第28回いたばし国際絵本翻訳大賞 結果発表(2022.2.25)@いたばしボローニャ絵本館
いよいよ 第28回いたばし国際絵本翻訳大賞の結果発表となりました:
英語部門790件、イタリア語部門239件の中から審査の結果 入賞者が発表されました おめでとうございます:
最優秀翻訳大賞 1名 (イタリア語部門はグループ応募)
優秀賞 1名
特別賞 英語部門 3名 イタリア語部門 2名
課題絵本
英語部門
書名:「HOME IN THE WOODS」
作・絵:Eliza Wheeler
英語部門の講評は こちら
基本的なことに加え 文法を中心に間違えやすいところなど 90 近くのチェックポイントを作り 評価して 応募の 790 作品中 30 作品が最終選考に進みました
最終的な決め手となったのは 語り手が 6 歳のマーヴェルであるこ
とを意識した訳になっているかどうか とのことでした
イタリア語部門
書名:「IL GIARDINIERE DEI SOGNI」
作:Claudio Gobbetti
絵:Diyana Nikolova
本の誕生と図書館をめぐる ファンタジーたっぷりの物語
とはいえ細部までしっかり理解しようと思うと 哲学的なところや抽象的
なところ 曖昧なところがあって とても難しかったと思います
いくつもの段階を経て 日本語としてのリズムや流れを確認し 仕上げに この本を読み聞かせたいなと思う年齢のお子さん等に聞いてもらうこと等...
何段階もの推敲&ブラッシュアップを経ること そして遠回りのようですが 推敲を重ねることで 自分の書く日本語に対する批判眼も養われ 迷ったときには図書館へ行き いろいろな絵本と出会ってください とのこと!!
そう 図書館が舞台の絵本なのですね💖
おじいさんがタイプライターで何かを書いた紙を土に埋めると やがて草が生えて大きな木になり 紙の花が満開となって おじいさんはその紙を使って... そしてとうとう図書館で男の子と出会うのですよね 夢のあるファンタジックなストーリーです
* * *
結果発表のニュースを知り もう用事もそこそこに近所の絵本館にすっとんで行き じっくり読ませていただきました
ドームのような絵本館の椅子に座って ガラス越しに平和公園で遊びまわる子どもたちを見ながら (今日は土曜日でパパと来ている子も多いな~)
いつか読み聞かせをする日を夢見て ぽかぽかとあたたかな日差しを浴びながら 生まれたばかりの翻訳大賞作品にどっぷり浸かった至福のひとときでした💖
それにしてもイタリア語部門の大賞受賞者はまたまたグループ応募の方で 研鑽のあとがしのばれます
本当にこなれた訳文で どれだけ推敲を重ねて何度も何度も文を練り上げたのだろうかと... 日本語としての完成度の高さにほれぼれ致しました
またあの伝説の(?)「水おとこのいるところ」に匹敵する程の難解な文章に 今年は(も?)難しかった...と感じました
英語部門も パパのいない家族が様々な工夫をしながらけなげに暮らす大家族の暮らしぶりを 実に生き生きと表現してあり 圧巻でした!
イタリア語部門の講評は こちら
結果発表は こちら
また いたばし国際絵本翻訳大賞 中学生部門入賞作品が いたばし子ども絵本展で展示されます
いたばし子ども絵本展(2022.3.2~3.13)は こちら
昨年の 第27回いたばし国際絵本翻訳大賞 結果発表のリポートは こちら