日本銀行松本支店長のお話から・・ いい話を聞いたで終わりにしない

2008年08月30日 | 読書
 日本銀行松本支店長 柳沢良太氏の講演会を聞く。佐久商工会議所の主催だ。いつもの3階の大きな部屋かと思ったら、2階の議員室だった。円形のテーブルにゆったりとしたイスでいつもとかってが違って・・・・奥へ奥へと詰められたら、結局講師の先生の隣だった。あーあ、丸テーブルといえどもここ上座かと思うが、仕方ないか。

 さすが日銀である、データを元に、日本経済の現状、長野経済の現状を説明してくださった。日頃あっちこっちから入るニュースや報道でもやもやしていたのが、すっきりと整理される。

 実感の伴わない、好景気が何十ケ月続いていたと言われるが、確かに数字の上から見るとまさしくその通りである。しかしまてよ・・・・これ前年同期比じゃあないの、これどう解釈するのかな。
 その数字もデータどおりに解釈して、ここ2年程の日本の経済が確実に輸出に依存しているのがわかる。内需がまったくふるわないのである。それこそ前年比でマイナス。・・・・これこそが私たちが景気がいいなんて信じられないという実感に結びつく現実らしい。

 少しは明るいことを言ってください、という会頭の要望にもあったが、「景気の先行きについては、当面停滞を続ける可能性が高いものの、国際商品市況高が一服し、海外経済も減速局面を脱するにつれて、次第に緩やかな成長経路に復していくと予想される」と8月20日の金融経済月報の抜粋を引用された。

 まあ確かにそうなればそうなるわね。石油に始まる資源高は投機対象になっている部分もあるが、世界の需要拡大があるので、多少下がりはするがある程度で高止まりをするだろうから、価格体系の変化に対応できる企業をつくっていかねばならない、という話をいただいた。

 決して明るい経済社会ではない。しかしそれを嘆いてばかりでは企業人としては、はじまらない。

 終わった後の質疑応答の中身も濃かった。一般論で終わり勝ちな内容をグット掘り下げたレアな話も聞けた。

 謝辞で、坂川副会頭は、講師が最後にまとめとして、4つのキーワードをあげたが、そのキーワードに幾つ対応しているか、ご自身の会社を例にとられて話された。いい話を聞いたで終わり勝ちな講演会だが、本日は商工会議所の議員さんがほとんどで、さすが佐久を担う経営者の皆さんだと感心したのである。
 坂川さんの会社の例をとるならば、ホームページの英語版、異業種との提携による新商品の開発等(これ以上は私が公表できない)でした。

日銀短観でみる長 野県の製造業の輸出比率は37.6%全国平均は23.1%ですから、

 その4つのキーワードとは。

①伝統である「高い技術力」を活かした「ものづくり」の推進(高付加価値化、ブランド力)
②「グローバル需要」の取り込み
③県外(大都市圏など)へのPR
④地域間・異業種間の連携と総合的・戦略的な取組み


 日銀短観でみる長野県の製造業の輸出比率は37.6%全国平均は23.1%ですから、いつそう求められることではありますね。



 いい話を聞いたで終わりにしないことという先輩の言葉にわたしも考えてみることにしました。

                            依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


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