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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日銀の見せかけ経済(マネーゲーム)。 economy of pretence by the bank of japan, it's moneyed games

2014-11-01 19:51:35 | 日記
 (1)日銀の金融政策決定会合が「マネーゲーム(moneyed games)」化している。昨日の政策決定会合で市場に回すカネを80兆円に拡大する追加の金融緩和策(報道)を決めた。
 これを受けて市場は敏感に(sensitive)反応して株価が一気に最大800円高の16460円を打ち出して急騰した。

 日銀が国債や債券を大量買いして市場に80兆円もの大量のカネを供給しての株価高騰操作だ。昨年4月の日銀の異次元の金融緩和策によるそれまでの円高株安市場を一気に円安株高に変えて、企業業績を自然回復させたシナリオの再来(テコ入れ)を狙ったものだ。

 (2)現在の日本の経済、景気は「いい」のか「悪い」のか検討もつかないマネーゲームの伏魔殿に入っている。
 株価というのは「企業の成長性が評価されると上昇する。企業が成長して収益力が増すと、その企業の株式を買った投資家の利益も増えると期待され株式がたくさん買われる」(報道)経済構造性が正常な概念だ。

 しかし長引くデフレ不況、円高株安を変化させたのは日銀の資金(カネ)供給量「2年で2倍」の大胆な金融緩和策による円安株高効果であり、デフレ不況下で業績不振の日本企業がその恩恵を受けて円安株高効果による業績の自然回復の後追いで果たすという逆転現象で、経済原論の実態のともなわない「見せかけ」の経済、市場景気、マネーゲームが続いている。

 (3)実態経済は貿易収支の赤字が続き、実質経済成長率も1%を割る(0.5%)見通しで、消費税8%引き上げ、急激な円安による輸入原料、燃料の高騰で物価上昇率が賃上げ効果を上回り、雇用悪化、消費低迷を後押しする悪循環(vicious circle)が続いている。

 日銀は15年物価指数2%上昇(前年比)の「公約」にこだわって、昨年の異次元の金融緩和策にさらに現在下降データの経済、景気を下支えするため今回の追加の金融緩和策を委員賛成5人、反対4人の切迫した状況で決定した。

 (4)経済原論から見れば、実態のともなわない見せかけだけの株価高騰の相場操作性があきらかだ。見せかけだけの株価操作性は「(株価が)一時的には上昇するが、資金が尽きると下落に転じる」(報道)のが法則だ。

 だから今回の日銀の金融政策決定会合でも、80兆円の追加の金融緩和策に賛成したのは委員9人中日銀総裁、副総裁ほか学者委員の5人で、民間市場関係委員の4人は反対という「見せかけ経済(economy of pretence by the bank of japan)」に対する懸念の立場がはっきりした構図となった。

 (5)日銀よる「見せかけ経済」の仕掛けは、実態経済が早く追いつかないと泥沼化して政府の財政健全化を阻害して、さらに膨大な国家借金のツケを将来に先送りし、国家財政の破たん(collapse)につながる最悪のシナリオだ。

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