ゴールデンスランバー - goo 映画
この映画を観たのは、3/6(土)で一波終わっている頃だろう。
行きつけの映画館は、すでに1日1本上映になっていて、客足も想像出来ていたのだが、2割くらい入っていたことに少し驚いた。
客層は、20~30代の男女のみ。
マナーもよく、エンドロール中に席を立つ者もいなかった。
むしろ、クレジットを客全員が最後まで眺めていたという映画も珍しいか。
では、レビューを書こう。
ちなみに今回は、 『思いっきりネタバレあり』でお送りする。
(まあ、終盤だし許してチョ。笑)
なお、当たり前だけど、個人的主観でレビューを書いているので、多少の齟齬(解釈の違い)は勘弁して頂きたい。
誤りだったら訂正するので。
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以前、雑誌か何かのレポートでこの話の原作は、長編作だと聞いたことがある。
それを2時間チョットの作品にまとめたところは、監督らの苦労も感じられる。
それでいて、すっきりしていて、飽きずに最後まで拝見できた。
この作品で最も感じたのは、「日本の警察への不信感」といったところか。
ここまで「日本の警察は、ウラが有り過ぎて都合の悪いことは消してしまえばいい機関」と訴えているようにも思えた。
最近、この手の作品が多いようだが、警察サイドはどう思っているんだろう。
非現実的だと無視を決め込んでいるのか、フィクションだから放っておけというところなのか??
まあ、それはそれでオレの知ったことではないけど、この作品は、どちらかというと警察の対応を含めて「実際にはあり得ない」ストーリーの一つとして眺めるべきものであろう。
<非現実的なところ>
①
下水道に潜ってまで逃走するシーンがあるが、素人は絶対に真似をしてはいけない。
なお、雨水系なら死ぬことはないかも知れんが、汚水系なら酸素不足で確実に死ぬぞ。
②
花火と整形もポイントになる作品だが、いずれも現実では不可能な行動が含まれているのが引っかかった。
<ストーリー性>
①
一つの作品としては、非常に面白い。
2時間ドラマじゃもったいない気がするから、映画で正解だろう。
②
人と人とのつながりが連鎖して、事件が起こり事件が終わる。
ハッピーエンドとは呼べないラストも歯がゆいところか。
③
登場人物の全てが事件に絡むというストーリーが、妙に面白い。
また、回想シーンもストーリー上、大きなウェートがあって、作品にアクセントき面白くなっている。
<キャスト>
主演助演のコンビが「ジェネラル・ルージュの凱旋」と同じところに引っかかりを憶えたけど、どちらも好きな俳優なので観る気になったのだが・笑。
①主演 堺雅人氏について
草食系男子かつインテリ、真面目、イケメンという役どころを、うまく演じている。
彼じゃなかったら、面白さも半減したかも知れない。
ナイス演技!!の評価かな。
②助演 竹内結子氏について
このような役どころは、彼女にしか演じられないのでは?と思うくらいドツボのキャスティング。
おっとりしていながら、やるときゃやるところ。
トボケながら、鋭いツッコミやヒラメキ、その行動を起こすところなど、見事としかいいようがない。
うーん素晴らしい、竹内ワールドにハマる (´ー`)
③貫地谷しほり氏、相武紗季氏について
貫地谷氏も「ジェネラル・ルージュ」組だが、アイドル役かぁ・・・
複雑な役だったけど、今ひとつだったかな?
スンゲー重要な位置だったけど、終盤、どうして主役と連絡付いたのかがワカランし.....
でもカワイイというかカッコいい役も兼ねなくてはならなかったから、これでよかったのかな。(帽子は似合ってたなー)
相武氏は、ちょい役だけど、見事悪役を演じた格好になっている。
位置どころとしては、貫地谷氏と逆転してても良かったのではないかな?とも感じた。
だって、相武氏のほうがアイドルっぽいじゃん?
④ソニン氏、柄本明氏について
ソニン氏も久々に見たわ~と思っていたら母親役なのね~。
もうそんな歳だったっけ?
彼氏を気遣う位置どころ、表情良かったね。
柄本明氏・・・・なにもいうことなしっ。
この映画なら、あの役しかない。
さすがだよね、ナイスキャスティング&演技だ。
⑤香川照之氏
オレが観る映画で、ほとんどといって登場する役者。
やっぱり、貧弱な役より悪役が似合う。
<その他>
・ 主人公の人柄に惚れた周縁の人物達が、警察の陰謀(冤罪)に屈せず協力する様が、なによりこのストーリーの魅力。
・ 仙台をテーマにした作品。個人的に2度ほど訪ねたことのある街だが、冒頭は、仲間と旅行に行ったことなどを思いだしていたオレ。
・ 長島敏行氏演じるヘッドホン警官に、竹内氏が思いっきりぶん殴られるシーンがある。オトコが女性に手をあげるシーンは、映画であっても極力避けるべきでは?
・ キルオ(通り魔)を演じた濱田岳氏、ちょくちょく他の作品で拝見していたが、いまだに顔と名前が一致しない役者さん。でも、いい役だなー、不思議系の通り魔なのに、主人公を助けるというポジションもソツなくこなしていたんじゃないかな。
・ 大学時代のサークル仲間や恋人、昔の同僚が、命を賭けてまで、無実の罪で逃げるオトコを助けるのかな??(ストーリー上の素朴な疑問)
・ もし、実話とクロスして考えるなら、オレにもこんな仲間や元恋人がいるのかな?と考えてもしまった。残念ながら、思いつく人もいないし、助けてあげたいと思う人もいない。(現実は寂しいね、オレも人生やり直せるなら、今以上に人とのつながりを強くもっていたかったな)
【あとがき】
・ この作品は、ビートルズのタイトル「ゴールデンスランバー」や同曲も取り込まれているが、曲との因果や強いカラミはない。
・ ちなみにオレは、あまりビートルズに関して思い入れも興味もない人間だが、ビートルズを知らなくても勿論楽しめる作品だ。
・ なお、ビートルズのナンバーは他にも、ヘルプ!、カムトゥギャザーという曲も入っているらしい、クレジットで知った。
・ 整形後の役どころは、てっきりクドカンが演じていたのと思って、肝を潰していたのだが、なんと別人だった。滝藤賢一氏という役者らしい(知らんかった・笑)
→公式HPで顔を確認したら、たしかにクドカンとは、似ても似つかなかった。
→エンドロールでも出てこなかったから、おかしいなーとは思ったけど(笑)
・ ちなみにオレは、クドカン氏を評価していないワケじゃない。「少年メリケンサック」はいい作品だった。パンクというテーマと宮あおい氏がキャストされていたことが、クドカンアレルギーを唯一乗り越えた作品とも言えるのだが。
・ その流れなのか「なくもんか」は、大好きな竹内結子氏が出演していても、見向きもしなかったことで、それがいえようか。
(脱線失礼!!)
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