「
会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」
勝間和代さんの新しい本です。福沢恵子氏との共著。
ベティ・ハラガンの「ビジネス・ゲームーあなただけに必勝法教えます」という今は絶版になっている本をもとに、今の時代、日本の現状をふまえて書かれた本で、女性が仕事をしていく上で気をつけていくべき事がわかりやすく述べられています。
就職して3年目くらいまでの方にお薦めの本ですが、ただ、新卒の就職活動前にもしさっとでも一度読むことができれば、もっといいでしょう。というのは、勝間さんも書いているとおり、女性が働き続けられるかどうかは、本人のがんばりよりも職場の環境に大きく左右されるというのが事実だからです。
たとえば、私は最初の就職の時、公務員を選びました。その理由は、企業からの求人がほとんど男子だったというのがもちろんありましたが、やはり、家庭を持っても子供ができても、公務員であれば働き続けることができるのではないかということが最大のポイントでした。私が就職してすぐ育児休業法が施行されましたし、時短制度があって、子どもが小さい間は1時間早く帰るということも可能でした。
今は、男女雇用機会均等法が改正され(99年)、女性も就職しやすくなりましたが、それでも、企業風土にはずいぶん差があります。女子学生が就職するときには、女性が働き続けられる職場なのか、キャリアアップできる企業なのか、ということをよく調べてアプライしていくべきだと思います。この本は、学生が読めばまだ実感のわかない世界であるかもしれませんが、こういったことを知らなければ、卒業後「考えていたのと全然ちがった!」ということにならないとも限りません。
もうひとつ、私自身もいつも肝に銘じていて、この本にも書かれていたことですが、「一生懸命やっている。がんばっている。」ということ「自体」に満足してはいけないということ、強調しておきたいと思います。以前も書いたかもしれませんが、女性はまじめにこつこつがんばったり、周囲のことに気配りできたりする人が多くて、社会の中で潤滑油のような役割を期待される場面がよくあります。それはとても大事なことですが、つい大局を見ずに目の前の問題を解決して周りの人を満足させて自分も満足してしまう、ということになりがちです。このブログのタイトルにもあるように、これから就職していく学生の皆さんにはものごとを大きく見据えて「遠くへ行く道」を見つけてほしいと思っています。