寄り道 まわり道 遠くへ行く道

新しいことを見つけるって楽しい!

流れの最初から最後まで見通せる

2014年01月30日 | 仕事・研究
ここのところ珍しく実験三昧だったのですが、ようやく一昨日きりがついて、昨日はその前から懸案だった論文の投稿作業をやっていました。前に投稿した先からリジェクトをくらい、書き直していたのですがやっと別の雑誌に再投稿となったわけです。が、準備はとっくにできていたのに、投稿作業をする時間がなくて原稿がずうっと寝ていました。自分がもう一人いたら、データベースへの業績入力や論文の投稿作業や出張の飛行機の予約なんかはそちらにやってもらい、こっちは研究と論文執筆と教育活動に集中したいのですが、そういうわけにはいきません。大きい大学だと秘書さんなんかがいて、いろいろ頼めるからいいよな~とか、実験も大学院生とか研究補助員さんがある程度はやってくれるよなとか思うんですが、こういう小さいところは全部自分で把握できることが実は最大の幸福なのかもしれないのです、、、。

もちろん一人で全部やるから時間は全然ないんですが、おそらく定年退職までピペットを持って実験してるでしょうし、論文も自分で書いてるでしょう。マウスが何頭どこにいるのか把握してるし、実験室の試薬の残もだいたいわかっているでしょう。学生さんがどの辺に住んでいてバイトはどんなことをしていて誰と仲良しかということも知ってるでしょうし、自分で扱えない機械を使って実験結果を出すということはほとんどないでしょう。大きなプロジェクトはよそから呼ばれて一部参加することはあるけど、ここではプロジェクトの一部始終を自分で把握してコントロールすることができるというメリットがあります。この「全体を見渡せる」ということができるのはいろいろな意味で大事なことじゃないかと、よく思います。想像力が衰えませんし、発想も狭められません。ま、スケールが大きくてもそれができる人もいるので、必ずしも組織が大きいと全体を把握するのがむずかしいということではないのですが。

さて。

わたしが所属している宮城大学・食産業学部は、名前の通り食にかかわる産業全体を扱うところです。食というのは生産から消費、その先のリサイクルまで扱う範囲は広いです。その全エリアを網羅して全体を見渡せる人を社会に送り出そうとしていますが、産業全体を見渡すということはやっぱりあんまり簡単じゃありません。だから学生は種まきや育苗もすれば遺伝子解析もするし、家畜の管理もあれば加工実習もあり、食品成分の分析もやればパッケージの研究もする。これがうまく身についてくれれば、最終的に全体を見渡しながら自分の目の前の仕事の意義をつかむということができるようになると思っているのですが、浅く広くであれこればらばらにやっただけ、になると困りますね。自分で点と点をつなげていく努力は必要です。でもここは本当に広い視野を与えてくれる場になるはずだと、わたしは思っています。

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終わった!

2014年01月28日 | 仕事・研究
12月末からずうっと来る日も来る日もやってたサンプリングが終わりました♪
解放~~。

なにをやっていたかといいますと、豚の小腸組織切片からLCM(レーザーキャプチャーマイクロダイセクション)で腸陰窩の細胞を集めていたのですね。
目を酷使する作業なので、終わってほっとしました。
ポスドク時代からLCMはわたしの得意技で、アメリカのボスに「交通費出すから日本から手伝いに来て~~」と呼ばれるほどでしたが、これほど連日取り組んだのは初めてです。疲れました

だいたいLCMなんてのは微量の細胞から遺伝子抽出できる、ってとこに利点があるので、大量に採取するなんてことは通常やらないんです。
だけど今回はアレイやるからっていうので、量がいるってことで。

まあとにかく終わってよかった。
アレイは外注なんで、わたしの仕事はこれでおわり。
でも「測定してみたら量が足りませんー」と言われたら、またやらないといかんらしいのですが、まあとにかく終わりだーーーっ。

さて。
この一か月なにもかもうっちゃってLCMやってたから、机の上はぐちゃぐちゃ、処理すべき書類が山積み。
卒論添削もあるし、現実に戻らないといけませんね。
明日からと言わず、今すぐ、現実に戻ることにします。

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新リア王~東北弁のシェイクスピア

2014年01月25日 | 仕事・研究
今日はシェイクスピア・カンパニーの新リア王を見に行きました。



卒業生のK君が出演しているのです。
この劇団は東北の方言にこだわってシェイクスピア劇を演出し、東北各都市だけでなく、東京でも公演を行っています。前回見たときはホントに言葉がわからなくてすごいなと思いましたが、今回は前回よりはかなりわかったつもり。大阪で新喜劇を見るみたいな感じなのかなと想像しますが(もしかして全然違うかもですが)、地元の言葉で語られる芝居はすとんと心に届くのではないでしょうか。私も土地の言葉はそこに生きる人間のアイデンティティだと思っているので、東北の言葉で演じられる芝居はいいなあと思います。で、わからないところもあるんですけれども、とてもおもしろかったです。しかし言葉以外に昭和40年代の空気を知らない若い人にはむずかしー場面がけっこうあったのでは、、、シャボン玉ホリデーとか植木等とか東洋の魔女とか、、、(笑)。

東京の方もぜひ見てください!

●3月29,30日(土,日) 東京公演 会場:池上実相寺
29日: 17:00 開演 30日: 13:00 開演 (開場は30分前)
チケット: 2500円(大学生2000円, 高校生以下1500円)



この芝居に先立ち、被災地からのメッセージがありました。
高校生の時に被災し、今は東京で大学生をしている方が津波で家族を失い、自分も波にのまれて流されてきた屋根につかまって助かった、というのですが、3月にお母さんの命日だから女川に帰ろうと思っていたら、友人に「なんで3月に帰省なの?好きなアーティストのライブでもあるの?」と聞かれて絶句したという、、、。3月が来たら3年なんですね。でも被災地ではまだまっただ中なんです。時間がたって以前よりももっと解決が難しい問題も出てきています。この芝居が被災地の方々を励まし、東京の皆さんに東北からのメッセージを深く伝えるものになるといいなと思います。
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復興支援活動~もちつき大会

2014年01月22日 | 震災・災害関連
先にツイッターで流したので再掲になっちゃうんですが、これはどうしても記録しておきたいので改めて。

1月17日(金曜日)に宮城大学食産業学部学生ボランティアグループ「@グリーン」が被災者の方々をお招きして餅つき大会を開きました。大学の加工棟で行ったので、みなさん白衣着用で。





@グリーンは平成12年に今の4年生が2年生の時結成。先日3代目(現2年生)に世代交代しました。その2年生が初めて自分たちで企画運営した支援活動。あすと長町の仮設住宅にお住まいの方など11名がおみえになり、学生は27名が参加。大勢でつきたてのおもちをきなこ、あんこ、お雑煮にしていただきました。

もちつきって盛り上がりますねーーーっ。
すごく楽しい会でした。
次の企画もすでに立ち上がっているようです。乞うご期待!

(ちなみに、食産業学部では普段の学生実習でももちつきを行っています。)

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1年生ゼミ、仙台朝市を見学

2014年01月18日 | 仕事・研究
(今週忙しすぎてブログが滞っております。とりあえず1月15日のお話)

1年生のゼミで、食品の栄養や機能性について勉強しています。
このゼミでは期間中に一度はどこかに見学にいくことにしていますが、今回は仙台朝市に見学に行ってきました。



仙台朝市は新鮮な野菜・果物や海産物、宮城県産の食材、乾物や豆腐などが安く手に入り、とても活気のある市場です。朝市といいますが夕方まで開店している&駅近くなので観光客の方も気軽に楽しんでいただけます。

が、今回わかったんですが、駅の観光案内所に行ってみたら朝市マップみたいなのがあるかなと思ったらそういうのはないんですね。これはぜひ作るといいと思います!今度のゼミで作ってもいいかも。

さて私はりんご、トマト、煎り豆、あずき、三角揚げ(みやぎの定番)、たらこ、めんたいこなどを購入。次回ゼミでぜんざいを作ってみんなで食べようと思っています。

食産業学部はいつも食べることが身近にあって、楽しい学び舎です。
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成人式です。

2014年01月12日 | その他もろもろ
本日、仙台市は成人式。
長男が東京から帰ってきて式に参加しました。
スーツ着る前に私は出かけたので姿は見ていないのですが、まあおそらくちゃんと出かけたのでしょう。

わたしも親業20年。
思い出すとホントに大変な日々でした(特にアメリカ時代は涙なしでは語れないくらい)。
でもひとつ確実に言えることは、こどもを育てることで自分の生き方が深く、豊かになったということです。子どもがいなければ知らなかったことがたくさんありました。ものすごく苦労したけど、愉快な20年でした。ちゃんと一人で暮らせるように育ちあがったし、教えることはきちんと教えて家から出したので、あとは自分でどんどんやってくれると思っています。もちろん失敗もたくさんするでしょうが、それも大事なことです。

親の使命とは、こどもが自立できるようにすること。
そのために大事なことは、自分を信じる心をそだてることではないか、とわたしは思っています。
この話、そのうちもう少し整理して書いてみたいと思います。








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新年会

2014年01月11日 | その他もろもろ
昨日は研究室OBの新年会でした。
仙台を離れているOBが多いのでなかなか簡単には集まれませんが、研究室の忘年会は毎年OBにも案内を出していて、いつも誰かが必ず出席してくれます。

今回はその忘年会に参加できなかった卒業生がぜひ新年会をというので開催しました。
研究室の縦のつながりは現役学生にはとても大事なものだと思うので、忘年会では3年生向けに仕事の話なんかをしてもらうんですが、今回は珍しくOBだけで集まりました。まあ現役生は今卒論でめちゃくちゃ忙しくて、飲んでる暇はありませんしね。


さていつも思うんですが、学生の頃あんなにやらかしてた人たちが、卒業するとみなしっかり仕事して自立し、立ち居振る舞いや言葉づかいもきちんとなるのは、それだけ社会が厳しいってことですよね。ここで私はふと考えるのですが、いずれ社会人になって鍛えられてしっかりするんだったら、学生時代はのびのび自由にやらせる方がいいのか。いやいや、学生時代にあれだけ厳しく指導したからこそ社会で立派にやっていけているんだ。さてどっちでしょう。

うーん、今はまだわかりません。
しかし就活を突破するためには3年生後半でそれなりに礼儀や文章力などを身につけておかねばならないので、そこでまったく指導せずにおくと、おそらく今のあの子たちはなかろうと思うんですが、研究室での苦行がどこまで社会人としての基盤、人生を歩いていくための軸になるかどうかは、あと数年してからまた本人たちに聞いてみたいところです。

卒業研究で課題を考え抜き、世界中の情報を集めて整理し、文章にまとめ、それをわかりやすく視覚化して発表する。という過程に、自立して生きていくための学びがたくさんある、と私は思って指導しているのですが、かなりしんどい時間を研究室で過ごすことになるので、壁を乗り越えた達成感や自分の成長をつかんで卒業するのでなければ、そこまで厳しくする意義がありません。毎年入ってくる学生はそれぞれ個性があるので、この人はどこまでやれるかなというのを考えつつ一人ひとり違う指導をしているつもりですが、自分のできる範囲で小さくまとまらず、次のステップにあがれるようにと思うと、やっぱり本人たちには相当つらいこともあるだろうと思います。

まあそういう葛藤を持ちつつ研究室を運営しているので、こうして卒業生がみな立派にやっているのを見ると、本当にうれしいなと思います。ますますの成長を心から願い、そしてまた今年ももうすぐ4年生を送り出す時期になるのです。

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ハングリーであれ

2014年01月08日 | 仕事・研究
この間宮古島に行ったとき、ちょうど本田圭佑が練習のために滞在していたので、かの地は大変盛り上がっていました。その時ネット上で見た本田語録「ハングリーでい続けることです。お腹いっぱいになったら、ご飯食べないでしょ、みなさん。その飢えてるという状況が、サッカーだけではなく、いろんな業種に必要なんじゃないかな。」というのを読んで、あ、おもしろいなと思ったんです。ハングリー精神って大事だ、大事だ、ってアスリートの世界ではよく言いますが、実は普通の生活の中でも同じなんじゃないかと。

先日紹介した「時間がないからなんでもできる」という本にもありましたが、日本社会で家事育児仕事をこなすというのは時間がなくていつもぎりぎり。できないこともいっぱいあります。だけど、だから欲求はすごく強くなるんですよね。私はもっと勉強したい、といつも思ってきましたが、わたしよりもっと時間があるはずの若い世代を見てると、別に勉強なんかしたくないわけです。試験があるから勉強するけど、欲求があって勉強するわけじゃない。でもマララさんのスピーチを聞くまでもなく、学校に行くことを切望している子どもたちが世界にはいっぱいいるわけ。わたしは本をもっと読みたい!といつも思ってて、常に本をどこかに入れてて暇があれば読んでいるけど、わたしよりもっと時間がある大学生たちがもっと本を読んだりしてるわけじゃないんですよ。

不思議ですねえ。

まあしかし働く女性に意欲的・生産的な人が多いのはうなずけます。
学生のみなさんもいつかは気が付くと思うけど、本田いわく「それでは遅い」と。
じゃあどうするか、っていうと、たとえば「環境を変える」ということは一つの答えでしょうね。
追い込まれる環境に身を置く、厳しい環境に自分を落とし込む、ということです。アスリートはそうやって自分を伸ばしていくんですが、私たちだって同じようにできるんじゃないでしょうか。

たとえば卒論はそういう意味で自分を伸ばすツールになります。
わたしは毎年そう思って期待を込めて学生を見ていますが、大成長をとげる人とそうでもない人がいて、ここでもやはり意識の差がはっきりと表れます。自分を成長させたい、という渇望が自分を後押しし、限界を乗り越え、己に勝つ力となっていくんですね。
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細切れ時間を紡いで

2014年01月07日 | 仕事・研究
今日はどうしても論文を直してしまいたかったので、朝のうちに晩御飯を作って出てきました。
論文って投稿する時には文章が一度出来上がってますから、リバイスするときの方が苦労します。
にしても、図を直すのにずいぶん時間を取られてしまい、今日はもう完成するのは無理とあきらめました。
夏ならいいんですが、あんまり遅くなると道が凍るのが怖いんで、冬はあんまり遅い時間に運転したくないんです、、、。

本当にいつまでたっても仕上がらないので、精神的に非常につらいんですが、まとまった時間はないのでどうにもなりません。
細々と粘り強くやっていくしかないですね。

でも明日は絶対に図を直して、再度英文校閲に出したいと思います。
次の論文を書くときは、こんなに長丁場にならないよう、短期決戦で取り組みたい。←切望。

さて、昨日ある学生さんが「働きすぎですよ」といってバスグッズをくれました。
すごーくすごーくうれしいです。
でも、わたしってよくバスグッズをもらうんです。
やっぱり忙しくて余裕なさすぎに見えるんですよね、きっと。
しかし反面いつも元気ですね!ともいわれる、、、。
で、実際健康診断とか受けるとどっこも悪くない、、、。
コレステロールも血糖値も血圧も肝機能も良好。

まあだから忙しさの中でもきちんと食べていて、リズムのある生活をしているからなんとかなってるんだと思うんですが、もちょっと時間ほしいですね、、、。



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一年の計は元旦にあり

2014年01月05日 | その他もろもろ
昨日、ある高校生に一年の計は元旦にあり、っていうでしょ、今年の目標をお正月に家族で話したりしなかった?と聞いたら、まず「一年の計」ってなんですか、ですと。

私の実家では正月に今年の目標を言わされるのでわたしはそれがいやでしょうがなかったのですが、世間様でも正月に今年の目標は、、、というような話題はよくあることですので、実家の習慣もまあしゃあないかと思っていたのですが、今や「一年の計」という言葉も死語となっているわけですねー。

前置きが長くなりましたが、1年の区切り、一月の区切り、そして一日の区切りがあるってとてもすばらしいシステムだと思います。人間はメンタルに左右される生き物だから、そういう区切りでリセットされることで新しいチャレンジができたり、過去と決別できたりするわけです。ですから、一年の初めに目標を立てたら、その実行のためにまずアクションを起こすこと。そして起こしたら毎日進むこと。かなり進んだから一日休もうかな、って休まないで、とにかく毎日進むこと。アクションが習慣になれば目標の達成の可能性は高くなります。そういうチャレンジを始めるのに、1月は非常によいときです。もっと細かく考えていくと、一月の区切り、一日の区切りも大事になってきます。季節とか行事とかも同じように節目になるものですね。学校も、小学校6年、中学校高等学校3年、そして大学が4年、っていうのも目標達成の区切りとしてたぶン、かなり役に立つものだと思います。

リズム、区切りがなかったら、自分を律するのはかなりむずかしそう。
太陽が昇って沈む、季節が巡る、ってすごくありがたいですね。

さて最初の高校生に一年の計、、、の説明をしてあげて、再び目標を聞いてみました。
そしたらみんな受験だの勉強だのという。
すばらしいんですが、アクションとその継続、が大事ですからね。





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