語り継ぐ8月

2010年08月10日 | 日々のこと
戦争が風化しているという。8月ラジオ深夜便で毎年戦争の話を聴く。こんこと知らなかったわ、ということばかりだ。体験者が高齢になり、今語らねばということもあるのだろうか。

 今朝方、つけたままになっているラジオから、心臓を鷲づかみされるような言葉が耳に入ってきた。衛生兵だった方の証言であった。目も意識も冴え冴えして息苦しく感じ、耐えられないほどの内容に、スイッチを切ろうかとさえ思えたものだった。

 戦争は狂気だ。

 眠ることができないと思っていたのに、うつらうつらし始めた耳に激しい女性の言葉が、また目覚めさせた。

「お年寄りは戦争に行きません、徴兵が始まれば戦争に行かねばならない若い人たちに考えてもらいたいのです・・・・日本は兵に家族に愛しているという手紙を禁じ、捕虜になつて辱めを受けるよりは死を選ばせました。それでもアメリカは個人を大事にし、捕虜になっても脱走して再び兵力になるような教育でした。それでも戦争は個人というものを犠牲にする・・・」

 そんな意の言葉が続きました。・・・・確かに。

 戦死とは1人の兵の死だけではなく・・・・親も妻も子にも大きな影を及ぼしたのです。

 アメリカでは相変わらず、原爆の広島・長崎への投下が戦争の終結を早めたという評価が根強いようですね。事象だけ見れば確かにそうかもしれません。

 たった1発であの惨劇です。そしてそれが65年の歳月を過ぎても、苦しんでいる方が大勢いるのです。

 分かっているのでしょうが・・・・核の数は増え続け、核の持つ抑止力を使おうとしている人がいます。

 先日、息子ほどの若い方とお話していて、ハッとしました。戦争を知らない子供たちと言われた私たちですが、1代経てさらにそれが風化していると感じたのでした。

 世界中では毎日多くの方が戦争やテロで亡くなっています。私たちはよその国のことだと思い、無関心で無感情なのかもしれません。

 今朝のラジオの女性の切々と訴える言葉が耳の底に残っています。今年も8月はメディアも熱いです。語り継がねばならないことがあるのだと思います。
              
                          依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


ポチットお願い!にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村 住まいブログ
ブログランキング・にほんブログ村へ
 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 真夏のできごと。 | トップ | 自分の目で見てみたい。 »

コメントを投稿

日々のこと」カテゴリの最新記事