【ネタバレなし・・・も、若干ニュアンスでバレるかも・笑】
なお、この映画は字幕板で観るべきと最初に断言しておこう!
劇中に登場する「キック」というワード、吹き替えじゃ面白み半減だと思うので。
---映画館に足を運んだのは、4ヶ月ぶり・・・
本来は、2,3本みたい映画があったのにタイミングが合わなかったり、そもそも上映していなかったりとチャンスがなかった。
今回も邦画「告白」のどちらかを見ようかと迷ったが、新作の話題作であることもありインセプションを観ることにした。
この映画は、渡辺謙氏が出演し、さらに番宣目的で日本語版吹き替えの声優に「にしおかすみこ」を起用したりとなにかと話題である。
さらに、通常のアクション洋画であるにも関わらず、日本語吹き替え版が字幕版同様に上映回数があることを鑑みると、その注目度も伺えるし、ちょっと異常のような気もする。
で、観終わった直後として率直な感想は・・・・
「なんだこりゃ??このラストシーンって??」
渡辺謙氏が出演してなきゃ観なかっただろう・・・と思うものだった。
まあ、ラストシーンは語るとネタバレになるので多くは語らないが、結論を濁している(と思う)展開であって、観客に委ねたスタイル。
が、観ている方としては、濁す必要はなかったような気がしたのも事実。
また、アメリカ映画(ハリウッド)の特徴を表しているのが、
① 仲間との団結心
② 家族愛
③ 他国人なのに英語しか話さない・笑
この3点が、強調された作品になっている。
アメリカで人気作となるのは戦争映画が多く、それは、上記①②が必ず盛り込まれているからであって、この作品も例外ではない。
ただ、主人公がパリに渡って優秀な学生を知人の教授経由でスカウトするのだが、フランス人なのに英語しか話さない・・・これが③に通じるところ。
(フランス人はエレン・ペイジが演じているが、彼女はカナダ人・笑)
(渡辺謙は、ホントにネイティブな英語を語る役どころだが、彼の役は、青年期に限って英語だけでも構わない配役。が、日本人なのにウラの世界最高権力を握れる存在というポジションは、フィクションぽいかな。サイトーっていう役名も、いかにも日本人ぽい名字で面白いところ。)
ちなみにこの映画、珍しいのが女性キャストの少なさにある。
ヒロイン役のエレン・ペイジ、カギを握る女性役のマリオン・コティヤールの二名しか主に出演していない。
なお、渡辺謙がTV番組を通じてキャスティングしたアフレコ「にしおかすみこ」の演じた女性とは、ホントにワンシーンのちょい役になっていた(と思われる)。
で、脱線しまくっているが、物語はとても複雑で冒頭のシーンをしっかり目に焼き付けておくことが、後々の展開のアヤとなるため重要なことだ。
劇中で言う「インセプション」とは、人の夢の中に進入して重要な資料や存在を盗むという彼らの仕事において、夢の中に「植え付ける」という作業を指すことらしい。
実はインセプションの意味など、正直どうでも良くって、要は普段の仕事以上に難しい作業なんだと理解すればよろしいのだろう、とにかく2段・3段・4段・5段とある夢のフロアを行き来するので、このシーンは何段目なのだろうかと意識しながら作品を観なければならない。
つまり、(アタマの中で整理しながら観ることになるから)ぶっちゃけ疲れるのだ。
また、終盤、かなり駆け足になる展開にガッカリした。
話をつなげる意味で、ぼやかすシーンときっとうまくいったことを前提としたショートカットシーンが多用されている。
この駆け足のストーリー展開のまま、ラストシーンに流れていくのだが、その結論は映画を観た観客に委ねられている格好に・・・・さてはて。
そのためエンドロール後のサプライズ演出を期待したのだが、全くなかった。
エンドロールが流れたら席を立っていいぞ。
キャスティングは、今作に関して文句なしだ。
レオ様もさすがの演技だし、レオ様の参謀でアーサーを演じた「ジョセフ・ゴードン=レヴィット」が特に名演だったと評価したい。
オレ、このアーサーを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットが、一番オイシイ役だと思うな。一人で活躍するシーンも長いし、唯一のシーンにもありつける(?笑)
個人的には、イームス役を演じたトム・ハーディも高評価。
男臭いのにニヒルでカッコ良すぎる!超イケメンであるのに嫌らしくない名脇役!
最後に・・・
この作品は、日本・イギリス・カナダ・アメリカ・フランス・モロッコで撮影された模様。
世界の地理に詳しい人なら、それがどことどこのことを指しているのかわかると思うぞ!!
もう一回観る気になれるか?
オレの答えは、ノーだ。
強いて言うなら、吹き替え版で「ちょい役のアフレコ」だけ聞いてみたい程度。
各役者のそれぞれの演技は素晴らしいと思うけど、作品自体への評価は、オレなら厳しく採点したい、ちょっと残念だったな。
(こういう映画、結構好きだけどね・苦笑)
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