコミュニティ会議の名称だ
2008年にもトリノで開かれ 150カ国から生産者や料理人などが結集し それぞれの国で孤独な闘いを続けてきた人々が力を集めて 食の安全を保持してゆこうという会議だ
日本でもこの2009年10月に初めて横浜で「スローフード日本2009」が開催されている 


「テッラ・マードレ」の映画の中では 世界の様々な種を守るために 2008年2月に ノルウェーの島の永久凍土の中で 「種子バンク」が稼働し始めた様子を伝えていた
それはさながらノアの方舟のようだが さらにさかのぼって エデンの園だと関係者は話す 

種子の危機 それは遺伝子組み換え種子の氾濫に象徴される
映画はインドに続く インドでは遺伝子組み換え種子がゆうに95%を占め 毎年新しい種子を購入しなければならないため 農家の破産が増え 自殺者が激増している現状を伝えていた 米モンサント社の利益は農民の命よりも重いとの指摘

場面はミツバチに変わる 次々と落ちて死んでゆくミツバチの死骸 ミツバチがいなければ果物も野菜も育たない という子供の絵と語りが続く これがあの農薬のことか

隠遁して頑固に農作物を作り続けていた男の話に続き 最後は希望を象徴するかのように 赤ん坊が畑の中をよちよち歩き 生まれて初めて果実をもいで口にするシーンで終わった…
ラストに流れる音楽は 都会暮らしを揶揄する歌詞で 聞きながら 私たちはどこまで未来のために自分を変えることができるのだろうか また明日から忙しい日々に立ち返り スローフードやスローライフをただの理想として心の中に灯すだけなのか…と逡巡して会館を出ようとすると…


1階のホールでは 日本の「味の箱舟(アルカ)」の試食パーティーが行われていた おそるおそる入り 地ワインや地酒 そして雲仙こぶ高菜や 北海道枝幸漁協の塩幸などを試食していると…
なんと目の前には NHKイタリア語講座でおなじみの有名な先生方がいらっしゃるではないか!!
さすがこれだけの面々を一同に会させるなんて スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の力は絶大だと感嘆 でも勇気がなくて声をかけることはできなかった…
(NHKテキストに先生へのファンレターが掲載された者です! と言いたかったが...)

心が温かく満たされて帰路についた 忘れがたい 不思議なスローフードの夜でした…



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「スローフードのお話を聞く会」講演内容まとめ

2011年02月25日 | スローフード・食育
「スローフードのお話を聞く会」講演内容まとめ

2008年12月14日(日)2時~4時半開催 於板橋区立グリーンホール
講師: スローフード・食科学大学日本事務所 日本スローフード協会事務局次長
原恵海様 


[まとめ]
この一世紀で地球上ではゆうに30万種類の野菜が滅びました。つまり6時間に1つの割合で品種が絶滅していることになります。ここでスローフードクイズです:

Q.江戸時代には 何種類のお米があったでしょうか?
1. 60種類   2. 400種類   3.  4,000種類

これは、3.が正解。みんなびっくりしていました。お米の種類は明治12年時点で4,000を超えていましたが、今は栽培可能な品種が400、実際に栽培されているのが60で、おもにササニシキ・コシヒカリが多く、一度病害虫が発生すると大きな被害が広がる恐れがあるとのこと。アメリカの穀物も単一品種だから同じリスクがあります。そして絶滅したあと、その土地は砂漠化します。

日本では、バブル崩壊時にも古い店がたくさんつぶれましたが、そのあとも約10年位前に、マクドナルドがハンバーガーをなんと60円という超低価格で売り出した時、町のパン屋さんがワ―ッとつぶれたそうです。まるでローラー作戦です。今残っているのはほとんどがチェーン店というような、「日本の味覚が破壊されてきた歴史」をまず話してくださいました。

スローフード運動の歴史や活動内容についても2時間半にわたって詳しく話してくださり、とてもとても時間が足りず、一昨年の(財)日伊協会での講演3回分を1回に凝縮した感じでした!


スローフード協会が毎年発行している「Vini d’Italia」(イタリアのワイン)というワインガイドブックは、イタリアの本屋さんで平積みになってるそうです。また「Osteria d’Italia」(イタリアのオステリア)というオステリアのガイドブック(赤い本)も、小さな村で家族でやっているような小さなお店でもきちんと紹介してあって、ミシュランではないけども、とても評価されているそうです。

はちみつは、きれいな環境でしか採れない。なぜならハチはきれいな環境の中でしか育たないからです。

「森は海の恋人」運動とはなにか。それは、広葉樹の落ち葉が腐養土になり川から海に流れてゆき、海水と真水がまざる地域がおいしい魚が採れるので、「魚つきの森」という、海と森を一緒に守ってゆこうという運動なのですが、 当サークルが所属している東都生協でもこの運動をやっている生産者の方がいます。(東都生協発行のパンフレット「国産応援セレクト100」P6「国産応援生活をサポート」のEを参照)


イタリアのピエモンテ牛は白い牛で育てるのがとても大変で、赤身ですが生でも食べられる希少な種です。価格は高いけれど守ってゆかなくてはならない。その他、シャケトラのワイン、チンクェテッレの棚田で採れたワイン、マルケ州ポルトノーボの天然ムール貝など…スローフード運動のさまざまなプロジェクトでもって、なんとか守り抜いて伝承してゆこうとしています。スローフード運動には、おいしいもので絶滅の危機に瀕したものを守るプロジェクトがありますが、反対にそれは、おいしくなければ守らないということでもあり、それはイタリア人の食に対するこだわりを表していますね。

そしてまた日本でも、まだ30種くらいですが、ARCA(アルカ)という「味の箱舟運動」に選定された品種が出てきています。これはノアの箱舟になぞらえた命名なのです。

日本スローフード協会は「スローフード・食科学大学」(Universitá di Scienze Gastronomiche)という大学・大学院まで創設し、運動はどんどん成長しています。ここでは日本人も学んでおり、卒業生も食の世界で活躍しているとのこと。(ただしイタリア語コースは今年からなくなってしまい、今は英語コースのみとなり学生は大変とのこと)


ちなみに、クロアチアはイタリア語が通じるイタリア以外の唯一の国ですが、ここのワイン畑なども90年のユーゴ内戦で荒れてしまい、元に戻すのに長くかかったそうです。

この前日の板橋区主催の催し『スロー・イタリアン・スタイル』(地中海ダイエットについて紹介)で、(財)日伊協会常務理事の西村先生が、スローフード運動について簡潔に紹介してくださいました:
「スローフード運動とは、より速くより多くの利益を上げるという資本主義社会の大量生産・大量消費に抵抗して、地元で採れた昔ながらの小規模に作っているものを守って食べてゆこうという運動体なのです」とおっしゃっていました。 

またいずれ、もっと大勢の方々に、タイムリーな話を聴いていただきたいと思っております。


日本スローフード協会: http://www.slowfoodjapan.net/

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スローフードのお話を聞く会  レジュメ紹介

2011年02月25日 | スローフード・食育
「スローフードのお話を聞く会」で配布したレジュメをここにご紹介します:

2008年12月14日(日)   14時~16時  
会場:  板橋区立グリーンホール(旧産文ホール) 504会議室
講師: 原恵海 (スローフード・食科学大学日本事務所)
主催: 「日伊文化交流会」(東都生協登録サークル)
     

               ★スローフードのおはなし★
 1986年にイタリアのブラ(Bra)で生まれたスローフード運動は世界に広がり、今では世界100カ国以上、約8万人の会員がいます。「伝統食材・料理の保護・促進、子供を中心とした食育、スローフード生産者を守り育成する」を掲げたスローフードの本場イタリアでは2004年、世界で初めて食文化を総合的に学べ、スローフードの精神の元で食の産業界を担う人材を育成する「スローフード食科学大学 (Universitá di Scienze Gastronomiche)」が発足しました。

[キーワード]
★「生物多様性」「サステイナブル・フードシステム」がキーワード: 食卓の向こう側が見えなくなっている時代

buono(おいしい/味覚の観点)、pulito(きれい/環境の観点)、giusto(ただしい/社会的公正の観点)

★「スロー」とは…「怠惰」×、 「ゆっくり」△、  丹精こめて、仕事人とお母さんの手わざ 

★「味の箱舟(アルカ)プロジェクト」とは: 地方で伝統的に栽培されており絶滅の危機にある希少な固有の野菜、動物種、加工食品を選定し守るプロジェクト。遺伝子組み換えでない、ブランドでないこと等の基準がある。現在イタリア400品目、国際200品目、日本は2005年末に最初の9品目が認定され、現在あらたに20品目が認定された。
9品目:  八列とうもろこし、日本短角種、安家地ダイコン、花作ダイコン、雪菜、余目ネギ、長面の焼きハゼ、カタクチイワシの塩辛、雲仙コブタカナ (2008年1月1日読売新聞に掲載)

★1900年以降欧州では実に75%の食物多様性が失われた。多くの稀少な品種が絶滅の危機にある。

★青首大根やコシヒカリなどの優良品種が増えたため、いったん病害虫が出ると滅びやすい。  
以上

参考: (財)日伊協会・スローフード食科学大学共催セミナー(2007年連続開催)
「日本のスローフード運動、伝統食材 –「味の箱舟」プロジェクトを中心に–」  http://www.slowfoodjapan.net/
金丸弘美のスローライフ: http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php


 ★ 日本初上陸! EATALYのすべて 

2008年9月27日(土)、スローフードの拠点であるイタリアン・フードマーケットEATALYが、トリノ本店に続き東京の代官山にオープン致しました。海外発出店です。2007年1月にトリノ本店がオープン。 (「EATELY  TORINO」) 2店目はミラノ。ピエモンテ州トリノは白トリュフ、バローロワイン、チーズ等で有名な町。
コンセプト: イタリアの「本当の食」。「よりよい食生活は、より素晴らしい人生への扉です」

「すぐれた食べ物は それにふさわしい時間をかけてゆっくり味わってあげてください」とあり、パンは48時間、コルネット(クロワッサン)は24時間かけて作られたもの、ピザは200年以上の歴史を持ち、パスタはグラニャーノの手作りパスタ。「ピエモンテとリグーリア(いずれも北イタリアの州)の伝統にあくまでも忠実に」作られたものとのこと。

EATALYの6つの魅力:
本当の”旬”のものだけを提供する徹底した姿勢  →「食べることは農業活動である」という理念に基づき、どんな食べ物でもいつでも手に入る状況の方こそ、農業の本来あるべき姿とは大きく矛盾すると考えている。減農薬や無農薬の野菜、防腐剤不使用の小麦粉やワインなど、自然の農法や製法を基本にしたものが中心で、そのため一般のものより消費期限の短いものが多い。

生産者を大切にする商品作り  →「消費者は共生産者である」という考えで、生産者も小売店も消費者も同じように食に対する責任を持つべきだと考えている。生産者から直接買い付け、生産者のラベルのまま店頭に並べている。食品への信頼性が高まり、リーズナブルな価格にも一役買っている。高品質であることが絶対条件。石臼で粉を挽く伝統的な工法を今も行っている。しかし、ごく一部の富裕層の特権になるべきではないという強い信念のもとで「どんな人でもいつでも買える価格」を実現。

パッケージもリサイクル可能なものを  →買い物用カートは使用済みペットボトルを使ったリサイクル製品(トリノ本店)。トレーも再生パルプ。トリノ本店では量り売りも行っている。オリジナルのエコバッグも人気。

食育にワイン・テイスティングイベントも充実   → 「イータリー」は「エノガストロノミーセンター」とも呼ばれている。(エノガストロノミー=ワインや美食学)「おいしく、きれいで、正しい」食品に対する地域を深める様々な情報提供を行っている。ライブラリーコーナー、インターネット、食教育プログラム、セミナーやカンファレンスも提供。エデュケーショナル・エリアでは料理教室やワインテイスティング・セミナーなどを開催。

買ったものをその場で ― 充実したイートインスペース→「生産者のわかる新鮮や食材が手に入る」また「イタリアならではの食材や食品が一同に集まる」。イートインコーナーもあり、知らない食材の調理法を聞くこともできる。

ミシュランの星付きレストランで最高の食材を堪能→「Guide per EATELY」というミシュランの星付きレストランも来日。いちばんのコンセプトは「素材に誠実であること」。生産者のわかる高品質な素材の特徴を最大限に生かすため「シンプルに料理すること」に務めている。価格設定にも配慮している。イタリアから若きシェフが来日する。

出典: 「代官山にイタリアン・フードマーケット 日本初上陸! EATALYのすべて」
2008年9月(株)扶桑社 amarena編集部発行
アクセス: イータリー・ジャパン 渋谷区代官山20-23  ℡03-5784-1511  
東急東横線代官山駅より徒歩3分  http://www.eataly.co.jp/            以上



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「食育のすすめ」    服部幸應トークショーを聞いて  

2011年02月25日 | スローフード・食育
「食育のすすめ」服部幸應トークショーを聞いて            於 服部栄養専門学校文化祭(2008.11.8)

「食育基本法」…2005年7月15日に施行され、現在は各国でも「食事バランスガイド」が使われている。日本では2009年からは幼稚園で、2011年4月からは小学校で、2012年4月からは中学校で、いよいよ学習指導要領の中に「食育」が組み込まれることになる。食育とは一言で言えば「安心、安全、健康」を選ぶ能力を身につけること。

・今は衣食住の伝統が途切れた時代。(4割の教師が箸がうまく使えないのを見たことがあった)

・食糧問題…ド・ゴールが「食料自給率が100%でないと独立国家とはいえない」と言ってから欧米は自給率をアップさせたが、日本は逆に減った(73%→40%) 一人がお米600粒を毎日よけいに食べれば食料自給率は1%アップします

・昔は1,380万人いた農業従事者が、今は210万人に減り、半数が70才以上(時給換算で250円!!)
   300万人いた漁業従事者   → 20万人 “

・47都道府県のうち、最も自給率が高いのは北海道で195%、東京はなんと1,2%→ 今日からでも地元のものを買ってください、なければ隣の県のものを!!→「地産地消

・温暖化・砂漠化等の問題のある中、さらに「ブリックス(ブラジル、ロシア、インド、中国)」が、そしてそれに続き「ビスタ(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)」が世界の食糧を買い付けし、日本は既に買い負けしている。

・日本の人口は70年後には約半分の6千万人に減少してしまう。男子は生活習慣病、女子は激やせが増加。(カルシウム不足で軽石のような骨、30代前半で女性機能も停止)

・世界人口のわずか8%のみが豊かな食生活を送っている。残りのうち11億人が恒常的な水不足に悩まされているが、その3分の1は、日本がその国の畑の農産物を、つまり「水」を輸入していることが原因。そして約3割を食べ残す。8億4,200万人が栄養失調、年間900万人が餓死している状況。

・「モッタイナイ(MOTTAINAI)」=リユース、リデュース、リサイクル、そしてリスペクト

・「スローフード運動」とは「その地域でとれたものを守り続ける」運動のこと

・日本では96%が多少の差はあれ「テレビを見ながらの食事」、欧米は32%(下層家庭が主)

・去年(2007年)の凶悪犯罪は未遂も含めて980件と、20年前の16倍も増加。

・3歳から8歳の食卓で躾をしないと、そのあとはもう無理。(8~9歳で脳が発達し、10歳で脳が完成する)また生活習慣を変えるのは非常に難しい。この時期の家族の食卓も800回から300回へと激減。子どもを独り立ちさせられない親が増え、ニートやモンスターペアレンツが目立つ。250年前の寺子屋の時代は家で「一般常識」を教えたが、今は学校に押しつけているのが現状。                           
「一般常識」を備えた子はどの世界でも伸びるもの。家族で食卓を囲みながら躾をした時代の伝承が途切れているのが問題で、「食育基本法」は実は、いわば「食卓基本法」ともいえるのです。    
         

服部幸應:  医学博士、服部栄養専門学校理事長・学校長。「食育基本法」提唱者。マスコミ等で「食育」の大切さを訴えつつ、食文化の発信に努める。

* この記事は 会長が服部栄養専門学校の文化祭で服部幸應氏のトークショーを聞いて、一人でも多くの人に広めてください!! と力説されたのを受けてアップしたものです。2008年当時、服部栄養専門学校にもこの記事を送ってあります。



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