JAZZ最中

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陳腐な言葉はいやだけど SECRET WORLD / Edouard Bineau

2020-09-14 14:19:03 | 聞いてますCDおすすめ


好きになって追っかけているけれど、大きな評判にならないから見落としてしまう人が何人かいる。この人もなかなか日本できちんとアルバムが出ないけれど毎回、実にうまいというアルバムをつくる。

最初に出会ったのが「IDIAL CIRCUS」というアルバムで2006年、24年もまえだった。



次にであったのが「BLUEZZ」いうアルバムで2015年。



そして今回で3枚目、24年で3枚だけど(じつは6枚でているよう)、この人、出会った3枚変わらない音楽を作っている感じ。自分の音楽世界の枠組み表現が実にしっかりと出ている。そこで思い浮かぶんだのが「フランスのエスプリ」。この言葉、フランスに関する音楽家などを紹介するときに、キャッチフレーズで嫌というほど使われるし、ある意味安易な使用で陳腐だと思う。こんな言葉で表現するのは嫌だけれど、思い浮かんだのだからしょうがない。どのような感覚でそれが浮かんだかをハッキリさせて、感覚があっているかを確認しよう。

ということで、まずはエスプリという言葉の意味を明確にしようとネットしていたら、とても良い文がみつかった。その文が、このアルバムで感じたことととてもマッチしていて、こう表現したらいいという思いになった。受け売り、転記であるが表現としては私の思い付きより良いので勘弁して欲しい。

1969年生まれで日本のヴァイオリニストで、1998年からパリ管弦楽団の副コンサートマスターを務める千々岩英一さんが「フランス的なるもの」ということで書かれた文章、ウエッブサイトでも読むことができるようです。その一部をお借りしました。以下引用させてもらいます。(2004年5月の文より)

「私が音楽表現においてフランス人的な傾向だと思うのは、たとえば旋律を奏する時に、雄弁であろうとしながらも、歌いすぎてメロメロになったりすることはなく、あくまでも節度を持って切り上げること(その節度がエレガンスとつながっているのでしょうか)。また、よく思われるように霞をかけて雰囲気をつくるのでなく、細部の一つ一つを明晰に整理して聴かせながら、全体の流れを作っていくということなのでしょうか。」

演奏の方は2サックス、プラスピアノ・トリオで、今回もエドウアールが素敵なハーモニカを何曲か聞かせてくれる。このようなアンサンブルはかってあったような気もするけど、誰のグループだったかははっきりと思い出せない。しかし今の時代でもこうやったアンサンブルをつくって、まとまりよく落ち着いた色を感じさせる音楽は貴重だと思う。

SECRET WORLD / Edouard Bineau

Edouard Bineau (piano, electric-harmonica)
Francois Constantin (percussions)
Henri Dorina (electric bass)
Sebastien Texier (alto sax, clarinett)
Oscar Bineau (tenor/soprano sax)
2020年作品

1. Minorite Absolue
2. Conciliabule
3. Echi
4. Edna
5. Mister C
6. Attrape-moi
7. Sir Henri
8. OWL Man
9. Incognito
10. La Nymphe de Syberie 1
1. Zephyr
12. Nouhma
3. Secret World





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