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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

村のデジタル化。 a village in digital systems

2024-01-02 20:57:15 | 日記
 (1)元総務相の増田寛也さんなどが参加した「日本創成会議」が10年前に人口減少で地方自治体の896自治体が「消滅」の恐れがあると公表したのは、急激な人口減少問題ととともに地方過疎化の現実問題としてインパクトがあった。

 (2)その問題指摘の増田さんがそれから10年を迎えて、メディアのインタビューで消滅自治体は1000超自治体に拡大している可能性があると警鐘している。岸田首相も「少子化対策」を重点政策として取り組む姿勢を示して「デジタル田園都市国家構想」を打ち出しているが、増田さんは「政府に本気で取り組む覚悟が欠けていた」(報道)と指摘する。

 (3)コロナ社会で働き方改革が進められてテレワークによる自宅就労が増えて、都市部にこだわらずに自然環境にネットワークシステムが整備された地方に移住する人が増えた。地方では岸田首相が進める「デジタル田園都市国家構想」を活用して巨額交付金で自動運転システム、スマホ活用、配送ロボットなどのデジタル化促進をはかった。

 (4)人口3千人の村ではスマホによる病院の予約、ウエアラブル端末の健康データ活用、自動運転車の配車、配送ロボットによるスーパーからの商品、薬の配送とデジタル都市化を進めたが、人口3千人の村では高令化が進んで肝心のスマホ(無料貸与)を使いこなせないとあって、村人は「使い方が覚えられねえから、家に置きっぱなし」といわれる。

 (5)デジタル化で村民の生活改善につなげて人口減少を防ぎ、移住など増加に転じたい自治体の意向なのだろうが、デジタル田園都市国家構想はカラ回り状態がみられる。昨年は生成AIが日本にも定着して人口減少の労働力不足にも貢献する(へい害も指摘されるが)期待もあり注目を集めたが、日本の国家、社会が情報化、IT化、AI化の取り組みに遅れている中でいきなり人口3千人の過疎の村でデジタル田園都市構想では話題づくりはあっても村民にはまだ戸惑い、使いこなせない無用の長物でしかない。

 (6)地方創生のカギとして「ここ」にしかない地方の特色、産物、伝統をいかした文化地域の活用が見直されており、将来的には目指すデジタル社会ではあるが進める、取り組む順序、順番、理念、理想、構想の周知、理解、熟知、納得が必要ということだ。
 絵に描いたデジタル化構想が「そこ」に根付くのかは、現実観、感性、感覚が大切だ。

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