公立高校の合格発表の日。
朝からちょっと落ち着かない気分でいる。
当の本人(愚息)は絶対合格するって言っているけれど
もしもって事も有るし発表を見るまでは確信が持てないでいるのは当たり前の事なんだろう。
合格発表を見に行くのは人生で初めての経験なので、自分では気が付かない内に何処か舞い上がっていたのかも知れない。
新しく出来た高校なので正門さえ良く分からず通用口から校内に入ると渡り廊下の向こうから歓声が聞こえて来る。どうやらこの先の様だ。
急いで行きたいのに私の前を歩く親子(父と娘)の歩みが遅くて余計に気が焦っていたのは、すでに普通じゃない精神状態に陥っていたと思われる。急いだって結果は変わらないのに。いつもと全く違う行動に驚き、落ち着けと言い聞かせる事も忘れていた。
笑顔の子供たちに交じって貼り出された紙を見ると愚息の受験番号が無い。(今思えばもっと冷静に見ればよかったのだけど)もう一度見直してみたけれどやっぱりない。「まさか」
真っ先に思い浮かんだのは私立高校への入学金の準備だ。約45万円を来週月曜日までに持って行かなければならないので金策をどうしようかって事だった。そんな事を最初に思うなんて自分でも可笑しいしそれよりも愚息は大丈夫なんだろうかと気に成り始めていた。
家人に急いで電話して「落ちた」と伝えると、さすがに家人も落ち込んだ様で慰めの言葉も無く話している内に、商業科への編入も有るかもしれないと思い立ちもう一度発表の紙の前に立って見ると、先ほど自分が見ていた合格番号は商業科の物で普通科の合格者番号はもう一枚の紙の方だった。
そこには愚息の受験番号「171」が有り胸を撫で下ろし、また、急いで家人に電話すると、家人の声も明るさを取り戻し良かったと言う思に成ったのでした。
子供の合格発表を気に病む親の気持ちが分かる気がする。昔、母は私の合格発表の日は寝込んでいた事を思い出して今回(孫)は大丈夫なんだと横目で見る。
帰宅した愚息も焦ったと言っており、親子で同じ事をしたと知り其処まで似なくてもと思いながらも笑う事が出来て良かったです。
愚息は「171」を「いない」と覚えている様で縁起が悪いと思っていたのですが、そんな事も吹き飛ばす春一番が吹いたようで気持ちは少し軽くなったのでした。
後日談:合格発表を見に行った愚息は自分の番号を見つけられなかった時顔面蒼白に成ったそうで一緒に行った友達も掛ける言葉が無くドン引きだったらしい。
友達の一人が「普通科はあっちじゃない?」の一言で愚息は自分の受験番号を見つけられて初めて友達と合格の喜びを分かち合えた様です。そそっかしいなあ。(笑)
朝からちょっと落ち着かない気分でいる。
当の本人(愚息)は絶対合格するって言っているけれど
もしもって事も有るし発表を見るまでは確信が持てないでいるのは当たり前の事なんだろう。
合格発表を見に行くのは人生で初めての経験なので、自分では気が付かない内に何処か舞い上がっていたのかも知れない。
新しく出来た高校なので正門さえ良く分からず通用口から校内に入ると渡り廊下の向こうから歓声が聞こえて来る。どうやらこの先の様だ。
急いで行きたいのに私の前を歩く親子(父と娘)の歩みが遅くて余計に気が焦っていたのは、すでに普通じゃない精神状態に陥っていたと思われる。急いだって結果は変わらないのに。いつもと全く違う行動に驚き、落ち着けと言い聞かせる事も忘れていた。
笑顔の子供たちに交じって貼り出された紙を見ると愚息の受験番号が無い。(今思えばもっと冷静に見ればよかったのだけど)もう一度見直してみたけれどやっぱりない。「まさか」
真っ先に思い浮かんだのは私立高校への入学金の準備だ。約45万円を来週月曜日までに持って行かなければならないので金策をどうしようかって事だった。そんな事を最初に思うなんて自分でも可笑しいしそれよりも愚息は大丈夫なんだろうかと気に成り始めていた。
家人に急いで電話して「落ちた」と伝えると、さすがに家人も落ち込んだ様で慰めの言葉も無く話している内に、商業科への編入も有るかもしれないと思い立ちもう一度発表の紙の前に立って見ると、先ほど自分が見ていた合格番号は商業科の物で普通科の合格者番号はもう一枚の紙の方だった。
そこには愚息の受験番号「171」が有り胸を撫で下ろし、また、急いで家人に電話すると、家人の声も明るさを取り戻し良かったと言う思に成ったのでした。
子供の合格発表を気に病む親の気持ちが分かる気がする。昔、母は私の合格発表の日は寝込んでいた事を思い出して今回(孫)は大丈夫なんだと横目で見る。
帰宅した愚息も焦ったと言っており、親子で同じ事をしたと知り其処まで似なくてもと思いながらも笑う事が出来て良かったです。
愚息は「171」を「いない」と覚えている様で縁起が悪いと思っていたのですが、そんな事も吹き飛ばす春一番が吹いたようで気持ちは少し軽くなったのでした。
後日談:合格発表を見に行った愚息は自分の番号を見つけられなかった時顔面蒼白に成ったそうで一緒に行った友達も掛ける言葉が無くドン引きだったらしい。
友達の一人が「普通科はあっちじゃない?」の一言で愚息は自分の受験番号を見つけられて初めて友達と合格の喜びを分かち合えた様です。そそっかしいなあ。(笑)