いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

敗者の潔さ。 a loser with a good grace

2018-07-17 20:28:10 | 日記
 (1)今年は15日に世界注目のスポーツ大会の決勝が重なった。ひとつはサッカーW杯ロシア大会の決勝で、フランスがクロアチアを4-2で破って20年ぶり2度目のチャンピオンに輝いた。

 もうひとつがテニス英国ウィンブルドン選手権男子シングルス決勝だ。ノバク・ジョコビッチ選手がケビン・アンダーソン選手を3-0で破り、3年ぶりのチャンピオンに返り咲いた。

 (2)サッカーW杯ロシア大会決勝のフランス対クロアチアは前半にクロアチアに微妙な不利な判定が続き(報道)、フランスの堅い守りを崩せずに敗退した。
 ウィンブルドンテニスのアンダーソン選手は準決勝で6時間36分(報道)の激闘を勝ち終えての中1日の決勝でジョコビッチ選手にストレート負けした。

 決勝のアンダーソン選手は「体の状態が良くなかった」(同)とあきらかに不利な戦いで、しかしアンダーソン選手は準決勝までの6試合で計21時間もプレーしたことをあげ「もう21時間頑張ってでも、またここ(決勝)に立ちたい」(報道ー( )内は本ブログ注)と再び挑む決意を述べて、会場は惜しみない拍手で包まれた(同)。

 (3)サッカーW杯2位のクロアチアは、ゲーム後ピッチに選手、スタッフ全員が集まり、肩を組んで円陣を作りグリッチ監督が「顔を上げよう。何も不満に思うことはない」(報道)として手をひとつに重ね合わせた(同)。

 クロアチアもここまで3戦連続の延長を戦い決勝はフランスより1日短い日程であったが、気迫では(フランスに)勝っていたと報道されていた。

 (4)スポーツ、勝負事では究極として(ultimate)勝つか負けるかのどちらかしかない。そして誰もが勝ち続けることなどできずに、誰もが敗者になりうるのが宿命、運命だ。

 だから敗者の潔さ(a loser with a good grace)は人の心を打つ(impress a human)。勝者は賛辞を持って迎えられるが、人の心を打つのは敗者の潔さだ。

 (5)サッカーW杯日本代表も決勝トーナメント1回戦のベルギー戦で有利にゲームを支配しながら同点の残り30秒のFKのボールをゴール前にあげてあくまで勝ち越し点を狙ったが、相手ゴールキーパーにキャッチされて速攻の逆襲で決勝点を取られて敗れた。

 残り30秒で延長狙いの落ち着いたゲーム運びも考えられたが、果敢に勝ち越し点狙いに行った結果として敗れたのは決勝トーナメントの潔い戦い方であった。

 (6)サッカーW杯もウィンブルドンテニスも結果として2位の不利な試合日程の中で、しかし「何も不満に思うことはない」(クロアチア監督)、「もう21時間頑張ってでも」(アンダーソン選手)という敗者の潔さが、スポーツの世界注目の大会のそして世界の人々の心を打つ精神の偉大さを象徴している。

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