ある40代女性の生活

40代女性の生活の一例です。
よろしければ
ご感想をお聞かせください。

「築地魚河岸三代目」第194話と映画

2008年06月22日 07時25分53秒 | 本、雑誌
『ビッグコミック』6月25日号(小学館)の「築地魚河岸三代目」第194話を読み、あまりにおもしろいので、購入して帰りました。

築地に買い物に来た若者4人組が、築地はテーマパークではなく、プロの職場なのだから、配慮と遠慮が必要という話で、題材魚はシイラです。

最近はテレビでも築地市場の食堂を扱ったり、外国人向けのツアーもあると聞くので、そのうち行ってみようと思っていたところで、とても参考になりました。

このマンガは、もうすぐ公開される「築地魚河岸三代目」の原作なのですね。

マンガの作画ははしもとみつおさん、原作は九和かずとさん、原案は鍋島雅治さん、協力が小川貢一さんと平野文さんとなっています。多くの方の協力でできあがっている作品のようです。

平野文さんは、声優として「うる星やつら」のラムちゃんの声を担当していた方で、1989年に築地市場の仲卸業三代目の小川貢一さんと結婚されたのは聞いていました。

朝日新聞にも、「築地いちばん 魚河岸のヨメ平野文」というエッセイの記事を書かれているのを読んでいました。

『ビッグコミック』にも「築地魚河岸嫁ヨメコラム」を書かれていて、この内容が、『築地魚河岸嫁ヨメ日記』(小学館)としてまとめられて、発売されたところなのですね。

このような流れを知ると、感動してしまいます。

ラムちゃんを見ていたときは、将来、平野さんがお見合いで築地のお嫁さんになられ、その文章を書き、それがマンガやドラマや本や映画に広がっていくとは、想像もしていませんでした。

大岡越前の「名裁き」はフィクション

2008年06月22日 06時57分04秒 | 新聞
昨日の朝日新聞夕刊の「はみだし歴史ファイル」を、「大岡越前 「名裁き」はフィクション」という題に惹かれて読みました。

歴史研究家の河合敦さんの記事です。

あの有名な大岡越前の「大岡裁き」は、中国や日本の古典を下敷きにして落語や歌舞伎で物語が作られ、それが広まったものというのです。

「実母継母の子争い」は中国の「棠陰比事」(中国の裁判実例集。古今の裁判例一四四条から成る。:Goo辞書)、「石地蔵吟味の事」(大岡が地蔵をお縄にかけ、真犯人を見つけ出す)は、中国の「包公案」の焼き直しだそうです。

「包公案」は、包公さんは名裁判官として有名で、中国では諸葛孔明より有名なくらい知名度が高い人のようです。この人の裁判ものの小説ということです(サイト等)。

では、どうして「大岡裁き」ができあがったのかと、河合さんは書いていらっしゃいます。

それは、大岡越前が司法改革をして、庶民の尊敬を受けたからとあります。

1.囚人の待遇改善に取り組み、庶民の連座制を廃止した
2.拷問は重罪者に限り、耳そぎや鼻そぎといった過酷な刑をやめて入れ墨刑にかえた
3.遠島や追放刑も制限、犯行後1年を経過した軽犯罪は処罰しないとする時効の制度も設けた
4.町火消しの創設、無料診療所である小石川養生所設立にも深く関与した

とてもおもしろいと思いました。
人気が出ると、こういうことが起こるのですね。

落語や歌舞伎の脚本家は、漢文の本が読めたのでしょうか?
それとも、漢文の「棠陰比事」や「包公案」の翻訳書がまず出版され、それを読んで落語や歌舞伎の題材にしたのでしょうか。

そういう意味では、今と同じところがあると感じました。