女性と仕事その２

私が高校生の時、家庭科の先生が「この中で、結婚したくないと思う人、手を挙げて」と聞きました。私は手を挙げました。先生が理由を聞きました。私は「仕事をしたいからです」と答えました。先日、偶然高校の時の同級生に再会しました。私が子どもが二人いるというと、彼女は大笑いして「高校の時、結婚しないって言ってたじゃない！」と言いました。よく覚えてるもんですね。

大学の時、吹奏楽部でクラリネットを吹いていましたが、ある時、男の先輩に「将来結婚したら仕事どうするの」と聞かれました。私は「結婚しても仕事は続けたい、でも、子どもができたら辞めるわ」と言いました。その先輩はとても喜んで、「そうだね、それがいいよ。みんなそういう風に考えてくれたらいいのになあ」と言いました。

就職の面接で、やはり同じ質問が出て、「家庭と仕事の両立ができますか、それとも辞めますか」と聞かれ、「必ず両立させます」と言いました。「しかしあなたは痩せていて、腕も細いし、そんなで大丈夫かねえ。仕事も家庭も、って体力いるよ」「公務員だからって確かに育児しながら仕事を続けている人も多いが、子どもがひねくれてかわいそうでねえ」などと言われました。

（２０年前の話なので、問題発言がいろいろありました、でもそういう時代でした。）

まあそういうわけで、私も最初から志が高かったわけではありません。ふつーの女の子であったと思います。ただ、私が曲がりなりにも仕事を続けて来れたのは、たぶん目の前の問題をひとつずつ何とかクリアしてきたから。できないと思ってたことができるようになって、そうしたらまた次の問題が出てきて、それをクリアして、の繰り返し。「できなかったことができるようになる」ってすごい快感なんですよね。達成感とも言うんでしょうが、これが毎日元気に楽しく生きていく原動力になります。だって、毎日好きなものを作って食べれて、子どもはかわいくて、仕事も楽しくて、自分はどんどん成長できて、こんなに幸せな事ってあるでしょうか。

あともう一つ大事なことがありました。これは自戒を込めてですが、あまりしゃかりきにならないことです。きっちりしすぎると続きません。すべてを１００％でいこうと思わないこと。それから、やってみてだめなら違う方法を考えたらいいんで、最初からあきらめないこと。「なんとかなるさ」でお気楽に。そして楽しくいきましょう。