Naked a STYLE (サブログ)

映画レビュー、ニュースネタを中心に、自身のメンタルチックな話題を絡めて、ノージャンルで書き綴るぜぃ~

新たな出会いは突然に...

2020年12月31日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【勿論ミステリー小説の話/プロローグ】


たとえば小説に限らず、人の好みって様々である。
(特に、カレー・ラーメン・味噌汁なんかはその代表格だろうな



身近な人に色々な本を「これおもしろいから」といって紹介してもらった作品は数あれど、正直どれもまた「この作家の作品をまた読みたい」と感じたものはほとんどなかった。


中学高校時代に「テッチャン(鉄ちゃん)」=鉄道好きだったころ、時刻表トリックミステリーに魅せられて西村京太郎氏を中心に読み込んできた過去は自分にある。


その後、森村誠一氏や松本清張氏などのミステリー作品を片っ端から読んできたが、一通り読み込むと小説を読むという作業自体から遠ざかってしまった。


それが20代前半だったと思うのだけど、それからつい最近までの20年間は本を読むこと自体から遠ざかっていた。


ところがある日、知人から痛快社会派小説の池井戸潤氏の「空飛ぶタイヤ」を渡されたとき、久々に本読みのスイッチが入ったんだ。


しかしその後、例の半沢直樹を主人公とした作品などがドラマ化されると、「堺雅人氏はオレの思い描く半沢ではないな。もっとイカつくて腕っぷしがいいキャラの人のほうが・・・」と思うようになってくると同氏の小説も次第に読まなくなっていく。


そう思うようになるのと同時に、時期を追うごとで段々とその痛快さが時代劇よろしくに見えてきて、作品以上に俳優たちの強烈に強いキャラがそれぞれ話題となり、いずれハッピーエンドとなるストーリーに萎えてしまい、やはり同氏の作品から離れてしまった。


だけど、飛行機旅が重なってきたり、ひとり居酒屋で本を読むような時間が増えてくると小説を読むという行為から離れることは無かったので単発で西村京太郎氏の本なども読んでいたこともあった。


そんなころ、たまたま本屋で手に取った新刊から、青柳碧人氏にどっぷりハマったのは過去ログのとおりである
今では、彼の代表作「浜村渚の計算ノート」の十数作品を残してすべて読破してしまったという段階なんだ。


⇒ 青柳碧人氏の作品にハマったころの過去の記事

⇒ 青柳碧人作品をほぼほぼ読破した頃の過去記事



【そんなころに出会った新たな作家】


青柳碧人氏の作品を「浜村渚の・・・」以外すべて読み込んだ時、おそらく同作品はもう読まないだろうなぁと感じていたころ(きっと数学や算数パズルの作品だと思ったので)、近所の古本屋で面白そうなミステリー作品はないかと物色していたんだ。
(※→浜村渚の計算ノート、その一式のこと)


そういうタイミングでミステリー小説のコーナーの書棚を物色してぼんやり見つけた、「パレートの誤算」という作品名にビビビと来て手に取ってみたんだ。


個人的に「パレートの法則」を強く信じて心酔している当方にとって、手に取ったことは必然だったかもしれないけれど、なにかこう惹きつけられるものが背見出しから感じ取ったのかもしれない。


その後、裏表紙の見出しを軽く眺めたら、この作品はケースワーカーの「社会派ミステリー」と記述があり、どうその法則と小説が絡むのか気になって作者もろくに確認せず、即購入してすぐ読み始めたんだ。


読み始めて読みにくかったりつまらなそうだったら止めてもいいやの感じで読み始めたのだけど、社会派ミステリーというだけあって、かなりの社会取材力にも驚いたことは勿論、複数訪れるストーリー転換があったりしてすっかりこの作品に魅了されることになったんだ。


そしてもう一度古本屋さんへ行って、その作家さんのもっとも古い作品であろう小説を一冊だけ手に取って購入した。
その読み始めた本というのが「孤狼の血」という作品だったんだ。


その「孤狼の血」読み終わった瞬間、この作家さんを読み込んでいこうと決めて、一目散で古本屋へ行って片っ端から買い占めに行ったという経緯なんだよ。(お金がピンチの時期だったけど、財布と相談して思わず一気買いですよwww)


(今ちょうど読んでいる”凶犬の眼”という作品を除き、財布と相談しながら一気に古本屋から買いこんで本を積んである状態の絵。これをシリーズごとに順番に読んでいくとなると、もう読破しなければ気が済まない気持ちで今は一杯。)



【その作家さんの名は”柚月裕子”氏】


先の青柳碧人氏の作品もそうだけど、手に取った作品が自分にとってツボにハマれば、受賞歴などのバックボーンなんかまったく不問だし、完全に無名の作家さんでも問題ないと思っている。


だから最初に読んだ「パレートの誤算」、次に読んだ「孤狼の血」という作品が共に反社会的勢力が絡む方々のお話だったので、偏見ではあるけれど女性作家が描いた作品だとはとても思えなかった。


ところどころ男目線の描写も繊細に表現されているし、裏付けされた情報力なども感心することは勿論、勉強になるなぁと読み続けることを一切邪魔をしない展開がまた妙味なんだ。


特に「孤狼の血」という作品は、今まで自分が読んできた作品のなかで絶対にありえない展開に加え、見事な伏線回収の振り幅にもんどりうってふんぞり返ったほど。


この「孤狼の血」という作品を読破した瞬間に同氏の作品を買い漁ったと前述したけれど、この作品があってこそ、この作家さんの作品すべてを読むことを決めた。


この作品の衝撃の展開は、おそらく自分の小説史のなかでナンバーワンと呼んでいいんじゃないかと。
それほどまで言い切っていい気がするほど引き込まれたことは間違いない。



【後から知ったこと】


この作品「孤狼の血」を読み終わる頃、すでにこの作品が映画化されてすでに2018年に放映されていたことを知った。
これもこの作品を震えながら読んだ身としては、キャスティングに注文があるもののいつか拝見しようかと思っている。


しかし現段階で、どうしてもいくつか言いたいことがあるので勝手に述べさせていただきますが、
主人公の日岡巡査が松坂桃李氏だったのは小説を読んだうえで大変納得できるイメージがあるのだけど。。。


ところが準主役というか主人公に最も近い存在の「大上刑事」については、役所広司氏ではなくてもっと肉付きのいいパナマ帽が似合うキャラクターの人が良かったんじゃないかなと勝手ながら思うこと。


加えて大上刑事に近く、将来が期待されている尾谷組の若頭に江口洋介氏っていうのもなぁ・・・


その若頭役はもっと目がギラギラするようや役者さんが良かったんじゃないかと思うけど、まあ観る前から論評するのはマナー違反だからこのへんでやめておくか。


なお、ひとつこの小説をもし読むことや映画をこれから拝見する方々にはチョット言っておきたいことがある。
この作品は、ただのヤクザ作品じゃない。


大上刑事の仕事っぷりや義理人情に引き込まれる周囲に注目しながら、我々読者側が主人公の日岡巡査に感情移入することで、自分だったらどうするべきなのかと考えさせられる作品なんだわ。



【あとがき/プロローグ】


たしかに自分は今でも青柳碧人氏の作品が好きであることに変わりはない。
彼は間違いなく独特な空間や空想を描き持ちながら伏線回収を最も得意とする作家であろう。


そして、柚月裕子氏。
彼女は圧倒的な取材力に裏付けされたリアルに近いリアルを表現することに長けた作家さんだと思う。


今後、この両作家さんの作品に心底惚れた身としては、(引き続き)作品を追い続けていきたいと思っているので、追報を待って欲しい。




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<孤狼の血>については、日岡巡査のストーリーとして現在3部作になっている。
ちなみに「孤狼の血 → 凶犬の眼 → 暴虎の牙」という順番である。


最初の作品「孤狼の血」のエピローグで日岡巡査の今後の概略が示されているので、その後どういう身の振りになっていくかは分かっているのだけど、この続編こそその詳細が記されているものとして大変面白いシリーズになっているため、シリーズとしてマジでおススメだ(このブログの筆者より)

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