日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

講演会「レオナルド、飛行への夢」に行ってきました(2019.9.24)@イタリア文化会館 

2019年09月28日 | イタリア関連の催し
講演会「レオナルド、飛行への夢」に行ってきました(2019.9.24)@イタリア文化会館 



今日も行ってきましたレオナルド没後500年記念の第2回目「レオナルド、飛行への夢」の講演会!! 
2回続けて参加されてらっしゃる方も多く 熱心な質問がいつまでも続けられました

トップの写真の右の 若き頃の自画像は最近発見されたもので (真ん中は本人かどうか確認できず) 下のサインは鏡文字ですね!

レオナルドにとって 飛行は一生の夢であり研究でした 高額なため実験には及びませんでしたが 手稿の中に残されたものをのちの人々が実証実験し 飛べることを証明したのです その映像もご紹介いただきました


飛ぶこうもり(pipistrello volante)の手稿(codice)


彼はまず 鳥を観察しました 水と違って空気は圧力で圧縮できます 
貴重な 鳥の飛翔に関する手稿(il codice del volo degli Uccelli)が残されていますね

飛び立つ仕組みだけでなく 大きな鳥のように どのようにして空中に身体を保持できるかも研究したのですね

次に パラシュート(il paracadute)

ピラミッド型の大きな思いパラシュートの手稿(1470)に基づき のちの時代に実験が行われました
当時は亜麻(lino)が使われたそうです 
いかにして怪我をせずに地上に降りられるか 他の研究者(口に綿を含ませるなど)とともに腐心したとのこと 
実は 今のパラシュートは真ん中に穴が開いていてバランスが保てるのですが レオナルドのパラシュートは穴はあいておらず それでもとても大きくて重く のちの実験では揺れ動く(dondolare)ことなく 地上に降りられたそうです


次は オーニソプター(ornitotteri)
翼をはばたかせる事によって飛ぶ航空機のことですね 

Il primo disegno di un ornitottero risale a Leonardo da Vinci: rappresenta probabilmente il più antico tentativo di progettare un oggetto volante più pesante dell'aria (aerodina). (Wikipedia) ← レオナルドが一番最初に描いたとのこと

500年も前から 彼は機械による翼の研究(studio di ali meccaniche)をしていたのですね
4枚の羽根を持つ トンボ(libellula)の観察もしていました (imitazione del volo naturale)


翼の大きな模型の中に 3パターンで人間が入りますが 重くて担げなかったとのこと

次に考案したオーニソプターは 人が寝そべって入り 手でペダルをこいで力を増幅させるというものです 

そして次は 飛行船(nave volante) 

これはとんぼから発想を得て4枚の翼があります 人間のパワーをどう増幅させるかに腐心し 首まで動かしたそうで大変ですね! 


フライトシュミレーター(flight simulator)

これは 人力のみで飛べるか どのくらいの力でもって 人間が空に浮かぶことができるかを実験したものですね
片方に翼を添えて 片方に秤をおいておもりを乗せて測ってゆきました

当時の結論としては 人の身体は重すぎて 人力では鳥のように空には浮かぶことはできなかったというものです



ハンググライダーの手稿

次に ハンググライダー (hang glider)

これは今と同じ原理のものが当時残されており のちにフィレンツェの丘から実際にハンググライダーで実験をした映像も見せていただきました

のちにオットー・リリエンタールがハンググライダーで飛び そしてライト兄弟が有人動力飛行に成功してゆくのですね

500年前に誰も考えつかなかったことを考えたレオナルド 彼の考えは 今から500年後に あるいは別の惑星で我々が暮らすようになった時にも活用できるかもしれないとの言葉でした




プロペラの手稿

そして プロペラ (la vite aerea)

これもレオナルドの発明ですね
4人の人間が下で動力を起こし (人間自体は飛びません) プロペラが ばね(molla)の力で飛びます 




飛ぶ球体の手稿


そして 飛ぶ球体(la sfera volante)
これは 中に入った人間が 常に水平に保たれるという構造なのですが 唯一まだ実証されていないそうです


レオナルドは兵器(macchina da guerra)も考えたとのことですが 実際には作りませんでした


くわしくは こちら

本当にレオナルド・ダ・ヴィンチの凄さを今回見せてくださり 絵画以上に惹きつけられてしまいました!! 


講師:プリニオ・インノチェンツィ(サッサリ大学教授)

レオナルドは生涯を通じ、機械工学の研究や、あらゆる種類の機械設計に精力的に打ち込みました。革新者また技術者としてのレオナルドの仕事において最も独創的な部分は、彼が生涯追い続けた夢、飛行に関するものです。
レオナルドは長きにわたって鳥の飛翔を研究し、その成果は、科学文献として類まれな価値をもつ小冊子『鳥の飛翔に関する手稿』に収められています。
レオナルドは、自然研究を起点に揚力の法則を理解した上で、人間が飛行する方法を構想するに至ります。レオナルドは、人力で動かす機械から滑空の利用まで、数多くの飛行方法に関する研究と実験に独力で着手しました。それら飛行機械の試験や実用化にレオナルドが至ることはなかったものの、のちに、彼の構想や直観は正確な事実に基づくものであったことが明らかになっています。

本講演では、レオナルドの考案した飛行機械の数々や、飛行の原理に関する彼の直観的認識のうち主要なものについて、全容をまとめて紹介します。(チラシより)



講演会は こちら

素晴らしい講演会を開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます




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10月からのNHKテレビ「旅するイタリア語」イタリア語はシチリア!! 新作です♡(2019.10~)

2019年09月25日 | イタリア語
10月からのNHKテレビ「旅するイタリア語」イタリア語はシチリア!! 新作です♡(2019.10~)



10月からのNHKテレビ「旅するイタリア語」は いよいよシチリアが舞台です♡ 新作とのこと!!


ちょうど 「地中海の十字路-シチリアの歴史-」を読み終わったところなので...嬉しかったです♡

シチリアといえば...

昨年(2018年)夏の 当サークルの世界遺産入門講座「シチリア・南イタリア編」のリポート
 前半は こちら
 後半は こちら
(当サークル最初で最後の?!世界遺産講座シリーズです!)


テレビでイタリア語
は こちら



ラジオ 「まいにちイタリア語」
の応用編も 新作です♡
10~3月:新作Un giro in rete! しっかり学ぶ中級文法

ラジオ 「まいにちイタリア語」は こちら


もう十数年 テレビは録画して ラジオはストリーミングで聞き続けています♡


* 写真は サークル主催の 第2回世界遺産入門講座「南イタリア・シチリア編」の写真


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イタリア留学フェア2019が開催されます(2019.11.9,10)@イタリア文化会館

2019年09月22日 | イタリア関連の催し
イタリア留学フェア2019が開催されます(2019.11.9,10)@イタリア文化会館


今年もイタリア留学フェアが開催されます:

日時:2019年11月9日(土)・10日(日)10:30~18:30
場所:イタリア文化会館 エキジビションホール

今年もイタリア各地から数多くの教育機関が来日し 会場内のブースで各校の紹介や セミナーを行います

今年の参加学校・団体:
★国立、私立総合大学
★外国人へのイタリア語の専門教育を行う大学
★高校生交換留学プログラム
★イタリア語の語学学校
★デザイン・ファッション学校
★イタリア料理の専門学校
★インターンシッププログラム

イタリア留学の最新情報が直接得られるだけではなく ご自身の希望にそった具体的な留学・旅行プランを相談することもできます
また「イタリア留学って?」 と思っている方でも 各ブースでさまざまなコースや 具体的な留学生活の話を聞けば よりはっきりしたイメージを持つことができるでしょう
各ブースには日本人スタッフ 通訳アシスタントが常駐し 日本語でのやりとりが可能です

※会期中の入場は自由です
※当日会場内でのプログラムにご参加いただいた方にはアリタリアの航空券などプレゼントの抽選会も予定しています

会期中 様々なイベントも併催されますので イタリアを一日楽しめます!

イタリア語学習者をはじめ 日頃からイタリアに関心をお寄せ下さる皆様の参加をお待ちしております
どうかお誘い合わせの上、ご来場下さい



トークイベント「グローバル社会に羽ばたくために - 国際文化交流の意義を考える」(11/10 14:00~15:30)は こちら

セミナースケジュール
は こちら

関連イベントは こちら
模擬試験 若者同士の交流会 海外進学セミナー 写真展 書籍販売等...


参加校
は こちら

イタリア留学フェア2019
は こちら




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講演会「革新者レオナルド・ダ・ヴィンチ 機械と発明」に行ってきました(2019.9.18)@イタリア文化会館

2019年09月20日 | イタリア関連の催し
講演会「革新者レオナルド・ダ・ヴィンチ 機械と発明」に行ってきました(2019.9.18)@イタリア文化会館


レオナルド・ダ・ヴィンチって やはり唯一無二の天才!! たった一人の人間がここまでありとあらゆる分野を研究し発明を残し 亡くなる前にやり遂げられなかったことがまだまだあると悔し涙を流したなんて...

講演者は レオナルドとルネサンス期の技術革新に関する最新研究の著者 プリニオ・インノチェンツィ氏です

講演は 9/18の「機械と発明」そして9/24の「レオナルド、飛行への夢」の2部構成ですが 久々に興奮して このお話を聞いたすぐあとで 思わず第2部も申し込んでしまいました!! 
通訳の方も大変素晴らしく 質疑応答は同時通訳で 猛烈な速さで話されたことを またまたすごい速さで日本語にしてくださり感激しました:


レオナルド(1452-1519、67才)は 画家としてよりもむしろ 発明家として生きたかったとのこと

14才前後で 生まれ故郷のAnchiano Vinci村から フィレンツェのヴェロッキオ工房に入り ブルネレスキらが作っていたクーポラを見て感動し 自らも模写をします
二層のれんがをずらしてクーポラを作り上げてゆく技術は 当時は月に行く程のすごい技術だったそうです
彼はのちにパリ手稿Gで「私達がサンタ・マリア・デル・フィオーレの球を接合した方法を覚えている」と述べて ブロンズ球のデザインにかかわり係わっていた事を示唆していました

argano (巻き上げ機) mosso da un cavallo (Taccola シエナ生まれ)



そして30才でミラノに移ります(1482年~1499年) ミラノには宮廷があり 数学者や哲学者等と知り合います 自分は戦車や大砲なども作れるというはったりの手紙を ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァに送ります

1490年 ミラノの結婚式のお祭りをまず企画するのですね 大きな歯車を人が廻して 火をつけたり踊ったりという仕掛けで演出します


次に楽器を発明します

la clavi-violaという楽器ですね

また la ghironda ギロンダ/ハーディ・ガーディという楽器は ハンドルを廻しながら鍵盤で弾くという当時の革新的な楽器ですね


viola-organistica
は ちょっとチェンバロみたいな感じでした 


Piva a fiato continuo ひだが両側についており 初期のアコーディオン (la prima fisamonica)も彼が発明したそうです

その他6千もの発明の素案が残っているそうです


次は車です

automobili di Arancesco di Giorgio Martini 同時代に生きた発明家の変則ギアの車を参考にしたそうです


il carro automatico di Leonardo
(You Tube/音が出ます) これらは 劇場のパフォーマンス用のぜんまい式の車とのこと

詳しくは こちら


そして 時計です

orologio meccanico con molla (ぜんまい) a balestra (石弓)

ぜんまい式で 脱進機/エスケープメント(scappamento)でもって チクタクという一定の速さで おもりが動きます

振り子時計
これは1855年に発明されたのですが レオナルドはそれよりも350年も早く 1493~97年に発明していたのですね!!

la luna cinerina (Earthschine/地球照) 

これもレオナルドは 当時の人々に肉眼で(a occhi nudi)見て 説明を残していたというのですからすごいです!




la prima mitragliatria (1482)初の大砲/機関銃


sistema di distillazione al Alambicchi 初めての蒸留器で 塗料も作りました

una rivoluzione mancata soffiatori a vapore 蒸気でエネルギーも作りました


アイオロスの球
という 容器の中で珠が蒸気で回転してエネルギーを生む装置ですね

l'architronito, il "canone a vapore" なんと蒸気の大砲まで作ってしまいましたが 出力も大きく これは秘密だったそうです

turbina a vapore (蒸気タービン) 彼は蒸気の力で回転させて 肉を自動でローストする機械(girarrosto automatico)で 実に色々なものを作ったのですね!!

晩年はフランスに移り フランチェスコ1世のもとで亡くなります その時のG.バザーリの言葉もご紹介いただきました

そして講演の最後に 若い頃彼がミラノ侯爵にあてた手紙ではったりを書いたものの 未完成に終わったという 10メートルもの馬「Cavallo di Leonardo」を 彼の死後 なんとアメリカ人が一念発起し 日本人が完成させたというエピソードをご紹介いただきました 
ミラノで見られるそうです


『レオナルドは、力学分野における革新的存在であると同時に、フィリッポ・ブルネッレスキ以来イタリアで発達しつつあった工学の知を代表する存在のひとりでもありました。レオナルドの機械の世界は、その後現実に用いられ始める各技術をはるかに先取りした直観や、多くは断片的であるにしろ、世界史上類をみない創作性と空想力を爆発させることによって複数の領域に及ぶような、何百もの発明であふれています』(講演チラシより)

講演会は こちら

素晴らしい講演会を開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます


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新宿伊勢丹イタリア展開催中です(2019.9.18~23,25~30)@伊勢丹新宿店

2019年09月19日 | イタリア料理・イタリアン食材
新宿伊勢丹イタリア展開催中です(2019.9.18~23,25~30)@伊勢丹新宿店



今年も伊勢丹新宿店のイタリア展は 2週間開催
初登場の星付きリストランテ 日本初上陸のクラフト生ビール 定番の人気を誇るカメオアクセサリーなど 美食も工芸も芸術も魅力たっぷりにお届けします

■PART 01 9月18日(水)~23日(月・祝)最終日18時終了
■PART 02 9月25日(水)~30日(月)最終日18時終了
※9月24日(火)はイタリア展はお休み

於 伊勢丹新宿店本館6階=催物場

今年で24回目を迎える伊勢丹新宿店のイタリア展 マルケ州とエミリア・ロマーニャ州のリストランテをクローズアップするのは初めてのこと
マルケ州はトリュフの名産地で 海魚にも川魚にも恵まれた食材の宝庫
エミリア・ロマーニャ州は 生パスタや生ハムが有名な お腹いっぱいになれる美食の街
そのふたつの州のミシュラン星獲得リストランテが イタリア展に出店します

イタリアクラフトビールの〈バラデン〉 定番のボトルビールだけでなく 日本初上陸となる樽生ビールや限定品もご用意しています

トリュフ塩 コラトゥーラ(魚醤)カラブリア州産の唐辛子ペースト バルサミコ酢にオリーブオイル...

カタログは こちら


伊勢丹新宿店イタリア展
は こちら


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ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」舞台化決定!!(2020.4月)@明治座

2019年09月18日 | イタリア映画・映画
ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」舞台化決定!!(2020.4月)@明治座


累計140万部突破の大ヒット歴史漫画、2020年4月遂に舞台化決定!!

15世紀のイタリア、ルネッサンス時代。
「理想の君主」とまで謳われながら、歴史の闇に葬られた英雄チェーザレ・ボルジア
争いに向かおうとする不穏な時代に、全ヨーロッパ統一という野望を抱いた男の戦いの物語。


原作 惣領 冬実 (講談社 『モーニング』連載)
原作監修 原 基晶
脚本 荻田 浩一
演出 小山 ゆうな
音楽 島 健
主演 中川 晃教

開演時間 未定
料金(税込) 未定



詳しくは こちら

情報をいただきました高円寺のピアッツアイタリア様に心よりお礼申し上げます♡




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「イタリアから発祥したモンテッソーリ教育のその後 -日本におけるモンテッソーリ教育の現状-」に参加しました(2019.9.7)@星美学園短期大学日伊総合研究所

2019年09月14日 | イタリア関連の催し
イタリア文化セミナー2019・日伊総合研究所主催基調講演「イタリアから発祥したモンテッソーリ教育のその後 -日本におけるモンテッソーリ教育の現状-」に参加しました(2019.9.7)@星美学園短期大学日伊総合研究所



モンテッソーリ教育が戦後の日本に導入された当時の貴重な資料とお話を その時代を担った天野先生から直接伺うことができて 大変感銘を受けました また自分の子育ての頃を懐かしく思い出しました

私は午前中の基調講演のみの参加でしたが いつものイタリアのテーマの時とは少し異なり 幼児教育に携わる方々が 午後の2つの分科会(「0~3歳児の発達とモンテッソーリ教育-家庭でもで きるモンテッソーリ教育-」「0~3歳児の発達とモンテッソーリ教育 -家庭でもできるモンテッソーリ教育-」)と合わせて 一日熱心に参加されていらっしゃいました
午後の分科会講師の内のお一人は は ここ星美学園の卒業生とのことです

発達心理学がご専門の天野先生は モンテッソーリ教育の理論と実践を 幼稚園教諭と短大講師との二束のわらじを40数年間続けることによって実現され 日本におけるモンテッソーリ教育の代表的存在となられました この日紹介してくださった本も 日本にはあと1冊しかないという貴重なものでした

イタリア初の女性医師 マリア・モンテッソーリ女史は 障がい児の治療や教育から幼児教育に転じられ 「わたしがひとりでできるように手伝ってね」という 子どもの自立しようとする自らの欲求に 初めて真剣に取り組んだ方です

モンテッソーリは 子どもが自分を成長させたい強いエネルギーにより行動する時期を 「敏感期」と名付けました たとえばおしめはずしは ちょうどいい時期にやると成功する というように

そして 「集中現象」という 意欲に満ちて何かに没頭する現象を示してくださいました 
子どもが静かだなぁ...と思うと ティッシュペーパーをどんどん引き出して箱はからっぽ... でも ここで叱ってはいけません 思いっきりやらせると 満足して もうやらなくなるのですね 

私も経験あります! 子どもが1才くらいの時やたら静かだなぁ...とドアを開けてみたら 単行本数十冊が 本のカバーをひんむかれて部屋中に散らかり...子どもはにんまり笑っているのですね( ;∀;)
同じ本のカバーをもとにもどすのにどれだけ大変だったか...でもこれが「集中現象」だったのですね~納得!!
そしてこうしてゆくと 人を許せる いじめなどをしない そんな健全な精神が育ってゆくのだそうです 
そしてできるだけ時間で区切らないことも大切なのですね

ローマのサンロレンツォ地区に作られた「子どもの家(Casa di bambini)」開設100年祭に 2007年1月に訪れた時のことも伺いました 当時はまだ貧民街で 最初は知的障がい児のために作られたのですが 今も同じ場所で運営が続けられているそうです

レッジョ・エミリアも視察されたそうです これは市民から生まれた教育方法で よい環境の中で子どもを自由にさせる教育で 欧米に広まっています 
私も ワタリウム美術館の驚くべき学びの世界展を見に行ったことがあります

自由と放任とは違うのですね 約束を守る中での自由 なので自由と規律はコインの裏と表のように一体のものなのです

たとえばお片付けをちゃんとしたら ここであそんでいいよ等と むやみに手を貸さずに自分でやらせることで 私も自分の子育てを反省(*ノωノ)


そして次は 日本モンテッソーリ協会の設立(1968) そして教員養成コースの開設(1970)について伺いました
50周年記念誌「日本モンテッソーリ協会(学会)50年のあゆみ」(2017年)のご紹介とともに 学会にするために奮闘されたお話なども伺いました

なんと3代目の理事長(会長)は上智大学のクラウス・ルーメル氏です (日独協会がらみで間接的に存じ上げておりました...)

2007年に上智大学の養成コースが閉鎖され NPO法人東京モンテッソーリ教育研究所が すべてを引き継ぐ形で設立されました
AMI認可の教師トレーニングセンターもあり 日本全国に10の支部があり 持ち回りで夏の全国大会(学会)を開催しています

草創期の実践記録「現場のためのモンテッソーリ教育の実践」(1975)には 草創期の様々な苦労談が載っています 

そして 先生が理事長を務められる愛珠幼稚園での 自由活動風景をご紹介していただきました

たとえば 言語教材では はめこみ机 ひみつ袋 本物そっくりの野菜の模型での名あわせ みぞ文字 筆順カード 文字の組み立て版 世界地図のパズルなど 実に興味深かったです

そして 家庭でできるモンテッソーリ教育の実践では 急須でお茶を入れる等の日常生活の練習を 安全な形でさせてゆくこと また たとえば靴をしまわない子は 靴箱に名前を貼るとよろこんで靴を入れるようになる等 そのほか様々な貴重なお話を伺うことができ 自分の子育て時代を振り返りつつ イタリアから生まれたモンテッソーリ教育(日本では藤井七段 アメリカのオバマ ビル・ゲイツその他も受けたそうです)の世界を知ることができて とても満足いたしました


イタリア文化セミナー2019
は こちら

すばらしい文化セミナーを開催してくださいました 星美学園短期大学日伊総合研究所様に心よりお礼申し上げます また来年楽しみにしております




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(社)日本イタリア料理協会主催「イタリア料理専門展ACCI Gusto2019が開催されます(2019.10.9,10)@都立産業貿易センター

2019年09月10日 | イタリア料理・イタリアン食材
(社)日本イタリア料理協会主催「イタリア料理専門展ACCI Gusto2019が開催されます(2019.10.9,10)@都立産業貿易センター


今年もACCI Gustoが開催されます!!


ラ・ベットラ・ダ・オチアイ 落合シェフをはじめ 新進気鋭の若手シェフ達の調理デモンストレーションや ワイン・チーズにとどまらないイタリアの専門家たちによるセミナー そして
昨年盛況だったイタリア料理コンテスト「Premio ACCI(プレミオ アッチ)」の決勝戦も行います

今回はイタリア大使館 貿易促進部と共に開催し テーマは「イタリア産チーズ」!

有名なチーズから珍しいチーズまでの様々なチーズを使って 100名以上の応募があった予選を勝ち抜いた料理人たちが 渾身の一皿を作り上げます

今年の「第2回イタリア料理コンテスト Premio ACCI(プレミオ アッチ)」(10/9決勝戦)では「イタリアを感じられるか」がキーポイントとなるそうです

昨年の第1回ではドラマがありましたね...

各ブースをまわって試食したり 買い物したり セミナーやデモンストレーションを熱心に聞いたり イタリア関連の知り合いの方たちとおしゃべりしたり そしてイタリア料理コンテスト決勝戦にと...毎年大忙し!!

事前登録によって 入場料1,000円が無料となります

ACCI Gusto2019
は こちら

昨年のリポートは こちら

情報をいただきました (社)日本イタリア料理協会様に 心よりお礼申し上げます
一般社団法人化おめでとうございます!!


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阿波踊りについてイタリア語で話す(2019.9.1)@第8回イタリア語フリートークの集い

2019年09月07日 | 日本文化紹介

阿波踊りについてイタリア語で話す(2019.9.1)@第8回イタリア語フリートークの集い



第8回イタリア語フリートークの集いのテーマが「le feste(おまつり)」だったので 阿波踊りについて準備して話しました!!




la festa di Awa-odori, Tokushima 徳島 阿波踊り (8/12~15)


festa per invocare il ritorno degli spiriti ancestrali 先祖の魂の帰還を祈願するお祭り
partecipano centinaia di danzatori e danzatrici 何百もの踊り手たちが参加する
competere in gare di danza 踊りのコンテストで競う

come parte del "Bon Festival"* nella provincia di Tokushima a shikoku 四国徳島県のお盆の祭りのひとつとして

* una celebrazione buddista giapponese in cui si dice che gli spiriti degli antenati defunti visitino i loro parenti viventi per alcuni giorni dell'anno

ren(連), squadra di ballerini e musicisti coreografi 「連」という踊り手や振り付け師 音楽家たちのチーム
danzano accompagnati dal liuto shamisen, tamburo taiko, flauto shinobue e campana kane detto "Narimono", musica dal vivo
鳴り物」という三味線、太鼓、篠笛、鐘にともなわれて踊る,ライブ音楽だ

cantano mentre sfilano per le strade 道を進みながら歌う

origine: nel periodo Kamakura (1185-1333) nelle danze sacerdotali buddiste di Nembutsu-odori 鎌倉時代の仏教の僧の念仏踊りに由来する

nel 1586 quando Hachisuka Iemasa, il daimyo(signor feudale) della provincia di Awa, organizzo una celebrazione ubriaca dell'apertura del castello di Tokushima.

天正14年(1586年)、徳島城が竣工した際、当時の阿波守・蜂須賀家政が城下に「城の完成祝いとして、好きに踊れ」という触れを出したことが発祥という説もある

"Erai yaccha, erai yacchia, yoi, yoi, yoi, yoi" cosidetto "hayashi kotoba" non hanno significato semantico, ma aiutano a incoraggiare i danzatori.
はやし言葉は意味はないが 踊り手を元気づける

La danza moderata chiamata "Nagashi" durante il giorno, invece, di notte i ballerini passano a una danza frenetica chiamata "Zomeki".
昼間は「流し」という控えめな踊りが、夜は踊り手たちは「ぞめき」と言われる狂乱の踊りに移る

danza maschile 男踊り
: incrociando sulla gamba 足を互い違いに踊る
le mani disegnano triangoli 手は三角形を形作る
danzano a bassa altezza, con le ginocchia rivolte verso l'esterno 低い姿勢で、膝は外に向けて踊る

danza delle donne 女踊り
: i gesti delle mani sono più sobri e aggraziati 身振りはより節度があり優美だ
il kimono restrittivo consente solo il più piccolo dei passi in avanti  スペースの少ない着物が少ししか足を前に出させない

I bambini e gli adolescenti ballano la danza maschile 子どもたちや若者たちは男踊りを踊る
Yakko-odori e un ballerino acrobatico gridando con capriole やっこ踊りはアクロバティックな踊り手がでんぐり返しをしながら踊る


Awa-odori a Koenji 高円寺の阿波踊り(8/24,25)


fu cominciato nel 1957 1957年に始まった

il secondo più grande festa di Awa-odori 二番目に大きな阿波踊りの祭り
l'economia della città ne beneficia 町おこしになる

i danzatorici devono essere sempre sulle punte di piedi. 踊り手たちはいつもつま先立ちでいないといけない

devono mantenere le braccia sempre alzate 腕をいつも挙げていないといけない

la festa dura 3 ore, ma un gruppon valla un pezzo di 10 minuti, e poi riposano tanto
祭りは3時間続くけれど ひとつの連は10分踊ったらたくさん休むから

Awa-odori di Tokushima (Shikoku) è più legata all'origine, invece, Koenji lo fanno per divetirsi 徳島の阿波踊りはオリジナルに忠実だけど 高円寺は楽しむために踊る

出典: wikipedia, 「Giovanni Piliarvu氏の「踊る色彩 高円寺
Jason Arney & Giovanni Piliarvu写真展」に行きイタリア語でインタビューしました(2017.9.3)@ 
」他

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「第8回イタリア語フリートークの集い」ではお祭りについて話しました(2019.9.1)@サークル日伊文化交流会

2019年09月03日 | 活動の報告

「第8回イタリア語フリートークの集い」ではお祭りについて話しました(2019.9.1)@サークル日伊文化交流会



2年前から年数回開催し続けている「イタリア語フリートークの集い」は 場所も新たに また今回からレベルを中級と中上級に増やして (上級は別の日に単発開催) 中級5名 中上級3名(新規2名)の参加がありました:

思い出深い 日当たりのよいマンションの一室の「新宿代々木格安会議室」から 西新宿のビルの一室に変更となりました~ ちょい狭だけど綺麗な部屋です

中級: フリートーク(旅行や近況など)と テーマ「お祭り(le feste)」←イタリアでも日本でも♪

中上級: 初対面のため自己紹介から始まり フリートークそして 手作りの「役立つ会話集(conversatione utile)」を使っての会話練習を3つのテーマでやりました♪


第9回は  2019年10月20日(日)  上級の単発開催
第10回は 2019年11月17日(日) 中級・中上級の開催となります
メンバー募集中です♡ 12月8日(日)には 日本で唯一のアブルッツォ料理のお店 Trattoria dai Paesaniで忘年会やる予定です(^.^)

くわしくは こちら

*    *    *

習った単語・フレーズ:

Ci siamo divertiti 楽しんだ
il temporale 雷雨
un'acquazzone にわか雨 集中豪雨
le erbe aromatiche 香草
il tartufo トリュフ
la sagra = festa 教会の神聖記念日、祭礼、収穫祭

distribuzione d'ensemble, ensemble cast 群像劇 (イタリア映画「家族にサルーテ!」の感想で)
drammatico ドラマチックな 波乱万丈な
il personaggio principale 主人公

"il Signore degli anelli" 「ロード・オブ・ザ・リング」
l'anteprima 試写会
il protettore, tutore パトロン 後見人

Ho il fuso orario 時差ぼけだ
la melatonina  メラトニン
in erboristeria 薬草専門店

お祭りについて:

frenetico  狂乱の
capriole でんぐり返し
portare il mikoshi sulle spalle 神輿をかつぐ
callo タコ 魚の目
festaiolo お祭り好きな
perizoma ふんどし 腰布


l'eredità 遺産
sbilanciato バランスの悪い
alla griglia グリルにした
pane insipido (トスカーナの)塩なしパン
la carozza con letto 寝台車
il cane da tartuffo トリュフ犬
la circolare 周遊線、循環線(バス、電車)

Burrata 生クリームをモッツァレラで包んだブッラータ・チーズ(プーリア州)
salumificio ハム・ソーセージなどの)加工場
al cartoccio カルトッチョ、 紙包み焼き ← スパゲッティ・ボンゴレの紙包み焼き 紙包みを開けるといい香りが💛

la schiuma 泡
la lavatrice a gettoni コインランドリー
lamentarsi 不平を言う

今回は バカンス 食事 洗濯の3つのテーマをやりました!!



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