こないだも通夜に出かけた。
今年は何回黒いネクタイを締めたのだろうか。
数え切れないし思い出せないくらいだ。
今年は、ホントにお世話になった人が次々と他界してしまった。
共通しているのが、いつか「きちんとご挨拶を」と思っていた人達ばかり。
まさに
「いつまでも、あると思うな親とカネ」
に通じるよね。
勿論、実親じゃないけど同僚でもあり親みたいな人たちばかりだったのよ。
直近で亡くなった人は、自衛隊を定年で退官後、オレと一緒に働いてくれた方。
立場はオレの配下だったけど、ホントに大活躍してくれた人だったんだ。
大病にかかった時も気丈に振る舞い、大したことナイと仕事を続けた人。
ある飲み会の席でも
「nobizouさんくらいの歳の息子と娘がオレにもいてさ、自慢の子供なんだよ。もう孫もいるんだけど、職場に来るとnobizouさんとAさんが、不思議と子供らに重なるときもあって、毎日仕事が楽しいよ。」
Aさんとは、オレの当時配下だった5コ下くらいの女性社員なんだけどね。
葬式の時は、この言葉を何度も思い出しちゃって、祭壇の写真を見ているだけで涙が止まらなかった。
(弟が死んでも泣かなかったのにね.....)
オレは、当時指揮官だったから、深い付き合いって無かったんだけど、Aさんは今年までの年賀状を毎年やりとりしていた。
毎年元気ですとか復活しましたとかのメッセージが付いていたらしい。
ところがA氏は、通夜にも告別式にも姿を見せなかった。
また、その故人と最も長く仕事をしたBさんにも、すでに職場を退職していたが、亡くなった人生の先輩の事実を個人的に連絡した。
だが、B氏は式場でオレと顔を合わせても一言の挨拶もなく焼香したら帰ってしまった。
(退職して知らなかっただろうから、親切に教えてあげたのに)
故人を思いやる気持ちは、人それぞれだろうが、A氏もB氏も礼儀と思いやりがないことにオレは失望した。
ある時、オレの仲間の兄弟が事故で亡くなった。
今は別れてしまったが、彼には出来たばかりの彼女がいて、その彼女は進んで葬儀の手伝いや受付をやってくれていた。
今考えても、よく出来た彼女だったと思う。
こういう思いやりを持つ人こそが、人としても人間としても出来ているとオレは思うし、当然なんかじゃないかなと思う人間なんだ。
だから、今回のA氏とB氏の行動は許せない以前に残念に思った。
最低限の思いやりを持つ人達だと思っていたんだけどな。
オレも人を見る目がなかったな・・・・・と考えながら、その日は帰ったけどさ。
そういえば・・・・
オレの弟が死んだとき、オレの遠方の友達がお花をくれたことも同時に思い出した。
当時、ホントに感謝の気持ちで一杯だったけど、ちゃんと御礼を言ったか忘れているなー
これを読んでくれている友達に、この場で改めて「ありがとう」と伝えたいな。
こういうことの出来る人が当たり前の人間だと思っていただけに、当時は感謝の気持ちしかなかったけど、歳を重ねていくと、こういうコトすら出来ない人のほうが多いという事実も知っていくもの。
当たり前のことが出来ない人間が多い中、こうした心遣いが出来る人の意味を改めて知ったし、友達で良かったなって思っているよ。
オレは、オレが思う最低限の思いやりを持った人間としか(今後も)つきあえない。
堅い人間なのかも知れないけど、少なくてもオレに近いところにいる仲間や友達は、そうであって欲しいと願う。