ケティル・ビヨルンスタとの出会いはいつのことだったのでしょう、ECMでラピュダルと演奏している「The Sea」なんかが最初だったでしょうか。
その後デヴィッド・ダーリングとの演奏とかECMの新譜があるとかうのと、ちょっと古くても名前をみつけると買ってきたのがEMARCYからのアルバムでした。
10数枚のアルバムがたまりましたが、Discographyをみるとなんと62枚ものっているのです。
ショップでみていたら知らないアルバムがあって6枚のアルバムからの選曲で持っているかとおもったらきれがビヨルンスタのデビューアルバムを含めたPHLIPSからの初期のものでまるで持っていませんでした。
リリースが1970年から1980年でECMからではじめたのが1995年ですから、時期的にはずっと昔、こんな感じでスタートしたのかと思う、しかし本質は変わっていない演奏です。
2006年の素晴らしい作品「Floating」でもキースに似たテイストでひいていましたが、スタートはよりキースらしい、それも初期のキースに良く似ています。
キースの「ファイシング・ユー」が1971年ですからまさにその影響です。(ラース・ダニエルソンが同じようにキースにとても良く似ていました。)
ゴールデンウイークに入って関西から息子2が昨日もどりました。息子1が今夜帰ってきて家族4人が年に何回かそろう夜になりました。でも残念ながら息子2はいなくなっていて結局3人ですごしました。(それも嬉しいですが。9
そんな中、ビヨルンスタのデビューのころの演奏を聴いていると、スタートを切ったころということを思います。キースより7歳年下20代を超えたばかりの若い演奏があるのです。
若くてとにかくスタートを切ったころを思い出します。
転校してきてサッカークラブに入ることを決め、周りのレベルまで到達するあの最初の苦労、大学まで続けてレギュラーのポジションが取れないことの悩みと到達がありました。
もう一人も、大変な目標をきめて、とにかくこれほどまでに自分を追い詰めなければいけない日々を続けて、ぎりぎりたどりついた日を思い出すのです。
そんな道を歩んだ息子たちは一人は次の展開でアメリカに研修に行くことがきまり、もう一人は新しい任地移っての仕事を始めました。
そういえば私も長年続けた業務が変わって実は新しい創造が求められているのです。
過去の若々しいアルバムを聞いて、それが今では変わった表現になっています。でもそれを流れで見つめればよく理解できいることでした。
音楽と違い人生はそれほど平穏ではないかもしれませんが、それを聞きながら思うことは、こうしたいとか思う長い意思の流れのなかで、私たちは歩んでいるのだということです。
突然の断絶も、長い不調もあるのでしょうが、こうやって1973年のデビュー作を聴くと、そしてビヨルンスタが、今では変化した演奏をしていることもおもうにつけ、どんなことがあっても、私たちには再び変化に対応して歩み始める力があるのではとおもうのです。
アルバムのことについて細かく書くことが出来ません。
ビヨルンスタンですが基本ですが、スタイルを作りことに(ということはまだ出来ていない。)凄い力をいれていて、ですからアルバムによりかなりばらついた演奏です。
ピアノのフレージングにその後の影響をかんじますが、後半終わりごろはずいぶんポップもしくはロック的でそれもまたいいのかもしれません。
ビヨンスタの歩んだ一歩が感じられるからです。
わたしも、息子も、新しい一歩をあゆみはじめた気がします。
それ以外にも多くの方が自分の意思とは別に歩み始めはじめなければいかなく、はじまっているようにおもいます。
こんな古いアルバムの演奏から感じるのが、今に続くスタートだったり、一歩だったり、とにかく再び歩き始めた方にエールを送りたい気持ちになるアルバムでした。
でも残念ながら息子2は家にはいなくって、結局そろうのは明日の夕食を一緒にということになりそうです。
Early Years / Ketil Bjørnstad
Ketil Bjørnstad (p, key)
Arild Andersen (b)
Terje Venaas (b)
Bjørn Alterhaug (b)
Øyvind Ekorness (cel)
Pål Thowsen (ds)
Jon Christensen (ds)
Jon Eberson (g)
Pete Knutsen (g)
Knut Riisnæs (sax)
Sverre Larsen (wind harp)
Ellen Westberg Andersen (soprano)
1.Blamann
2.Berget Det Bla
3.Drommen Om Havet
4.Sommernatt Ved Fjorden
5.Gjesten
6.Selena
7.Finnes Du Noensteds Ikveld
8.Apne Havner
9.Tidevann
10.Avskjed Pa Forskudd
11.Dager Pa Skjaret
12.Dedication
13.Narmere
14.Kloven Synger