昔、吉田茂って総理大臣がいてさ、日本は軍事費にあまりお金をかけないで、経済大国として発展する道を選んだのが、今の日本の繁栄を生んだんだって、学校で習ったよ。この方針は正しかったのかな? なーんて疑問もってる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、『日本外交の鉄則』(幸福の科学出版)で、日英同盟を締結し、日露戦争を集結させた、明治期の有名な外交官である小村寿太郎の言葉(「霊言」)を、次のように伝えておられます。
まあ、考え方を変えたほうがいいんじゃないか。受け身すぎるよな。「相手に何かをされたら、どうするかを考える」という発想で、全部が後手後手で来ているよね。やはり、もう少し、イニシアチブを取って、「うちは、こうしたい」という考えを、もっと出さないといけないんじゃないかな。
それと、今の行き詰まりは、結局、戦後の吉田茂がいちばん悪いんだと、わしは思うけどね。
吉田さんは、「軍事費を削減して経済一本にしたら、日本は儲かって繁栄する」という考えで政治を行い、「それで、うまくいった」ということで、ほめ称えられているんだろうけど、吉田さんが天国に還っていないのを見れば、これには何か間違いがあったんだと私は思うよ(『マッカーサー 戦後65年目の証言』〔幸福の科学出版刊〕第2章「吉田茂の霊言」参照)。
国家主権を捨てるような行為は、やはり、政治家としては許されない行為なんだ。思想家は、その思想が間違っていたら地獄に堕ちるように、政治家も、政治家としての信条や考え方のなかに間違いがあったら、やはり、その責任を問われるんだと思う。
敗戦のときに日本が多少弱かったのは分かるけれども、アメリカが「再軍備せよ」と言ってきた段階で、それをはねつけ、金儲けだけに走った。これが根本的に間違っているんだよ。
アメリカは日本を丸腰にするつもりでいたけれども、朝鮮戦争が始まったあと、「これはいけない」ということで、日本に「再軍備をしなさい」と言ってきた。その段階で、これを奇貨として、やはり、きちんと憲法改正をし、当たり前の国家にするべきだったね。政治家は、少なくとも敗戦後十年以内に、もとの国に戻す努力をしなくてはいけないんだよ。
それをしなかった罪は、けっこう大きいと私は思う。
そのあと、日本は、国民が単なる商人階級に落ち、国家が本当にカルタゴのような通商国家と化して、金儲けに邁進し、世界から軽蔑されながら大きくなってきたわけでしょう? やはり、どこかで、「舵を切る人」が必要だったと思うな。
そして、日本は国家としての尊厳を失ったな。国家としての尊厳を売り渡し、前垂れを着け、「金さえ儲かればよろしいです」という感じで、へいこら、へいこら、ぺこぺこしている状態だね。侍ではなくて、“越後屋”になったのかな。そんな国家になったわけだ。
すでにヨーロッパには日本より経済的規模の大きい国がないにもかかわらず、いまだに、そんな状態なのだから、「日本が、まだ国家として存立している」ということ自体が奇跡に近いな。それは、「われらが日本を庇護している」という、アメリカのプライドのおかげでもあったんだろうとは思うけどね。
でも、日本のネックの一つは“吉田ドクトリン”であろう。
(109~112ページ)
今の行き詰まりは、結局、吉田茂に責任がある。
吉田茂の「軍事費を削減して経済一本にしたら、日本は儲かって繁栄する」という考え方(吉田ドクトリン)は、吉田茂が天国に還っていないのを見れば、間違いだったことがわかる。
国家主権を捨てるような行為は、やはり政治家としては許されない行為であった──。
大先達・小村寿太郎のこの霊言は、後輩の外交官にして大政治家・吉田茂に対して、非常に厳しいものです。
吉田の仕事に対してここまで厳しい評価を下した人が、これまでいたんでしょうか。
でも、外交官や政治家という職にある人たちは、国民すべての運命を左右することがあるわけです。
とするならば、その成し遂げた仕事の結果責任が厳しく問われることを、この霊言は端的に示しているのだと私は思っているのです。
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『日本外交の鉄則』
大川隆法著 |
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