中国が、いま孔子の思想を復活させる運動、やってるでしょ。あれって、どうなのかね? なーんて疑問もってる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、最新刊『孔子の幸福論』(幸福の科学出版)で、その孔子本人の霊の言葉(「霊言」)を、次のように紹介しておられます。
私には、中国や朝鮮半島、日本についての関心がありますよ。まだ、私の教えが、部分的にでも遺っている所ではあるのでね。
最近、中国では文化大革命が起きて、私の教えはかなり捨てられましたが、今、孔子の復活運動が起きてはおります。
それ自体は悪いことではないと思いますが、中国政府は、「孔子の思想は宗教性が比較的低い。これなら統治の原理に使える」と思っているのでしょう。「儒教には、『秩序を守る』という教えが入っているので、国民に勉強させても、うまく押さえ込める」という考え方を持っていらっしゃるのかなとは思いますがね。(中略)
うーん……、そうだねえ。中国の統治者の心を読めば、「人民全体の意識は、それほど高くないと思っている」というところだろうかね。
「欧米の人たちは、高い教育水準と生活水準を持っていて、かなり意識が高いから、彼らには、自由に意見を言わせたり行動させたりして、民主主義政治をやらせることもよいのかもしれない。しかし、中国の場合、一部の人たちは、そうした階層には入っており、判断できる人が一割程度はいるかもしれないが、おそらく、九割ぐらいの人たちは、何も分からないだろう」と見ているのだと思うんですね。
要するに、彼らは、理論としてはすでに理解はできているんだけど、「啓蒙されていない九割の人たちに欧米型の自由を与えると、国の乱れにしかならない。必ずしも自由が善に向かうとは言えず、乱暴や暴動など、破壊に向かっていく傾向が強い」と考えているんでしょう。
確かに、暴力や人殺し、略奪、盗み、こんなものだって、「自由」といえば「自由」だからね。自由の裏に倫理規範がなければ、必ずそのようになるよね。(中略)中国は、そのジレンマを抱えているよ。指導部も分かっている。
中国の指導部には、海外留学をした人も多いので、彼らも、他の国の進んだ面はよく分かってはいるけれども、「自国民に同じような自由を与えることは難しい。民度が上がるには、もう少し時間がかかるのかな」と考えているね。
彼らは、「中国には圧政的なものも残っているけれども、今、南部を中心にして経済的なレベルが上がってきている。香港ぐらいのレベルになれば、ある程度の自由を与えても、議論ができて、自分たちで統治していけるが、今は全体的には難しい。まだ、強い政府というか、時によっては専制的な政府があるほうがよい。要するに、国民が個人の無力感を感じ、自由を得ることを諦めて政府に従っていくほうが、秩序を守れる。そのほうが大きい」と見ているというところかねえ。
(79~82ページ)
中国や朝鮮半島、日本に関心があって、最近、中国において、文化大革命で捨てさられた孔子の復活運動が起きているのを知ってはいる。
それ自体は悪いことではないが、中国政府は、孔子の思想は宗教性が比較的低く、秩序を守るという教えを統治の原理に使えると思っている。
中国の統治者は、欧米の高い教育・生活水準を持っている国民と違って、中国の人民全体の意識はそれほど高くなく、欧米型の自由を与えると暴動などの破壊に向かっていく傾向が強い、国民が強い政府に従っていくほうが秩序を守れると考えている――。
孔子ご本人は、中国にかなり興味をもって見ておられ、かなり冷静にその動きや政府の本音の部分をウォッチングしておられることが分かります。
そして、ここまで把握しておられる以上、中国のその先の見通しについても透徹したお考えがあるわけですが、そのあたりについては、またの機会にご紹介することにしたいと思います。
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『孔子の幸福論』大川隆法著
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