初めて

発表会の後、帰り路に居酒屋に直行した。
昼食、夕食兼用の焼き鳥とビールを流し込むのだ。

同行した愚息にステージの愚行をタラタラ話した後彼の一言が
「思ったより弾けるんだね」と言い放った。

ほんとはもっと弾けるのだが、それはまた来年の話。

店が混んできたので魚の食べられる店に移り
飲み直し始めると愚息の職場の話を聞く事に成った。
（彼は愚痴と言っていた）
全力で模索しているのが良く分かりる。

午前中は副主任に成った部活動（サッカー部）の線審（ラインズマン）で
走り回ったそうで、その足で発表会にぎりぎり駆け込んで
「今日はずっと走っている」と言う愚息の鼻の頭が妙に赤くなっていて
ほろ酔いの顔が可愛らしく見える。


気持ち良く酔ってお腹も落ち着き帰ろうとしたら、
「ここは払うから」と愚息が申し出る。
なんでも初めての給料が入ったそうで親をご馳走したかったらしい。
何とも嬉しい。

ふと自分の初めての給料で親を食事に誘った時の事を思い出していた。