JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

レベルなど関係ない Eagle's Point / CHRIS POTTER

2024-03-22 13:59:06 | 聞いてますCDおすすめ


クリ・ポタの新作を日本盤で購入した。ボーナス・トラック(9分34秒)があるのがいい。
さて1曲目はテナーで予想外には落ち着いたちょっとバラッド的な展開に、メルドーのソロが真摯に寄り添うという感じでいい。
2曲目もテナーで、ポッターがインプロで歌うのがこのアルバムなのだと思う。このメンバーだから、4人が丁々発止というのを想い浮かべるが、実にポッターの流れをメンバーの3人が作っていくという感じがする。この曲のメルドーのピアノ・ソロなんかもポッターのラインにに実によく合わせている。続くパティトゥッチがちょっとソロをとるけれど、この人、実に重要なアルバムに登場するようになった。
3曲目はバスクラで、このバスクラの音も実に良い音、リード楽器の許容量が実に広い人だと思う。逆にちょっと心配は器用過ぎないかと思ってしまった。
4曲目がタイトル曲、ポッターの魅力って、その音の強さと、ぶれないフレージングで、そう思うとジャズ史上の名プレーヤーであると思う。
5曲目は、ソプラノの演奏、メルドーのピアノ・ソロが雰囲気を作っている感じ。
6曲目、パティトゥッチから始まてこれがテナーでのバラッド。全曲ポッターの曲で、テナー高速フレージングというのは排して、グループのバランスを実に配した曲展開がされる。
7曲目、パティトゥッチのイントロが結構効いる。
8曲目。ポッターのカリプソ調の曲に対してのアドリヴ・フレーズも凄いけど、メルドーが同じく合わせたソロがリズムも合わせて凄いレベル。
こうやって聞いてくると、バラッドが非常に多くて、意外に思われるかもしれない。きっとあえてそうしているのだと思う。
実はそこに、このグループの恐ろしさが秘められているのでと思う。
9曲め、日本盤ボーナス・トラックの”オール・ザ・シングス・ユーアー”だけど9分半にも及ぶポッターのソロ、ある意味グループなしの、ポッターらしいところもきけて、ちょっと味変で面白いボーナス。

このメンバー、アルバム録音で、ある程度まとまった演奏になっている様に感じる。(それは素晴らしいけれど)落ち着き、みたいなものも感じる。このメンバーがライヴで演ったらどうなるか想像して、その熱が破裂するかもしれない。信じられないが展開あるかもと想像できるのがこのグループ、このアルバムのレベルを超える可能性が革新出来るのが凄い。
このアルバムの点数なども考えながら聞いたけれど、評価項目に対して、すべてで高くなってしまうのは流石としか言いようがない。

Eagle's Point / CHRIS POTTER

クリス・ポッター(tenor saxophone,soprano saxophone,bass-clarinet)
ブラッド・メルドー(piano)
ジョン・パティトゥッチ(bass)
ブライアン・ブレイド(drums)
ニューヨーク、ザ・バンカー・スタジオにて録音

1.ドリーム・オブ・ホーム
2.クラウド・メッセージ
3.インディゴ・イルディコ
4.イーグルズ・ポイント
5.アリア・フォー・アンナ
6.アザー・プランズ
7.マラガ・ムーン
8.ホライゾン・ダンス
9.オール・ザ・シングス・ユーアー (日本盤ボーナス・トラック)

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2 コメント

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素晴らしいアルバムになりました。 (中年音楽狂)
2024-03-23 18:13:08
monakaさん,こんばんは。

このアルバムの情報が伝わってきた段階で,期待値MAXだった私ですが,その期待に応えるアルバムになりました。

抑制された感覚すら与える中でも,リスナーを納得させる演奏を展開するのが彼らならでは,クリポタならではって気がします。

やはり現代屈指のサックス・プレイヤーであることを改めて感じました。ということで,当方記事のリンクを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2024/03/post-1bd4b5.html
可能性 (monaka)
2024-03-24 11:06:51
音楽狂さん、こんいちはmonakaです。
こある意味落ち着いて作ったアルバムと聞こえるくりぽた、そうなると、これからもお礼状の可能性があるようで、凄いですね。

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