いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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増税と経済対策の併立。 compatibility of tax increase & economic countermeasure

2013-09-21 20:08:30 | 日記
 (1)話も前後をはしょって「そこ」だけ切り取って伝えられると核心と違う意味にとらえられることはある。
 政治家はよくそれを逆手にとって都合悪くなると話の本旨が間違えて伝えられたと強弁否定するが、仮に彼らがそんな回りくどい言い方をすることが思惑があって間違っているのだから、言い逃れにすぎないことだ。

 (2)専門学識の高い専門家の話になるとどうか。安倍首相は10月1日に法律施行にもとづく平成14年4月消費税8%引き上げ問題に対する政府方針を表明する。
 国内、海外からの財政健全化(増税効果)の圧力、消費税引き上げによる景気、消費の落ち込み懸念など賛成、反対が混在する中で、今年に入ってのGDP4~6%上昇など好調を維持する経済指標データを背景に安倍首相は法律施行どおり来年4月の消費税8%引き上げを実施するものと見られる。

 (3)これに先立って政府は消費税引き上げによる負の効果を緩和するため5兆円を上回る規模の経済対策(economic countermeasure)による経済、景気底支えを検討中だ。消費税8%引き上げ効果は8兆円程度と試算されており、使途は社会保障整備費に充てることが決まっている。

 5兆円を上回る規模の経済対策については、専門家からは8兆円規模を国民、企業から徴収しながら一方で5兆円を上回る規模を投資しては増税(tax increase)の意味(効果)がないという意見も聞かれる。

 (4)これだけ見ればそのとおりだが、5兆円を上回る規模の経済対策、投資効果が仮に付加価値(additinal merit)の高いものであれば、投資効果を上回る利益(増収、消費増)を上げることが出来れば、推進増税効果として期待できるものでもある。

 安倍首相には、経済対策で企業収益を上げて賃上げ効果に結び付けたい意図がある。その経済対策は今月末にまとめるとのことだが、不評を買った成長戦略のような実効性のないものではなくて、震災復興、デフレ脱却、国際競争力に対応した効果的な政策であたらしい時代の産業革命、改革を引き出す意欲のダイナミズム(dynamism)でなければならない。

 (5)企業も先行投資、投資負担もしなければ比較成長、収益が望みようもないように、経済、消費の投資、購買意欲をかきたてる政策が必要だ。公共事業、被災地支援、低所得者対策、法人税減税、投資減税が主な経済対策として上っているが、その投資対効果として一定の社会貢献の義務負担数値を設けるべきだ。

 企業の賃上げもそのひとつだし、雇用改善も必要だ。農業の自立化、産業化、国際化に向けた取り組みも始めなければならない。社会に成長と希望が見えることが大事だ。

 (6)現在の経済指標の好調さは来年4月の消費税引き上げ前のかけ込み消費がつくり出しているものだ。それも政府の目論みではあるが、消費税引き上げ効果以上の経済政策の投資付加価値効果も課題解決の方法論だ。

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